ディスディスブログ

気分変調症の男がテレビ番組の感想やカメラ、ファッションのことなどを書きます

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Eテレ『ふるカフェ系 ハルさんの休日』「長野・塩尻市奈良井」編のお店は「松屋茶房」さん。街全体が江戸時代にタイムスリップしたかのようです

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毎週水曜日23:00-23:30にEテレで放送されている『ふるカフェ系 ハルさんの休日』、2017年4月5日から新シリーズが始まりました。

2017年7月5日放送された新シリーズ第14回は「長野・塩尻市奈良井~古民家の町の古民家カフェ」です。

 

 

目次 

 

 

ふるカフェ系 ハルさんの休日 

www4.nhk.or.jp

 

今、地方では過疎化が進み、何代も受け継がれてきた古民家が廃屋として次々と取り壊されつつある。そんな古民家を惜しみ次世代に残そうとする試みが、リフォームカフェ。
一歩足を踏み入れば、懐かしい空間が広がる古民家カフェは、女性や若者達に新鮮なおしゃれスポットとして大人気。京都、奈良の町屋カフェや下北沢の古民家喫茶など全国的にブームとなっている。そんな古民家カフェを舞台に、記憶から失われつつあるかつての町の姿と記憶をドラマ形式で甦らせていく番組。カフェを訪れる住民たちとの出会いを通して、全国各地の意外な歴史を明らかにしていく。

こちらは以前のシリーズのイントロダクションです。

ドラマの冒頭に「古い建物を活かしたレトロなカフェがあると聞けば、全国どこへでも訪ねる」という、俳優の「渡部豪太(わたべ・ごうた)」さんが演じる、本作の主人公「真田ハル(さなだ・はる)」のセリフが入っています。

台詞の通り、ハルさんは古くから営業を続けている純喫茶的な喫茶店ではなく、古民家など古い建物をリフォームしたカフェを対象にしています。ハルさんは一部に熱狂的なファンを持つブロガーで、古カフェを取材する体で番組が進行します。

当番組は、カフェのオーナーさんがご本人で、お客さんも現地の方を起用しているため、渡部さんの他の出演者は演技の素人さんです。基本的に台詞が棒読みですし演技も上手ではありません。渡部さんの演技もほぼ全編に渡って滑っています。

ただこれは渡部さんが滑っているというより、脚本や演出が滑っていると捉えた方が良いでしょう。古カフェ好きかつ演技面が気にならない方であるならば、大いに楽しめる番組になっていると思います。

 

 

長野・塩尻市奈良井編のお店は「松屋茶房」さん

matsuyasabo.jimdo.com

 

https://www.facebook.com/matsuyasabo/

 

2017年7月5日放送された『ふるカフェ系 ハルさんの休日』の2017年春シリーズ第14回「長野・塩尻市奈良井~古民家の町の古民家カフェ」編で、舞台となった古カフェは「松屋茶房」さんです。「まつや・さぼう」とお読みすれば良いでしょうか?

番組内では「築80年!凹(ぼこ)っとしているカフェ」と紹介されていました。

長野県は塩尻(しおじり)市の奈良井(ならい)に足を運んだハルさん、かつて中山道の宿場町として栄えた古民家が立ち並び景観に圧倒されていました。

 

 

「松屋茶房」さんの場所と営業時間・定休日

今回ハルさんが訪れた「松屋茶房」さんのある場所は長野県塩尻市奈良井583にあります

お店の最寄り駅はJR東海の中央本線「奈良井駅」です。ネットで地図を見か限りでは、駅からは駅前にある道路を南方向へ道なりに進むと左手にお店があります。お店のWebサイトには駅から徒歩6分と書いてありました。

ほとんんど全てが古民家ですからわかりにくいかもしれません。店先に「赤い蛇の目傘」が置いてあるので、それがお店の目印になります。

 

奈良井宿(ならいじゅく)は、中山道34番目の宿場(→中山道六十九次)。現在の長野県塩尻市奈良井に位置する。

(略)

塩尻市(旧楢川村)の奈良井川上流に位置する、標高900m台の河岸段丘下位面に発達した集落である。

奈良井宿 - Wikipedia

奈良井宿のWikipediaにはこのように書かれています。

また「現在は重要伝統的建造物群保存地区として、当時の町並みが保存されている」とも書かれており、こちらは番組の中でも紹介されていました。

OPは電車が山の間を縫うように進んで行き、奈良井駅へと向かう様子を一瞬だけ映していて、その様子だけで旅情を感じさせました。標高がありそうな感じも伝わって来ましたね。

