NHK連続テレビ小説『ひよっこ』、2017年5月18日放送の第40話は、時子のオーディションでした。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので注意してください。バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
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『ひよっこ』第7週「椰子の実たちの夢」
2017年5月15日月曜日の放送から『ひよっこ』の第7週「椰子の実たちの夢」が始まっています。物語は「東京オリンピック」の翌年、昭和40年(1965年)が舞台です。
本作のヒロイン「谷田部みね子(やたべ・みねこ、演:有村架純)」は、父「実(みのる、演:沢村一樹)」が東京へ出稼ぎに出たまま行方不明になったことで、一家の家計を支えるためと父・実を探すために高校卒業後、地元の奥茨城村を出て東京で就職しました。
みね子は同い年の幼馴染の2人、「助川時子(すけがわ・ときこ、演:佐久間由衣)」と「角谷三男(すみたに・みつお、演:泉澤祐希)」と共に上京し、みね子と時子は東京の向島にあるトランジスタラジオ工場「向島電機(むこうじま・でんき)」に、三男は日本橋の米屋に就職します。
向島電機は工場と女子寮「乙女寮(おとめ・りょう)」が隣接しており、寮ではみね子と時子、他4人の計6人が同じ部屋で共同生活をしています。
みね子と時子の他の4人は、上京時の集団就職列車で出会った中卒の福島出身「青天目澄子(なばため・すみこ、演:松本穂香)」と、上野駅で出会った中卒の青森出身「兼平豊子(かねひら・とよこ、演:藤野涼子)」、既に働いている先輩の山形出身「秋葉幸子(あきば・さちこ、演:小島藤子)」、同じく先輩の秋田出身「夏井優子(なつい・ゆうこ、演:八木優希)」です。
時子のオーディション
時子は以前、敵情視察としてテレビ局(NHK)へと赴き、テレビ局の人に女優になりたいと訴えていました。その男性からドラマ『昭和ガール』の出演者オーディション応募用紙をもらっていて、前回39話からいよいよオーディションに挑もうとしていました。
「乙女寮」の食堂だったと思いますが、長テーブルを置いてルームメイトの皆が並んで椅子に腰掛け面接官の役をし、時子が対面に1人で座ってオーディションを受けるシミュレーションをしていました。
「向島電機」の事務員で「乙女寮」の舎監でもある「永井愛子(ながい・あいこ、演:和久井映見)」が邪魔をしていましたが、シミュレーションでは笑顔で、挨拶や受け答えもハキハキしていて、早口言葉も演技もしっかりとできていました。訛りもほぼなく完璧です。
豊子たちはシミューレーションの結果は良かったと思っています。しかし、当の時子、それと幼馴染のみね子はそうは思っていません。時子は本番に弱いのです。
「パリッとしてっけど、いざとなると駄目」
なので、時子はみね子に付き添いを頼んでいました。一緒にオーディションを受けられないですけど、道中や出番を待っている時間に側にいて欲しいのですね。
皆が欲しがったサイン
みね子がオーディションに付いていくことになると、愛子さんは「(石原)裕次郎(いしはら・ゆうじろう)」のサインをねだっていました。
愛子に便乗して、優子は「西郷輝彦(さいごう・てるひこ)」、幸子は「橋幸夫(はし・ゆきお)」、豊子は「高倉健(たかくら・けん)」か「丹波哲郎(たんば・てつろう)」、寮の料理人「森和夫(もり・かずお、演:陰山泰)」は「山田五十鈴(やまだ・いすず)」、澄子は「おれは、時子さん一筋ですから」と言いつつ「植木等(うえき・ひとし)」のサインを所望していました。
豊子は「丹波哲郎でも大丈夫です」と言っていてたいへん失礼。でも普段の会話なんてそのようなものですね。
時子のオーディション結果は?
