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「てん」とリリコの気持ちを知った上でリリコ宅に居座る藤吉はゲスを極めています - 朝ドラ『わろてんか』27話の感想

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NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2017年11月1日放送の27話は「北村屋」がピンチです。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

目次

 

 

『わろてんか』第5週「笑いを商売に」

www.nhk.or.jp

 

2017年10月30日月曜日から朝ドラ『わろてんか』は第5週「笑いを商売に」の放送が始まっています。

『わろてんか』の時代設定は明治35年(1902年)の10年後、明治45年ほどでしょうか。本作のヒロイン、京都の老舗薬問屋「藤岡屋」の娘「藤岡てん(ふじおか・てん、演:葵わかな)」は17歳です。

幼少期の「てん」が「薬祭り」で出会った大阪の旅芸人一座の芸人「北村藤吉(きたむら・とうきち、演:松坂桃李)」と久しぶりの再会を果たし、藤吉から求婚された「てん」は父「藤岡儀兵衛(ふじおか・ぎへえ、演:遠藤憲一)」から勘当をされても尚、藤吉と結婚することを選んで、2人で藤吉の実家のある大阪は船場(せんば)の老舗米問屋「北村屋」へ駆け落ちしました。

ところが、藤吉の母で「ごりょんさん(女将さん)」こと「北村啄子(きたむら・つえこ、演:鈴木京香)」は「てん」を嫁とは認めず、女中としてなら家に置いてやらないでもないと言い放ちます。「てん」はそれでも良いと女中の立場を受け入れ、何とか認めてもらえるよう女中の仕事に精を出しています。

 

 

ドリフ的な爆発シーン 

26話で、藤吉は芸人時代の相棒「キース(演:大野拓朗)」から儲け話を持ちかけられました。キースが持ちかけた話はイギリスで開発された「電気式髪結い機」略して「電髪(でんぱつ)」という、要はパーマ機を売ろうというものです。

明治の時代にはまだパーマが一般には知られていないようで、時代に先駆けて販売すれば北村の家の借金を全て返済できるのではないかという儲け話です。しかし機械を購入するためには現金で即決させる必要があり、キースは北村屋の土地を担保に借金をしてそのお金でパーマ機を買えと藤吉をそそのかしました。人が良いのか頭が弱いのか両方か、藤吉はまんまとキースの口車に乗ってパーマ機を購入してしまいます。

今週から登場した新キャラ「万丈目吉蔵(まんじょうめ・きちぞう、演:藤井隆)」と「万丈目歌子(まんじょうめ・うたこ、演:枝元萌)」の夫婦も立ち合って、歌子が経営している一膳飯屋「万々亭」で吉蔵を使って、購入したパーマ機をテストしてみると……機械から煙が出てきて爆発していました。やっぱり欠陥品でした。

吉蔵の頭はチリチリでしたけど、ドリフまではいかなかったです。あそこはドリフ的にもっと派手な表現、アフロ頭に顔もすすだらけ……で良かったと思います。思い切りが足らない。

 

 

リリコの再登場

それからというもの、藤吉は何日も北村屋に戻ってきません。心配になった「てん」は街中を探すと、藤吉が吉蔵とツルンでいるタレコミを得て、吉蔵がいるという「万々亭」へ行くと、どうも吉蔵の様子がおかしいのです。露骨に隠し事をしています。怪しんだ「てん」は吉蔵の跡をつけると、辺りを警戒しつつ吉蔵は貧乏長屋の一室に入っていきました。

「てん」がその中に入ってみると、そこに藤吉がいました。藤吉はいましたが、旅芸人時代に藤吉のことを好きだった「リリコ(演:広瀬アリス)」もいて、床で藤吉が上半身裸になりリリコが寄り添っている状況でした。

そんな2人を目の当たりにした「てん」は座敷に乗り込んで藤吉の頬をビンタします。信じた私が馬鹿だったと。このシーンで「てん」は作中初めて藤吉に対して怒ったのではないでしょうか?

怒って帰ろうとする「てん」を追いかけて事情を説明する藤吉。どうやら爆発事故以来、キースが姿をくらましてしまい、欠陥品のパーマ機を購入した業者のところに行ってももぬけの殻、とにかくキースを捕まえて事情を聞かないと始まらない。長屋の一室はリリコの家で、斜向かいがキースの家なので、藤吉はリリコの家に居させてもらい彼の帰りを見張っている、ということでした。上半身裸だったのは湿布を貼ってもらっていただけだと言っていたでしょうか。

事情はわかったけど、リリコが側にいることが気に入らない(気が気でない)「てん」は、それなら自分も待たせてもらいますとリリコの家に居座ることに。

 

 

ごりょんさんにバレる

実は北村屋では、女中や丁稚の奉公人たちがこぞって店を出ていってしまっています。残すはごりょんさん親子と「てん」と「トキ(演:徳永えり)」だけ。

店もいよいよ瀬戸際! というところで更なる追い打ちがかかりました。店にある初老くらいの年齢の男性がやって来て、この家を取り壊すのはもったいないなどと言っています。その男は金貸しで、藤吉がした借金の形を改めにきたとごりょんさんに話してしまいました。借用書(?)をごりょんさんに見せつつ。

ごりょんさんは、どうやったかはわかりませんが、藤吉の居場所がリリコの家であると突き止め、探して乗り込み、藤吉に対して刀を構える!……というところで今回は終わりです。

 

 

おわりに

27話も安定していましたね、安定して藤吉が下衆でした。

藤吉はリリコのことを妹のようなもんだと、リリコと一緒にいる言い訳にしていましたけど、リリコが自分のことを好きなことはとっくに知っているはずで、リリコの気持ちをわかっていながら彼女の家に居続けたのですから、正当な理由なんて何もないですよ。「てん」に対しても酷いことをしていますけど、リリコに対しても酷いことをしているのです。ゲスいレベルで人の気持ちを弄んでいます。

家と土地を担保にして金を借りることもクズですし、嫁に来てくれと言っておいて女中扱いしていることを受け入れていることもクズですし、女中扱いをするなら家を出ていけばいいのに出ていかず自分はのうのうとボンボン暮らしをしていることもクズです。もうどうしようもありません。

話は変わって、かなり序盤の感想でも書いていたかと思いますけど、ナレーション、あれは何とかした方が良いです。ナレーションは本編で足りない部分だけをそっと添えてくれるだけの存在で良いので、変に物語を煽るような口調で言わなくて良いと思います。

完全なコメディとしてドラマを成立させたいなら話は別ですが、そうもなり切れていませんからね……あのナレはないです。