2018年5月31日、サッカー日本代表が『ワールドカップ2018ロシア大会』に向けたメンバー23名を発表しました。
それを受けて本大会に「アンカー」を採用してもらえないかな〜という記事を書きます。
目次
西野ジャパン最終メンバー
発表される前日の2018年5月30日に開催された『キリンチャレンジカップ2018』にて、ガーナ代表との国際親善試合では、スコア0-2とホームで敗戦を喫していました。
ガーナ戦に向けて「西野朗(にしの・あきら)」監督が選出したサッカー日本代表のメンバーは以下のとおりです。
GKが「川島永嗣」「東口順昭」「中村航輔」。
DFが「遠藤航 」「昌子源」「長友佑都」「酒井宏樹」「槙野智章」「酒井高徳」「吉田麻也」「植田直通」。
MFが「本田圭佑」「柴崎岳」「原口元気」「香川真司」「宇佐美貴史」「乾貴士」「山口蛍」「長谷部誠」「大島僚太」「三竿健斗」「井手口陽介」。
FWが「岡崎慎司」「武藤嘉紀」「大迫勇也」「浅野拓磨」。
ガーナ戦を含めて、西野さんが最終的に選んだ選手は上記の打ち消し線の3選手を除いた23名でした。
見事に若手が切られていることから、「年功序列ジャパン」などと揶揄されることになっています。
落選した3選手のうち、三竿選手(以下「選手」表記略)を除いた井手口と浅野はサポートメンバーとして大会に帯同するそうです。
ガーナ戦日本代表スタメン
ガーナとの親善試合における日本代表のスターティングイレブンは下記のようになりました。
-----------大迫-----------
-----宇佐美---本田------
長友-----------------原口
-----山口------大島-----
-----槙野長谷部吉田----
-----------川島-----------
フォーメーションは「3-4-2-1」です。
GKは川島選手、DFが3バックで右から吉田、長谷部、槙野、WBが右が原口で左が長友、DHがダブルボランチで大島と山口、OH(シャドー)が本田と宇佐美、1トップが大迫。
以前、当ブログの記事 (↑) で予想したスタメンがあるのですが、ほぼ当たっていました。
散々報道されていたので予想は容易でしたね。
交代選手は、フレンドリーマッチのため最大6名まで可能で、西野監督はフルに枠を使っていました。
46分原口→酒井高徳、46分宇佐美→香川、46分大迫→武藤、59分山口→柴崎、59分本田→岡崎、76分長谷部→井手口です。
日本対ガーナの感想
日本vs.ガーナの感想です。
私はサッカー素人ですから見当違いのことを書いているかもしれません。
そういう点がありましたら申し訳ありません。
前線がちぐはぐだった
ただこの予想スタメンで気になる点は、前線のメンバーがこの3人で点を取ることができるのか、ということです。
大迫も宇佐美も本田も足元にボールを欲しがる印象があり、大迫のポストプレイや本田のキープ力は生かされにくいようにも思えます。
シャドーに岡崎のような裏抜けが得意な選手を一人入れた方が得点しやすそうですし、岡崎なら全体の守備力も高まりそうです。
岡崎は怪我をしていたのでしたか、コンディションに問題があるみたいで、先発には使いにくいこともあるのでしょう。
ガーナ戦を前に私はこのような懸案を持っていました。
ガーナ戦を観ていて試合前に持ったこの懸案は正しく、やはり飛び出しをする動きはこの3人には見られませんで、ガーナDFの前でパスを交換するやり取りがとても多かったように思います。
パスは回せているけどディフェンスを崩せてはいないと。
大迫はポストプレイの上手さを買われて起用されていると思いますので、少なくともシャドーの1人は飛び出す動きがないと、大迫のキープ力の高さを十分に活かすことはできないです。
この前線3人に関しては、選手の特徴を活かした起用やフォメではなく、ちぐはぐな印象を拭えませんでした。
それなら全盛期に狂気的なまでにスプリントを繰り返していた岡崎をシャドーに入れた方が、役割が明確に分かれていて、おそらく選手もプレイしやすいでしょう。
ただ引用部にあるように、岡崎は怪我をしていた影響で、コンディションが万全ではないようです。
大迫はちょっとどころではなくかなり物足りなかったです。
CFに第一に求めたいのはやはり得点力ですよね。
