複数の専門家は、レッドブルF1の現在の問題はスポーツ的な原因だけではないと考えている、と海外メディアが伝えています。
目次
レッドブルの危機
レッドブルF1は22戦中21勝した昨季に続き、今季も序盤は他を圧倒する強さを見せていました
ところが、最近6戦では1勝も挙げられず、コンストラクターズ選手権の首位を失う可能性が極めて高い状況にあります。
モンツァではレッドブルにとって今季最悪の結果となり、「マックス・フェルスタッペン」は優勝したフェラーリの「シャルル・ルクレール」から38秒遅れの6位、「セルジオ・ペレス」は8位でした。
コンストラクターズチャンピオンシップにおいて、2位マクラーレンとの差はさらに縮まり、レッドブルの優位はわずか8ポイントになっていて、次戦アゼルバイジャンGPで首位の座を明け渡す可能性が高まっています。
低迷の原因はホーナー事件か
何人かの専門家は、ホーナー事件の影響が間違いなくレッドブルの低迷に影響を与えている可能性があると信じている、とmotorsport-totalが報じています。
まずは元F1ドライバー「ゲルハルト・ベルガー」がSkyに語っています。
過去6ヶ月に渡るレッドブルチームのこの問題は、当然ながらその痕跡(ホーナーの不適切行為の問題)を残している。
優れたパッケージは、今日ではもはや優れたパッケージではないが、明らかにマクラーレンに次ぐ2位か3位だろう。マックス・フェルスタッペンは依然としてこの業界において特別な選手だ。彼はいつも火から石炭を取り除いてくれる。
もし彼らが火の中から石炭を取り出すことができなくなったら、警鐘が鳴っているに違いなく、今は機能する修正が必要なだけだということがわかる。
と。
元F1ドライバーの「ラルフ・シューマッハ」も言います。
年初の不安(ホーナー事件)が確かに一因になった。しかし、それは初めに起こったことだけではない。よく聞く話だ。チーム内ではたくさんの話がある。
まず第一に、クリスチャン・ホーナーのリーダーシップスタイルは、おそらくもはやそれほど素晴らしいものではなかった。多くの人が望むように成長できず、それが彼ら(エイドリアン・ニューウェイやジョナサン・ウィートリーたち?)が逃げた理由だ。それはどこでも当てはまり、メルセデスでも同じだった。
と。
さらに2016年のF1王者「ニコ・ロズベルグ」も語ります。
これほど長い成功を収めた後、人々は去っていく。彼らは2列目から最前列へ、または1列目から別の最前列へ移動したいと思うが、そのようなことが起こる。
マクラーレンのザク・ブラウンも、今ほど多くのチームからレッドブルから履歴書を受け取ったのは初めてだと話していた。
レッドブルで働いていると思われる人々の多くが現在、パドック周辺で履歴書を送っている。それはまさにラルフ(シューマッハ)が言った不安であり、それはいつか競馬場のパフォーマンスに反映されるだろう。
とのこと。
誤訳御免。
感想
感想です。
レッドブルの顧問「ヘルムート・マルコ」は、ホーナーの女性従業員への不適切行為が現在のレッドブルの苦境に関係していない、と主張しています。
また、マルコは個人より組織が重要で、ニューウェイが離脱しても影響されない趣旨の発言もしています。
しかし、レッドブルの現在を見るに、マルコの主張には説得力がないですね。
レッドブルはどちらかというとスロースターターでシーズン中の開発が得意というイメージがあります。
ところが今季はその逆で、序盤こそ好調でしたが、マイアミGP以降アップデートを外しまくり、セットアップも外すことが増えていき、いつしかライバルに追いつかれ、または追い越され、そしてモンツァではライバルから大きく遅れるまでに至りました。
イメージとは逆の流れが今季の彼らには起こっていて、これは少なくとも私の記憶にはない事態です。
そして、序盤のように勝てなくなったマイアミGPから、ニューウェイはチームのデータにアクセスできなくなり、ミーティングにも参加できなくなっている、という報道がありました。
そんな過去に例がない低迷をしているのなら、それは離脱した人物とは「無関係」とは到底言えないでしょう。
どうして彼らがチームを出ていったのか、真相は本人たちは誰も語らないでしょうから、私には知る由もないです。
しかし、ニューウェイとウィートリーの退団も、ザクが言っていた履歴書発言も、全て事件発覚後に起こったことです。
ですから、明確な証拠はないものの、レッドブルの人材流出などレッドブルの不振の原因となっているであろう出来事は、ホーナー事件がきっかけの一つであることを示しているように個人的には思えます。
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おわりに
ということで、専門家がレッドブルの現在の問題はスポーツ的な原因だけではないと考えているとの報道の感想を書いた記事でした。