ディスディスブログ

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サナエさん一家は不死の、超人を超えた存在でした - アニメ『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』9話「果てしなき家族の果て」の感想

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毎週日曜日23:00より、TOKYO MXにてアニメ『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』が放送されています。

 

http://concreterevolutio.com/

 

以下、ネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2015年11月29日の放送は第9話「果てしなき家族の果て」でした。

 

 

イントロダクション

「もうひとつの日本」を舞台にして繰りひろげられる、多彩な超人たちの饗宴――。
「神化」という架空の年代、高度成長によって発展する戦後20余年の日本が舞台である。

これまで数々のフィクションで描かれてきた、数々の「超人たち」が、もしすべて同時に実在していたとしたら?
登場する「超人」たちは、誕生も特性も、実にさまざまだ。
宇宙から来た巨人、ファンタジー世界の生命体、古代から妖怪とされてきた存在、科学者に改造されたサイボーグ、太古に滅亡した巨大文明の遺産などなど……。
一部の超人は公然と活動して世間から人気を集め、一方で素性を隠しながら密かに戦う超人もいる。そして超人に対抗する敵勢力、組織もまた、それぞれ暗躍を続けている。

日本政府は、秩序確保のために多様な手を打った。
そして設立された組織のひとつが、厚生省の外郭団体「超過人口審議研究所」である。
その通称は「超人課」――「超人」を発見・確保し、保護し、安全に管理するのが任務だ。
超人課に所属するメンバーの一人、人吉爾朗(ひとよしじろう)が、本作の主人公である。

 

公式Webサイトのイントロダクションから抜粋しました。

 

 

 

第9話「果てしなき家族の果て」

9話はサザエさん的なサナエさん一家6人のお話です。専業主婦の畑山早苗さんの家は古美術焦点「もりの屋」で、早苗さんの旦那さんの稔さんは米国との戦争時に日本人捕虜一号になったまま、30年近く家に戻っていません。森野ワカバ、森野シゲル、森野耕作、森野ブナ、畑山早苗、畑山稔、とタラちゃん的な幼い子どもの7人家族。

神化44年9月、川崎のエーテル工場で爆発事故があり、大災害にもかかわらず工場に最も近くに住んでいた早苗さん一家は全員無事でした。無事どころか皆自力で歩けることが異様で、不死超人の疑いがかけられました。

搬送された救急車は何者か(一家の誰か?)によって奪われ逃走、後に救急車は丹沢渓谷に落ちているところを発見されましたが、生存者も遺体も見つかっていないそうです。そんな派手なことをしてしまえば自分たちが超人だと宣伝しているようなものだ、と主人公の人吉爾朗(ひとよし・じろう)は引っかかるものを感じています。

 

兵馬は時間旅行をしている?

超人課の芳村兵馬(よしむら・ひょうま)は、手足をヒョウのように変えて疾走でき、また懐中時計を持ちだして一定時間時間を停止することのできる超人です。

今回の早苗さん一家について兵馬は予め知っていたようです。しかし知っている家族はいつも7人揃っていた、そう。「僕は長い間時間流の中を漂い、その中で何度となく同じ家族を見た。だが、それを口にするわけにはいかない」と兵馬は言っています。

兵馬は超人課には属していますけど、課の人間には明かさない秘密があるみたいです。さすがに時間旅行ができるとバラしてしまえば、かなり大きな研究の対象になるでしょうから、自分が人体実験されるのを避けるために、超人を管理する側になったのかもしれません。

 

神化44年9月頃に何があったのか?

神化44年9月に場面が切り替わったところで突然、課長の秋田大司(あきた・だいし)が超人課から姿を消しています。

理由ははっきりとは触れられていないと思いますけど、課長の座っていたであろう席には、人吉孫竹(ひとよし・まごたけ)が座っていて、超人課を指揮しているようでした。孫竹は「秋田課長の件で書類が止まっていたんだ」とも言っていたので、その直前に何か大きな出来事が起こったのでしょう。

