毎週水曜日19:30から放送されているNHKの生活情報番組『ガッテン!』、2017年11月29日の放送は「あのジャムが大進化!秋の恵みフル活用術」として、「ジャム」について特集していました。
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NHK『ガッテン!』
NHKの生活に役立つ情報番組『ガッテン!』、2017年11月29日の放送は「あのジャムが大進化!秋の恵みフル活用術」として「ジャム」を特集していました。
ジャムとは?
今回の特集はジャムです。イチゴジャムとかブルーベリージャムとかマーマレードとか、トーストなどのパンに付けて食べるあの甘い食品です。
ジャム (英: jam) は、砂糖が水分を抱え込んでその腐敗を遅らせるという性質を利用し、フルーツの果実や果汁に重量比10%から同量程度の砂糖や蜂蜜を加えて加熱濃縮し保存可能にした食品で、スプレッド類の1つである。
ジャムのWikipediaにはこのように書かれています。引用内の「スプレッド」とはパン屋クラッカーに塗る物の意味ですね。
番組でのジャムの定義は「果物や野菜などを糖を加えた煮たもの。糖度40度以上(JAS規格に基づく)」とありました。
ジャムは砂糖を大量に投入して煮込んで作ります。番組でもジャムを作る行程をVTRで紹介していましたけど果物が見えなくなるくらいにドバーッと入れている様子は、見るからに身体に良くなさそうで恐ろしさすら感じさせます。
ジャムではなく「シャム」
番組ではジャムではなく、ジャムから濁点を抜かした「シャム」なる食べ物を紹介していました。シャムとは番組独自の呼び名で、一般的には「フルーツスプレッド」として知られています。
シャムとは糖度の低いジャムのこと、言い換えれば「ヘルシーなジャム」です。
シャムは先程書いたジャムの定義のうち、糖度40度以上を「糖度40度未満」に抑えて作ります。リンゴシャムならリンゴ1kgに対し150gの砂糖で作ると言っていました。これはリンゴジャムで使う量の1/3以下です。砂糖を少なくする分、ジャムよりも果物本来の味を楽しめるメリットもあるそうです。
病気などで糖分を控えなければならない人にも良いかもしれません。
自家製「シャム」をたった3分で作る方法
自宅で、しかもたった3分でシャムを作る方法があると、「自家製シャムの作り方」が紹介されていました。実際は下準備を含めれば余裕で3分以上かかりそうでしたが……。
自家製シャムの材料と分量は、「フルーツ」200g、「レモン汁」大さじ1杯、「砂糖」20-30gです。
自家製シャムの作り方は、まずフライパンに下準備を行ったフルーツを入れて強火で3分間、フルーツの果肉を潰しながら加熱します。トロみが付いたら火を止めて、砂糖とレモン汁を入れて混ぜます。冷蔵庫で冷やしてゼリー状に固まれば完成です。簡単。
ただしフルーツには下準備が別途かかります。フルーツをそのままか1cm角ほどにカットするかした後に冷凍、またはスーパーやコンビニで売られている冷凍フルーツを用意して、自然解凍また電子レンジで600w1分30秒-2分かけて解凍します。
リンゴや梨のように大きく固い果物は摩り下ろす、柿や蜜柑など実の柔らかい果物は冷凍+摩り下ろすようにすると良いそうです。
なぜ冷凍するかというと、冷凍することによって果物の細胞が破壊されて、果物に含まれジャム化に必要な食物繊維である「ペクチン」が染み出して、ジャム化を促進してくれるからのようです。ペクチンと糖と酸が作用することでジャム特有のトロみが出ます。
シャムの使い道
これらのシャムは、例えば「リンゴ・シャムのハンバーグソースや「マンゴー・シャムのドレッシング」といった料理に活用されていました。
VTRでは豚の生姜焼きを作る際、焼く前に豚肉に塗ってから焼いていましたし、南瓜の煮物を作る際には煮る前に鍋に桃ジャムを5-6杯加えてから煮ていました。
もちろんパンに塗ったり、紅茶などに入れたり、ヨーグルトに入れたりといった基本的なジャムの使い方をしても良いでしょう。
ジャムの一番簡単で美味しい食べ方
スタジオに出演していたジャムの達人のフランス料理のシェフの方が、「ジャムの一番簡単で美味しい食べ方」を教えてくれました。
それは「醤油にイチゴジャムを加えること」です。イチゴジャムの量は醤油の半分くらい。
これで刺し身を食べると美味しいそうです。スタジオには刺し身がなかったので「醤油+ジャム」のみを食べていましたけど、かなり美味しいとスタジオで騒然となっていました。
「なるほど!こういうことなんだ!」「美味しい」「美味しい漬けの味」「プロの職人さんが苦労して作る味」「イクラの醤油漬け(の味)」と感想を述べていましたよ。職人が苦労して出す味を私は知らないので、私は食べてもわからない可能性が高いですが……。
栗原はるみ流ジャムトースト
番組の最後に料理研究家「栗原はるみ」さんが、絶品のジャムトーストを紹介してくれていました。
栗原さんのお宅で昔子どもが小さい頃に食べ散らかしたジャムの処理に困った栗原さんが考えた方法が……「柔らかくしたバターをジャムの瓶の中に入れて練る」というものでした。
瓶の中で練ったジャムバターをトーストに塗って食べるとこれが絶品だったと。塗る前に混ぜるだけなのに、バターとジャムが2層になる普通の塗り方よりも断然美味しいのだそう。
街角で街ゆく人たちに食べてもらったところ、フルーツの香りが立つとか、表参道のパンケーキ屋さんみたいとか、絶賛されていました。
味覚を数値化したところでは、ジャムがバターの脂を包んでくれたことで脂っこさが減り、香りや味の濃さが増していました。
おわりに
私の家では、ジャムを買ってもなかなか全てを食べきれずに傷めてしまうことが多いので、「醤油+イチゴジャム」と「ジャムバター」の2つは試してみたいです。
シャムについては、シャム(フルーツスプレッド)がジャムより絶対的に優れているということではなく、フルーツの旨味を味わいたいならシャムで砂糖や水飴の甘みを味わいたいならジャムと、使い分ければ良いかなという印象です。