ソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたPSPのアドベンチャーゲーム『ぼくのなつやすみポータブル2 ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密!』を購入しました。
まだ始めたばかりです。
PS2版との違いや、序盤をプレイした感想を書いています。
目次
ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇
『ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇』が大好きです。
人生で1番のゲームと言って差し支えないレベル。
もう何十周プレイしたかわからないくらいにたくさんの時間を使いました。
『ぼくなつ2』は『ミレニアムキッチン』が開発・制作し、『ソニー・コンピュータエンタテインメント』から2002年7月11日に発売されたPS2用のアドベンチャーゲームです。
2019年現在からすると17年も前のゲーム、大昔ですね。
発売当時のキャッチコピーは「今は、もうどこにもない、あの海を。」「毎日が、宝石だった。」
ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇のWikipediaには上記引用部のように書かれています。
そうそう、確か当時TVCMが流れていて、そういうことを言っていた気がします。
サラリーマンの男性が仕事帰りに『ぼくなつ2』を購入して、夜、子どもが寝静まった頃にゲームを起動するシーンがあったようななかったような。
本作は、昭和50年(1975年)8月、母親が臨月を迎えたため、9歳の少年「ボク」が、伊豆半島の田舎町「富海」(ふみ)の田舎のおじの家へ預けられ、8月1日から8月31日までという決められた時間の中での過ごし方を自由に決め、行動し、子供のなつやすみを満喫する事を目的としたゲームである。
同Wikipediaには上記引用部のような説明も書かれていました。
こういう内容のゲームです。
2は伊豆半島の架空の町が物語の舞台になります。
東伊豆の「富戸(ふと)」がモデルらしいです。
1は北関東でしょうか、山奥の村(?)が舞台でしたね。
いや、でも海もありましたから……どこなのでしょうか。
3は北海道、4は瀬戸内でした。
3では「羊蹄山」が見えたと思いますので、ニセコ辺りが舞台でしょうか。
ぼくなつ2からシリーズに入った
私は『ぼくなつ』シリーズを2から入っていて、2の後に1をプレイしています。
ネットの反応を見ると、1が一番好きという方も多くいらっしゃいます。
おそらくそういう方は1を先にプレイしているケースが多いのではないかと思います。
ナンバリングの数字が若い方からプレイする人が多いと考えるのが普通でしょうし。
私は2からプレイしているため、2を「親鳥」と思っています。
他のぼくなつ作品は全て2を基準にして比較する傾向にあります。
購入の経緯
『ぼくなつ2』の発売当時には買っていませんでした。
2003年か2004年頃だったでしょうか、当時付き合っていた女性が会社の同僚から借りてきたものを私の家に持ってきて、2人で一緒にプレイしたのが最初です。
私にとっては『ぼくなつ2』はあまりに面白くて、彼女から借りてエンディングまで一気にプレイしてしまいました。
彼女からの提案で、そのソフトを買い取って自分のものにまでしてしまっています。
新品を買った方が良かったでしょうに、当時の私がどうして買い取る選択をしたのか、今からは理解できません。
何周かした後、ゲームについてもっと知りたいと、攻略本も購入しました。
画像がそれ。
攻略本は役立つ情報ばかりで、特に各キャラクターがいつどこにいるかがわかってとても便利です。
今でも手元にあります。
『ぼくのなつやすみポータブル2 ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密!』
そして、今回『ぼくのなつやすみポータブル2 ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密!』を購入しました。
ブックオフで3,000円ほどしました……高い。
PSP版は2010年6月24日にリリースされたそうです。
PSP版でも2019年現在からみれば9年も前の作品なのですね。
実を言いますと、発売当初にニコニコ動画の実況プレイ動画が挙がっていて、それは観てしまっています。
当時はPSPも本作も購入予定がなかったので、ネタバレを観てしまって問題ないと思っていたので。
ですから今回が初見ということではありませんで、PS2版からの変更点など基本的な情報は把握しているつもりです。
記事を書くにあたって、どの実況プレイ動画を観たかをニコニコ動画で検索をかけてみたのですが、既に消去されてしまったみたいで見つけることができませんでした。
発売当初に新作の実況プレイをあげてしまうのは、ということでしょうか。
PSP版ぼくなつ2を選んだ理由
PSP版『ぼくのなつやすみポータブル2 ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密!』を購入した理由を考えてみます。
考えるまでもないのですが。
私は毎年、夏のピークが過ぎようとしているタイミングや、夏が終わる頃、終わった頃にぼくなつをプレイしたくなります。
モラトリアム的なことなのでしょう。
実は少し前に『ぼくのなつやすみ4 瀬戸内少年探偵団「ボクと秘密の地図」』をやり直そうとしていました。
しかし、長くは続きませんで、途中で投げてしまいました。
続かなかった理由はやはり上にリンクを貼った記事に書いていることです。
『ぼくなつ4』は何周もするようなゲームではないですね……少なくとも私にとっては。
やり直すなら『ぼくなつ2』だなと思いました。
思ったのですが、実は我が家のPS2は壊れていて起動しません。
PS2版『ぼくなつ2』をプレイできない、でもPSPは持っている。
それならばPSPのリメイク版『ぼくなつ2』を買うしかないでしょう!
