ディスディスブログ

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爾朗が超人課を離れた理由が明らかになりました。暴走エクウスはエヴァ? - アニメ『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』13話(1期最終話)「新宿擾乱」の感想

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毎週日曜日23:00より、TOKYO MXにてアニメ『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』が放送されています。

 

http://concreterevolutio.com/

 

以下、ネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2015年12月27日の放送は第13話「新宿擾乱」でした。1期最終話です。ちなみに「擾乱(じょうらん)」とは、秩序をかき乱すとか多人数が入り乱れて騒ぐこととか、そういう意味です。

 

 

イントロダクション

「もうひとつの日本」を舞台にして繰りひろげられる、多彩な超人たちの饗宴――。
「神化」という架空の年代、高度成長によって発展する戦後20余年の日本が舞台である。

これまで数々のフィクションで描かれてきた、数々の「超人たち」が、もしすべて同時に実在していたとしたら?
登場する「超人」たちは、誕生も特性も、実にさまざまだ。
宇宙から来た巨人、ファンタジー世界の生命体、古代から妖怪とされてきた存在、科学者に改造されたサイボーグ、太古に滅亡した巨大文明の遺産などなど……。
一部の超人は公然と活動して世間から人気を集め、一方で素性を隠しながら密かに戦う超人もいる。そして超人に対抗する敵勢力、組織もまた、それぞれ暗躍を続けている。

日本政府は、秩序確保のために多様な手を打った。
そして設立された組織のひとつが、厚生省の外郭団体「超過人口審議研究所」である。
その通称は「超人課」――「超人」を発見・確保し、保護し、安全に管理するのが任務だ。
超人課に所属するメンバーの一人、人吉爾朗(ひとよしじろう)が、本作の主人公である。

 

公式Webサイトのイントロダクションから抜粋しました。

 

第13話「新宿擾乱」

神化43年8月。12話で登場していた、警視庁からの依頼を受け「怪剣クロード」の調査をしていたストレンジ・パワー・リクス・マネージメント・オフィス (SPR) の2人が記者会見を開き、小笠原諸島での調査の結果を発表していました。

その内容は、小笠原諸島では遺体が多数発見され、そのほとんどは日本人、10代が最も多く、7歳以下と思われるものもあり、総数は100を上回るというもの。さらに、北海道で発見された遺体はこの一部が移送されたものであることと、日本政府内の超人課の関わりもあることが明らかにされました。

この日米の超人秘密研究施設の所在のニュースは、日本全国を駆けまわり、抗議集会が活発になっています。特に超人能力に目覚めた若者たちは、反戦・反米・反体制の「超人主義者」と呼ばれるようになっているようです。学生たちは新宿で大規模なデモを起こして「超人革命」なるものを実現しようと蜂起します。

主人公の人吉爾朗(ひとよし・じろう)は、クロードの側に付いてしまったヒロインの星野輝子(ほしの・きっこ)を元に戻すべく、動き始めました。

 

 

輝子の本来の姿

魔界の女王として姿となってしまった輝子ですが、ウルがあれが本来の姿であって、爾朗のいう「元に戻す」方法などあるはずがないと言います。

「人間など悦びのエナジーを吸い上げる道具としか見做さない、冷酷な性格が眠っていたのだ。永川神の用意した薬と、クロードによる強烈な暗示、それに君(爾朗)への失望がそれを目覚めさせた」

……というのが、ウルによる輝子の変化の説明です。念のため書きますが、ウルはマトリョーシカみたいな、だるまみたいな、輝子の胸などに潜んでいるあいつです。彗星の尾。

 

爾朗の超人課離脱の理由

爾朗が超人課を辞めて敵対とも取れる行動をしているのは、これまでも神化45年以降(46年以降でしたっけ?)の描写で明らかです。離脱の理由が、輝子を救う前、奇X(きかい)「エクウス」車内での、半妖の鬼野笑美との会話で明らかになりました。

笑美は、輝子を「人虎(じんこ)」にすることを提案していました。昔から欲望に取り憑かれたり孤独のあまり虎に変わってしまう伝説がある、と。薬で強化されている輝子の魔界の女王の部分だけを人虎にして、もう一人の魔女っ子の輝子を救おうというものです。確実なことは言えないみたいですが。

その代わりに「終わったら二度と彼女に会わないで」と笑美が爾朗に言っています。爾朗は、輝子の前で期待されている姿になろうとしてしまうから、引き離したいようです。結果、爾朗はクロードを倒し、そして笑美が輝子の体の中に入っていた薬を取り出すことにも成功し、その後、爾朗は超人課を離れました。誰にも一言も言わずに。

この人虎の話は『山月記』が元ネタな気がします。もっと遡ればインドや中国の伝承にたどり着くのでしょう。

 

