漫画『風の谷のナウシカ』全7巻を購入しました。
「宮崎駿」さんの作品ですね。
そしてこのたび初めて1巻から通して読みました。
さっぱりわかりませんでした。
目次
風の谷のナウシカ
貧乏コミックのカテゴリは古本屋などで安価で購入した漫画を紹介しています。
タイトルは『風の谷のナウシカ』です。
実は購入したのは数年前のことです。
しかしなかなか読む気力が湧かずに、最近になってようやく1巻から7巻まで読み終えた次第です。
2020年12月25日、日テレ『金曜ロードSHOW!』で本作のアニメ版が放送されると知ったことが読むきっかけでした。
単行本は全7巻です。
すべて古本で集めました。
7巻の他は100円。
7巻だけは300円近くしたでしょうか。
3巻と画像の7巻が初版本。
2巻は5刷です。
3巻の表紙の「クシャナ」でしたっけ、良い表情ですね。
迫力のある表紙絵で、表紙だけでも宮崎さんの画力を堪能できます。
『風の谷のナウシカ』とは?
漫画『風の谷のナウシカ』についてです。
『風の谷のナウシカ』(かぜのたにのナウシカ)は、宮崎駿による日本の漫画作品。アニメーション監督・演出家でもある宮崎が、1982年に徳間書店のアニメ情報誌『アニメージュ』誌上にて発表したSF・ファンタジー作品[1]。戦争による科学文明の崩壊後、異形の生態系に覆われた終末世界を舞台に、人と自然の歩むべき道を求める少女ナウシカの姿を年代記の形で描く。1984年には宮崎自身の監督による劇場版アニメ『風の谷のナウシカ』が公開された。
風の谷のナウシカのWikipediaには上記引用部のように書かれています。
漫画が先なのですね。
アニメ映画が先だと思っていました。
私は連載当時『アニメージュ』を購入していませんでした。
読んでもいなかったです。
『Newtype』はガンダム情報が多かったので、創刊時からしばらくは買っていたのですけど。
作者は「宮崎駿」さん。
言わずもがな。
あらすじ
物語のあらすじです。
高度産業文明を崩壊させた「火の7日間」という最終戦争から1000年後、汚染された大地には異形の生態系である巨大な菌類の森「腐海」が拡がり、腐海を守る「蟲」と呼ばれる昆虫に似た巨大生物たちが生息する。拡大する腐海に生育する菌類が放出する「瘴気」は、蟲たち以外には猛毒のガスである。衰退した人類が腐海の瘴気と蟲に怯える、荒廃した世界が描かれている。この世界に存在する、トルメキアと土鬼(ドルク)という敵対する二大列強国と、その辺境地にあるトルメキアの同盟国「風の谷」および、工業都市ペジテ市が主な舞台となっている。風の谷の族長ジルは、腐海の毒に侵されて病床にあり、ジルの娘ナウシカが代理で国を治めている。
ある日、ペジテからの避難民を乗せた輸送船が風の谷に近い腐海のほとりに墜落する。
上記Wikipediaの「あらすじ」には上記引用部のように書かれています。
一部抜粋です。
結構な長さのあるあらすじです。
また全て読んでしまうと、かなりなレベルのネタバレになると思います。
私のように、読んでもわからなかった人がバレても良いと読む分には良い文章になっています。
Wikipediaの内容が絶対に正しいとは思わない方が良いとは思いますが。
アニメ版
ジブリアニメは好きです。
好きなジブリ作品トップ5を並べます。
- 天空の城ラピュタ
- 紅の豚
- 耳をすませば
- となりのトトロ
- 千と千尋の神隠し
基本はこのトップ5と思います。
そのときどきで『ラピュタ』と『豚』、『耳すま』と『トトロ』が入れ替わるくらいです。
初めから『ナウシカ』はそこまででした。
5位には入らないですね。
漫画『風の谷のナウシカ』の感想
漫画『風の谷のナウシカ』を読んだ感想を色々と書いていきます。
薄っぺらい感想しか書けませんが。
これから書くことは単なる個人的な感想です。
「書かれていることが事実とは限らない」ことにご留意ください。
間違えたことを書いている可能性は大いにあります。
理解を間違えていることもあると思います。
その際はご容赦ください。
わからない
初めて、終わりまで読んだ正直な感想は「わからない」です。
内容が頭に入ってきませんでした。
アニメ版はテレビで放送されると観ています。
毎回ではないと思いますけど。
ネット情報で、漫画版の序盤しかアニメでは描かれていないし、漫画は物語が難解だよなどと書かれているテキストを見たことがありました。
なので覚悟はしていたものの、難解と言ってもわからなくはないでしょと、高をくくっていました。
読んだ結果、想像以上にわかりませんでした。
何度も途中で挫折しそうになったくらい。
いや、途中でもうわからないなと理解することを諦め、わからないなりにとりあえず最後まで目を通そうと完走しただけから、挫折しそうではなく挫折しています。
読みながらも挫折したため、今、読んだ内容を思い出そうとしても思い出せません。
Wikipediaのあらすじを読んでもそんなことが描かれていたっけ? なレベル。
『もののけ姫』?
