毎週月曜日(日曜深夜)より、NHK総合にてアニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』が放送されています。
2019年6月3日の放送は第6話「ガルマ立つ」でした。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
アニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』
2019年4月29日(28日深夜)より、NHK総合にてアニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』の放送が開始されました。
アニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』、2019年6月3日の放送は第6話「ガルマ立つ」でした。
「○○立つ」というサブタイトルが好きですよね、ガンダム関連作品は。
あらすじ
アニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』のあらすじです。
“赤い彗星”と呼ばれるジオン公国軍のエースパイロット『シャア・アズナブル』と、彼の妹『セイラ・マス』の運命を決定づけた悲劇の始まりと過去〜2人の兄妹の流転の物語〜を背景に、サイド3の実権を掌握しジオン公国を統率するザビ家、ランバ・ラルや黒い三連星など「一年戦争」で活躍した数々のジオン軍の名高きエースパイロットたちの若き日の勇姿、戦況を劇的に変えることとなった人型機動兵器「モビルスーツ」の開発秘話、地球連邦軍との軋轢や開戦への道程など、「一年戦争」以前の過去の物語が、映像として初めて描かれていきます。
公式webサイトの「INTRODUCTION 作品概要」のページにはこのように書かれています。
登場人物
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』の主な登場人物です。
しかし、ファーストの登場人物など皆さんの方がよくご存知と思いますから、改めて紹介する必要を感じません。
- メインキャスト
- シャア・アズナブル:池田秀一
- アムロ・レイ:古谷徹
- セイラ・マス:潘めぐみ
- デギン・ソド・ザビ:浦山迅
- ギレン・ザビ:銀河万丈
- ドズル・ザビ:三宅健太
- キシリア・ザビ:渡辺明乃
- ガルマ・ザビ:柿原徹也
公式サイトの「MAINSTAFF & CAST メインスタッフ・キャスト」のページにはこのように書かれています。
1,2話ではキャスバル・レム・ダイクンが「 田中真弓」さん、アルテイシア・ソム・ダイクンが「潘めぐみ」さんが声を演じていました。
上記で紹介していない登場人物も多数存在します。
1話で登場したサスロ・ザビが「藤真秀」さん、ランバ・ラルが「喜山茂雄」さん、クラウレ・ハモンが「沢城みゆき」さん、ジオン・ズム・ダイクンが「津田英三」さん、アストライア・トア・ダイクンが「恒松あゆみ」さん、ジンバ・ラルが「茶風林」さん、クランプが「近藤浩徳」さん、タチが「北沢力」さん、ドノバン・マトグロスが「小形満」さんでした。
2話で登場したローゼルシアが「一城みゆ希」さん。
3話で登場したテアボロ・マスが「巻島康一」さん、ミライ・ヤシマが「藤村歩」さん、シュウ・ヤシマが「牛山茂」さん、ガイアが 「一条和矢」さん、オルテガが「松田健一郎」さん。
4話で登場したマッシュが「土屋トシヒデ」さん、シャア・アズナブルが「関俊彦」さん、ロジェ・アズナブルが「宗矢樹頼」さん、ミシェル・アズナブルが「進藤尚美」さん、リノ・フェルナンデスが「前野智昭」さん、ゼナ・ミアが「茅野愛衣」さん。
5話で登場したトレノフ・Y・ミノフスキーが「坂東尚樹」さん。
6話で登場したテム・レイが「坂口候一」さん、ヨハン・イブラヒム・レビルが「中博史」さんです。
6話「ガルマ立つ」
『前夜 赤い彗星』の6話は「ガルマ立つ」でした。
6月3日放送予定の第6話の次回予告を公開!また公式サイトでは、第5話『シャアとガルマ』の場面カットとあらすじも掲載していますので、ぜひチェックしてください。
— 機動戦士ガンダム THE ORIGIN (@G_THE_ORIGIN) May 27, 2019
