NHK連続テレビ小説『まんぷく』、2018年11月13日放送の第38話は岡幸助が喧嘩をして「たちばな塩業」の塩軍団にも亀裂が生じていました。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
『まんぷく』7週「私がなんとかします!」
朝ドラ『まんぷく』は、2018年11月12日月曜日から第7週「私がなんとかします!」が放送されています。
物語の舞台は昭和21年(1946年)の夏でしたか? 大阪の泉大津です。
ヒロインは「立花福子(たちばな・ふくこ、演:安藤サクラ)」です。
福子は今井家の末娘です。貧しいながらも愛情をたくさん受けておおらかに育った楽天家で、食べることが大好きな人です。
「大阪東洋ホテル」のフロント係として働いていましたが、第3週のラストに萬平と結婚をし、同時にホテルを退職、結婚したことで名字が今井から立花に変わりました。
第6週からは泉大津にあった軍の施設に移り住んでいます。
福子の母は「今井鈴(いまい・すず、演:松坂慶子)」、福子の長姉は「咲(さき、演:内田有紀)」、次姉「克子(かつこ、演:松下奈緒)」です。
咲は年齢30歳前にして「小野塚真一(おのづか・しんいち、演:大谷亮平)」と結婚をし、名前も小野塚咲となりましたが、昭和17年春、結核を患い亡くなりました。
克子は名字が「香田」です。夫がいます。
夫は売れない芸術家・画家「香田忠彦(こうだ・ただひこ、演:要潤)」で、長女「タカ(演:岸井ゆきの)」、次女「吉乃(よしの、演:濱田優音)」、長男「重之(しげゆき、演:栗田倫太郎)」、次男「学(まなぶ、演:西村竜直)」の4人の子どもがいます。
家計は苦しく香田の実家から援助をしてもらっている様子。
忠彦は出征中のに女をやられ、色の判別が難しくなくなりました。色の判別がつかないことは画家としては致命的ではありましたが、画家は継続し、むしろ以前より描いた絵が売れているようです。
福子の父は1話時点で既に他界しています。色々な物に手を出した挙げ句に亡くなったのだそう。鈴が言うには山師だったと。
福子の女学校時代からの友だちには、専門学校に通う「鹿野敏子(かの・としこ、演:松井玲奈)」とタイピストの学校に通う「池上ハナ(呉城久美)」がいて、大阪東洋ホテルの先輩でフロント係の「保科恵(ほしな・めぐみ、演:橋本マナミ)」とも仲がよくなっています。
2人とも戦時中に結婚をして、敏子が鹿野から「桑原」姓に、ハナが池上から「水島」姓に変わっています。
福子と結婚したのは発明家「立花萬平(たちばな・まんぺい、演:長谷川博己)」です。
「理創工作社(りそう・こうさくしゃ)」は戦争の空襲によって完全に破壊され、同時に会社も解体されたようです。
戦中は憲兵隊に捕まり拷問を受けてからなかなか体調が戻らず、疎開先でも療養に努め、戦後は大阪の香田の家でハンコ屋を始め生計は立っていました。
第6週からは大阪の泉大津へ移り住み、倉庫に眠っていた大量の鉄板を利用した塩作りを始めています。
萬平の周りは、萬平を裏切った元共同経営者「加地谷圭介(かじたに・けいすけ、演:片岡愛之助)」、萬平を評価したり捨てたりする世良商事の社長「世良勝夫(せら・かつお、演:桐谷健太)」がいます。
加地谷は戦後、闇市でハーモニカを吹いて金を集めて何とか暮らしているようです。世良は闇市の業者をしており、萬平に泉大津の物件を紹介しています。
「たちばな工房」から萬平たちの下で働いていた「竹ノ原大作(演:宮田佳典)」は、戦争で出征した後の生死は不明のままです。
咲に惚れていた歯科医「牧善之介(まき・ぜんのすけ、演:浜野謙太)」は、恵と結婚をしています。
牧と恵は戦後2ヶ月ほどで福子たちと無事に再会しています。
福子に惚れていたホテルの調理室係「野呂幸吉(のろ・こうちき、演:藤山扇治郎)」は、後に恵に鞍替えしていましたが、戦争で軍に入隊をして以降の消息は不明です。
5週では「神部茂(かんべ・しげる、演:瀬戸康史)」が登場しています。神部は香田の家に忍び込んだ泥棒でしたが、萬平たちに許されるとそのまま香田の家に住み着きました。大阪帝大卒の秀才。
第6週からは萬平が塩作りに雇った14人の作業員たちが加わっています。塩軍団。
