ディスディスブログ

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余所者が電気で魚を取っては駄目だけど勝手に家に電気を引くのは許してもらおうの精神 - NHK朝ドラ『まんぷく』22話の感想

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NHK連続テレビ小説『まんぷく』、2018年10月25日放送の第22話は良い子は真似しちゃいけません、でした。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

目次

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『まんぷく』4週「私がみつけます!」

www.nhk.or.jp

 

朝ドラ『まんぷく』は、2018年10月22日月曜日から第4週「私がみつけます!」が放送されています。

物語の舞台は昭和20年春の大阪です。

 

ヒロインは「今井福子(いまい・ふくこ、演:安藤サクラ)」です。

福子は今井家の末娘です。貧しいながらも愛情をたくさん受けておおらかに育った楽天家で、食べることが大好きな人です。

福子は女学校を卒業したばかり、「大阪東洋ホテル」で電話交換手として働き始めましたが、1ヶ月後には後述する恵の推薦でフロント係へと転属されています。

第3週のラストに結婚をし、それと同時に退職をしたようです。

 

福子の母は「今井鈴(いまい・すず、演:松坂慶子)」、福子の長姉は「咲(さき、演:内田有紀)」、次姉「克子(かつこ、演:松下奈緒)」です。

 

咲は年齢30歳前にして「小野塚真一(おのづか・しんいち、演:大谷亮平)」と結婚をし、名前も小野塚咲となりましたが、昭和17年春、結核を患い亡くなりました。

 

克子は名字が「香田」です。夫がいます。

夫は売れない芸術家・画家「香田忠彦(こうだ・ただひこ、演:要潤)」で、「タカ」と「吉乃」と「重之」と「学」の4人の子どもがいます。

家計は苦しく香田の実家から援助をしてもらっている様子。

 

福子の父は1話時点で既に他界しています。色々な物に手を出した挙げ句に亡くなったのだそう。鈴が言うには山師だったと。

 

福子の女学校時代からの友だちには、専門学校に通う「鹿野敏子(かの・としこ、演:松井玲奈)」とタイピストの学校に通う「池上ハナ(呉城久美)」がいて、大阪東洋ホテルの先輩でフロント係の「保科恵(ほしな・めぐみ、演:橋本マナミ)」とも仲がよくなっています。

 

福子が電話交換手として初めて応対した人物が「立花萬平(たちばな・まんぺい、演:長谷川博己)」でした。

萬平は「たちばな工房」という店を経営しているようです。発明家。

昭和16年には社名が「理創工作社(りそう・こうさくしゃ)」が変わっていました。

第3週ラストで福子と結婚しました。

 

萬平の周りは、萬平を裏切った会社の共同経営者「加地谷圭介(かじたに・けいすけ、演:片岡愛之助)」、萬平を評価したり捨てたりする世良商事の社長「世良勝夫(せら・かつお、演:桐谷健太)」がいます。

「たちばな工房」から萬平たちの下で働いている「竹ノ原大作(演:宮田佳典)」も。

 

咲に惚れていた歯科医「牧善之介(まき・ぜんのすけ、演:浜野謙太)」と、福子に惚れていたホテルの調理室係「野呂幸吉(のろ・こうちき、演:藤山扇治郎)」は、いずれも第3週時点で保科恵に鞍替えしています。

 

上郡の黒竹村へ疎開

昭和20年、大阪も空襲される危険が迫ってきたため、福子と萬平と鈴の3人は疎開をしました。

疎開先は萬平の「はとこ」が住む兵庫県の「上郡(かみごほり、かみごおり)」は「黒竹村」という場所です。

ちなみに「再従兄弟(はとこ)」とは、自分から見て祖父母の兄弟姉妹の孫のことです。

 

はとこは「井坂八重(いさか・やえ、演:竹内都子)」で、夫「井坂権三(いさか・ごんぞう、演:石井洋祐)」と二人暮らしをしているようです。

福子たちはその井坂家の離れに住まわせてもらえることになりました。

茅葺屋根で土間には窯、居間には囲炉裏がある古い家で、当然のごとく家に電気は引かれていません。前回、萬平が家の近くにある電柱によじ登り、電線から電気を引っ張っていました。

 

川魚を取る

疎開生活を始めてから1ヶ月が経ち、生活にも慣れてきたようです。

萬平は相変わらず療養生活をしてはいるものの、床に伏せるどころか家にじっとしていることもできない人で、一人で村の近くになる林を散策していました。いや森でしょうか。

散策の途中に川の近くまで行ってみると、村の子どもたちが川に入っていました。

萬平が子どもたちに声をかけると、「イワナ」や「アマゴ」などの川魚を捕まえようとしているとわかりました。

川を見ると、確かにすぐ見つけられるくらいに川魚はそこら中を泳いでます。水が綺麗ということもあるのでしょう。

萬平も子どもたちに混ざって魚捕りをしましたが、皆で取ろうとしても1尾しか取ることができませんでした。川にはこれほどたくさんいるのに。

 

萬平は効率の悪い取り方を改善しようと思案します。

その目線の先には再び電柱が……萬平が何やら思いついたようで、明日も川に来なさいと子どもたちに伝えて、自分はさっさと家に帰っていきました。

電柱……私を含め視聴者は皆、嫌な予感がしたはずです。

 

アマゴとは?

子どもたちが言っていた「アマゴ」という魚は何でしょう?