また、爾朗もこの時点で超人課を抜けているようでした。秋田と爾朗に何かあったのでしょうか? 兵馬との会話を聞く限りでは、まだ完全に敵対している訳ではなさそうです。

このときの爾朗は、着る洋服がところどころ汚れや綻びがあるように描写されていて、超人課に対する考え方も「超人を守るためではなく利用するためにある」と捉えています。また超人課から抜けているためか、奇Xのエクウスにも乗ることができない、あるいはエクウスが存在していないようです。

 

サナエさん一家は不死の超人

サナエさん一家は不死の超人(?)ということでした。米国との戦争で捕虜一号となった早苗さんの旦那さんは、米国の生体実験に使われていたようです。軍隊アリを使って骨の状態にまでしたにもかかわらず、即座に元の状態に戻る様子が映し出されていました。

孫竹が言うには、本件で秋田課長が米国に連絡を取ってから2年が経ち、ようやくあちらから返事が届いたようです。「ようやくマスターウルティマが認めた。死なない日本の超人を大事に飼っているとね」と言っています。

米国は捕虜一号を逃がすと言っています。30年近く存在を隠していたのに、今になってそんなことをするのか? と兵馬は訝しげです。超人課としては、家族と再会させたところで超人課への登録をし、保護、研究に協力してもらう狙いです。どっちもどっち。

 

バイオ・デストロイヤー

米国から送り込まれたのは「バイオ・デストロイヤー」という『トランスフォーマー』的な変形ロボでした。こちらは米軍の兵器だそう。米国は、30年も稔を捕らえて研究をしていましたが、不死の謎は解明できなかったようで、どうせ解明できないのなら抹殺しようと、わざわざ米国から日本に乗り出しています。

早苗さんの旦那さんである稔が言うには「あらゆる分子結合を解除するバイオ・デストロイヤー。妖怪もまた生命ある霊体ですから、例外になりません」ということです。

超人課の半妖、鬼野笑美(きの・えみ)が、妖怪の大入道を呼び出し(大入道は笑美を「姫」と読んでいた)バイオ・デストロイヤーを捕らえようとしていましたが、口から出すヘドロ的な液体で、妖怪すらも溶かしています。ヘドロの入ったタンクがなくなりさえすれば良いのではないかと思いきや、そうもいかず、水があるところへ行けばロボット内で無尽蔵に製造できる、動く化学工場なのだとか。

稔たちが唯一の解決策を講じています。日本の了解を得ずに米国からわざわざ送り込むようなロボットですから、目的さえ達せられれば自滅するように設計されているはずです。なので、稔たちは自分たちがロボットに溶かされてしまばいい、と。実際に、稔たちがロボットに原子まで破壊し尽くされたのを確認すると、ロボットは自滅してヘドロで溶けてしまいました。川はヘドロまみれの泥川へ……。

ところが……! それでも早苗さん一家は消滅せず、復活していました。兵馬たちが言っていたように、早苗さんたちは超人をも超えた存在なのかもしれません。

 

おわりに

 

9話の脚本は辻真先さんです。私は全く存じませんでしたが……

 

辻 真先(つじ まさき、1932年3月23日[2] - )は、日本のアニメ・特撮脚本家、推理冒険作家、漫画原作者、旅行評論家、エッセイスト、デジタルハリウッド大学名誉教授[2]。

辻真先 - Wikipedia

 

2015から1932を引くと……!! アニメ『サザエさん』の1話を手がけている方だそう……すごい。辻さん独特のワールドが展開されながらも、しっかりとコンレボの物語に落とし込んでいて、違和感のようなものは全く感じられず、ここまでの9話の中でも1,2を争う面白さを感じさせる回となりました。

それにしても課長と爾朗に何があったのでしょうか。最終回に向けて43-44年で爾朗と課の決裂の様子が、45年辺りで両者の対決姿勢が明確になる様子が描かれることになってくると思われます。楽しみです。46年当時にはいなかった(?)笑美も44年9月時点ではまだ存在していました。

公式WebサイトのSTORYページには13話まであるようなスペースがあります。ということは残り4話です。4話で全てを書ききれるのか……ちょっと厳しい気がします。2期があるのか、あるいは含みをもたせたまま終わるのか。ネットの評判はあまり芳しいものではありませんので、予算的に2期は厳しそうですけど、どうなるのでしょう。面白いアニメだと思うんですけどね……。

 

dysdisanime.hateblo.jp