レッドブルF1の顧問「ヘルムート・マルコ」が、自身のチームからの離脱について海外のメディアに語っているようです。
目次
レッドブルの権力抗争
レッドブルF1は今年に入ってから非常に不安定で落ち着きがありません。
チーム代表の「クリスチャン・ホーナー」の女性従業員への不適切行為から始まって、「ヨス・フェルスタッペン」によるホーナーへの辞任要求、アドバイザーである「ヘルムート・マルコ」への出場停止処分騒動、トップデザイナーである「エイドリアン・ニューウェイ」のチーム離脱、そしてオーストリアで再びヨスによるホーナーへの発言。
チームが上手く機能していないことは明らかです。
また、チームのエースドライバーである「マックス・フェルスタッペン」には『メルセデス』に移籍する噂があります。
メルセデスの代表「トト・ヴォルフ」もフェルスタッペンへの興味を隠そうとしていません。
マルコに離脱のわずかな可能性?
マルコがオーストリア紙Kleine Zeitungにチーム内の調和がどの程度回復したかを問われ、それに下記のように答えたようです。
成功を保証するには休息が必要であり、それが我々が一緒に座った理由だ(注:チャンピオンシップに勝つためレースに集中する必要があり抗争を一時休戦した、ということかと思われます)。
私には2026年までの契約があり、すべての機能が変わらないと仮定して、この契約を全うするつもりだ。
そうすればマックス・フェルスタッペンの離脱条項は何の役割も果たさない。そして、彼のパフォーマンス条項は現時点ではあまり意味がない。
ディートリヒ・マテシッツの死後、すべてが非常に困難だった。
それは当然のこと。会社は一人によって率いられ、その後はより広範な経営陣が引き継いだ。
しかし、売上高は米国を除いて良好だ。モータースポーツ部門もまた、我々は世界中で見られており、これに大きく貢献している。
とのこと。
誤役御免。
感想
感想です。
「私には2026年までの契約があり、すべての機能が変わらないと仮定して、この契約を全うするつもりだ」
この言葉のうち「すべての機能が変わらないと仮定して」の部分が発言の肝でしょうね。
これは状況が変われば契約途中であって離脱する、と言っているようなものです。
以前、マックスはマルコとは一蓮托生だと言っていました。
これはマルコがチームを離脱すれば、自分も行動を共にするという覚悟です。
ホーナーとマルコによる内部抗争は今のところ沈静化していますが、本人たちが言うようにこれはあくまでも「休戦」状態です。
ホーナーはタイの大株主「ユーウィッタヤー家」に支持され、マルコはオーストリアの大株主「マテシッツ家」に支持されていると言われています。
この2つの大株主の主導権争いが続く限りは、ホーナーとマルコの争いもまた続くでしょう。
さらに、ホーナーはレッドブルF1にとどまらず、レッドブルグループ内での権力を強めようとしています。
一説には、レッドブルF1の株式を買い取るとか、レッドブルグループそのものの経営を担おうとしているとか、言われているようです(あくまで噂です)。
現時点でタイ陣営が51%でしたか、オーストリア陣営より数%多く株式を所有していたはず、たかが数%でも有利は有利でしょう。
仮にホーナーがチームを所収するようなことになれば、マルコは出ていかざるをなくなる、というか追い出されるでしょう。
となるとマックスも離れる可能性がぐっと高まりそうです。
マックスを手放す危険をおかしてまでレッドブルF1を支配する意味がホーナーにはあるのでしょうけど、はたから見ると意味がない気もします。
ニューウェイが離脱を決めてからレッドブルはレースで優位を保てなくなってきている上に、マックスも離れたら、人材が今以上に離れることが容易に想像できるからです。
レッドブルからの大量の人材流出が、以前マクラーレンの代表「ザク・ブラウン」の口から出ていたように、現時点でもホーナーの求心力は衰えています。
衰えているというか、元々高い求心力があったのか、そこからして疑問ですが。
仕事はできるからといって周りから好かれているかどうかは別問題ですからね。
本格的な休戦明けはチャンピオンシップが決まった頃になるのでしょう。
しかし、その前からVCARBの「角田裕毅」のパートナーが「ダニエル・リカルド」になるのか「リアム・ローソン」になるのか、このことからも2つの陣営の力関係は伝わってきそうです。
リカルドはホーナーが、ローソンはマルコが推薦していると言われているからです。
一部報道では、サマーブレイク(ベルギーGP後)後にリカルドはシートを失うと言われています。
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おわりに
ということで、ヘルムート・マルコが自身のチーム離脱の可能性をコメントをした報道の感想を書いた記事でした。