という単純な思考が今回『ぼくなつ2』を購入した理由です。
ぼくなつ2のPS2とPSPの違い
『ぼくなつ2』のPS2版とPSP版の「違い」を挙げてみましょう。
- いつでも絵日記が書けるようになった。
- 昆虫の数が201種類(PS版の2倍)になった。
- 2周目以降への持ち越しも可能になった。
- 顕微鏡モードで拡大して見られるようになった。
- 虫相撲のシステムが変わり、「対戦予想」が表示されるようになった。
- 王冠の数が50個(PS版の2倍)になった。
- 2周目以降への持ち越しも可能になった。
- 「ちょっとタンマ!」でいつでもセーブできるようになった。
- 貝のパズルができるようになった。
- 巨大沈没船が追加された。
- ラクガキができる範囲や種類が増えた。
昆虫や王冠は2周目以降に持ち越せるようになったとのこと。
購入した直後に記事を作成しているため、記事作成時点でまだほとんどプレイできていません。
前出のWikipediaの情報です。
総じて基本的にはゲームのしやすさ、利便性を求めた仕様変更になっていますか。
PSP版の『ぼくなつ2』は『ぼくなつ4』の後にリリースされたようで、4からの流用やその発展と思われる仕様が追加されているように感じられます。
キャラクターが追加
大きなところでは、キャラクターが4名ですか、追加されています。
「つみれちゃん」こと「月夜野すみれ」、君野家のお父さんと娘2人、「チョコ」こと「千代子」と「カコ」こと「里佳子」の4人。
つみれちゃんとはゲームを開始してすぐに、主人公のボクくんが寝泊まりする「茜屋」内で出会います。
彼女は小説家で、高校生のときに大きな賞(芥川賞的な?)を受賞していて、現在は次回作を書いているけど、絶賛スランプ中だそう。
1作目で大当たりしてしまったが故に、周囲と自分の自分自身へのハードルが上がってしまったのでしょう。
マスコミなどに追われるのが嫌で、伊豆の避難して缶詰め状態で書いているとか何とか言っていた気がします。
つみれちゃんが泊まる部屋はPS2版には存在しない部屋です。
トイレと玄関の間のスペースを新たに作ったみたいで……無理矢理感がある。
君野さん親子はまだ出会えていません。
説明書には巨大沈没船を調査していると書かれていましたから、巨大沈没船も登場するのでしょうね。
湾外まで泳いで行けるということみたいです。
実況プレイ動画で見ているので何となくは覚えています。
絵日記がどこでも描ける
絵日記をどこでも描けるようになりました。
先ほども少し書いたように『ぼくなつ4』の仕様を引き継いでいるみたいです。
PS2版では、ボクくんがその日の夜、就寝直前に1日1枚描いていました。
ボクくん視点で最も印象的だったイベントが絵日記に描かれます。
なので周回プレイをしていると、プレイヤーはボクくんに描いて欲しいイベントを選んでもらうために、このイベントを今日やったからあのイベントは今日やらない、などとコントロールするようになります。
皆さんもそうですよね?
しかし、PSP版ではいつでもどこでも絵日記を描くことができるようになっていました。
しかも、『ぼくなつ4』と同じく、1つのエピソードに「かんたん」と「しっかり」と「ぽえむ」の3種類あり、プレイヤーは3つの中から任意で選ぶことができます。
個人的には絵日記が一番大きな仕様変更に感じられます。
夜、どこでも寝られる
日記にも関連しているかもしれません。
夜、どこでも寝られるようにもなりました。
PS2版では自室にあてがわれた布団部屋へ戻らないと、自分からは寝られない仕様でした。
就寝時間は11時で、それまでに寝られないと、強制的に自室に戻され日記を書いて寝させられます。
強制的に寝させられた場合、翌朝のラジオ体操に必ず寝坊してしまいます。
ラジオ体操に参加するともらえる判子がもらえない……という。
それがPSP版ではどこでも寝られるようになりましたから楽勝です。
人が増えていますし夕方から夜はボクくんのやることが多いので、その対策なのでしょうか。
ドルフィンキックができない
上に書いた一覧には書かれていない変更点もあります。
PS2版でできた「ドルフィンキック」が、PSP版ではできません。
PS2はコントローラーの強弱を認識していましたけど、PSPはその辺は認識しないみたいですね。
バイブレーション関係
ハードの違いによって調整された部分は他にもあります。
PS2にあったコントローラーのバイブレーションがPSPにはありません。
『ぼくなつ2』でバイブレーションが作用するシーンと言えば、例えば「釣り」があります。
2は海や川で釣りをすることができるのですが、釣りをしている際に魚が針にかかると、PS2版では振動で感知できましたが、PSP版では振動できないため感知できません。
そのため、PSP版では画面に「HIT」マークが出て、プレイヤーに魚がかかったことを知らせる仕様に変更されました。
