NHK連続テレビ小説『まんぷく』、2018年10月26日放送の第23話は萬平に二度目の赤紙が届きました。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
『まんぷく』4週「私がみつけます!」
朝ドラ『まんぷく』は、2018年10月22日月曜日から第4週「私がみつけます!」が放送されています。
物語の舞台は昭和20年春の大阪です。
ヒロインは「今井福子(いまい・ふくこ、演:安藤サクラ)」です。
福子は今井家の末娘です。貧しいながらも愛情をたくさん受けておおらかに育った楽天家で、食べることが大好きな人です。
福子は女学校を卒業したばかり、「大阪東洋ホテル」で電話交換手として働き始めましたが、1ヶ月後には後述する恵の推薦でフロント係へと転属されています。
第3週のラストに結婚をし、それと同時に退職をしたようです。
福子の母は「今井鈴(いまい・すず、演:松坂慶子)」、福子の長姉は「咲(さき、演:内田有紀)」、次姉「克子(かつこ、演:松下奈緒)」です。
咲は年齢30歳前にして「小野塚真一(おのづか・しんいち、演:大谷亮平)」と結婚をし、名前も小野塚咲となりましたが、昭和17年春、結核を患い亡くなりました。
克子は名字が「香田」です。夫がいます。
夫は売れない芸術家・画家「香田忠彦(こうだ・ただひこ、演:要潤)」で、「タカ」と「吉乃」と「重之」と「学」の4人の子どもがいます。
家計は苦しく香田の実家から援助をしてもらっている様子。
福子の父は1話時点で既に他界しています。色々な物に手を出した挙げ句に亡くなったのだそう。鈴が言うには山師だったと。
福子の女学校時代からの友だちには、専門学校に通う「鹿野敏子(かの・としこ、演:松井玲奈)」とタイピストの学校に通う「池上ハナ(呉城久美)」がいて、大阪東洋ホテルの先輩でフロント係の「保科恵(ほしな・めぐみ、演:橋本マナミ)」とも仲がよくなっています。
福子が電話交換手として初めて応対した人物が「立花萬平(たちばな・まんぺい、演:長谷川博己)」でした。
萬平は「たちばな工房」という店を経営しているようです。発明家。
昭和16年には社名が「理創工作社(りそう・こうさくしゃ)」が変わっていました。
第3週ラストで福子と結婚しました。
萬平の周りは、萬平を裏切った会社の共同経営者「加地谷圭介(かじたに・けいすけ、演:片岡愛之助)」、萬平を評価したり捨てたりする世良商事の社長「世良勝夫(せら・かつお、演:桐谷健太)」がいます。
「たちばな工房」から萬平たちの下で働いている「竹ノ原大作(演:宮田佳典)」も。
咲に惚れていた歯科医「牧善之介(まき・ぜんのすけ、演:浜野謙太)」と、福子に惚れていたホテルの調理室係「野呂幸吉(のろ・こうちき、演:藤山扇治郎)」は、いずれも第3週時点で保科恵に鞍替えしています。
第4週では恵と牧が結婚をしていて、恵のお腹が大きくなっていました。野呂は軍に召集されています。
昭和20年春
昭和20年春、太平洋戦争の戦局は日本にとって絶望的な展開となっていました。
日本の各地が空襲を受け、アメリカ軍が沖縄に上陸、ヨーロッパでは日本の同盟国であるドイツが降伏……日本は敗戦への道を突き進んでいます。
二度目の召集令状
福子と萬平と鈴の3人は、萬平の「はとこ」の「井坂八重(いさか・やえ、演:竹内都子)」と、その夫「井坂権三(いさか・ごんぞう、演:石井洋祐)」が住む兵庫県は「上郡(かみごほり、かみごおり)」の「黒竹村」というところに疎開をしています。
萬平は、憲兵に囚われ拷問を受けたことによる身体へのダメージは深刻だったようで、未だ完璧には体調は戻っておらず、昭和20年春になっても仕事はできていません。
といっても一日中床についているような人でもなく、村の周辺を散策してはキノコなどの山菜を採っている、一見穏やかな毎日を過ごしているようです。
ある日、萬平と福子が山に山菜を採りに行っている間に、家には軍からの「召集令状」が届けられました。二度目の。
家に残っていた鈴が「赤紙」を受け取り、遊びに来ていた井坂夫妻もそこにはいました。
萬平と福子が家に帰ると、早速その話になりました。
福子は「今、戦地に駆り出される兵隊さんは皆生きて帰れない」「爆弾を抱えて敵の戦車に突っ込む(突っ込まされる)」と役場の人から話を聞いていたので、夫を失う可能性を考え悲嘆に暮れます。
しかし当の萬平は覚悟を決めていました。
咲の夫の真一や、克子の夫の忠彦は既に戦地に駆り出されて戦っている。自分だけが上郡で安穏としているのは忍びない、と思っていたようです。
萬平が!!
