F1の2024年シーズン第3戦「オーストラリアGP」で、ビザキャッシュアップRBの「角田裕毅」選手(以下敬称略)は7位で終え、6ポイントを獲得しました。
レース後、レッドブルF1のアドバイザーである「ヘルムート・マルコ」は、角田のパフォーマンスを激賞していました。
レッドブル昇格を目指す角田にとって、今回の好成績・高パフォーマンスはそのよいアピールになったはず。
と思いきや、残念ながらマルコのコメントを読むかぎり、その可能性は未だ低いようです。
目次
- 2024年F1ラインナップ
- 第3戦オーストラリアGP
- 決勝
- マルコの角田への激賞
- ペレスはトラブル?
- 角田のレッドブル昇格はあるのか?
- サインツのレッドブル移籍の噂
- レッドブルは魅力的な移籍先か?
- シートの空き
- アストンマーチンかあるいは?
- F1はDAZNで!
- おわりに
2024年F1ラインナップ
2024年シーズンのF1のドライバーラインナップについてです。
以下、敬称略で失礼します。
- チーム (PU) :ドライバー1、ドライバー2
- レッドブル(ホンダRBPT):マックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレス
- メルセデス(メルセデス):ジョージ・ラッセル、ルイス・ハミルトン
- フェラーリ(フェラーリ):シャルル・ルクレール、カルロス・サインツJr.
- マクラーレン(メルセデス):ランド・ノリス、オスカー ピアストリ
- アストンマーチン(メルセデス):フェルナンド・アロンソ、ランス・ストロール
- アルピーヌ(ルノー):ピエール・ガスリー、エステバン・オコン
- ウイリアムズ(メルセデス):アレクサンダー・アルボン 、ローガン サージェント
- キックザウバー(フェラーリ):バルテリ・ボッタス、周冠宇
- ビザ・キャッシュアップ・RB(ホンダRBPT):ダニエル・リカルド、角田裕毅
- ハース(フェラーリ):ニコ・ヒュルケンベルグ、ケビン・マグヌッセン
色を変えたドライバーが新加入です。
オレンジが他のチームからの移籍、青がアンダーカテゴリーからのステップアップ、紫がF1復帰組。
2024年シーズンのドライバーラインナップは2023年から変わりないようです。
ステークF1チーム・キック・ザウバー(キックザウバー)は2023年までアルファロメオ、ビザ・キャッシュアップ・RBは2023年までアルファタウリのチーム名でした。
第3戦オーストラリアGP
F1の2024年シーズン第3戦「オーストラリアGP」が2024年3月22日から開催されています。
決勝
2024年3月24日はオーストラリアGPの決勝が行われました。
結果です。
The top 10 in Melbourne 🇦🇺#F1 #AusGP pic.twitter.com/TP4qRBc83Y
— Formula 1 (@F1) 2024年3月24日
Fernando Alonso has been demoted to P8 after being given a 20-second penalty for the late-race incident involving George Russell.
— Formula 1 (@F1) 2024年3月24日
He has also been handed three penalty points.#F1 #AusGP pic.twitter.com/gmKniEFACq
F1の公式Xアカウント (@F1) のポストのとおりですね。
レース後、フェルナンド・アロンソは、レース終盤のジョージ・ラッセルとのインシデントに対し、ドライブスルーペナルティ相当の20秒加算ペナルティを課せられました。
その影響でアロンソは8位に順位を下げ、代わりにストロールが6位、角田が7位にそれぞれ順位を上げています。
マルコの角田への激賞
2024年F1第3戦オーストラリアGPでの角田裕毅のパフォーマンスを受け、レッドブルF1のアドバイザーである「ヘルムート・マルコ」が彼を激賞しています。
予選では8位に入ったことにも、上位5チームが非常に強力な中、Q3に進出するのは素晴らしい、信じられない成果だ、などと述べていました。
原文ママではありません。
マルコはこのとき、一発の速さはあるから後はレースだということも併せてコメントしていました。
そして迎えたレースでは、先ほど書いたように7位で終えました。
マルコはレース後にも角田について言及しています。
完璧な走りだった、完璧に成熟したドライバーであることを確認したという内容です。
こちらも原文ママではありません。
ペレスはトラブル?
オーストラリアGPでは、レッドブルの「マックス・フェルスタッペン」がレース序盤にマシントラブルでリタイアしました。
チームメイトの「セルジオ・ペレス」は、5位でしたか、フェラーリやマクラーレンの後塵を拝する結果になっています。
フェルスタッペンがリタイアしたレースでペレスが勝てないと、彼がいる意味がないと私は思っていました。
しかし、どうやらペレスはマシンにダメージを負っていたみたいで、それもあっての低調だったようです。
フロアにダメージがあったということを、チーム代表であるホーナーが語っています。
私はペレスと角田の交代を考えて欲しいと思っています。
しかし今回の低調がトラブルであるなら、チームはそれを考慮しないでしょう。
角田のレッドブル昇格はあるのか?
角田の来季から、あるいは今季中のレッドブル昇格の芽はあるのか?