世界レベルにあっても得点力が高いFW自体が日本にいるのかという問題はあるものの、ない中であっても少しでも高い人を採用して欲しいなと思います。
右シャドーに入った本田は、ボールがある方ある方に寄ってしまういつもの悪癖が出ていました。
そのおかげで一時期は左サイドに人が溜まってしまい渋滞を起こし、特に宇佐美が窮屈そうにプレイしていて。
もっと右を使えと言わんばかりに原口が切り込んだりしていましたしね。
それに宇佐美も本田もでしたが、大島と山口のDHコンビにヘルプをしなかったことで、DHの2人が孤立してしまったシーンもありました。
DHがガーナのパーテイとの駆け引きに翻弄されていた時間があって、そこは経験のある本田が気づいてヘルプしてくれよと、バランス取ってくれよと。
歯がゆかったです。
香川は後半開始から宇佐美に代わって投入され、その直後は積極的な動きを見せていました。
しかし、それも最初だけで、次第に流れから消える時間が増えていき、井手口の投入とともに4バックへ移行すると試合からほぼ消えてしまい……。
相変わらず代表での彼はパッとしません。
元々私は代表での香川をあまり評価していないです。
前回大会のコートジボワール戦では、彼と遠藤が守備を怠ったから失点して負けたと私は思っているので。
あれ以来駄目ですね。
いやそれ以前からかも、代表でフィットしたところを見た記憶がないですから……。
大島の輝き
報道によると、西野監督は大島がキーマンだと言っていたそうです。
私も大島のプレイは大好きで、ガーナ戦での彼のプレイを見て彼が中心の一人になった組織づくりをして良いのではないかと思うくらいです。
キックの精度が高く、パス成功率もかなりの高さに見えましたし、何より彼はごく一部の選手が持っている「ピッチ上で他とは異なる風景が見えている」選手のように感じます。
それだけでなく、ボールホルダーに対して適切な距離やポジションを取って、サポートしようと動いている様子が試合を通して伝わってきました。
とても気の利く選手です。
スケール感こそ違うものの、例えば元スペイン代表の「チャビ・エルナンデス」や、現スペイン代表で神戸にやって来る「アンドレス・イニエスタ」のような選手に私には感じられます。
あくまで私には、ですが。
まだ代表における信頼が高くないのか、良いポジショニングをしてもボールをもらえないシーンがガーナ戦では何度か見られました……。
これは試合数をこなしていって地位を確かなものにするしかないですね。
大島の難点は「フィジカルコンタクトに弱い」ことくらいでしょう。
ガーナ相手にフィジカルコンタクトで勝てるなんて相当と思いますけど、負けるにしても少々簡単に負けすぎてボールロストもあったと記憶しているので、その辺りがもう少し改善されれば化けそうだなという印象です。
また、後半途中から出場した柴崎と大島が中盤で並んだときのワクワク感は、久しく代表戦で感じたことのないレベルのものでした。
2人ともキックがとても上手く、プレイの相性も良さそうで、良いリズムをチームにもたらしていました。
先述したチャビ&イニの日本版が可能になるのではないか、日本代表のバルサ化には2人は欠かせないのではないかと期待したくなるプレイで、4バックになってからの日本を引っ張っていましたね。
日本が攻撃的に見えていたあの時間帯は、ガーナが自陣に撤退していたことも大きいですけれども。
3バックは危険
ガーナ戦では、長谷部がスイーパーの位置に入った3バックをテストしていました。
ガーナ戦を見た限り3バックは危険なもので、本大会では採用しない方が良いかなというのが正直な感想です。
長谷部が身長180cmほどしかないため、試合開始直後からガーナのボアテングでしたか、彼に高さ勝負に挑まれていました。
しかも案の定、3バックの構造的な弱点であるサイドがガーナに使われていて、日本のWBが下がって実質5バックになっていた時間帯も少なからずありました。
ストッパーの吉田と槙野は、真ん中で高さ勝負に負けることは即失点に結びつく非常に危険なことのため、中央のケアをしなければいけません。
ケアをするというか長谷部がカバーに入れるように、自分たちから中央の空中戦を挑みたいところです。
しかし、ストッパーとしてサイドを無視する訳にもいかないために、特に吉田は中途半端なポジションを取っていることが前半は多かったように見えました。