わからないなりに、漫画版『ナウシカ』で宮崎さんが言いたいことは『もののけ姫』で描かれているのかなと思いました。
許すことはできないならそれでも良い、これからもそれぞれがこの世界で生きていこう、そういう結末は共通するものがある気がしました。
理解が合っているかはわかりません。
確か『もののけ姫』が公開された当時、宮崎さんはこの作品を最後にアニメ映画の監督を引退するとか何とか言っていた気がします。
日テレなどで番組を組まれていた淡い記憶。
あれはあれで当時の彼の真実だったのでしょうから、『もののけ姫』には彼の言いたいことが詰まっている可能性は少なくないです。
アニメ版『ナウシカ』では描けなかったこと、つまりは漫画版『ナウシカ』の設定を変えて『もののけ姫』としてもう一度描いたという。
アニメは漫画2巻80ページくらいまで?
本当にアニメ版は漫画版の序盤なのですね。
画像は2巻の79ページか80ページくらいまでと思います。
このくらいでアニメ版は終わっていましたね、確か。
全7巻の2巻80ページなら、全体の2〜3割消化した辺りでしょうか。
物語はまだ5冊以上分の内容が残っているのですから、アニメ版だけ知っている私にとってはわからない部分ばかりになるのも当然です。
国家とか王族とか民族とか宗教とか、初めて頭に入れる情報ばかりなので、脳が途中で内容を理解することを拒んでしまいました。
漫画の舞台の設定はアニメ版より複雑ですし、登場人物もアニメ版より多いです。
まずはそこから理解しないと、作者が何を言いたいか、ナウシカが何をしたか・何をしたかったかを理解するのは無理だろうと思いました。
「漫画」は上手くないかも
漫画版『ナウシカ』は読みにくいです。
私には強烈に読みにくく、宮崎さんは「漫画が上手くないかも」と感じました。
決して馬鹿にしているのではなく、読んで素直にそう感じたのです。
安彦良和さんと同じ
本作を読んでいて「安彦良和」さんのことを思い出しました。
安彦さんの『アリオン』だったり『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』だったりの漫画を読んだときと同じ感想をもったからです。
同じ感想とは「漫画が上手くないかも」です。
絵が上手すぎる
お二人とも説明不要、アニメーターとして高名な方です。
監督としてもキャラクターデザイナーとしても。
ですから絵が下手な訳がありません。
むしろ上手すぎるくらいに上手い。
漫画版『ナウシカ』を読んでいてもそれは十分感じます。
人物だけでなく登場する建造物や機械すら生き物に見えてくるくらい。
しかも線を引く速度が恐ろしく速かろうと思える線。
しかし私にとってはお二人が描く漫画が読みにくくて仕方がないです。
安彦さんはだいぶ慣れましたけど、でも漫画専門の漫画家さんと比べると頭に入りにくい事実は変わらないですね。
読みにくい理由は何か?
