ディスディスブログ

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ロシア大会出場を決めたワールドカップ最終予選の日本vs.オーストラリアの感想です

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2017年8月31日、サッカー日本代表は埼玉スタジアム2002にて「2018 FIFAワールドカップ・アジア予選」の最終予選、オーストラリア戦を戦いました。その雑感を書きます。

 

 

 

 

最終予選第3次ラウンド日本vs.オーストラリア 

soccer.yahoo.co.jp

 

昨日行われたFIFAワールドカップ2018ロシア大会への出場権獲得のためのアジア最終予選、日本vs.オーストラリアの試合はスコア2-0でホームの日本が勝利し、ロシア大会本大会への出場権を獲得しました。これで6大会連続出場ですか、おめでとうございます。

 

 

日本vs.オーストラリアのスタッツからわかること

試合は日本の完勝と言って良いもので、代表戦を観ていて久しぶりに観ていてモヤモヤすることがありませんでした。純粋に楽しかったです。

簡単な試合のスタッツを書きますと、「シュート数」が日本17本に対してオーストラリアが5本、「パス総数」が日本305本に対してオーストラリアが627本、「ポゼッション(ボール保持率)」が日本33.5%に対してオーストラリア66.5%です。間違えていたら申し訳ありません。

スタッツから明らかなことは日本がポゼッションを「戦術的」に捨てているということ。オーストラリアがここ数年はポゼッション(パスサッカー)志向なこともあって、ワールドカップ前回大会の頃の日本とオーストラリアのスタイルを考えると衝撃的なポゼッション率です。真逆。

シュートは日本がオーストラリアの3倍強ですから、日本はシュートを打つ意識が高く、オーストラリアは低かったのでしょう。日本がゴールに近づけさせなかったとも受け取れますか。

こちらも以前の日本なら考えられないことで、ボックス(ペナルティエリア内)に入ってもゴールではなく味方を探している(シュートを打たない・打てない)などと言われていたチームとは思えないですし、オーストラリアは当時の日本を見ているようなシュート数になっています。パスを回すことが目的になっているような。

 

 

ポゼッションからカウンターへ

ジョゼップ・グアルディオラ監督時代のFCバルセロナや、イニエスタとシャビとブスケツとピケというバルサの主力がいたスペイン代表が超絶ポゼッションを実行して、サッカー界にポゼッションの一大ムーブメントを巻き起こしました。日本もムーブメントに乗っかって(?)バルサやスペイン代表に近いポゼッションを目指していたはずです。

日本というか、少なくとも本田(敬称略です)や香川といった選手たちが目指していたサッカーはそうだったと私は受け取っています。アギーレやザッケローニといった監督の意向とは別にして。

現在、ハリルホジッチの日本代表はポゼッションサッカーを捨てています。相手のレベルや試合状況によっては行うかもしれませんけど、ポゼッションからカウンター・サッカーへと変わっています。前任・前前任の監督がそうしたかったように。

最終予選のサウジアラビア戦では試合を通してほぼ前からプレス(前プレ)をしていましたし、昨日のオーストラリア戦でも序盤は自陣を超えて激しい前プレ、ある程度時間が経つと自陣でブロックを形成して待ち構えて、ボールプレイヤーが自陣に侵入するところから激しくプレスし、奪ったら素早くカウンター、相手ディフェンスの裏のスペースにボールを出してフォワード (FW) が縦に走る、または縦パスをしてセンターフォワード (CF) の大迫に預けタメが生まれたギャップを両ウィング (WG) やインサイドハーフが使うことを狙っていました。終盤はまた自陣を超えて激しく前プレ。

ボールを奪われてからのボールホルダーへのプレスのスピードは凄まじく速かったですね。特にインサイドハーフの2人、井手口と山口が。オーストラリア戦では気温が低かったことも奏功していたでしょうか。30℃を超えるほど暑く湿気もあったら試合を通しては実行できなかったと思います。天候や気候も日本に味方していました。

 

 

