F1の2022年のプレシーズン・テストが、日本時間2022年2月23日水曜日から始まりました。
2022年2月24日木曜日はカタロニアサーキットでのテスト2日目です。
目次
2022年F1ラインナップ
2022年シーズンのF1のドライバーラインナップについてです。
『DAZN』のwebサイトに詳しいことが書かれていました。
他のサイトにも色々書かれています。
- チーム (PU) :ドライバー1、ドライバー2
- メルセデス(メルセデス):ルイス・ハミルトン、ジョージ・ラッセル
- レッドブル(レッドブル):マックス・フェルスタッペン、セルジオ・ペレス
- フェラーリ(フェラーリ):シャルル・ルクレール、カルロス・サインツJr.
- マクラーレン(メルセデス):ランド・ノリス、ダニエル・リカルド
- アルピーヌ(ルノー):フェルナンド・アロンソ、エステバン・オコン
- アルファタウリ(レッドブル):ピエール・ガスリー、角田裕毅
- アストンマーチン(メルセデス):セバスチャン・ベッテル、ランス・ストロール
- ウイリアムズ(メルセデス):ニコラス・ラティフィ、アレクサンダー・アルボン
- アルファロメオ(フェラーリ):バルテリ・ボッタス、周冠宇
- ハース(フェラーリ):ミック・シューマッハー、ニキータ・マゼピン
ライコネンがF1を引退。
ラッセルがウィリアムズからメルセデスへ、ボッタスがメルセデスからアルファロメオへ移籍。
アルボンがウィリアムズにてF1に復帰、周冠宇がアルピーヌからF1デビュー。
というドライバーの変更が2021年シーズンを迎えて起こりました。
チームのPUの変更はなかったかと思います。
レギュレーション変更
2022年度のF1のレギュレーションについてです。
私が下手な説明をするより『AUTOSPORT』さんの記事をご覧いただいた方がよいでしょう。
正直申し上げれば私もよくわかっていません。
と言いながら私からも簡単に書いてしまいますと、「グランドエフェクトカー」が復活するようです。
グランドエフェクトカーはロータスがF1で初めて採用したのでしたっけ。
さらに前後のウィングが簡素化されます。
さらにさらにタイヤが13インチから18インチに大きくなります。
そのタイヤにはホイールカバーが取りつけられ、整流のためのディフレクターもつくようです。
グランドエフェクトカーの復活で、ダウンフォース全体の約半分をフロア下から得ようとしているとのこと。
前後のウィングから発生する乱気流を抑えて、前方の車への接近を昨年までより容易にしようとしているのでしょう。
そして、ウィングから得られるダウンフォースが昨年までより減少するのですから、コーナーリングスピード、特に中低速コーナーでの速度が昨年までより落ちるのではないかと予想されます。
高速コーナーはむしろ上がるかもしれません。
間違った認識でしたら申し訳ありません。
GP Car Story Special Edition Lotus 1977-1979 チャップマンの空力革命 GP CAR STORY特別編集
F1 2022年ウィンターテストの日程
2022年の、F1のプレシーズンに行われるF1合同テストの「日程」についてです。
プレシーズンテストはトータル6日間予定されています。
2022年は全2回に分かれて開催される予定です。
2021年はトータルでも3日間しか実施されませんでした。
それは新型コロナウィルス感染拡大の影響だったでしょうか。
2021年に実施される大規模なレギュレーション変更が2022年に1年延長されたことで、2021年は2020年のレギュレーションから大きく変わらなかったこと。
それと感染拡大防止や費用の負担軽減の側面もあったと記憶しています。
- 第1回:2022年2月23日〜2022年2月25日
- 第2回:2022年3月10日〜2022年3月12日
2022年のウィンターテストは上記の日程で行われます。
テストの開催時間
テストが行われる「時間」についてです。
午前の部が日本時間17:00から21:00まで。
21:00から1時間の昼休憩が入ります。
午後の部が22:00から26:00までとなっています。
テストの開催場所
プレシーズンテストが開催される「場所」についてです。
2022年のテストの開催地は2021年から変更されました。
昨年はバーレーンのサヒールにある「バーレーン・インターナショナル・サーキット」で行われました。
今年は第1回と第2回とで違う場所で開催されます。
今年は第1回がスペインはバルセロナの「カタロニア・サーキット(カタルーニャ・サーキット)」で行われます。
第2回がバーレーンのサヒールにある「バーレーン・インターナショナル・サーキット」で行われます。
バーレーンは昨年プレシーズンテストが開催された場所です。
バルセロナテスト2日目結果
2022年2月24日に行われたバルセロナテスト2日目の結果です。
All the times and laps from our second day on track in Barcelona 👇
— Formula 1 (@F1) 2022年2月24日
🔥 Fastest man = @Charles_Leclerc
💪 Most laps = @PierreGASLY #F1 pic.twitter.com/bAQDlVNbVz
Formula 1 (@F1) のTwitterアカウントによるウィンターテスト初日の結果のツイートです。
最速ラップはフェラーリのシャルル・ルクレール、最多ラップ数はアルファタウリのピエール・ガスリーが記録しました。
タイヤコンパウンド
タイヤのコンパウンドについてです。
The full range of 18-inch tyre compounds will be at the first @F1 pre-season test at @Circuitcat_cat!