私がお二人の漫画を読みにくく感じられた理由。
私にもはっきりとしたことはわかりません。
今、記事を書きながら考えたところ、これかなと思うポイントがいくつかありました。
コマ割り
理由の1つは「コマ割り」です。
文章の行間を読むように、コマとコマの間を補完をする能力が、漫画専門の漫画家さんよりも求められている気がします。
『ナウシカ』の話に戻しますと、視線誘導がスムースに行かないことが多いように思います。
通常、目線はページの右上からそのまま左へ行き、左端まで行ったら段を1つ降りてまた右端から左へ行きますよね。
しかし『ナウシカ』は視線誘導を遮られることがしばしば発生します。
理由はよくわかりません。
絵と同時にセリフを読み進めるわけですが、絵と絵の間で上手く流れない、絵とセリフの間で上手く流れない、セリフとセリフの間で上手く流れないなどが起こっているのでしょう。
例を挙げようとペラペラとページをめくっていたところ、2巻102ページで引っかかりました。
1コマ目、1段目、飛行機の翼の影に2人いる。
2コマ目、2段目の右、2人の蟲使いがしゃがんでいる。
3コマ目、2コマ目の左、ユパが近づくと1人が気がつく。
4コマ目、2段目の右、蟲使いの1人が「エッ…!? わざわざ 届けてくれ たんですか」のセリフ、視線を左にやるとユパが食糧を地面に置く。
この4コマ目ですね。
1コマ目から2コマ目に行くときに、段が1つ下がって右端に視線が行き、続いて視線を左に移して3コマ目です。
3コマ目から4コマ目に行くときに、段がまた1つ下がって右端に視線が行きますが、動作の順番はコマの右側にいる蟲使いのセリフより、左側にいるユパの方が先です。
ここで視線が一度「ん?」と一瞬止まってしまいます。
4コマ目だけを見れば違和感はないかもしれませんけど、3コマ目からの視線の動きからすると読者的に先に来て欲しいユパの動作が蟲使いのセリフの後に来ていて、順番が入れ替わって見づらいです。
こういう感じ。
映画のようなカット割りを漫画で表現しようとしたけど、上手く行っていないのかなと思ったり思わなかったり。
1コマ当たりの情報量
また、1コマにおける情報量の多さも読みにくさの原因に感じます。
情報量とはセリフのことだけを言っているものではありません。
情報量が多いと感じられる理由はなんでしょう。
1コマの絵で説明しようとしすぎているのでしょうか。
スーッと流れるように読み進められず、1コマ1コマ、何が描かれているかじっくり読み解かなければ先に進めないことが多いです。
1ページ当たりのコマ数が多い、言い換えると1コマ1コマが小さい、その割に引き画が多め、そういうところに原因があるのかも。
強弱が緩い
さらにコマごとの強弱が緩い、言い換えるとジャンプ率が低いことで、シーンとしての激しさはあっても漫画としてはやや単調さを覚えます。
単調さは使っているペンの影響か、序盤は特に線が太めで強弱がなく見えることにも原因はありそう。
線の量
線の量が多いこともありそうです。
線の多さは「メビウス」的ライン描写の特徴ですかね。
宮崎さんはメビウスに影響を受けているのではと、どこかで誰かの意見を聞いたことがあります。
私がメビウス画に慣れていないことも、読みにくさの大きな理由の1つでしょう。
セリフの吹き出し
セリフの吹き出しが誰から発せられているかがわからない。
そういう事態を何度も体験しました。
それも読みにくさにつながっています。
私は設定やキャラを深く・正確に把握できていないですから、余計にわかりにくいのでしょう。
絵コンテに近い
等々考えると宮崎さんと安彦さん、お二人の漫画は「絵コンテ」により近いのでしょうね。
先ほど紹介した2巻102ページも、コマを1つ1つ切り取って絵コンテのように縦1列に並び替え上から下へ順番に読めば、違和感が抑えられそうですから。
お二人とも、絵コンテを描いたことのある方や見慣れている方には読みやすい漫画なのかもしれないです。
慣れの問題もあると思いますけど、私はこの点にたいへん難儀しました。
疲れる
それらがあって、私にとって『ナウシカ』はテンポが悪く読みにくい漫画になっているのだろうと思っています、私にとっては。
読むとどっと疲れます。
終わりまで読んだと書きましたが、実は何日かに分けて読みました。
とてもじゃないですけど私には一気読みはできないです。
おわりに
ということで、漫画『風の谷のナウシカ』を1巻から通して読んだので感想を書いた記事でした。
ストーリーの内容に関する感想はほぼありませんでしたね。
わからないので仕方ないです。
なので最低でももう1回は読まないといけないなと思っています。
一度で済めば良いですけど、そうはならないでしょうね。
本文中にも書いたとおり、理解を間違えている場合は申し訳ありません。