人選にもカウンター指向は現れていた

人選にもポゼッションからカウンターへの変化が現れていました。

ゴールキーパー (GK) はキックがさほど得意ではない川島が選ばれていましたし、右サイドバック (SB) もビルドアップ参加が厳しい酒井宏でしたし、インサイドハーフが運動量のあり相手に激しく当たれる井手口と山口、右WGにボールスキルはあれでも速さのある浅野、CFは組織的にプレスを掛けられポストプレイが巧みな大迫でした。

ポゼッションをするならGKは西川の方が良いでしょうし、右サSBは……内田はいないので仕方がないですが、インサイドハーフには香川や柴崎、CFは大迫で変わらないかもしれませんけど本田が選ばれている可能性も少なからずあったでしょう。

 

 

ムーイ欠場が痛かったオーストラリア

オーストラリアはムーイというプレイメイカーが病気(?)で欠場していたことが痛かったです。ムーイによるパスの意外性や大きな展開が望めず、チームとして目指すポゼッションができなかったと思われ、彼の欠場が敗戦の遠因になっていると私は考えています。

ディフェンシブハーフ (DH) の2人、アーバインとルオンゴ、特にアーバインは前への飛び出しが得意な印象はあるのですが、ムーイ欠場の影響からか特長を出せていませんでした。CFのユーリッチがベンチだったことで、前線でタメが作れず前へ出られなかったということもありそうですね。上るタイミングがなかった、つかめなかった。

ムーイがいなかったことで、ディフェンスラインによるビルドアップはいつも以上にプレッシャーがかかっていたでしょうし、実際に大迫はディフェンスラインへ積極的にプレスを仕掛けていて、それが効いていたように見えます。GKもキックが上手ではなかったので何度か惜しいシーン、オーストラリア的には危ないシーンがありました。

本田もプレスはかけるのですが味方と連動したプレスはあまりできず、後方が間延びしがちになってしまう印象なので、その点でも怪我明け早々の大迫を優先的に起用する理由があったかもしれません。

 

 

日本代表の問題点

日本代表は試合に勝ち、内容も良かったです。しかし問題がない訳でもありませんでした。

一番の問題は右サイドです。ほぼ死んでいました。ボールを保持していたときに、右WGの浅野と右SBの酒井宏が連携して突破することはできなかったですし、2人ともボールを持つと不安定さを露呈していました。ぎこちなかった。

浅野は得点していなくてスコアが引き分け以下だったら大いに叩かれていたでしょう。得点して勝利もしたので見逃されがちですけど、要改善ポイントでした。

DHの長谷部が前半の後半に不安定なプレイをしていました。しかし長谷部は現状替えが効かない選手ですし、インサイドハーフなどがもう少しフォローをしてパスコースを作って欲しかったなとも感じられたシーンでしたから、こちらは長谷部自身のコンディション向上や味方との連携向上で何とかなりそうに思います。

他は、試合後半の後半に出場していた原口の守備、危うかったです。前プレのことではなく後方に下がったときの守備が、です。しかし、他にあのポジションを任せられる人はあの試合に関しては彼の他にはいなかったかもしれません。交代の少し前辺りから左WGの乾はバテ気味に見えましたし、岡崎でも良かったですけど岡崎は大迫の代わりに入れるつもりだったのでしょうし。

サッカーのプレイ以前のそもそもの話でいうと、日本はSBの人材難が問題です。深刻なレベル。ロシア大会以降のことを考えると、左右もう1人ずつは出てきてくれないと厳しいと思います。加えて長谷部のポジションを脅かす身長が高いボランチ、最低でも180cmある選手が1,2人出てきて欲しいです。中盤の身長が低いことは日本のネックと思います。オーストラリア戦で相手がパワープレイを選択していて、高さのあるセンターバックではなくその手前のDHの空中を狙われていたら……。

 

 

おわりに

日本vs.オーストラリアの試合の感想を書きました。私はサッカー素人ですから見当違いなことを書いている可能性は低くないです。そうでしたら申し訳ありません。