ディスディスブログ

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しずがてんに贈った言葉「貞女は二夫に見えず」の意味は?「鈴木対決」の結果は保奈美さんの優勢勝ちでしょうか - 朝ドラ『わろてんか』23話の感想

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NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2017年10月27日放送の23話は「鈴木対決」でした。

 

 

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

目次

 

 

『わろてんか』第4週「始末屋のごりょんさん」

www.nhk.or.jp

 

2017年10月23日月曜日から朝ドラ『わろてんか』は第4週「始末屋のごりょんさん」の放送が始まっています。

『わろてんか』の時代設定は明治35年(1902年)の10年後、明治45年ほどでしょうか。本作のヒロイン、京都の老舗薬問屋「藤岡屋」の娘「藤岡てん(ふじおか・てん、演:葵わかな)」は17歳です。

幼少期の「てん」が「薬祭り」で出会った大阪の旅芸人一座の芸人「北村藤吉(きたむら・とうきち、演:松坂桃李)」と久しぶりの再会を果たし、紆余曲折を経て藤吉から嫁に欲しいと言われた「てん」は家族の反対を押し切り、藤吉と2人で藤吉の実家、大阪船場(せんば)の老舗米問屋「北村屋」へと向かいました。

その際、「てん」は父の「藤岡儀兵衛(ふじおか・ぎへえ、演:遠藤憲一)」から勘当されてしまっています。親子の縁を切る、藤岡屋の敷居はまたがせないということです。「てん」はそれを受け入れてまで藤吉と2人、駆け落ちをしました。

大阪船場「北村屋」では、藤吉の母で“ごりょんさん(女将さん)”の「北村啄子(きたむら・つえこ、演:鈴木京香)」が藤吉を大喜びで迎えていれています。しかし、啄子は「てん」には見向きもせず、藤吉に対して自分が選んだ許嫁「杉田楓(すぎた・かえで、演:岡本玲)」を紹介しました。

啄子は「てん」を藤吉の嫁には認めず、それでも食い下がる「てん」に対して女中としてなら置いてやると言い放ちました。

 

 

鈴木対決

前回22話で、「てん」の従兄で「藤岡屋」の手代「武井風太(たけい・ふうた、演:濱田岳)」が仕事ついでに「てん」の様子を見に来て、「てん」が女中扱いを受けていることを知りました。「藤岡屋」に戻ると、風太はそのことを「てん」の母「藤岡しず(ふじおか・しず、演:鈴木保奈美)」に報告します。

報告を受けた「しず」は早速身支度をし大阪・船場へと赴きます。「北村屋」では番頭から京都から討ち入りだと聞かされごりょんさん(啄子)が店頭へ顔を出し、いよいよ「鈴木対決」の始まりです。

ごりょんさんは「しず」を座敷へ上げ対面します。「しず」は何をしに来たのか、自分のところの娘が嫁いだと思ったら実は女中扱いを受けていたと聞かされて飛んで来たのですから、普通は娘を連れ戻しに来ただと思います。

しかし、「しず」はそうは言いませんでした。「しず」はごりょんさんに対して「てん」を「北村屋」で一人前に仕込んでやってくださいと頭を下げたのでした。

ごりょんさんも負けじと、行商人の子供として生まれた自分が苦労してごりょんさんになるまで上り詰めたと言い、この仕事の本当の辛さを「てん」が受け止められると思うかと「しず」に聞きます。

それに対して「しず」は「あの子だからできんだと思っています」「あなたならあの子を仕込んでくださると信じている」「それでも使い物にならなかったら煮るなり焼くなり河原にしててしまっても構いません」と言いました。標準語ではなかったですが。

ごりょんさんは遠慮なく仕込まさせてもらいますと返し、本格的な女将修行という名のイケズが始まりそうです。

 

 

貞女二夫に見えず

その後「しず」は「てん」のいる女中部屋へ行き、「てん」との再会を果たします。その前に、ごりょんさんとの対面の直前に自分を迎えた女中たちの中に「てん」がいることを認めていたので、目線は合わせていました。

本当は「しず」は「てん」の顔を見て連れ戻すかどうか決めるつもりでした。しかし、「てん」の顔には連れ戻されたくない、と書かれていた(ように「しず」には見えた)ので、ごりょんさんの前であのように言ったのだと言います。

また、「しず」は「てん」に着物を1枚贈っています。これは祖母「藤岡ハツ(ふじおか・はつ、演:竹下景子)」が仕立てた、「てん」の嫁入り道具でした。真っ白な着物で、それは喪服でした。

「貞女二夫に見えず(ていじょ・じふ・に・まみえず)」

一旦嫁いだら妻は何があっても夫と墓場まで添い遂げる、その覚悟を持って死に装束をもって嫁ぐのだという意味でした。

死に装束を受け取った「てん」、改めて自分が藤吉の妻として「北村屋」で頑張っていこうと決意するのでした。まだ結婚できていないですけど。

 

 

死に装束が盗まれる

最後は、「てん」が「しず」から受け取った嫁入り道具の死に装束が何者かによって盗まれていました。

これは楓のイケズか?と「てん」や「てん」付きの女中「トキ(演:徳永えり)」は疑っていましたが、おそらくこれは藤吉の姉「北村頼子(きたむら・よりこ、演:西村亜矢子)」がしたことかと思います。

楓はプライドの高い女性として描かれているので、ライバルの物を盗むような品のないことはしないと考えられるからです。頼子は以前から人のものを欲しがる悪癖があるように描かれているので、いかにもや(盗)りそう。

 

 

おわりに

このようにしてNHK有働由美子アナウンサー待望の「鈴木対決」が終わりました。私の判定では「鈴木保奈美」さんの勝利に見えました。優勢勝ち。

対決自体は「しず」さんが優勢に進められましたが、「北村屋」ではやはり鈴木京香さんのごりょんさんが頂点にいますから、「しず」の派手な着物や飾り付け、豪華な贈り物、対決時の態度や言葉がごりょんさんのイケズを加速させてしまう結果を生んでしまったように感じられます。逆効果?でも「てん」がこれを乗り越えたなら立派なごりょんさんになりそうです。

楓にとってもそれは同じで、藤吉から土下座をされてまで家を出ていって欲しいと頼まれてしまい、それが彼女の「てん」に対するイケズを加速させることになりそうです。

イケズが今後さらに続くのかと心配にもなりますけど、私はあまり続かないと見ています。本作の脚本家さんは『べっぴんさん』の脚本家さんと似たタイプかなと思っています。伏線を敷かずにストレートな表現をし、まるでダイジェストを観ているような話の作り方をする方、という印象なのです。あまり褒めていません。むしろ……。