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6話の内容は、原作漫画でいうと11巻の130ページから最後までになりそうです。
原作のままではなく、シーンが端折られているか入れ替えられているかオリジナル要素を入れているかしているようですけど、おそらくは11巻の最後までと捉えて良いでしょう。
6話の内容を簡単に書きます。
ジオン・ズム・ダイクンの遺児である、エドワウ・マスことキャスバル・レム・ダイクンは、シャア・アズナブルとしてサイド3「ムンゾ」の士官学校に入学しました。
士官学校ではすぐに頭角を現し、同学年でザビ家の御曹司であるガルマ・ザビからも一目置かれるほど。
卒業する直前か直後かは忘れましたがキャスバルたちが卒業する頃、駐屯するムンゾで我が物顔の連邦軍に対して、人民の不満や怒りが増幅すると共にジオン独立の機運が高まり、デモから暴動へと発展していました。
キャスバルは、駐屯する連邦軍を奇襲して彼らに武装を解除させようガルマを焚き付け、実行に移させます。
キャスバルとガルマを筆頭とする学生たちの武装蜂起は見事に成功、連邦の駐屯軍の武装解除を成し遂げました。
この蜂起は後に「暁の蜂起(あかつきのほうき)」と呼ばれることになります。
これを機にガルマがジオンの英雄と祭り上げられると同時に、この事件が地球連邦からのジオンの独立戦争「1年戦争」のきっかけにもなっていきます。
1年戦争はアニメ『機動戦士ガンダム』(以後ファーストと表記)のことです。
学校の校長であるドズル・ザビはその任を解かれ、またシャア(キャスバル)も責任を負わされ軍を除隊し、兵卒として除隊、予備役となりました。
除隊したキャスバルは地球へ向かい「ある人」と出会うことになりますが、これは7話以降の話。
また同じ頃に、アムロ・レイは父のテム・レイと共にサイド7へと移っています。
理解や認識に誤りがあったら申し訳ありません。
シャアはなぜ暁の蜂起を起こしたか?
6話で個人的にわからないことがあります。
見出しに書いたことですけど。
シャアはなぜ「暁の蜂起」を起こしたのか?
これです。
表向きの理由
いや、暴徒化しつつあったムンゾの市民に対して連邦軍が武力で鎮圧にかかっていましたから、これ以上ムンゾの市民を殺させてはならない、という想いが表向きの理由になっていることはわかるのです。
ガルマや士官学校の生徒たちが立ち上がる動機には十分なったことでしょう。
しかし、ザビ家憎しの念に取り憑かれているキャスバルが、そんなことと言ってはあれですが、それだけを理由に動くとは思えないです。
キャスバルの性格的に。
シャアの利益は何か?
蜂起がシャアに利益になったというと、特になかったと思います。
結果的にはシャアは兵卒として除隊して予備役となりました。
原作漫画では、学校卒業直後で准尉のときに蜂起をしたのでしたっけ。
事件後に処分受けて准尉から一兵卒に降格した上で除隊処分を受けていたはずです。
アニメでは准尉ではなく、候補生と自ら言っていましたから、卒業していなかったと見て良いでしょう。
リノ・フェルナンデス謀殺
アニメ6話シャアにとっての益は、原作漫画にはなかった、自分の正体を知ったリノ・フェルナンデスを始末できたことが一つあるでしょうか。
そのために蜂起をしたというのではなく、あくまで「ついで」でしょうし、シャアならしようと思えばいつでもできるでしょう。
リノはキャスバルの味方でした。
リノは、シャアが本物シャアではなくキャスバルであることを知った上で、ザビ家の復讐をしようとするキャスバルの味方をしようとしていました。
キャスバルが、本物のシャア・アズナブルとは異なる自身の青い瞳を隠すためにサングラスを掛けていたこともリノは理解しています。
そんなキャスバルのために、後に代名詞的な存在となるあの「マスク」を作ってあげてもいました。
原作漫画ではマスクを作ったのは別の人物でした。
しかし、自分の正体を知った人物を生かしておくような人間ではないのですね、キャスバルは……。
謀殺をするときのキャスバルが一番生き生きとしているように見えます。
失脚を狙う?
話を戻します。
蜂起を起こした理由は、連邦に楯突かせることによりデギン・ザビを現在の地位から失脚させること、でしょうか?
ん〜、物語として考えると、その理由や目的では弱い気がします。
武勲を立てるため?
