NHK連続テレビ小説『わろてんか』、2017年10月5日放送の4話は笑いの色の話です。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
『わろてんか』第1週「わろたらアカン」
2017年10月2日月曜日の放送から朝ドラ『わろてんか』が始まりました。第1週は「わろたらアカン」です。
『わろてんか』の時代設定は明治35年（1902年）、舞台は京都です。京都の老舗薬問屋「藤岡屋」の娘「藤岡てん」が本作のヒロインになります。2話現在は「てん」は幼少期のため「新井美羽（あらい・みう）」さんが演じています。
1話では、あるドイツの薬会社の社長一家を「藤岡屋」に招いてパーティーをしていました。そこで「てん」は「ゲラ（笑い上戸）」の癖を出して、社長を怒らせてしまいます。社長は家族を連れて帰ってしまい、怒った父「藤岡儀兵衛（ふじおか・ぎへえ、演：遠藤憲一）」は「てん」に対して「笑い禁止令」を発令しました。
3話では、「てん」が「薬祭り」の最中に大阪の旅芸人一座の芸人「北村藤吉（きたむら・とうきち、演：松坂桃李）」と「キース（演：前田旺志郎）」と出会っています。中でも藤吉は「てん」の運命の人です。
笑いの色は何色？
3話で「てん」は藤吉から「『笑いの色』は何色か知っているか？」と聞かれました。「てん」は答えがわからず、また藤吉が答えを言う前に従兄で「藤岡屋」で丁稚をしている「武井風太（たけい・ふうた、演：鈴木福）」が迎えに来てしまったため、答えを聞けず仕舞いで「藤岡屋」へと戻っています。
「てん」は家でも母「藤岡しず（ふじおか・しず、演：鈴木保奈美）」や「藤岡ハツ（ふじおか・はつ、演：竹下景子）」に聞いていましたが答えはわかりません。しかし、薬学科の大学に通っていて現在は喘息のため家の離れで養生をしている兄の「藤岡新一（ふじおか・しんいち、演：千葉雄大）」は答えを見出しました。
笑いの色は「茶色」です。「茶らける」に「茶化す」に「お茶女」と笑いに関する言葉には「茶」の文字が多いことに気が付きました。疲れたときに一杯のお茶を飲むと心がほっこり温うなるやろ、だから笑いごとには茶の字が多いんや、とのこと。
化け猫が酒を呑む？
同じ頃、「藤岡屋」では毎日お酒が飲んでもいないのに減っていることが話題になっていました。
番頭の「平助（へいすけ、演：国木田かっぱ）」や女中頭「サエ（演：徳田尚美）」などは、鮭をいってきも飲まない儀兵衛や療養中の新一が飲むわけがないから、よく盗み食いをする風太を怪しんでいます。風太はそれを否定、まだ子どもですし。
では泥棒かということになりましたが、何も盗まず酒だけ飲んでいく泥棒などいるはずもない。そこでハツさんが藤岡の家には丑三つ時に化け猫が出るから、その化け猫の仕業じゃないかと言い始めます。
「てん」と風太は夜中まで夜更かしし、土間の台所付近に待ち伏せしていました。風太は我慢できずに寝てしまいましたが、夜中に台所から物音がして「てん」が見上げるとこそには儀兵衛が美味しそうにお酒を飲む姿が！
ということでした。化け猫の正体は父親だったというわかりやすいオチです。番頭などの家の者には酒を一滴も飲まないようにしているのですね。それはおそらく「藤岡屋」を任されたときに家を守るために自らに課したのではないかと思われます。本当はお酒が好きだけどそういう部分も隙になるかもしれず、ケジメとして皆の前では飲まない・飲めないことにしているのではないかと。
儀兵衛は生真面目で堅物の印象がありますけど、それも家を守るためにしていることではないかという可能性が生まれましたね。本当はとても優しい、いや今も優しいですが、笑いが大好きな人なのでしょう。
おわりに
儀兵衛は1話でドイツの薬会社の社長一家を怒らせてからというもの、夜中にドイツ語の勉強をし始めていました。社長を怒らせたことで交渉が破断になったため、新たなルートを開拓するために自らドイツ語を学び始めたのかとナレーションにもあった気がします。
それもあるのでしょうけど、4話で儀兵衛がドイツ語の書き取りをしている内容から察するに、新一のために薬を手に入れようとしているのではないでしょうか。ヨーロッパの最新の薬を。
ただ気になるのは、儀兵衛は「抗炎症作用」や「サリチル酸」、「消化酵素」、「ディアスターゼ」などと書いているので、もしかしたら新一の病気は喘息ではなく「結核（けっかく）」かもしれません。だとしたらやはり死んでしまいそうですね……当時は今以上に難病だったようですし、『とと姉ちゃん』などドラマや映画で登場人物の死因になることも多いですから。