これまでの超人がほぼ総登場

今回は1期の最終話なこともあって、これまでに登場していた超人たちが多数再登場していました。グロスオーゲンというかS遊星人というか、音無弓彦とギガンダー7、アースちゃん、マウンテンホースの3人、エンジェルスターズ、ジュダス、畑山と森野一家等、保安部の赤光、南零一あるいは超能キッカーなどです。

特に、弓彦が警察側に付いたこと、アースちゃんが戦闘後に動かなくなっていたことは、後の大きな布石になっているはずです。これまでも描かれていたことですが、その分岐点が今回描かれていたのだと思います。

サナエさん一家のシゲルでしたっけ、カツオ的な存在の男の子が、デモ隊に参加している若者たちのことを上手く表現していました。今の学生はみんな戦争の後に生まれたから、親から散々「戦争は二度としない」「ファシズムはゴメンだ」って親が言うのを聞いて育ったから、彼らにとってそれが親からもらった正義なんだ、と。

 

エクウスvsアラネア

 

1期最終回にして新たな奇X(?)が登場しています。おそらく未来人の芳村兵馬が関係しているのでしょう、兵馬が乗っていましたし、赤光たちもそれを操ってデモ隊に向けて放水?させていました。『攻殻機動隊』のタチコマみたいな多脚戦車です。

1機のアラネアが別のアラネアを邪魔し、それにはクロードが乗っていました。クロードは敢えて赤光たちの作戦に乗って、彼等を倒すことで一般の人たちは超人こそが最強であり救い主だと知ることになる、というのが狙いだったようです。

しかも、クロードはアラネアに付いているバッテリーを外しても動かせていました。さらにアラネアの頭部を飛び出させ、人馬形態にもすることができました。これらはエクウスを動かすことのできる爾朗と同じです。爾朗がエクウスに乗って駆けつけ、クロードのアラネアと戦いますが、どうやら力が互角の様子。

クロードとの会話で暴走した爾朗、その力を吸い取るエクウスの様子は、『新世紀エヴァンゲリオン』のようでしたね。オマージュ。

 

クロードの能力とマスター・ウルティマの欲するもの

エクウスとアラネアの戦いを見ていた、爾朗の養父である人吉孫竹とマスター・ウルティマの会話に、クロードの力の秘密が明らかになっています。

クロードは未知のエネルギーを持っていて、「金属変換」できる能力を有する、ということ、これは12話でも語られていました。マスター・ウルティマはそれよりももっとほしい力がありました。それは爾朗です。しかし、孫竹に言わせると爾朗は偶然に産まれた物で、2人といません。

そこでマスターたちは、小笠原で多数の超人を使って実験をして、クロードのヘルメットを作ったのだそう。あのヘルメットは「自分の力を一時的に増幅する」機能があるそうです。クロードが以前放った黄色い炎は、今回爾朗が放った赤い炎にそっくりでしたが、あの力をマスターは欲しているのでしょう。

 

おわりに

クロードは、最後ヘルメットが壊れたため、金属を取り込む能力に抑えがきかなくなり、取り込みすぎて全身が金属になって固まる形で死んでしまいました。でもヘルメットが本体のようなところがありますから、2期に再登場すると思っています。同一のクロードではないかもしれませんけど。

「改定機能機密保護法案」は反対多数のため否決されました。可決に向けて動いていた三矢議員が反対に動き、それに呼応するように他の議員も反対へと動いたためだそう。議会室から出てきた三矢の前に爾朗が現れ、「課長は、秋田さんはあなたを絶対許さない」と言って立ち去りました。この時点で既に爾朗は超人課から抜けたみたいです。

以前、その秋田と「世論新聞社」で会話をしていた2人の人物も、三矢の前に現れ、約束が違うと不平を言っていましたが、どうやらこのときの三矢は秋田が乗り移っている存在になっているようでした。元からいた三矢は死亡したということで良いでしょう。死亡したというか秋田が殺したというか。「そんなこと宇宙の兄弟に知れたら」と1人が言っていたので、それらも2期に登場するのかもしれません。

ラストカットは神化20年の広島でした。米国の航空機が墜落・爆発している現場があり、その爆発の中心に赤ちゃんの爾朗が居て、それを孫竹が抱き上げています。つまり……あの爆発が起こったようです。航空機はエノラ・ゲイなのでしょう。爾朗の元ネタは『ゴジラ』が含まれているということも示していますね。

ちょっと最後がドタバタしましたし、回収されていないことも多いですけど、これらは2期に回収されるのでしょう。2期は2016年4月から放送されるそうです。そちらも楽しみ。

 

dysdisanime.hateblo.jp