平日08:15からNHK総合で放送されている生活情報番組『あさイチ』、2017年2月20日月曜日の放送は「寒天の観点。」として「寒天(かんてん)」の特集が組まれていました。
目次
寒天の観点。
NHK『あさイチ』の2017年2月20日月曜日の放送は、「寒天の観点。」という特集でした。駄洒落……。
寒天は和の「スーパーフード」だということで、改めて寒天の良さが特集されていました。例えば、モデルの「道端アンジェリカ(みちばた・あんじぇりか)」さんは「トマト寒天」なるオリジナルレシピを考案し、それを高校時代に食べて10kgもの減量に成功したそうです。
この「トマト寒天」を「メタボリックシンドローム」の対策に取り入れている医療機関もあるのだとか。
なぜ寒天がメタボ対策になるのか、それは寒天に含まれる食物繊維が持つ「保水力」が理由です。水を含んだ状態でゆるく固まって、それが腸の中をゆっくりと進むため、糖が緩やかに吸収され、コレステロール値を低下させます。
またトマトには「リコピン」が含まれているため、抗酸化作用があり、この寒天+トマトの組み合わせは健康的だそうです。
また、寒天を食事の前に摂ることによって、お腹も早く膨らみますし、糖の吸収が緩やかになりますから、血糖値の急激な上昇も少なくなるといったことを紹介していたかと思います。
寒天とは?
そもそも「寒天(かんてん)」とは何なのでしょうか?
寒天(かんてん)は、テングサ(天草)、オゴノリなどの紅藻類の粘液質を凍結・乾燥したものである。
(中略)
乾燥寒天を冷水に浸し沸騰させて炭水化物鎖を溶かし、他の物質を加えて漉し、38℃以下に冷ますことによって固める。(中略)
食用のゲル(ゼリー)の材料という点では、牛や豚から作られるゼラチンに似ているが、化学的には異なる物質である。
寒天のWikipediaにはこのように書かれています。「テングサ(天草)」や「オゴノリ(海髪)」などの紅藻類(こうそうるい)から作られています。海藻ですね。
「凍結・乾燥したものである」と書かれていますが、それを行う前の状態が「心太(ところてん)」だと番組では言っていました。基本的に同じものということ。
ゼラチン(英: gelatin)は、動物の皮膚や骨、腱などの結合組織の主成分であるコラーゲンに熱を加え、抽出したもの。タンパク質を主成分とする説が有力。
番組内で質問がありましたが、「寒天とゼラチンの違い」は何か? を調べたところ、そもそも原材料が異なりました。
寒天でスクランブルエッグ
寒天活用法として個人的に気になった料理は「スクランブルエッグ」と「野菜炒め」でした。
寒天を入れて「スクランブルエッグ」を作ると少しばかり高級になるということでした。
「寒天でスクランブルエッグ」を作る方法は、水に戻した寒天を細かく千切って、溶いた玉子に混ぜ、塩コショウで味を整えて、フライパンで焼くだけです。簡単ですね。
寒天の分量は「卵」3個に対して「角寒天(かくかんてん)」半分と言っていましたか。
寒天のふわふわ感が加わるため、スクランブルエッグがいつもよりもふわふわになって、少しばかり高級になるそうです。「寒天の食感が少し残っているけど、口の中で邪魔しない、柔らかい」とレポーターの「古野晶子」アナウンサーは感想を述べていました。
寒天で野菜炒め
また、寒天を「野菜炒め」に入れると、ベチャッとならずに仕上がる、とも紹介されていました。
作り方は至って簡単で、普通に野菜炒めを作って、仕上げに寒天を入れるだけです。
すると、寒天がタレや野菜などから出る水分を吸ってくれるので、時間が経ってもベチャッとしないそうです。さらに寒天が旨味も閉じ込めてくれるので、ずっと美味しいということでした。
分量は野菜炒め1人前に対して「角寒天」を半分を使用するようです。
「ギョーザ(餃子)」の具にも入れていましたね。
寒天とゼリーのコラボ
それと個人的に最も気になった寒天レシピは「寒天とゼリーのコラボ」です。寒天とゼリーを使うという、ある意味「禁断のレシピ」でした。
「寒天とゼリーのスイーツ」を作るための材料(20個分)は、「角寒天」1本(粉寒天なら4g)、「水」400ml、「砂糖」70g、「ミニゼリー」20個、「塩」少々です。
「寒天とゼリーのスイーツ」の作り方は、角寒天をよく洗って30分から1時間水に浸し、その後固く搾って水気を切り、小さく千切って常温の水の入った鍋に投入します。鍋を強火にかけ、沸騰したら中火にしヘラなどでかき混ぜながら(それまではかき混ぜない)、寒天をしっかりと煮溶かします。寒天が完全に解けたら、砂糖と塩を加えて味を整え、砂糖が溶けたらザルなどで濾しながら、寒天を型に流し入れます。常温で冷まし、60度ほどまで冷めたら、予め冷やしておいたゼリーを彩りを考えながら寒天の中に並べ、さらに冷ましたら出来上りです。簡単。
ゼリーは一口大の大きさのゼリーですね。よく子供の頃に食べたのではないでしょうか、私はおやつ代わりによく食べていました。スーパーなどでよく売られています。
この出来上がりがとても綺麗でした。寒天が半透明なので、赤や緑や黄色をしたゼリーがボヤけて見えて、幻想的でした。和菓子の「錦玉(きんぎょく)」のような、昭和を感じさせるスイーツでした。
その他
具体的なレシピは紹介されていなかったですが、「ココア寒天」なる簡易ケーキのようなスイーツも美味しそうで気になりました。食パンを使ってスポンジ代わりにすると言っていました。
公式サイトを拝見したところレシピが載っていました。鍋に水を1L入れて、寒天を(「角寒天」なら3本、「粉寒天」なら12g)入れて煮溶かし、「ミルクココア」の粉末250gを入れて、「練乳」50gも入れてかき混ぜ、食パンを適当に千切ったものを入れて混ぜ、平底の鍋やケーキの型に流し入れ、固まったら出来上がり、だそうです。ココア好きなので作ってみたいです。
「エビとしめじのクリームコロッケ」と「野菜のテリーヌ」もなかなか使えそうなレシピでした。クリームコロッケはコロッケだけでなく、トーストの上に乗せて焼いたり、春巻きに包んでいたり、活用法は他にもありそうでした。バターライスやマカロニなどに乗せれば簡単なグラタンやピラフもできるだろうなと思いながら見ていました。
おわりに
ちなみに、道端アンジェリカさんの「トマト寒天」の作り方は、水50mlにトマトジュース200ml、塩少々、粉寒天2gを全て鍋に入れ強火にかけて沸騰させ、沸騰したら弱火にしてさらに数分煮て、容器に入れて冷ましたらできあがりだそうです。こちらも超簡単です。
塩は、ジュースに予め含まれているなら、入れなくて良いそうです。保存は2,3日保つということでした。
寒天は料理のレパートリーが少ないと思っていましたが、番組を見ていたらむしろ何に入れても合いそうで、レパートリーは無限に広がっているように思いました。
問題は寒天の値段ですね。Amazonで調べたところ、国産の棒寒天10本で1,350円という品がありました。1本135円ですから、それほど高くはないですか。粉寒天は250gで1,728円などがありました。
寒天とゼリーのコラボスイーツは試してみたいですね……夏に食べたいです。