こちらは本作の説明書による情報です。
他には、虫取り網で虫を採ったときにもPS2版はバイブレーションが動いたと思います。
こちらは特に画面で確認できる仕様変更はなかったような。
NEWマーク
これは『ぼくなつ3』からだったかもしれません。
虫捕りをする際に、まだ採集していない採集可能な虫がいた場合は、未採集の虫の近くに「NEW」マークがつくようになりました。
PSP版『ぼくなつ2』にもNEWマークの仕様は採用されています。
NEWマークを表示させないように、設定画面で変更することが可能です。
デフォルト設定は「ON」。
OFFに変更すればNEWマークが表示されなくなるということですね。
PSP版『ぼくなつ2』の良くないところ
PSP版『ぼくなつ2』の良くないところを挙げてみます。
ほとんどプレイしていないので見当違いなことを書いているかもしれません。
そのときは申し訳ありません。
詰め込みすぎ
「要素を詰め込みすぎている」ように感じられます。
新キャラクターやマップ、王冠、虫の追加がその原因でしょう。
PSP『ぼくなつ4』と同じマイナス面があると思います。
王冠や虫などのデータの引き継ぎができることも大きなマイナスです。
引き継ぎは、王冠や虫が大量に追加されたからこその措置なのだと思います。
攻略本や攻略サイトを見ずにプレイするとコンプリートが難しいのでしょう。
だから引き継ぎをして、2周目以降にコンプできるようにしたと。
その気持ちはわかります。
わかりますけど、「夏の思い出は取り戻せないからこそ光り輝いているのだ」という視点。
この視点を、ぼくなつシリーズは忘れてはいけないと思うのですよね。
その心臓部分を忘れてしまっては、ぼくなつの良さが台無しになります。
それを無くすくらいなら、虫や王冠なんて追加しなくて良いと思います。
プレイヤーに優しすぎ
本作は「プレイヤーに優しすぎる」印象を持ちます。
4もそうでした。
優しすぎると感じられる箇所は、例えば虫のNEWマークがそうですね。
また、海や川に入ったときに、陸へ上がれる箇所に赤色の上向き矢印が表示されます。
これはPS2版から存在していた仕様ですけど、PSP版ではPS2版からは比べ物にならないくらいに矢印の数が増えています。
絵日記に描けるイベントを消化したときには、画面左上に赤鉛筆のマークが一瞬表示されます。
さあ、描けと言わんばかりに。
これらはプレイヤーが「ボクくんになり切って夏を満喫できる」ぼくなつのゲーム性を激しく削いでしまっていると感じられます。
画面にマークがたくさん表示されると、「あなたはゲームをプレイしているのですよ」と言われているようです。
現実に引き戻されてしまい「没入感」はPS2版よりずっと少なくなるでしょう。
必ずしも親切にすれば良いってものではない、そういう悪例として本作を取り上げたいくらいです。
画面はできるだけゲージやアイコン類は表示されないようにしてもらいたいです。
4と2のPSP版はプレイヤーに親切にしようとし過ぎていると思います。
追加要素は必要だったか?
こうして書いてみると、PSP版に追加された要素がことごとく必要ないもののように私には感じられます。
PS2版からそのまま移植して良かったのにどうして追加したのでしょう。
ハードの違いに合わせた調整は必要と思います。
しかしその他は必要なかったですよね、これ。
PS2版の2は絶妙なバランス感があったのですから。
追加キャラも絵日記も、今のところ私には全く不必要なものです。
つみれちゃんとの会話では、ボクくんの音声データが2002年のまま使いまわしているみたいで、ちぐはぐなやり取りになっていました。
既存のキャラと新キャラの交流もないみたいですし。
絵日記にしてもそう。
4の感想記事にも書いたとおり、絵日記を描くために頻繁にプレイを止めて日記帳を開く動作を入れなければいけなくなりました。
結果としてプレイイングのリズムが損なわれています。
現在から見れば不親切に思われる過去の仕様を改善すべく、あれこれ手を加えたのでしょう。
特に新キャラの登場によって、ゲームにポップさは生まれています。
しかしそれによって、『ぼくなつ2』が本来持っていた絶妙な余白や空気感、ゲームバランス、ダイナミズムを激しく削いでしまっている。
私にはそう感じられます。
絵日記を描かないこと、虫のNEWマークを消すこと、新キャラと会話をしないようプレイすることは、プレイヤーの選択次第で可能みたいですから、避けてプレイをすれば評価はだいぶ持ち直せるでしょうか。
おわりに
ということで、『ぼくのなつやすみポータブル2 ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密!』を購入したばかりですが、プレイをした感想を書いた記事でした。
実は一緒に『ぼくなつ1』のPSP版も買っています。
どうせ1も欲しくなるはずなので、それならいっそと。
1の記事はまた後日。