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千日手とは何でしょう?二海堂の魂の将棋を見て零が震え立ちました - アニメ『3月のライオン』30話の感想

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毎週土曜日23:00より、NHK総合にてアニメ『3月のライオン』が放送されています。

2017年12月2日の放送は30話(第2シリーズ8話)、「Chapter.60 真昼の月」「Chapter.61 冒険者たち」でした。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目次 

 

 

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アニメ「3月のライオン」

3lion-anime.com

 

2017年12月2日の放送は第30話「Chapter.60 真昼の月」「Chapter.61 冒険者たち」でした。

 

 

第30話「Chapter.60 真昼の月」「Chapter.61 冒険者たち」(第2シリーズ第8話)

主人公「桐山零(きりやま・れい)」は、日頃世話になっている川本家の次女「ひなた」が通っている中学校でイジメを受けている件で、自分の高1時の担任教師である「林田高志(はやしだ・たかし)」に相談をしています。

 

林田はひなたの担任教師の女性が逃げていること、イジメられている「ひなた」に対して協調性がないと責めたことを零から聞いて怒っていました。自分が「ひなた」の中学校に乗り込んで担任教師を叱責してやりたいと感じているようで、零が止めなければ本当に乗り込みそうな勢いでした。

気持ちはわからなくないですが、林田が出てしまうと事が大きくなって荒げてしまうかもしれないですし、そうなると一番困るのは当の「ひなた」ですからね……。

零は自分が「ひなた」のことを心配していて何とか力になりたいと考えてはいます。しかし実際には「ひなた」の何の力にもなってやれていないと歯痒い思いをしているようです。実際に「ひなた」に対する「高城めぐみ(たかぎ・めぐみ)」のイジメは収まっていないはずです。

そんな零に対して林田は「お前に出来ることを一つずつしていくしかない」のだと諭すのでした。

 

 

二海堂が敗れる

プロ棋士として零が現在挑んでいる将棋のタイトルは「新人戦」です。前回、準決勝で「東のイライラ王子」あるいは「ハッチ」こと「蜂谷すばる(はちや・すばる)」を破って決勝へと駒を進めました。

準決勝前に、零は自身を「心友」と呼ぶ「二海堂晴信(にかいどう・はるのぶ)」から、自分たちは決勝で戦って伝説を作るのだから勝ち上がって来いよと熱いエールを贈られていました。これは見るからにフラグでしたが、予想通りに二海堂は準決勝で敗れています。

二海堂を破った相手は、トーナメント表を見る限り「山崎順慶(やまざき・じゅんけい)」なる人物でした。この山崎は以前、零と二海堂が噂話をしていた「永世新人王」の男だったと思います。4期連続で新人戦を優勝していて、4連続優勝しているのですから決して弱くはないのでしょうけど、別の見方をすれば伸び悩みをしている人物、ということになるかと。

 

 

二海堂の病名は何か?

零が二海堂の敗戦を知った後に将棋会館の階段を降りて1階へ向かうと、1階ロビーで日本将棋連盟会長の「神宮寺崇徳(じんぐうじ・たかのり)」と、二海堂の兄弟子である「島田開(しまだ・かい)」が二海堂について話しています。

2人が二海堂が病院にしばらく入院するとか何とか言っていたのを聞いてしまった零は、島田を呼び止めて二海堂は入院するほど悪いのか、どのような病気なのかと問うていました。島田は二海堂は元から体調が良くなかったけど、準決勝で悪化させてしまったとだけ答えます。島田が病名や病状などをはっきりと言わないのは意図して言っていないのだから察してくれと。

 

零は子供の頃から二海堂が何らかの病、それも決して軽くない病に罹っていることを勘付いていました。執事の「花岡(はなおか)」さんがいつも二海堂の側にいること、リムジンで移動をすること、お弁当は一見豪華だけど色素の薄い料理ばかりが並んでいる(食材や調味料、味付けに細心の注意が払われている)こと、バッグの中にいつもたくさんの薬があること……それらを知りつつ、高校生になった今も本人はもちろんのこと島田たち周囲の人間にも聞いていませんでした。二海堂がそれを聞かれたがらないことを感じ取っていたのです。

しかし、しばらく入院すると聞いた以上は、その理由を含めて知りたいという思いを決めた零は、全てを島田から聞き出そうとします。島田は零が真剣な表情で言ってくるものですから、話す覚悟を決めました。

 

島田は過去、師匠が弟子を取ると連れてきたまんまるな男の子との出会いから話し始めています。もちろんそのまんまるな男の子二海堂のことで、彼が生まれながらの病気と戦いながら、周囲から金持ちが道楽でやっていると妬みや羨みの陰口などを受けながら、純粋かつ真剣に将棋と向き合ってきたことを。

いつも周囲から気を遣われ特別扱いを受けてきた二海堂ですが、将棋は皆が対等に接してくれる唯一のものと感じてのめり込んでいきます。そんな中で出会ったのが永遠のライバルになる(?)零です。

1期で放送された真夏のデパート屋上での激闘によって、二海堂は零のことを終生のライバルと感じたことでしょう。その激闘の棋譜を島田は見ていて、棋譜からビシビシと伝わってくる二海堂の魂に打たれ、ボンボンが金持ちの道楽で将棋をやっているなどというやっかみを捨てることになります。

二海堂の病名は今回の放送で明かされることはありませんでした。島田が言うには難病とされる、一生付き合っていかねばならない病だということです。腎臓でしょうか?

 

 

千日手(せんにちて)とは?

入院中の二海堂は島田に対して零には自分の病気のことを言わないで欲しい懇願しています。零は自分で気づいていないかもしれないけど心の優しい人で不安定、自分の病気のことを知ってしまったら零の手が鈍るからと。そうしたら自分はもうこれ以上強くなれない(零のライバルではいられなくなる)と泣きながら。

零は島田に渡された準決勝戦の二海堂の棋譜を見て、千日手で取り直した上の1分将棋で彼が魂を絞り出して打った138手で力尽きたことを知りました。涙を流す零、涙を拭くと決勝戦を戦う決意を固めたようでした。

「迷い、ためらい、怯みながらも、それでも今までの自分を信じて、憧れの地目指して、火の玉みたいに突き進む。まるで一遍の冒険小説のようだった」

 

将棋においては駒の配置、両対局者の持ち駒の種類や数、手番が全く同じ状態が1局中に4回現れると千日手となる。千日手となった場合はその勝負をなかったことにする。公式戦では30分の休憩後、先手と後手を入れ替えて、最初から指し直しとなる。

- 千日手 - Wikipedia

千日手のWikipediaにはこのように書かれています。二海堂の対戦相手の山崎が意図して、つまり二海堂の体調が優れないことをわかった上で千日手からの指し直しをしたのであれば、これは心情的には許されないことでしょう。二海堂のこれまでのことを知っている人ならば尚更。

 

 

おわりに

二海堂格好良すぎるでしょ……観て泣いてしまいました。「ひなた」のイジメのその先も気にはなりますけど、正直将棋だけを見たい気持ちもあるので、前回後半からようやく話が将棋に戻ったようで安堵しています。将棋の話というより二海堂の半生の話ですけど。でも二海堂は零の将棋人生に大きく関わる人ですからね。

いや、それを言ったら「ひなた」も零の人生に影響を与えている人ですから、やはり彼女の話も零の物語には必要なのでしょう。

 

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