映画『復活の日』が、2022年6月18日にTOKYO MXで放送されました。
視聴した感想をあれこれ書いています。
以下、ネタバレ要素を含みますから、バレても構わない方のみ下にスクロールしてください。
目次
映画『復活の日』
2022年6月18日に『復活の日』という映画が放送されました。
『復活の日』(ふっかつのひ)は、小松左京が1964年に書き下ろしで発表した日本のSF小説である。また、同作を原作に、(旧)角川春樹事務所とTBSの製作により、1980年6月に東宝系で公開されたSF映画である。
復活の日のWikipediaには上記引用部のように書かれています。
オリジナルの小説は1964年に発売され、今回記事にしている映画版は1980年6月28日公開されています。
198X年冬、東ドイツ陸軍細菌研究所から新種のウィルスMM-88が盗まれた。摂氏マイナス十度で自己増殖を始め、零度を超えると猛烈な毒性を発揮する恐るべき細菌だ。運び出したクラウゼ博士はスパイによって暗殺。アンプルを載せた小型飛行機が吹雪のアルプスを越えようとしていたときに山腹に激突。恐るべき細菌が飛散したことを知る者はいなかった。
番組の録画データには上記引用部のように書かれています。
一部抜粋、実際はもっと長い文章です。
放送日時と局
放送日時です。
放送日時は2022年6月18日の18時00分から20時40分まで。
放送局は『TOKYO MX』。
監督・脚本
監督と脚本。
本作の監督は「深作欣二」さん。
脚本は「高田宏治」さんと深作さん、「グレゴリー・ナップ」さん。
音楽は「羽田健太郎」さん。
出演者
出演者。
主演は「草刈正雄」さん、南極日本隊の「吉住周三」を演じています。
ヒロインは「オリビア・ハッセー」さんになるでしょうか、南極ノルウェー隊「マリト」を演じています。
「多岐川裕美」さんもヒロインのお一人かもしれません。
他、「渡瀬恒彦」さんや「夏木勲」さん、「千葉真一」さん、「緒形拳」さん、「森田健作」さん、「永島敏行」さん。
海外の方も「ジョージ・ケネディ」さんや「ボー・スベンソン」さんなど大勢いらっしゃいます。
超豪華メンバーです。
原作
原作は小説です。
原作は小説ですね。
「小松左京」さんの作品。
先ほどのWikipediaにあったように、1964年に書き下ろされたのだそう。
1964年というと昭和39年ですか、確か東京オリンピックが開催された年ですよね。
2022年からすると60年近く前の作品になります。
実は私は原作小説を持っています。
昔、私の中で小松左京ブームが来て、そのときに買って読みました。
と言っても映画を観るまで内容をほとんど覚えていませんで、観る中でああそういう感じだったかもと少しずつ思い出していった感じです。
感想
映画『復活の日』を観た感想です。
以降ネタバレ要素がありますので、大丈夫な方のみ下方スクロールをお願いいたします。
一度しか観ていない
私は本放送を一度しか観ていません。
なのでセリフを聴き逃していたり、セリフや設定を忘れてしまったり理解を間違えていたりしている可能性があります。
その点ご留意ください。
今の時代にピッタリ
最初の感想は「今の時代にピッタリ」だということです。
空気感染・致死率100パーセントのウイルスと核ミサイルの脅威により人類死滅の危機が迫る中、南極基地で生き延びようとする人々のドラマを描いた作品。
前出Wikipediaには上記引用部のように書かれています。
2020年から続く新型コロナウィルスによる脅威、核戦争の起こる危険度も以前よりずっと高まっている、2022年にピッタリな内容だなと。
だからこそMXさんは放送したのでしょう。
作品では大量の死体が登場しますし、医療従事者が治療に追われて疲弊していく様子が映し出されています。
現在の我々には現実味と真実味をより強く持つことができました。
60年近くも前の物語なのに。
とても暗示的ですし、先見性を感じます。
違和感もちらほら
新型コロナウィルスのパンデミックを経験した、あるいは経験している私たちから見ると、作品の人々の行動に違和感を覚えることもありました。
例えば、「イタリア風邪」に見舞われた一般の人々だけでなく、彼らを診る医療従事者すら「マスク」をしていなかったことです。
そして感染者を隔離することさえしていませんでした。
摂氏-10℃以上でウィルスが増殖を始めるのでしたっけ、だから吉住ら南極に滞在する各国の隊はウィルスの脅威から逃れられたようです。
しかし、-10℃以下の地域は南極の他にもあるでしょう、生存者は南極の他にもそれなりにいそうですけど、映画では南極にいた人たちの他はほとんど全滅していました。
怖い
怖かったですね、色々な意味で怖い映画でした。
人類がほぼ全滅するので、映像でも人がたくさん○ぬのですよね。
火炎放射器で、というシーンも確かあったかと。
○人がたくさん映る意味で怖かったです。
怖いというか、やるせないシーンもありました。
世界で大変なこと起こっている最中、日本の南極隊が子どもから無線が届きます。
両親がイタリア風邪で亡くなってしまい、独り取り残された子どもによる、絶望している内容の無線です。
無線が届いた南極隊は何とかして子どもを助けたいのですが、子どもが無線の操作をわかっていないのですよねぇ。
子どもはスイッチをオンにしたままでいるものですから、南極隊がいくら言葉をかけても声が子どもに届かないのです。
誰にも届いていないと絶望した子どもは自ら銃で、という。
絶望、怖い。
また、○んでしまうこととは別な意味での怖さもありました。
イタリア風邪によって地上の人類の多くが○んでしまうと、残された各国の南極隊が集まったときのメンバーの男女比が、100対1でしたっけ、著しく偏りました。
そのため彼らの中で女性が貴重な「資源」になるという、性的な意味での生々しさがありました。
これは人の○より、ある意味怖い。
さらに「ARS」というICBMの自動発射装置の作動を阻止すべく、吉住とカーターでしたっけ、2人でホワイトハウスに潜入するシーンも、スリリングな意味で怖かったです。
停止したエレベーターのワイヤーを伝って下りていくシーンとか、カーターがあれしてしまうところとか、怖かった。
草刈さんがかっこいい
主人公の草刈さんがかっこいいのですよね。
私は古着が好きです。
古着的な視点でも本作の、草刈さんたち南極隊の服装がとても参考になります。
ダウンジャケットを着、ニット帽のかぶったときの草刈さんの瞳のギラギラ。
トータルでめちゃくちゃかっこよかった。
あんな男に生まれたかった。
面白かった
面白かったです。
ここまでに書いた「怖さ」を含め、もろもろ面白かった。
原作が書かれた時代的なことを思うと、あそこまで想像できている小松左京さんの知性や知識の豊かさに驚かされます。
映画が作られた1980年やその少し前の時代は、日本はまだ元気だったことが十分すぎるほど伝わってくる、本作の力の入りようにも驚かされます。
お金がかかっているのですよね。
出演陣はものすごいメンバーでしたし、潜水艦もチリ海軍からチャーターしたそうですし。
マチュピチュ遺跡など南米はおろか、南極でもロケをしたそうですから。
この後もう一度原作を読もうと思っています。
おわりに
ということでTOKYO MXで映画『復活の日』が放送されたので、視聴した感想を書いた記事でした。
私の認識や理解が間違っていたら申し訳ありません。
Amazonでも観られるみたいです。
気になる方はぜひ。