— Pirelli Motorsport (@pirellisport) 2022年2月22日
Here’s how to tell them apart. 🍩🍩🍩#F1 #Formula1 #Fit4F1 #Turning18 #Pirelli #Pirelli150 pic.twitter.com/2uAZY5tllq
ピレリのTwitterアカウント「Pirelli Motorsport (@pirellisport) 」のツイートです。
2022年はC1からC5までのコンパウンドが用意されています。
C3はプロトタイプも用意されているみたいです。
C1へ行くほど硬く、C5へ行くほど柔らかいタイヤと認識すれば良いでしょう。
コンパウンドの違いはタイヤに入ったピレリのロゴマークなどのカラーでわかるようになっています。
白色には2タイプあって、白色にブラケット(横線)が入っていないタイヤがC1で最も硬く、白色にブラケットが入っているタイヤがC2で2番目に硬いタイヤです。
黄色のブラケットがC3。
赤いにも2タイプあって、赤色にブラケットが入っているタイヤがC4で2番目に柔らかく、赤色にブラケットが入っていないタイヤがC5で最も柔らかいタイヤです。
緑がインターミディエイト、青がウェット。
- C1:白・ブラケットなし(↑硬)
- C2:白・ブラケットあり
- C3:黄・ブラケットあり
- C4:赤・ブラケットあり
- C5:赤・ブラケットなし(↓柔)
- インターミディエイト:緑・ブラケットあり
- ウェット:青・ブラケットあり
上記のように見分けると良いでしょう。
硬いタイヤは持ちが良い・グリップが落ちる→長距離を走るときに使う。
柔らかいタイヤは持ちが悪い・グリップが高い→一発の速さが欲しいときに使う。
簡単に書くとこういう認識でしょうか。
プレシーズンテスト2日目の感想
2022年バルセロナテスト2日目の結果を受けての感想を書きます。
ポーポイジング
「ポーポイジング」「ポーポイズ現象」の問題が大きく取り上げられているようですね。
ポーポイジングとは、車体のピッチング(車体の前部と後部が激しく上下に揺さぶられること)をグラウンド・エフェクト効果が増幅させてしまう現象である。加減速や路面の凹凸などで車体が上下に振動した際に、グラウンド・エフェクト効果の変化によってより大きく車体の挙動が変化する。車高が高くなるとダウンフォースが弱くなり、車高が低くなれば急激に強くなり、路面に接触するほど低くなると気流が流れなくなりダウンフォースが突如失われる。これにより、車体前後の上下振動が短いサイクルで激しく繰り返される状態となり、そのサイクルのタイミングによっては動作が増幅されやがて激しいピッチングを起こす。
グランド・エフェクト・カーのWikipediaには上記引用部のように書かれています。
ポーポイジングについては当ブログの初日の感想にも書いています。
Bumpy road to the top for Charles Leclerc! 🤕#F1 pic.twitter.com/Z6a5e6d3bo
— Formula 1 (@F1) 2022年2月24日
マシンがピッチング現象が発生している様子がTwitterに挙がっていました。
上に貼った動画がそれです。
車体がポンポンポンポン上下動していますよね、これがポーポイジングみたいです。
上記引用部には「加減速や路面の凹凸などで車体が上下に振動した際に」とあるので、凹凸の多いサーキット、サーキットの中でも凹凸のある箇所、または縁石に乗り上げるなどによって、このポーポイジングが発生する危険があるのでしょう。
対策が不十分なマシンでラグナセカを走らせたらどうなるのか、コークスクリューで吹っ飛びそう。
この現象が始まると空力・サスペンションの制動を超え前輪が浮き上がるほどの状況になると、流入する大量の空気により跳ね上げられてしまう。ダウンフォースによって押し付けられていた後輪側の接地圧は前輪の浮き上がりによってウイング等の空力施設の影響を失い、なすすべもなくなった車体は数百kgの重量ながら宙に舞うことになるのである。
怖いですね、これは。
単独走で完結するなら綺麗な路面の走行ラインを取れるかもしれません。
しかしレースをする上では、縁石に乗り上げたり凹凸のある場所を通らざるを得ないことはあるでしょう。
そうなれば大事故につながる危険も高まるのではないでしょうか。
ドライバーが危険なだけでなく、裏返ったF1マシンが観客席に飛び込む事態が起これば大惨事です。
先ほどのポーポイジングを起こしている動画はフェラーリのマシンでした。
フェラーリは2日目の最速タイムを出していますし、周回数でも上位にいます。
現状最も優れたマシンである可能性は高いでしょう。
言い換えると、ポーポイジングの対策が最も成功していると言えるかもしれません。
そんなフェラーリでさえあれだけのピッチングが起こっているのです。
現状フェラーリほど速く走れていないレッドブルやメルセデス、アルピーヌなどはあの動画以上に強いピッチング現象に悩まされているかもしれません。
また、F1やFIA側がポーポイジングの問題を放置したままでシーズンインしてしまうと、シーズン中に先ほど書いたような事故が起こる危険が高まると危惧しています。
英語サイトですか、今起こっているポーポイジング問題についての解析記事がありました。
ぜひご覧になってください。
英語がわからない場合も日本語翻訳にかければ読めると思います。
フェラーリとマクラーレンとアルファタウリの3強?