翌朝、福子が目を覚ますと隣りからうめき声が聞こえてきます。
飛び起きて萬平の方を見ると、萬平が布団の中でお腹を抱えて苦しんでいる様子。
激しい腹痛が彼を襲っています。
福子は医者を呼ぼうとしますが村には医者はおらず、山を越えた町に行かねばならないことを思い出します。
八重たちのところへ行って病院の名前と住所をもらうと、萬平を見ていて欲しいと言付け、自分は一人医者のところへと向かいました。山越えです。
医者を連れて戻ったときには、村の人たちが大勢家に押しかけていて、皆が萬平を心配しています。中には前回萬平と一緒に魚を取っていたの子どもたちの姿もありました。
医師の診察の結果、萬平は「腹膜炎」であることが判明。
医師は薬を飲ませて様子を見ることにしますが、治るかどうかは五分五分だと言います。
当時は手術という手段はなかったのでしょうか? 手術をする技術やそのための設備などがなかったのでしょうか。戦時中でもありますし。
福子は憲兵に拷問を受けたことが原因になっているのではないかと思っていたようです。腹膜炎ならそれは関係ないのでしょう。
仮病?
福子が医者を呼びに行っている間、鈴が一人でいるときに、彼女はてっきり萬平が「仮病」を使っていると思っていたようです。
理由はもちろん赤紙ですね。
戦争に行きたくないから仮病を使って逃れようとしている、鈴はそう思っています。
何とも失礼な、人を馬鹿にした発想ではありますが、タイミングがあまりに良すぎるのでそう思うのも無理ないかもしれません。
鈴はバカ正直に「仮病を使っているんじゃないでしょうね」「本当なの?」 などと、苦しむ萬平本人に呑気に聞いていて、萬平も苦しみながら「……はい」とか「……本当ですっ」とか律儀に答えています。
こんなときに何とも「らしい」やり取りです。面白い。
そのときに、福子から話を聞いた八重たちが家にやって来ました。
鈴は八重たちにも「どうも、仮病やないみたい」と、この期に及んでまだ半分疑うようなことを言うものですから、八重さんたちは苦しむ萬平を見て「そりゃそうじゃろ!」「こないな風に脂汗流しとんねんで!!」と言っていました。
鈴はそれでもまだ事実を受け入れられず、「そしたら何で?」などと言う始末。
さらに「痛い?」と苦しんでいる本人に尋ねてもいて……萬平が「痛いって言ってるじゃないですか」と苦しみながらもやはり律儀に答えるのです。
「福子の旦那様」の病気を治してください
鈴は近所の神社にお百度参りをしています。
願い事は「福子の旦那様の病気を治してください」です。
「萬平さんの病気を」ではないところがポイントですね。
鈴がお願いをしている理由は、あくまでも娘を不幸にさせたくないからであって、萬平個人がどうなるかはどうでも良いのです。
どうでも良いというと少し大げさかもしれませんね、重要ではないのです。
福子の旦那様=萬平なのですから、結果的には同じことになるのでしょうけど、意味合いは全く異なります。
咲の夢枕
実は、今回も咲が鈴の夢枕に立っていて(鈴のときは座っていますが)、夢枕に座った咲が萬平が戦争に行って死んでくれるなら良かったじゃない、と物騒なことを言っていました。
未亡人なるということは、今度こそ鈴が望む堅気の勤め人と結婚させられるのだから、嫌いな萬平が死んでくれることはお母さんにとっては良いことだし、お母さんがいつも言っていることじゃないの、と。
やはり鈴たちが見ている咲の夢枕は、鈴や福子の願望が夢になっているだけなのでしょうね。
おわりに
医者が、萬平が以前憲兵に捕まったことを、家に集まっている人たちの前で漏らしてしまっていました。
憲兵に捕まったというのは余程のことで、危険人物なのではないかと周囲に警戒心を抱かせてしまったと思われ、今後が心配されます。
萬平は……病気は大丈夫でしょう。安藤百福さんは長生きされたはずなので(メタ)。
軍の適性検査もさすがに通らないと思いますから、引っかかって戻されると思います。
福子にとっては嬉しいことでしょうけど、二度も役立たずのレッテルを貼られる萬平のことを考えると、ホッともしているかもしれないけど……という。
可哀想な気もします。
それにしてもあれですね、もはや鈴がヒロインなくらい大活躍していますね。