始め「アナゴ」と聞き間違えたのかとも思いましたが、川ですからアナゴがいる訳がありませんよね。

調べたところアマゴはサツキマスのことだそうです。

 

日本の固有種でサクラマスの亜種とされる。降海型や降湖型はサツキマス、河川残留型(陸封型)はアマゴと呼ばれる[2]。

 

- サツキマス - Wikipedia

サツキマスのWikipediaにはこのように書かれています。

サケ目サケ科。そのサクラマスが成長して海へ行かず、湖に残った個体をサツキマス、川に残ったまま成魚となった個体をアマゴと呼ぶようですね。

アマゴの漢字は「雨子」、「雨魚」、「甘子」、「天魚」、「鯇」だそう。

 

大量捕獲作戦

翌日、萬平が持参したのは、前回家に電気を引っ張ってくるのに使用したコードです。

川の近くに立てられている電柱は、「簾(すだれ)」で囲われており、萬平はその葦簀も使うようでした。

 

子どもたちに電線には絶対に触れないように、また川には入らないように注意し、自らも川に入らないよう岩の上から、電柱とつないだ電線のもう一方の端を、川へと浸けました。

すると、感電し失神した、あるいは死んだ魚たちが水面に浮かんできます。

浮かんできた魚は川の流れに乗って下流へ流され、流れた先にかけていた簾に引っかかりました。

苦せずして大量の魚をゲットできたのです。

 

大喜びの萬平と子どもたち。20尾は獲れていたでしょうか。

それを家に持ち帰って、川魚を囲炉裏で焼いて食べていました。

大量だったので夜に食べる分の他は「開き」にしています。

 

苦情

その日夕方でしょうか、萬平たちが焼いた川魚を美味しそうに食べていると、村の人が2人、萬平たちの家にやって来ました。

一人は村役場の人でしたか。

 

彼らは子どもたちから萬平とのことを聞いたようで、苦情を言いに来たのです。

楽しそうでしたからね、子どもたち。子どもたちが親や近所の人に、自慢げに萬平とのことを話したであろうことは容易に想像がつきます。

 

余所者に勝手なことをされては困るということ。

電気を勝手に使ったこともそうですし、子どもたちが真似をしたら危ないですし。

村人たちの言い分も尤もで、というかモラルを考えれば萬平には非しかないように私には見えます。

当時のモラルは私にはよくわからないですが、電線から電気を引っ張る行為自体かなり危険でしょうし、それを子どもに見せることは当時として良いことではないはず。

 

しかし、萬平は何が悪いのかと全く意に介さず、悪びれる様子も見せません。

川に電気を流して取ることが一番効率の良い方法だった、子どもたちには絶対に近づくな触れるなと注意したから危険はなかったと。

謝る必要がないと謝りません。

 

謝らずに村の人たちとの関係が悪化しては、と考えた福子は夫の代わりに自分が頭を下げて謝っていました。

鈴も、郷に入れば郷に従え、余所者が勝手なことをしてはいけないと萬平をたしなめて、やはり頭を下げていました。

 

電気は許して

それは何とか解決(?)した後、村の役人は家にはどうやって電気を引いたのか、とも聞いてきました。

 

先ほどは、勝手に電気を引いて使うことが良いことな訳がないと、萬平をたしなめ頭を下げていた鈴も、こればかりは使えないようになったら困ると、食い下がっていました。

 

「おたくは電気、引いてないの? では、そこは見逃してください」と。

 

つい今しがた自分が言っていたことであっても、自分の不利益になることであれば簡単に翻す、それが鈴です。

福子も「電気代をお支払いしますから」と鈴に続いていましたが、萬平は「そこはいいじゃないですかぁ」などと言っています。

すると、鈴が「そうよぉ。小さいことをゴチャゴチャ言わない」と、逆に役場の人が悪いみたいな流れに持っていっていました。

 

「私は武士の娘です」といつものフレーズが飛び出たところで、話がごじれると感じたのでしょう、福子は鈴の前に被せ気味に出てきて、役場の人たちに「そこだけは勘弁していただけませんか? 電気代はお支払いしますから。お願いします」と頭を下げました。

 

萬平と鈴

鈴は萬平のことを気に入ってはいません。未だ結婚を認めてもいないかもしれません。

早く健康になって働いてもらい、次の赤紙が届いたときには適性検査には引っかからないようにしてもらいたいなどと言っていたでしょうか。

萬平が取ってきた川魚も、一度に大量に取ったから開く作業が大変だとか、川魚は嫌いだとか、不平を漏らしていました。

 

しかし、その一方で萬平が取ってきた川魚を囲炉裏で焼くと、鈴は美味しそうに食べていましたし、醤油や味噌などの調味料も仲良く分け合っていました。

先ほどの役場の人たちとのやり取りでも、萬平の言葉に乗っかるなどして、仲が良いとすら感じさせます。

 

萬平は、自分がどう思われているなんてことを気にした様子がないですし、萬平自身も相当に変わった人ですから、この2人は似た者同士なのでしょう、良いコンビになっていきそうです。

間に挟まれた福子は大変ですね。

 

おわりに

自分をハメて殺そうとした加地谷には憎むどころか感謝すらしていた萬平ですけど、村の役人たちには楯突くのですね。

そういう、萬平のどこに怒ったり反発したりするポイント、価値判断のラインがどこにあるのかがわかりにくところも彼の魅力のようにも見えます。

自分がしていることを認めてくれれば良い人で、認めてくれなければ悪い人でしょうか。村役場の人たちを悪い人とまでは思っていないでしょうけど。

 

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