「岡幸助(おか・こうすけ、演:中尾明慶)」の他、「小松原完二(演:前原滉)」と「森本元(演:毎熊克哉)」、「佐久間春男(演:川並淳一)」、「赤津裕次郎(演:永沼伊久也)」、「長久保陽介(演:スチール哲平)」、「大和田英二(演:梅林亮太)」、「高木一夫(演:中村大輝)」、「峰岸政利(演:三好大貴)」、「野村泰造(演:南川泰規)」、「堺俊一(演:関健介)」、「倉永浩(演:榎田貴斗)」、「堀和則(演:原雄次郎)」、「増田誠一(演:辻岡甚佐)」です。
岡幸助が喧嘩沙汰
「大蔵省大阪地方専売局」の認可が下りたことで、「たちばな塩業」は創業しました。
正式に塩の販売を始めることになった萬平たちでしたが、専売局に塩を売った世良が売上金の半額をピンハネし、萬平たちの手元には1,500円しか入ってきませんでした。
当然、「たちばな塩業」で働く通称「塩軍団」への給与も少なくなってしまい、岡幸助たちは不満を覚えています。毎日汗水流して働いた、その見返りとしては給与が少なすぎると。
岡たち4人の作業員は難波でしたか、そこへ行って飲み屋で憂さ晴らしをしていると、他の客が女性店員にちょっかいを出し始めたので、給料のことでムシャクシャしていた岡が客を怒鳴りつけ、その後喧嘩に発展してしまいました。
岡が警察に捕まり、福子たちは警察からの電話を受けて難波警察署に出向き、岡を引き取りました。
相手の怪我も軽く、店からも許してやって欲しいと警察に訴えてくれたおかげで、岡はお咎め無しとなったようでした。
仲間割れ
岡が「たちばな塩業」に戻ると、仲間から責められていました。特に神部は岡にきつく物を言ったことで、岡は神部に対しまたもや喧嘩腰に。
神部は一番の古株のためリーダーの自覚を持っているのですが、特に正式な役職としと塩軍団のリーダーとなっている訳ではないので、岡はどうしてお前にそんなこと言われなければいかんのかと頭にきたようです。それについては他のメンバーも岡に同調する向きもあり……仲間割れの危機です。
まぁこれはどちらの言い分もわかります。
たちばな塩業「慰労会」
塩軍団に仲間割れが起きつつある状況にあると報告を受けた福子たちは、福子のアイデアで「慰労会」を催すことにしました。
タカがハーモニカを吹いて、福子は皆が塩作りの作業中に歌っている「リンゴの唄」を英語で歌って、会を開く前は嫌がっていた鈴はノリノリで『国定忠治(くにさだ・ちゅうじ)』を演じ、萬平は福子と夫婦漫才を披露していました。
一番盛り上がったのは鈴の『国定忠治』で、「赤城の山も今夜を限り(赤城の山も今宵限りか)」と始めると、国定忠治好きの塩軍団の何人かが鈴に乗って一緒に芝居を始めていました。他のメンバーも一緒にセリフを読むなど大いにウケています。
逆に一番滑っていたのは萬平で、彼には少なくともお笑いの才能はないようです。萬平と福子は犬の「チャウチャウ」ネタをしていました。
福子「向こうから来たイヌ、チャウチャウちゃう?」
萬平「チャウチャウ?」
福子「チャウチャウ」
萬平「ちゃう。ちゃうちゃう。チャウチャウちゃう」
萬平&福子「ありがとうございました」
というオチです。ね、つまらないでしょ? そもそも漫才なのかという。
雨降って
とはいえ、塩軍団たちも萬平のあまりにくだらないネタと下手な演技が逆に笑えていたようで、リラックスできていました。下手さが功を奏しています。
社長たちが自分たちを気遣ってくれていることは感じ取っていて……。
あのことはもう忘れるから明日からまたしっかり仕事しよう、と神部は言い、岡もまた「ああ」と答えていました。辞めることはとりあえず今は無くなったということですね。
萬平は人を使うことの難しさを痛感していたようでした。
おわりに
物語上大きな動きはなかったですけど、萬平や塩軍団の仲が深まった意味でとても良い回となりました。
朝ドラに続けて放送されている生活情報バラエティ番組『あさイチ』でも、司会の「博多華丸」さんがそのようなことを仰っていましたね。完全に同意です。
元はと言えば世良がピンハネしたことがきっかけです。その世良は今回登場しませんでしたが、おそらく38話の最後に「たちばな塩業」の事務所の電話に鳴っていたのは、世良からかなと思っています。
世良の悪事はそれほど長くは続かないと思いますが……福子たちはさらなる苦境に立たされるのでしょうか。心配です。