時子はオーディションに受かりませんでした。不合格、落第です。
やはり時子は本番で緊張してしまい、緊張すればするほど訛りが出てしまいました。早口言葉の課題で途中から言えていませんでしたし、台詞読みの課題でも訛りが出てしまいました。その場で落選が伝えられています。
無敵の愛子さま
時子に気を遣ったみね子は帰りに自分からは聞けなかったようですし、時子以上に落ち込んでいました。
そんなみね子を見て時子は寮の皆が気を遣ってくれるだろうから、元気を出して明るくしようと逆に励ましていました。いきなり「落ちた」と言うと皆困ってしまうから、自分が時間をかけて話すとも言っていました。
幸子たち「乙女寮」のルームメイトも、彼女たちで気を遣っていて、いきなり結果がどうだったなどと聞かずにいこうと決めていました。幸子から結果は時子が自分から言い出すのを待とうねと約束し、皆の同意を得ています。
いや、澄子は幸子の言っていることがよくわかっていなかったみたいですけど、時子の顔を見れば結果はわかるだろうと思っているようです。
実際に時子が帰ってきてからは両陣営とも腹の探り合いです。お互いがお互いを、過ぎるくらいに気を遣っていて、オーディションの話題にはあえて触れないよう、疲れたでしょう?とかお腹すいたでしょう?とか、あんみつ食べてきて美味しかったとか、話していました……
……が、そこへ愛子さんが部屋に飛び込んできて、入ってくるなり「おかえり、時子さん。どうだった? 受かった? 落ちた?」などと無遠慮に言ってきて、皆の気配りが台無しにされていました。「無敵の愛子さま」です。
空気読めよと言いたいところですけど、場は膠着状態に陥っていましたし、ストレートに聞かれた方が時子の気が楽になる部分もあるでしょうから、ある意味愛子に救われたのかも知れません。時子もみね子たちも。
愛子に聞かれた時子はそれまでの作り笑顔から一点、泣きそうな表情になって皆から顔を背けた上で「落ちましたぁ〜。悔しいよ〜」と報告しています。
全然自分の実力が出せなかったことを聞いて、愛子さんは「そっか、なら良かった」と言っていました。
どうして良かったなどと言うのか、オーディションに落ちたことは良いことじゃないでしょう?と思う訳ですが、愛子さんが言うには、時子が実力を出し切って落ちたのなら今後は諦めざるを得ないことかもしれないけれど、全然実力を出せずに落ちたのなら諦める必要はない次のオーディションで頑張って実力を出せばいいじゃない、という意味で「良かった」と言ったのでした。
愛子さまは無敵で素敵です。
時子は愛子の言葉に励まされ、元気を取り戻して次にくるであろうオーディションの機会に向けモチベーションを上げていました。次は今回ほど緊張しないはずです。
イノッチさんの有働アナへの無茶ぶり
朝ドラ後に放送される生活情報番組『あさイチ』では、司会の「イノッチ」ことV6「井ノ原快彦(いのはら・よしひこ)」さんとNHKの「有働由美子(うどう・ゆみこ)」アナウンサーが朝ドラ受けのトークをしていました。恒例ですね。
そこでイノッチさんは有働アナに、時子が受けたオーディションはNHKなんでしょ、NHKの会長に言っておいてよ、などと無茶なことを言っていました。会長の鶴の一声で時子を合格させてあげてよ、という意味かと思います。
昨日の39話後にも『ひよっこ』のOPが良い曲だから、会長に言っておいてよとイノッチさんが有働アナに無茶なことを言っていたので、今日で2日連続の無茶ぶりでした。
先日、NHKの会長が桑田佳祐さんの曲「若い広場」の歌詞や歌い方について言及していたのですね。それに対するイノッチさんの発言だと思います。たぶん。
おわりに
とはいってもやはりオーディションに受からなかったことはショックで、時子は夜中うなされていましたね。もう一回やらせてくださいなどと寝言を言っていました。昼間は無理をして明るく努めて、周囲に気を遣わせまいとしています。
そんな時子を元気づけるため、みね子はある人に手紙を書きました。宛先は三男です。先週土曜日の次週予告で三男が時子にプロポーズ的なことをしていましたから、おかしな行動を取ってしまうのでしょうねぇ。
三男は三男で、米屋で板挟みにあっていてたいへんですから、時子に会いたかったでしょうし、会えた高揚感のまま求婚してしまうのでしょう。そして嫌われるというかバカにされるのでしょう。可哀想に……。