「松屋茶房」さんの営業時間は09:00-17:00で、定休日は見たところ書いてありませんでした。

放送直後は来店客が多くなるでしょうから注意をしたいところです。特に混雑が予想される土日のお昼前後に来店する場合は、事前にお店と連絡を取ることを考えた方が良いかもしれません。不定休の可能性もありますので。

  

 

「松屋茶房」は築180年の低い建物

「松屋茶房」さんの建物は築180年だそうです。180年目というと1837年で天保8年です。ネットで調べました。「大塩平八郎の乱」が起こった年ですって。江戸時代でいうと中期から後期へ入ろうかというところでしょうか。

外観は、1階の天井の梁が外へ突き出していて2階が少し迫り出した造りである「出梁造(でばりづくり)」の建物でした。

正面(通り)から見ると建物の高さが両隣りより低く「凹」っとしていました。また、横から見ても3棟並んでいる真ん中の1棟だけ低くなっていて、こちらも「凹」っとしていました。

建物の高さが抑えられている理由は、当時の木材事情にあったそうです。江戸時代初期、城下町建設などで木曽の山々は間伐が進んで荒廃しました。当時木曽の山を管理していた尾張藩は、伐採を禁じる「木曽五木(アスナロ、サワラ、コウヤマキ、ネズコ、ヒノキ)」を定めました。そのため江戸時代には長い木材が手に入りにくかったことから、高さの低い家が建てられたのだそうです。

「松屋茶房」さんは江戸期、両隣りは江戸期より後の時代に建てられたのでしょう。まさに凹の形になっていました。

横から見ても凹っとしていたのは、昭和53年に町が重要伝統的建造物群保存地区に選定されたことで通りに面した部分は残して奥部分を新築したために、新築部分が高くなり結果的に凹っとなったようです。通りに面した古い部分が今はカフェになっていると。

「松屋茶房」さんは元々「塗りぐし問屋」だったそうです。櫛(くし)ですね。江戸時代には櫛は髪を梳かすだけでなく、結った日本髪に着けるアクセサリー道具としても使われていました。時代劇を観ると、結った横から簪(かんざし)を挿して、上から櫛を着けている様子がありますよね、あれです。

木曽地方は漆の塗り櫛が名産品だったそうで、松屋さんはその問屋だったと。そのため蔵には塗り櫛の他にも多くの古民具が眠っていたようで、お店にも階段箪笥や終戦(玉音放送)を聞いたラジオ、明治期の柱時計など多数の展示品がありました。今も使える物が多いみたいです。

 

  

「松屋茶房」さんの「善哉」

ハルさんは「松屋茶房」さんで「善哉(ぜんざい)」を頼んでいました。他は地元の方が持ってきた、大きなフキ(蕗)を煮て砂糖でコーティングした侵し「トウブキの砂糖菓子」も頂いていました。

善哉の注がれたお椀も、お新香でしょうか、それが添えられた小皿も江戸時代のものだそうです。私なら怖くて触れられない……。

「松屋茶房」さんではサイフォン式でコーヒーを淹れているみたいです。番組中でもコポコポ音を立てていましたね。ハルさんは飲んでいなかったでしょうか。トウブキの砂糖菓子を食べているときに、テーブルにマグがありましたからコーヒーも頼んでいたかもしれません。

「松屋茶房」さんのWebサイトを拝見すると、豆は「トアルコ・トラジャ」を使用しているとのこと。サイフォン特選珈琲は価格500円(税込)だそうです。

 

www.keycoffee.co.jp

 

KEY COFFEE(キーコーヒー)さんのWebサイトに「トアルコトラジャ-TOARCO TORAJA-」の紹介ページがありました。インドネシアのスラウェシ島が原産らしいです。

 

 

おわりに

サイフォン式のコーヒーも良いですけど、何より奈良井へ行ってみたい思いが観ていて一番強かったです。OPの映像が個人的にはとても良くて出落ち感がありました。あの映像を上回る良さはその後の27,8分で一度も観られなかったくらい。

「松屋茶房」さんのような古民家や、お店に置いてあるような古民具が好きな方はたまらなかったでしょうね。江戸時代にタイムスリップしたかのような感覚に陥りそうです。時代劇の世界。

 

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