槙野も槙野で、失点につながる決定的なファウルを犯してしまうなど、精細を欠いていました。
槙野はそれ以z……いや、何でもないです。
なので3バックは止めた方が良いです。
採用するとしても長谷部の代わりに昌子や植田を入れた方が良いかな、でもそれならそもそも3バックをする必要がないじゃん?という。
対戦国のFWの枚数にもよるでしょうか。
ポゼッション回帰
西野ジャパンは、前回ブラジル大会のアルベルト・ザッケローニ監督の指揮下の日本代表のように、「ポゼッション・サッカー」に回帰する道を選択しました。
無闇な縦ポンサッカーよりは日本人に向いていると思います。
パスするためのパスサッカーもどうかと思いますが。
しかし、リトリートしたのかされたのかはさておき、自陣深くでボールを奪った直後に何が何でもショートパスをつなげようとしていたシーンが見られ、それはかなり危険な行為だなと感じています。
状況に応じて安全な場所に大きく蹴り出しても良いのにと。
DHに山口を使っていたことで、危険な傾向はより高まっていて、実際に山口のパスミスから危険なシーンを生んでいたこともありました。
ビルドアップでも山口には申し訳ないですが彼が邪魔になっていることや、彼がボールを持っても敵に背を向けることが多かったことから、彼からのテンポ良いパス回しや大きな展開は代表戦、特にワールドカップのレベルでは期待できないでしょう。
山口の危機察知能力やボールを奪う力、ミドルシュートは素晴らしいです。
けれどもチームが目指しているであろうポゼッションには合っていない選手と思います。
それなら素直に長谷部を中盤に戻した方が、選手の特徴と戦術との合致はしているのではないでしょうか。
本大会ではアンカーを起用して欲しい
以上のことを踏まえて、私は日本代表に「4-1-4-1」の「アンカー」のフォーメーションを採用して欲しいです。
具体的には、GKは中村、DFは右から酒井宏樹、吉田、昌子、長友、アンカーに長谷部、中盤が右から原口、大島、柴崎、乾、FWが武藤の1トップです。
-----------武藤-----------
乾----柴崎----大島---原口
----------長谷部----------
長友--昌子--吉田--酒井宏
-----------中村-----------
当てはめるとこういう並びですね。
本田と香川と岡崎の、いわゆる「ビッグ3」が1人もいません。
GKは経験を積ませる意味でも中村で行きたいです。
川島は長谷部との連携不足もあったり、FKで壁に穴を空けた上にそこを通してきたシュートを止められず、また守備範囲の狭さも露見していました(これは以前からですが)。
DFは単純にサイズや身体能力、対人守備の能力の高い選手を選んでいます。
そして中盤の底、アンカーに長谷部を置いていて、柴崎と大島の守備の負担を少しでも軽くし、彼らの攻撃面での特長をより出しやすくします。
中盤のセンターはその柴崎と大島にして試合をオーガナイズしてもらい、左に乾、右にガーナ戦で活発な動きを見せた原口を入れます。
FWは高い身体能力と、2トップで変に気を遣わせるより1人で自由にやらせた方が上手く行きそうな武藤を使いたいです。
乾のコンディションは?
私のフォメで唯一と言っていい懸案は左SHの乾です。
乾はリーガ最終節でしたか、右足を痛めてしまっていて、未だ状態をつかめません。
彼と原口にはアタッカーとして日本の攻撃を牽引してもらいたいので、間に合ってくれると良いですが……頼むっ!
バルサやレアル・マドリー相手にゴールする、彼が来るまで考えられなかった、ラ・リーガで日本人選手が評価を受ける、乾のような選手をサブにするなんて私にはできません。
おわりに
ということで、私がワールドカップ・ロシア大会で日本代表にやって欲しいフォメとスタメンでした。
本文中にも書きましたが、私はサッカー素人なので見当違いなことを書いていたら申し訳ありません。
6月9日土曜日にスイスとのフレンドリーマッチ、12日火曜日にパラグアイとのフレンドリーマッチ、そして19日火曜日に本大会予選グループステージ第1戦となるコロンビア戦、25日に第2戦セネガル戦、28日に第3戦ポーランド戦が予定されています。
グループステージを突破できるのか敗退してしまうのか……?
敗退するにしても全敗だけは避けていただきたいですね。