NHK連続テレビ小説『まんぷく』、2018年11月8日放送の第34話は、雇った工員たちと塩作りの本格的なスタートでした。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
『まんぷく』6週「お塩を作るんですか!?」
朝ドラ『まんぷく』は、2018年11月5日月曜日から第6週「お塩を作るんですか!?」が放送されています。
物語の舞台は昭和21年(1946年)5月の大阪です。
ヒロインは「立花福子(たちばな・ふくこ、演:安藤サクラ)」です。
福子は今井家の末娘です。貧しいながらも愛情をたくさん受けておおらかに育った楽天家で、食べることが大好きな人です。
「大阪東洋ホテル」のフロント係として働いていましたが、第3週のラストに萬平と結婚をし、同時にホテルを退職しました。
結婚したことで名字が今井から立花に変わりました。
第5週では太平洋戦争が終わって疎開先の上郡から大阪に戻って、後述する克子の家に家族で居候していました。
福子の母は「今井鈴(いまい・すず、演:松坂慶子)」、福子の長姉は「咲(さき、演:内田有紀)」、次姉「克子(かつこ、演:松下奈緒)」です。
咲は年齢30歳前にして「小野塚真一(おのづか・しんいち、演:大谷亮平)」と結婚をし、名前も小野塚咲となりましたが、昭和17年春、結核を患い亡くなりました。
真一は戦争時に軍から召集を受け中国へと出征していましたが、30話で日本に無事戻ってきました。
克子は名字が「香田」です。夫がいます。
夫は売れない芸術家・画家「香田忠彦(こうだ・ただひこ、演:要潤)」で、長女「タカ(演:岸井ゆきの)」、次女「吉乃(よしの、演:濱田優音)」、長男「重之(しげゆき、演:栗田倫太郎)」、次男「学(まなぶ、演:西村竜直)」の4人の子どもがいます。
家計は苦しく香田の実家から援助をしてもらっている様子。
忠彦は真一と同様、戦争中に軍から召集を受け、彼はフィリピンへと出征していましたが、こちらも帰国しています。しかし照明弾の光を受けて色の判別ができなくなっているようです。特に赤と緑の。
色の判別がつかないことは画家としては致命的ではありました。一度は諦めようとしていた忠彦でしたが、結局止められずに「ならでは」の絵を模索することになりそうです。
福子の父は1話時点で既に他界しています。色々な物に手を出した挙げ句に亡くなったのだそう。鈴が言うには山師だったと。
福子の女学校時代からの友だちには、専門学校に通う「鹿野敏子(かの・としこ、演:松井玲奈)」とタイピストの学校に通う「池上ハナ(呉城久美)」がいて、大阪東洋ホテルの先輩でフロント係の「保科恵(ほしな・めぐみ、演:橋本マナミ)」とも仲がよくなっています。
2人とも戦時中に結婚をして、敏子が鹿野から「桑原」姓に、ハナが池上から「水島」姓に変わっています。
福子と結婚したのは発明家「立花萬平(たちばな・まんぺい、演:長谷川博己)」です。
「理創工作社(りそう・こうさくしゃ)」は戦争の空襲によって完全に破壊され、同時に会社も解体されたようです。
戦中は憲兵隊に捕まり拷問を受けてからなかなか体調が戻らず、疎開先でも療養に努め、戦後は大阪の香田の家でハンコ屋を始め生計は立っていました。
第6週からは家族で大阪の泉大津へと向かっています。
萬平の周りは、萬平を裏切った元共同経営者「加地谷圭介(かじたに・けいすけ、演:片岡愛之助)」、萬平を評価したり捨てたりする世良商事の社長「世良勝夫(せら・かつお、演:桐谷健太)」がいます。
加地谷は戦後、闇市でハーモニカを吹いて金を集めて何とか暮らしているようです。世良は闇市の業者をしており、萬平に泉大津の物件を紹介しています。
「たちばな工房」から萬平たちの下で働いていた「竹ノ原大作(演:宮田佳典)」は、戦争で出征した後の生死は不明のままです。
咲に惚れていた歯科医「牧善之介(まき・ぜんのすけ、演:浜野謙太)」は、恵と結婚をしています。
牧と恵は戦後2ヶ月ほどで福子たちと無事に再会しています。
福子に惚れていたホテルの調理室係「野呂幸吉(のろ・こうちき、演:藤山扇治郎)」は、後に恵に鞍替えしていましたが、戦争で軍に入隊をして以降の消息は不明です。
5週では「神部茂(かんべ・しげる、演:瀬戸康史)」が登場しています。神部は香田の家に忍び込んだ泥棒でしたが、萬平たちに許されるとそのまま香田の家に住み着きました。大阪帝大卒の秀才。
14人の作業員
泉大津の元軍の施設で暮らすことになった福子と萬平と鈴と神部の4人。
