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椰子の実が原因で澄子がお祖母ちゃんに会いに行った?失踪の理由はカレーでした - 朝ドラ『ひよっこ』38話の感想

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NHK連続テレビ小説『ひよっこ』、2017年5月16日放送の第38話は、澄子がホームシック的な想いに駆られているようです。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので注意してください。バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目次  

 

 

『ひよっこ』第6週「椰子の実たちの夢」

www.nhk.or.jp

 

2017年5月15日月曜日の放送から『ひよっこ』の第7週「椰子の実たちの夢」が始まっています。物語は「東京オリンピック」の翌年、昭和40年(1965年)が舞台です。

本作のヒロイン「谷田部みね子(有村架純)」は、父「実(沢村一樹)」が東京へ出稼ぎに出たまま行方不明になったことで、家計を支えるためと実を探すために高校卒業後に地元の奥茨城村を出て東京で就職しました。

みね子は同い年の幼馴染「助川時子(佐久間由衣)」と「角谷三男(泉澤祐希)」と共に上京し、みね子と時子は東京の向島にあるトランジスタラジオ工場「向島電機」に、三男は日本橋の米屋に就職します。

向島電機は工場と女子寮「乙女寮」が隣接しており、寮ではみね子と時子、他4人の計6人が同じ部屋で共同生活をしています。

みね子と時子の他の4人は、上京時の集団就職列車で出会った中卒の福島出身「青天目澄子(松本穂香)」と、上野駅で出会った中卒の青森出身「兼平豊子(藤野涼子)」、既に働いている先輩の山形出身「秋葉幸子(小島藤子)」、同じく先輩の秋田出身「夏井優子(八木優希)」です。

以前から実の捜索をしてくれている警察官の「綿引正義(竜星涼)」が、実を見たと言う人と出会いました。綿引から事情を聞き安堵しつつも、ではどうして実は家族と連絡を取らないのかと新たな疑問が浮かんでみね子を不安にさせています。

ある日、母「美代子(木村佳乃)」から届けられたブラウスを着て、みね子は両親が世話になった洋食店「すずふり亭」へと向かいました。

「すずふり亭」の店主「牧野鈴子(宮本信子)」や料理長で鈴子の息子の「牧野省吾(佐々木蔵之介)」、コックの「井川元治(やついいちろう)」、ホール係の「朝倉高子(佐藤仁美)」、見習いコックの「前田秀俊(磯村勇斗)」は、実のことも美代子のことも覚えてくれていて、みね子の来訪を歓迎してくれます。

みね子は両親が世話になったことへの感謝と父がまだ見つかっていないことなどを鈴子たちに伝え、そして「ビーフコロッケ(1ヶ60円)」を注文していました。鈴子たちはご馳走をしようとしていましたが、みね子は自分で稼いだお金で「すずふり亭」の洋食を食べると決めていたので、鈴子たちの申し出をやんわり断っています。

 

 

コーラス曲「椰子の実」

月曜日の晩は「向島電機コーラス部」の練習の日、指導をしている「高島雄大(井之脇海)」は新しい曲をみね子たちに提供していました。

曲は「椰子の実」です。島崎藤村の詞ですね。

 

「椰子の実」(やしのみ)は島崎藤村が執筆した詩である。1901年(明治34年)8月に刊行された詩集「落梅集」に収録されている[1][2]。
この詩は1898年(明治31年)の夏、1ヶ月半ほど伊良湖岬に滞在した柳田國男が浜に流れ着いた椰子の実の話を藤村に語り、藤村がその話を元に創作したものである[1]。

椰子の実 - Wikipedia

椰子の実のWikipediaにはこのように書かれています。

歌詞を簡単に書きますと、浜辺で椰子の実を見つけた一人称が、椰子の実を自分と重ねていて、遠く離れた故郷を思い出している、という感じかと思います。故郷は今どうなっているだろうか、故郷に残した人たちは元気にしているだろうか、そして自分はいつかあの故郷に帰られるだろうかと想いを馳せています。

 

 

澄子がホームシック?