現状では角田のレッドブル昇格は難しいと思います。
先述のマルコのレース後の発言からしても、それを感じ取れました。
「彼が調子を取り戻せることを望んでいる」
「ダニエルは過去に、自分が速いドライバーであることを証明している。苦戦しているのは、おそらくメンタルの問題だろう。そういうことは時々起きるんだ」
「彼のクルマに問題があるわけではない。いずれのドライバーも、チームメイトのデータを参考にできる。そこに秘密はないよ。彼らは同じクルマを持っている。すべて同じだ。だから普通に考えれば、これはドライバーのメンタルな問題なんだ」
上記のように、未だリカルドはリハビリ中とマルコは認識をしています。
リカルドが角田にどれほど圧倒的に負かされても、それは彼の実力や衰えではなく、単に調子を取り戻せていないだけなんだと。
そうマルコは言っているように私には読み取れます。
逆を言えば、角田のレッドブル昇格は一切考慮されていない。
F2以前から角田を高く買っている、「慧眼」と呼ばれるヘルムート・マルコですら、こういう認識しか持っていない。
これが現実です。
サインツのレッドブル移籍の噂
オーストラリアGPはフェラーリの「カルロス・サインツ」が優勝しました。
言わずもがな、サインツはかつてレッドブルグループの一員でした。
トロロッソ時代にはマックス・フェルスタッペンとチームメイトでしたね。
レッドブルはサインツではなくフェルスタッペンを選んだことで、サインツはレッドブルと袂を分かち、ルノーへ移籍したというのが私の認識です。
正確にはルノー時代はレンタルで、完全にレッドブルとの関係が切れたのは、その次のマクラーレンへの移籍時だったはず。
サインツはその活躍を受けて、2025年にレッドブルに移籍するのではという噂も浮上しています。
サインツがレッドブルへ移籍するとなれば、来季フェルスタッペンが移籍をしなければですけど、久しぶりのコンビ再結成になりそうです。
当時、二人の仲はよくなかった記憶があるのですが、あれからだいぶ年月も経っていることから、ふたりとも仲がよくなかろうとビジネスとして割り切れるでしょう。
ガスリーとオコンのように。
仮にサインツが移籍するなら、セルジオ・ペレスが弾き出されると考えるのが自然です。
フェルスタッペンのメルセデスなどへの移籍の噂もあるので、まだ不確定な要素が多いですけど。
このことからも、世間的にも角田のレッドブル昇格は現時点でほぼ考えられていないことがわかります。
レッドブルは魅力的な移籍先か?
個人的には、角田は今季いっぱいでも25年いっぱいでもいいので、レッドブルグループを出るのも「手」ではないかと思っています。
それこそサインツのように、本当に力があるなら他チームへ移籍できるでしょうし、活躍もできるでしょうし、活躍が認められればレッドブルへの「出戻り」の話も出てくるでしょうから。
レッドブルは2026年から『フォード』とのパートナーシップを結ぶことが決まっています。
フォードがPU全てを造るのではなくバッテリーなど電動部の、レッドブル (RBPT) が ICE(内燃機関)部の製造を担当するはず。
ホンダからスタッフを多く雇っているとは言え、本物の自動車メーカーが造るのではないICEには懐疑的な意見も少なからずあるでしょう、私も懐疑的です。
ホーナーの不祥事もいまだくすぶっていますし、他チームからのスタッフの引き抜きも度々報じられています。
そんな「内部崩壊」が始まっている感すらあるレッドブルに執着することが、果たして得策か、これは十分考慮したいところ。
私が考えつくことなど、角田や彼のマネージャーたちはとっくに考えているでしょうけど。
シートの空き
他チームへの移籍を考えるとしても障害が幾つかありそうです。
まずは、F1ドライバーの高齢化が進む現状、シートの「空き」が生まれにくくなっています。
F2でチャンピオンになったドライバーさえF1昇格できない状況です。
そんな状況下で、角田に手を差し伸べるチームがあるのか、これは難しい問題でしょう。
速さはあってもキレ癖&暴言癖のあるドライバーであること、ホンダとの強いコネクションがある以上、PUの制限まで条件に加わることがあるからです。
いくら角田がホンダは関係ないと言っても、受け入れる側は彼のホンダへの情報漏えいなどを懸念してしまうという意味で書いています。
アロンソの引退があるかもしれませんし、ハミルトンもフェラーリでの結果次第では引退があるかもしれません。
しかし、記事作成時点でアロンソたちの具体的な話が出てこないのに、引退を見越して動くなんてことはギャンブルが過ぎます。
ドライバーの速さの観点で付け入る隙のありそうなシートは、キックザウバーの周のところと、ハースの2人、特にマグヌッセンのところでしょうか。
年齢的な要素を含めれば、同じくキックザウバーのボッタスやハースのヒュルケンベルグも範囲内でしょう。
しかし、ザウバーは26年からアウディとなることが決まっているはず。
そこへホンダとの強いコネクションがある角田を獲ろうと考えるかは怪しいです。
ハースはフェラーリとのコネクションが強いチームで、アウディよりは可能性を感じるものの、同様の理由からやはり獲りにくさがあります。
アストンマーチンかあるいは?
となると、残すは26年からホンダと組む「アストンマーチン」への移籍のみが、現実的な選択肢になりそうに思います。
ただこちらも、ランス・ストロールを父親が手放すとは考えにくく、移籍や引退を決断しない限り25年に関してはアロンソも安泰です。
アロンソが移籍や引退をしたとしても、そこにフェルスタッペンがニューウェイやスタッフと共に移籍をする可能性も小さいながらあるかも知れず。
メインスポンサーであるアラムコ、あるいはホンダがアストンマーチンを買収(すればストロールを切れる)でもしない限り、こちらもシートがありそうで無い感じです。
等々考えますと、単年でも複数年でもインディなど他のカテゴリに活躍の場を移すこと、あるいはF1を留年してリザーブ&テストドライバーになることは来季の考慮に入れていいように思えてきます。
※これまで書いたことはあくまで移籍するならの話。移籍しない=残留も現実的な選択肢でしょう。
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おわりに
ということで、F1の2024年第3戦オーストラリアGPでの角田裕毅の活躍を受けてもレッドブル昇格は難しそうなことを書いた記事でした。