施設内に大きな鉄板が81枚も置かれたままになっていることを知った萬平は、鉄板と家の目の前に海があることを利用して「塩」作りを仕事にすることを決めました。
神部に大阪に行ってもらい一緒に製塩の作業をしてくれる人材を集めてもらいました。
神部は闇市などで、戦争から日本に戻ってきた元兵士たち、それも戦争で身寄りをなくした者ばかりを14人連れて帰ってきます。
福子と鈴はあまりの人数の多さに驚いています。萬平もせいぜい5,6人を連れてくるものと思っていたようです。
ただ萬平としては仕事をしてくれる人は1人でも多く欲しいと考えていたので、鈴とは異なり歓迎の意向を示していました。神部に、君は人集めの才能があるのではないかとすら言っています。
14人の作業員たちは、前回紹介した「岡幸助(おか・こうすけ、演:中尾明慶)」の他、「小松原完二(演:前原滉)」と「森本元(演:毎熊克哉)」、「佐久間春男(演:川並淳一)」、「赤津裕次郎(演:永沼伊久也)」、「長久保陽介(演:スチール哲平)」、「大和田英二(演:梅林亮太)」、「高木一夫(演:中村大輝)」、「峰岸政利(演:三好大貴)」、「野村泰造(演:南川泰規)」、「堺俊一(演:関健介)」、「倉永浩(演:榎田貴斗)」、「堀和則(演:原雄次郎)」、「増田誠一(演:辻岡甚佐)」です。
鈴の不安
作業員たちが集まっても尚、鈴は反対をしています。
神部を含めた15人もの作業員がどこで寝るのか。毎日毎日、作業員の食事を作るのは福子と自分(鈴)であること。食費はどうするのか。お風呂も1人ずつ入っていたら自分たちが入る頃には夜中になってしまう。
そういった問題点を指摘していました。これは最もなことで、指摘そのものは鈴が全くもって正しいと思います。
鈴の言うとおり5,6人ほどを残して他の人に帰ってもらうとすれば、萬平たちから来てもらったけどやっぱり帰ってくれと謝らねばならず、そうなったら男たちは怒るでしょう。
怒ったときには土下座をして謝ることになるけど良いか、と鈴には半ば脅してなし崩し的に作業員たちを住まわせることになりました。武士の娘が頭を下げるなどできないですからねぇ……いつものセリフを逆手に取ってやり込めた形です。
寝る場所については1階の広間で雑魚寝ということになりました。風呂は1人5分の入浴時間を決め、神部がしっかり時計で計って、入る人を入れ替えています。
食費は塩がお金になるまでまだしばらく時間がかかるために、今回もまた福子が親友「ハナ」の嫁ぎ先である「水島家」へ赴き、ハナの夫「水島賢作(演:松木賢三)」に頭を下げてお金を借りていました。
水島家は泉大津の地主、お金持ちです。
もうそろそろハナの家からお金を借りることは止めた方が良いのではないか的なことを、朝ドラの次の番組、生活情報番組『あさイチ』のオープニングで司会の「博多大吉」さんが仰っていましたね。確かに……。
鉄板だけでは塩は出来ません。
大量の鉄板から作られた「鹹水(かんすい)」を、鍋煮詰めてら塩を作る「煎熬(せんごう)」の作業をしていかなければなりません。
そのためには大鍋や、鹹水などを持ち運ぶバケツを仕入れる必要もあります。
買うとしたらそのお金はどこにあるのか、と鈴は指摘していました。ごもっとも。
バケツは福子たちが近所を廻って集めてくることに。
ラーメンに逃避
翌日から早速作業が始まりました。まずは塩を作るための鉄板を並べる作業から。
鉄板は大きな者が81枚もありますから、全て設置するだけで1週間はかかると萬平は見込んでいます。それを聞いた鈴はまた……。
作業員たちの食事などの世話をしている鈴は、初日から既に目を回しています。
2日目でしょうか、鈴は「清香軒(せいこうけん)」に逃げて、ストレス解消のためラーメンをやけ食い、それだけでなく調理を放棄しその代わりにラーメンの出前もしていました。
お金が余計にかかってしまうだけでは……。
しかし、作業員たちは支那そばを食べられるとは思わなかったと大喜びしていたので、結果オーライだったかもしれません。食事の量が少ないと初日から不満の声が上がっていましたし。
おわりに
塩作りはそうそう上手くいくとは思えないですね。やはり塩が茶色かったことが引っかかっています。品質の問題。
それと、今の塩の作り方で大量生産ができるとも思えないです。生産量の問題。
さらに言えば、岡を始め、作業員たちは血気盛んな若い男たちですから、喧嘩をして警察沙汰も起こしそうな予感しかしないですし……福子の前途は多難でしょうね。
それを福子がどうやって切り抜けていくか、そこが今後の見ものになりそうです。