この日のコーラス部の皆は「椰子の実」を歌ったことで感傷的な気持ちになっています。特に澄子はその想いが強く出ているようでした。

澄子は父親が再婚をしているため、前妻の子である自分には居場所がないと感じていて、実際に手紙や小包などは地元から一切届いていません。肩身の狭い思いをしてきた澄子は中学卒業と同時に東京へ出てきました。

澄子も両親にはそれほど強い想いはないようでしたが、ただ一人、祖母だけは別で会いたがっています。優しいお祖母ちゃんだそうです。37話では澄子がお祖母ちゃんの曲がった腰がピンと伸びた話をみね子たちにしていて、その晩一人布団の中で泣いていました。

 

 

澄子の失踪騒ぎ

その翌日でしょうか、晩御飯にカレーライスが出ていた日は何曜日でしたっけ? 忘れましたがその日、仕事の後に澄子の行方がわからなくなりました。

夕食の時間に食堂にも姿を見せなかった(食いしん坊の澄子が食堂にいないことは一大事なのです)ことで、みね子たちは本格的に澄子の捜索をすることにします。

先日お祖母ちゃんの話をしていたことから地元の福島に帰ろうとしているのではないかと考え、上野駅に行って探していました。駅は治安が悪く、柄の悪い男たちに声をかけられるなどしていましたが、それでもみね子たちは澄子を探すことを諦めません。

しかし澄子を見つけられずに失意のまま寮に戻ると、寮の同僚から澄子は今病院にいると伝えられます。5人は再び出掛けます。行き先は向島中央病院です。

 

 

澄子の失踪と入院の理由

病院へ行くと、澄子と、会社の事務員で寮の舎監でもある「永井愛子(和久井映見)」がいました。澄子はバナナを口いっぱい頬張っています。

どうして澄子が病院に入院したかというと、仕事の後に一人で銭湯に行って、湯船で溺れて気を失ったのだそうです。前日お祖母ちゃんのことを想って夜中に一人で泣いていましたから、寝不足だったのでしょう。

その日の澄子は仕事で失敗続きでして、工場の主任「松下明(奥田洋平)」から怒鳴られていました。元気を出すために銭湯に行ってさっぱりして「挑もう」としたのだそう。

何に挑もうとしたのか、それは「カレー」です。澄子は食べることが大好きですが、中でも特にカレーが好物なようで、元気をつけるためにカレーを食べるのではなく、カレーを美味しく頂くために銭湯で元気をつける(さっぱりする)必要が彼女にはあったようです。

非常に「らしい」ですね。辞める気はさらさらない。帰る場所もないですからね……。

 

 

おわりに

澄子は、みね子たちが自分のことを心配してくれ、上の駅まで捜しに行ってくれ、今も病院に駆けつけてくれたことが嬉しかったようです。実家で自分の居場所がなくなっていましたけど、今はそんなことはないのですね。自分を心配してくれる人たちがいます。

当時高級食品だったバナナを食べることができましたし、退院した帰り道には愛子さんのおごりでラーメンを食べることができました。食堂でカレーライスは食べられませんでしたが、カレーは毎週食べられますからね。

前回と今回、私は結構好きでした。澄子が東京で居場所を見つけられて良かったです。唯一でしょうか、みね子たちの部屋で実家から何も荷物が届かない子でしたし、新天地に救いを求めてそして実際に救いがあったのですから。

私は『ひよっこ』は好きな作品ですけど、世間の評判はあまり良くないのでしょうか? 高視聴率的な記事も見かけませんし、一般的には評価は高くないのかもしれません。確かに一部、聖火リレーや卒業式辺りで若干グダっていましたけど、私は面白く視聴しています。物語の進行のテンポもこのくらいで良いかと思います。

 

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