2015年7月3日金曜日0:45(木曜24:55)より、フジテレビのノイタミナ枠にてアニメ『乱歩奇譚 Game of Laplace』が放送されました。
以下、ネタバレ要素がありますので注意してください。バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
フジテレビでの放送スタートとなる24:55まであと30分を切りました! 第1話のタイトルは「人間椅子(前篇)」。公開されている場面カットもなかなか衝撃的ですが、どんなお話なのでしょう…お見逃しなく! #乱歩奇譚 pic.twitter.com/RqZ0pXiEWj
— 乱歩奇譚 (@rampokitan) 2015, 7月 2
2015年7月3日金曜日は第1話「人間椅子(前編)」でした。
「うつし世はゆめ、よるの夢こそまこと--」
没後50年となる日本を代表する作家・江戸川乱歩が綴った「人間椅子」・「影男」・「怪人二十面相」。「パノラマ島」などの心踊らされる、耽美かつ奇怪、そして幻想的な世界観を、数々の話題作を送り出したアニメ界の奇才チーム
監督:岸誠二、シリーズ構成・脚本:上江洲誠、アニメーション制作:Lercheが、現代に蘇らせた完全新作!!
「その日、初めて退屈じゃなくなった--」
とある中学校で起こった教師のバラバラ殺人事件。この学校に通う少年・コバヤシは、事件の捜査に訪れた天才探偵・アケチと出会う。
異常犯罪ばかりを捜査するアケチに対して興味を持ったコバヤシは、友人のハシバの心配をよそに、自ら「助手」を志願する。
次々と起こる奇怪な事件の中で、コバヤシは退屈な日常を捨て置いていくのだった。
というイントロダクションです。人間椅子の物語は覚えていないです。Edgar Allan Poe(エドガー・アラン・ポー)はそこそこ読んだと思いますけど、江戸川乱歩はあまり読んでいないかも……。
私にとってPoeといえば『Annabel Lee(アナベル・リー)』です。Annabel Leeを初めて読んだときの衝撃ったらなかったです。全身泡立ちました。Annabel LeeはPoeの奥さん、Virginia Eliza Clemm Poe(ヴァージニア・クレム)とのことを詠んだんでしたっけ。
It was many and many a year ago,
In a kingdom by the sea,
That a maiden there lived whom you may know
By the name of ANNABEL LEE;
と始まる詩です。PoeはVirginia Clemmさんと極貧生活をしていて、道端だか空き地だかに生えているタンポポを採って食べていたということを何かで読んだ記憶があります。中学・高校の英語か何かの教科書だったでしょうか。
キャラクター
『乱歩奇譚』に話を戻します。メインキャラクターは3人でしょうか。
まずは中学生のコバヤシ(CV 高橋李衣)、彼は見た目は女の子みたいな、中性的な男の子です。他者への興味が極端に薄くクラスから浮いているそう。
次にハシバ(CV 山下大輝)、彼はコバヤシのクラスメイトでクラス委員、コバヤシの数少ない友だちでもあります。財閥の御曹司。
そして、アケチ(CV 櫻井孝宏)です。宮内庁公認・特定未成年の少年探偵だそう、コバヤシとハシバが子供っぽかったので、彼らと比べるとアケチは20代かと感じられるくらい大人っぽかったです。しかし、公式Webサイトを見ると、宮内庁公認・特定未成年の少年探偵で、事件解決に協力することで国から不登校が許可された天才高校生とのことでした。
この3人を中心にして物語が進んでいきそうです。他のキャラは、新宿警視庁捜査一課のエリート警視カガミ(CV 小西克幸) と、新宿警視庁捜査一課の経験豊富なベテラン刑事のナカムラ(CV チョー)がいます。Webサイトを見ると、特殊犯罪者の独房「新宿プリズン」に収監されている女賊黒蜥蜴(CV 日笠陽子) 、少女愛好家で紙袋を被った変装の達人にして稀代の怪盗・影男(CV 子安武人)、検視官と死体役のミナミ(CV 藤田咲) & 死体君(CV 山口勝平)の情報が載っていました 。
担任教師が殺される
物語は1話冒頭からバラバラ殺人事件が起こりまして、コバヤシたちのクラスの担任の男性が、教室で頭部と腕部が切り離され、座禅を組む姿勢で教壇に、オブジェのごとく設置されています。教師の腕部(一の腕)は膝の上に立てられ、頸部に白い布がかけられ切り口が見えないようになっていました。頭部は場になかったと思います。
コバヤシが眠りから覚めると、そこは教室の中で、のこぎりを手に持ち、視線を教壇に向けるとそこには担任教師の死体が……ということで、コバヤシが逮捕されています。証拠不十分で一旦は釈放されていましたが……自分の無実を証明するためにコバヤシは事件を解決することになりました。
コバヤシはあまり自分が疑われているということに関心はないみたい。退屈な日常から抜け出せていることを楽しんでいる感じの、ちょっとあれな男の子です。アケチも変わった男の子なので、ハシバが最もまともな子になるので一番苦労しそうなタイプ。
亡くなった教師の代わりにコバヤシたちの担任になった女教師はロリータ系のファッションに身を包み、両手首にはリストカット痕が複数ありました。あらは犯人と繋がるヒントだったのか分かりませんけど、あえて視聴者に見せているところから、ヒントになっているか、ミスリードを誘おうとしているか、のいずれかでしょう。後者っぽい。
おわりに
グレーのシルエットで描かれているキャラクター達。コバヤシは、彼らの言動に興味を持つ事で初めて、個人を認識し「見える」ようになるのです。各キャラクター達が見ている景色の表現の違いにも注目してご覧ください。 #乱歩奇譚
— 乱歩奇譚 (@rampokitan) 2015, 7月 2
現在のコバヤシと、当時のコバヤシの対話シーンや、アケチとコバヤシの推理合戦のシーンの演出、ご覧頂けましたか?彼らのいるステージのような空間を制作スタッフの間では『思考空間』と呼んでいます。 #乱歩奇譚
— 乱歩奇譚 (@rampokitan) 2015, 7月 2
乱歩奇譚 #1「人間椅子(前編)」ご視聴ありがとうございました!来週は後編です。衝撃的な事件の当事者になることで、コバヤシの退屈な日常が変化しようとしています。コバヤシの未来を賭けたゲームの続きは…!?次回をお楽しみに! #乱歩奇譚
— 乱歩奇譚 (@rampokitan) 2015, 7月 2
ノイタミナ枠は個人的に好きな作品が多いので毎シーズン観るようにしています。でも最近は途中で切ることも多いです……。春アニメもあれだったので、途中で切ってしまいました。
今回の乱歩奇譚は、久しぶりにノイタミナらしい作品になっていそうなので、数話は確実に視聴します。面白いかどうかはまだ判断しませんけど、どちらにも転びそうな感覚です。原作を読んでいる方ほど抵抗を感じるタイプのアニメかも。個人的には現代ではなく、昭和感を漂わせた方が作品は魅力的になるのでは、と感じています。
人間椅子の犯人は、ハシバっぽくも感じますが、どうでしょう。
1話を見て、ATLUSのゲーム『ペルソナ4』との類似を感じました。類似と言っても、蝶々が舞っている描写とか、担任教師が変死をするところとか、代わりの担任が女性なところとか、主人公が学生とか、全体の雰囲気とか、くらいなものですけど。
あと、アケチの探偵事務所は『探偵物語』や『濱マイク』をイメージしているのでしょうか。想起させるものがありましたね。