元F1ドライバー「ラルフ・シューマッハ」は、レッドブルはシーズン終了までにRB20のバランス問題を解決できないと主張し、その結果「さらに多くの首が飛ぶだろう」と警告した、と海外メディアが伝えています。
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第16戦イタリアGP
2024年8月30日金曜日からF1は第16戦イタリアGPが開催されました。
レッドブルは22戦中21勝した昨季に続き、今季も序盤こそ圧倒的な強さを見せていましたが、最近6戦では1勝も挙げられず、コンストラクターズ選手権の首位を失う可能性が極めて高い状況にあります。
モンツァではレッドブルにとって今季最悪の結果となり、「マックス・フェルスタッペン」は優勝したフェラーリの「シャルル・ルクレール」から38秒遅れの6位、「セルジオ・ペレス」は8位でした。
コンストラクターズチャンピオンシップにおいて、2位マクラーレンとの差はさらに縮まり、レッドブルの優位はわずか8ポイントになっています。
「不確実性」がさらなる損害を与える可能性
レッドブルの両ドライバーとも、「RB20」のバランスについて不満を述べ、フェルスタッペンはマシンを「運転不可能」とまで言っています。
チームも、「この問題を解決するために何をすべきか本当にわからない」と発言していて、事態の深刻さを物語っています。
そんなレッドブルについて、元F1ドライバー「ラルフ・シューマッハ」は、Skyドイツ版に次のように述べています。
私にとっては、この問題はひとまず終わった。
不確実性は存在し、この不確実性からさらに多くの人々が解雇され、その多くが不満を抱くことになるだろう。
今、彼らはそこにいる新しい人材を育てなければならない。彼らはまた、あらゆる方面から圧力を受けている。
これらすべてが要因になっている。F1は速すぎる。
とのこと。
昨年「ロブ・マーシャル」がマクラーレンに加入したことを始めとして、レッドブルは多くの主要な人員を失っています。
「エイドリアン・ニューウェイ」の離脱は今季序盤のマイアミGP前に発表されていて、「ジョナサン・ウィートリー」は2024年末にチームを離れ、アウディのチーム代表に就任する予定になっています。
ロズベルグ:タフな状況だ
また、元F1王者「ニコ・ロズベルグ」も、レッドブルの現在の状況について述べています。
(レッドブルは)それを理解していないため、タフな状況で、それが大きな問題だ。
少なくとも理解していれば状況は違っていただろう。彼らはどんどん後退しているし、マクラーレンのように他チームは驚異的な仕事をしている。
最初のレースの後では想像もできなかっただろうけど、レッドブルが両方の世界選手権で負ける可能性はまだあるのは事実だ。それは彼らにとって内部的には本当に恐ろしいことだ。
とのこと。
誤訳御免。
感想
感想です。
レッドブルが、というよりクリスチャン・ホーナーが理解していないのでしょうね。
理解していないというか意識的に目を背けているのでしょう。
フェルスタッペンもマルコも理解していると思います。
ホーナーとしてはより先を見ていて、RBPT&フォードに注力したいのでしょう。
そのためにペレスが、ペレスというかペレスの背後にある資金が必要だし、ペレスがもはや速く走れなくてもそれは覚悟の上で起用しているのでしょう。
つまり2025年いっぱいまで、ある程度捨てていた。
グランドエフェクト時代に入ってからの自分たちの優位性を見て、とりわけ2023年の支配的な速さを見て、捨てても2025年まで何とかなるとレッドブルは考えていた節があります。
しかし、思っていた以上にライバルの追い上げが厳しかった、あるいは自分たちの衰退が激しかった、というところかなと個人的には感じています。
しかも、彼の目論見にはニューウェイやウィートリーといった上級職員の離脱は考慮されていなかった可能性がありますからね。
等々考えますと、自らの不祥事に首を絞められているなという印象が強いですね。
そのせいでニューウェイやウィートリーたちが離れた可能性を否定できない以上は。
ラルフの言うとおり、今季中のスタッフの離脱がこれで終わるとも限らないですし、仮にRB20の問題が解消されたとしても、ニューウェイやウィートリーを支持していたスタッフも多くいるはずで、それは同じでしょう。
来季のマシンが成功する可能性は今年以上に低く感じられます。
2026年以降もネガティブな要素が詰まっています。
RBPTもフォードも未知数、ホーナーの不祥事の問題もおそらくはまだ終わっていない、フェルスタッペンがメルセデスへ行く可能性が高まっている。
ポジティブな要素を見出すことが難しいくらい、先行きは暗そうです。
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おわりに
ということで、ラルフ・シューマッハがレッドブルの不確実性がさらなる解雇を呼ぶと発言した報道の感想を書いた記事でした。