私の思うシャアが蜂起をした理由は、この蜂起を成功させることで自身の名を上げるため、ではないかと考えています。
軍隊において戦時下で位や階級を上げていくためには、功績を残すこと、言い換えれば武勲を立てることが最も手っ取り早いでしょう。
実現し得る力や運があれば、の話ですが。
どうして名を挙げたいかというとそれは簡単で、ザビ家に近づくためです。
階級が上がれば当然、軍や国のトップに近づきやすくなりますからね。
ところが先ほど書いたように、今回の蜂起では結果的にシャアは兵卒に降格され除隊、予備役にされていまいました。
成り上がるどころの話ではありません。
しかしどうでしょう、この件でドズル・ザビには存在をしっかりと覚えてもらえましたし、再招集時にはモビルスーツのパイロットの任にあててくれるよう頼むこともできました。
そして何より、ジオンを戦争へ向かわせる、その大きなきっかけを今回作ることができました。
先ほど階級を上げるためには戦時下で武勲を立てることと書きました。
戦争にさえなってしまえば自身の階級を上げることなど彼にとって大した障害にはならないでしょう。
今の段階ではその土台作りができれば良いと。
というのがシャアが暁の蜂起を起こした理由かな、と私は考えています。
合っているかはわかりません。
ドズルとゼナ
6話でもう一つ大きな出来事がありました。
それはドズルが結婚相手を見つけたことです。
結婚相手になる女性は士官候補生の「ゼナ・ミア」。
暁の蜂起では、単身でドズルの元を訪れ足止めをしていました。
その出来事をきっかけにドズルに一目惚れされたのでしょう。
後日、ドズルは校長室(?)にゼナを呼び出して……
「俺、ドズル・ザビの子を産んではくれまいか?」
……と、どストレートすぎるくらいなどストレートなプロポーズをしていました。
ドズルのプロポーズに対してゼナがなんと答えたかは、アニメ6話では触れられていません。
ただ、プロポーズを受けたゼナがホッとする様子は見られましたから、嫌ではないみたいです。
いや、暴力を振るわれるなどされる覚悟をしていたでしょうから、そういう呼び出しではなかったことへの安堵かもしれません。
ゼナはプロポーズにどう答えるのでしょう?
というか、断ったら何をされるかわかならないですから断れないですよね……。
内面描写が甘いような
アニメ版は人物の内面の描写が少し甘いかなと思っています。
例えば、6話でいうとドズルがガルマを抱きしめるシーン、ドズルがデギンに激しく叱責されるシーン、本文にも書いたドズルとシャアのシーンとドズルがゼナにプロポーズをするシーンです。
アニメ版では安彦良和さんの描いた漫画の描写に手を加えている部分が多々あり、それ自体は映像化にあたって仕方のないこともあるでしょう。
でもそれが良い方に向いていないことが多くて、解釈を間違えていると感じられる部分もあり、軽く薄い人物描写になっていると私には思えます。
独自のカラーを出すのは良いですが、咀嚼はしっかりして欲しいと生意気にも感じてしまいました。
具体的に書きますと、例にあげた一つのドズルがガルマを抱きしめるシーンでは、ガルマたちを止めに入ったドズルは、ガルマの姿を認めるやいなや彼の元へ駆け出します。
原作では、ガルマの姿を確認したときにドズルは激しく怒っていて、怒鳴りつけるばかりかぶん殴りそうなほどの(いつも以上に)恐ろしい形相です。
ガルマのところまで駆けつけると、ガルマもようやく兄の存在に気づき、兄が来てくれた安心感で緊張が解けたのか、力が抜けたようにドズルに倒れかかります。
自らにもたれたガルマを受け止めたときに、この蜂起はガルマ自らが先導してのではないことを瞬間的に察したのでしょう、ドズルはそれまでの怒りがどこかへ飛んでしまったかのようにガルマを抱きしめ泣き叫ぶのでした。
ガルマはガルマのままだと肌で感じ取れたのでしょう。
一方アニメ版では、駆け出したところからドズルは泣いているのですね。
駆け出した場所からはガルマの表情は見えていないでしょうし、ガルマもまだ倒れていません。
ですからその時点から泣いてしまうと、ガルマが誰かに焚き付けられて動いたことを察する前から泣いていることになり、ドズルは単なる親バカならぬ兄バカになってしまいます。
実際のところガルマは親兄姉から溺愛されている人なので間違えてはいないのです。
間違えてはいないのですが、描写としては軽くなってしまったなと感じられます。
おわりに
ということでアニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』第6話についての感想記事でした。
『Ζガンダム』や『ガンダムZZ』、『逆襲のシャア』、『UC』の物語を思うと、ゼナの存在は非常に重要ですね。
Ζガンダムを観ていた子ども時代の私は、ゼナに対して何にも考えていませんでしたけど。
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