初日、2日目と情報を追ってきた中で、フェラーリとマクラーレンとアルファタウリ、この3チームは順調に周回を重ねていて、しかも速さも出ているようです。
周回数で言うと、特にマクラーレンのリカルドは126周、アルファタウリのガスリーは147周もしています。
2日目のトップタイムを出したフェラーリのルクレールは79周と、前述の2人より少ない周回ではありました。
Ferrari in front as Leclerc goes fastest on day 2 in Barcelona#F1 https://t.co/uETNC6d3x3
— Formula 1 (@F1) 2022年2月24日
フェラーリは初日サインツが2位でしたっけ、2日目はルクレールがトップタイムです。
速く走れることはよいことです。
しかもアルファタウリのガスリー、マクラーレンのリカルドはC4タイヤでの最速タイム、ルクレールは一段回硬いC3でのタイムです。
計算上では同じコンパウンドならもっと差をつけることができたはず。
現状ではフェラーリかマクラーレンが最も新レギュレーションに適応していると捉えてよいでしょうか。
メルセデス
2021年にコンストラクターズタイトルを獲得したメルセデスは、初日に続いて2日目もハミルトンに元気がないです。
Another big day on the track tomorrow before packing up and heading home. Let’s do this. 🤜🤛 pic.twitter.com/MoBpm3Bxqh
— Mercedes-AMG PETRONAS F1 Team (@MercedesAMGF1) 2022年2月24日
午前を担当したハミルトンは最速タイムが1分22秒562(C2)で16位(最下位)、40周です。
午後を担当したラッセルは最速タイムが1分20秒537(C3)で4位、66周です。
初日もラッセルの方が速さを見せていました。
ハミルトンは速さの問題以上に周回数が少ない点が気になります。
ハミルトンはバランスに苦しんでいたという情報があります。
新マシンといいますか新レギュレーションへの適応に苦戦しているのでしょうか。
これだけレギュレーションが変わると、ドライバーは乗り方を変える必要があるかもしれませんから。
Keeping cool 😎@MercedesAMGF1's new cooling gills making their debut in the afternoon in Barcelona#F1 pic.twitter.com/IvANbVA4cg
— Formula 1 (@F1) 2022年2月24日
メルセデスのマシンは2日目に早くも対策を施してきたみたいですね。
カウルにスリットが入っているようです。
これは排熱のためと想像されます。
レッドブル
レッドブルはよくわからないですね。
Day 2 completed with 78 laps for @SChecoPerez and a fastest time of 1:21.430 ⏱ #F1Testing pic.twitter.com/OKrhpOSnr7
— Oracle Red Bull Racing (@redbullracing) 2022年2月24日
2日目はセルジオ・ペレスが担当しました。
最速タイム1分21秒430(C2)の7位、周回数は78。
タイムも周回数もよいとも悪いとも言い難いです。
ペレスは今年のウィンターテストで最初の赤旗中断を起こしています。
原因はギアボックスと当初は言われていました。
しかし復帰に時間がかかったことで、実は別の問題が起こっていたのではないかとの見方もあるみたいです。
2021年のペレスは予選でフェルスタッペンより1秒ほど遅い印象があります。
言い換えるとフェルスタッペンはペレスより1秒ほど速いことが多かった。
そのまま単純に当てはめると、フェルスタッペンが2日目に走っていれば20秒台前半を出していたかもしれないです。
2022年シーズンの最もぶっ飛んだデザインに見えるレッドブルですけど、速いか遅いかで考えると今のところ最速ではありません。
ニューウェイがやらかした可能性もありそうです。
ハースはどうなる?
2022年2月24日は世界的に非常に重大な出来事が起こってしまいました。
ロシアによるウクライナへの侵攻です。
これを受けて、F1の公式カレンダーからロシアGPの名前が消えたという報道も見られました。
仮にロシアGPがカレンダーから外された場合は、トルコが代替に挙がっているとか何とか。
ハースはロシア人マゼピンのチームと言ってよいくらいですよね。
2021年はロシアカラーでしたし。
14 laps in the bag so far for Mick this morning as he continues to put the #VF22 through its paces. #HaasF1 pic.twitter.com/9zRgMJsuFs
— Haas F1 Team (@HaasF1Team) 2022年2月24日
ハースは一応、初日2日目と走っていました。
しかし、マゼピンやスポンサーの資金が凍結などされた場合には、チーム運営が滞る危険がありそうです。
アンドレッティが買収するのではという噂が以前あったと記憶していますし、開幕戦では今と異なるチーム名、ドライバーラインナップに変更されていることが起こり得るでしょうか。
おわりに
ということで、F1の2022年バルセロナテスト2日目の結果と、その感想を書いた記事でした。