『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2022年4月21日の放送に俳句コーナーがありました。
お題は「美容院」。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時から20時までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「清水麻椰」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「中田喜子」さん、「立川志らく」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが2022年4月21日の放送でも扱われました。
今回のお題は「美容院」です。
「美容院」は季語ではないでしょう。
今回は作り手が自分で俳句に合った季語を探す必要があります。
この回は「藤本隆宏」さんと「大久保佳代子」さん、「犬山紙子」さん、Kis-My-Ft2「二階堂高嗣」さんが出演していました。
レギュラー陣では永世名人の「梅沢富美男」さん、名人10段「村上健志」さん、名人2弾「ミッツ・マングローブ」さんが出演していました。
順位戦
まずは今回行われた俳句カテゴリの、順位戦の結果です。
4位が藤本さん(才能なし、30点)、3位が二階堂さん(才能なし、35点)、2位が大久保さん(凡人、55点)、1位が犬山さん(才能あり、72点)でした。
気になった句
順位戦で個人的に気になった句は犬山さんです。
今回1位になって「特待生」へと昇格されました。
おめでとうございます。
俳句カテゴリで特待生への昇格はずいぶん久しぶりな気がします。
句は、菜の花を切って美容院に電話したことを詠まれていました。
菜の花を切っていたら、ふと髪が気になって美容院に電話予約をしたことでしたっけ。
季語は「菜の花」。
菜の花というと花が辺り一面に咲いている状況を想像するけど、「菜の花切って」とすっと詠まれたことで、台所で料理をしているシーンだとわかるようにしている。
「切って」の後「美容院に電話」の展開が軽やか。
菜の花を切っている、春だなぁ、あっ髪を切ろうかしらと、語っていない部分を想像できる句だと夏井先生から評価されていました。
とてもよい句でした。
私は犬山さんを高く評価していますので、今回特待生へ昇格を果たしたと知ったときはとても嬉しかったです。
今回の句は名人もそう遠くないのではと期待させます。
今の段階で既に名人ランクの幾人かよりお上手と思いますので。
「名人10段」を目指す試験
今回はミッツ・マングローブさんの「名人10段」を目指す試験がありました。
ミッツさんは試験を迎えて「名人2段」でした。
句は、付け睫毛が少し剥がれたことと春更けていることを取り合わせていました。
春も終わりに近づき暑さを感じる頃になると、つけまつ毛が剥がれることがあるそうです。
季語は「春更けし」ですか。
「春深し」の傍題とのこと。
結果は「現状維持」。
一言は「時間軸がバラバラ」。
原句は「剥がれたる春更けし」でした。
「たる」は現在の完了ですか、「し」は過去ですのでバラバラということですね。
取り合わせの素材はよかったと先生から褒められていました。
つけまつ毛を晩春の句の素材にする、これはなかなかのオリジナリティと感じました。
さすがは名人。
ただ時間軸の問題は、名人ランクではやってはいけないレベルと思います。
こちらは私も、ナレーターの方が詠んでいる音を聴いて違和感があったので、すぐ気づけました。
「永世名人」への道
村上健志さんの「永世名人」への道です。
村上さんは試験を迎えて「名人10段☆☆☆」でした。
1つ前進なさったら名人10段☆☆☆☆になるようです。
永世名人が見えてきます。
句は、春の色と絵本の置いてある美容院を取り合わせていました。
美容院にお子さんを連れて行って、お母さんが髪を切ってもらっている。
人を描かず美容院に絵本が置いてある描写をすることで、春の明るさを描きたかったのだそうです。
季語は「春の色」。
「春光」の傍題ですか。
結果は「1つ前進」。
一言はありましたっけ? なかったと思います。
夏井先生からは特に中七下五を褒められていました。
小さなところをきちんと映像として言葉でスケッチできている。
具体的には絵本の並ぶ美容院のことですね。
春の色は他の季語も思い浮かぶかもしれない。
つまり季語が動く可能性です。
けれど、例えば「春光や」では詠嘆が強すぎてしまう、「春景色」では美容院を描くには景色が大きすぎてしまう。
春の色がちょうどよいと、作者の正確な判断があっての選択であろう。
絵本がピンク色や黄色の明るい色合いだろうと読者が想像できる、よい選択だったと判断されていました。
いやいや、本当に描写がお上手な方ですね、村上さんは。
素晴らしいです。
永世名人へあと一歩。
俳句史に残る句集作り
永世名人である梅沢富美男さんの句です。
句集に入れる50の俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。
梅沢さんは50句まで残り8句です。
句は、髭を剃っている、その泡の甘やかな感じが、あたたかく眠気を誘うことを詠まれていました。
季語は「目借り時」。
晩春の季語だそうです。
暖かくなって睡魔に襲われることですか。
結果は「掲載決定!」。
一言は「そつがない!」。
髭を剃ることを「あたる」というそうなんですね。
「そる」を上手く言えず「する」と発音し、それが縁起がよくないから「あたる」と呼ぶようになったと説明されていたでしょうか。
「スルメ」と「アタリメ」みたいなものでしょう。
また、髭あたるの「あ」、泡の「あ」、「甘やか」の「あ」と「あ」の音が続くことでリズムが生まれている。
これが柔らかい春の暖かさを表現できていると評価されていました。
こちらもよい句でした。
私でも結果が出る前に掲載決定だろうとわかるくらいによい句。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の2022年4月14日放送の俳句コーナーのお題「美容院」回を視聴しての感想を書いた記事でした。
私の俳句の読解や解釈が正しいとは限りません。
むしろ間違えていることの方が多いでしょう。
おかしなことを書いていたら申し訳ありません。