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西岡が同棲している彼女の三好にイカスミパエリアを食べに誘った理由は何でしょうか? - アニメ『舟を編む』7話「信頼」の感想

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毎週金曜日00:55(木曜深夜)より、フジテレビ「ノイタミナ」枠にてアニメ「舟を編む」が放送されています。

 

www.funewoamu.com

 

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年11月25日の放送は7話「信頼」です。

「信頼」の読みは「しんらい」です。信頼の意味は「尊敬できる人と意思を通じ、頼りにすること」で、例として「互いを―し、支え合う」と本編には書かれていました。

信頼という言葉そのものは比較的頻繁に使用されると思います。しかしこうして改めて読んでみるととても良い言葉ですね。

 

 

イントロダクション

口下手なのに営業部員の馬締光也と、一見チャラ男だが辞書編集部員である西岡正志は、偶然、街中で出会う。

中型国語辞典『大渡海』の刊行計画が進む、出版社・玄武書房のベテラン編集者・荒木は、自身の定年を間近に控えて後継者を探しに躍起になっていた。そんな中、西岡から馬締の話を聞き、彼をスカウトすることに。

「人をつなぐ言葉を編む」

伝わらない言葉。伝えられない想い。
これは、そんな不器用な人間達の物語である。

このようなイントロダクションです。

 

 

7話「信頼」

主人公「馬締光也(まじめ・みつや)」は、『玄武書房』の「辞書編集部」にいる「荒木公平(あらき・こうへい)」からスカウトされ、「第一営業部」から辞書編集部へと異動し、中型国語辞典「大渡海」を編纂することになりました。

馬締は、荒木や先輩編集部員である「西岡正志(にしおか・まさし)」、企画・編集を担う国語学者の「松本朋佑(まつもと・ともすけ)」、契約社員の「佐々木薫(ささき・かおる)」の5人で辞書編纂作業を進めることになりました。しかし、荒木は間もなく定年を迎え、松本も常に部にいる訳ではなく、実質馬締と西岡のコンビが主力となりそうです。

さらに、玄武書房では「大渡海」の編纂企画が中止される情報まで飛び出しており、中止を阻止すべく動いた西岡は「既成事実」作戦を実行して中止を中止させることに成功しましたが、その代償として西岡が営業部へ異動し、加えて「玄武学習国語辞典」という国語辞典も改訂しなければならなくなりました。

ただでさえ人が少なく、残された馬締は辞書の編纂作業が初めてですから、そこで西岡が部から居なくなり、作業も増えるとなると、作業が立ち行かなくなる危険が大いにはらみそうです。玄武書房としてはそれを狙っているのでしょう。

大きなプレッシャーに苛まれる馬締でしたが、松本先生たちの助力もあって、編纂の仕事を全うする決めました。けじめの一つとして、馬締は自らが下宿している「早雲荘」の大家「タケ」おばあさんの孫娘で、割烹料理屋「梅の実」で板前修業をしている「林香具矢(はやし・かぐや)」へ、ラブレターというか恋文を渡し香具矢に受け入れてもらえたことで、2人の交際も始まっています。

 

 

西岡と馬締の信頼関係

7話は西岡が主役でした。自分が営業部へと異動するまでに自分がやれることは全てやると覚悟を決めている西岡は、その覚悟どおりに辞書編纂の仕事を進めているようです。以前、西岡が「既成事実作戦」で原稿作成を依頼した大学教授から原稿が届けられると、その原稿を馬締と西岡で修正をしていました。

基本的には馬締が修正を加えていきましたが、馬締は西岡に考えを聞くと自分とは異なる視点から物事を捉えていることに気が付き、大いに感心していました。馬締は改めて「大渡海」編纂には西岡の力が必要だと感じています。

 

 

西岡も馬締の真面目な仕事っぷりを大いに買っていて、2人の信頼関係は強固なものとなっているようでした。松本先生も褒めていましたね。西岡は馬締に、例え自分が辞書編集部を離れても、俺はお前をフォローし続ける、と言っています。

 

 

大学教授の愛人弁当

しかし、後日、原稿依頼をした大学教授からクレームが入ったようです。激怒しているらしい。西岡が一人で謝罪へと向かうと、教授はどうやら馬締たちによってたんまりと入れられた修正が気に食わず、仕事を降りるとまで言っていましたか。

西岡の異動の話にまで話が及び、そんないい加減な人と一緒に仕事をしたくないとか何とか言っていたかと思います。でもまぁ異動は会社が決めたことですからね……。さらに、教授は西岡に土下座まで要求していました。

西岡は教授の要求に応じ土下座をしようとしました。しかし、膝を折る動きの中で、馬締や荒木、松本、佐々木がどれだけの思いを込めて「大渡海」を編纂しているのかを思い返し、土下座だけはできないと思ったようです。

書いてもらった原稿に修正を加えることも、より良い辞書を作るために必要な作業ですから、そこで折れてしまうということは、「地球のコアより固く、マグマより熱い」想いをもって、人生をかけている自分たちの仕事に土をつけることになるから。多分そういう理由でしょう。

起き直した西岡は、決してヤケにならず(それこそ自分たちの仕事に土をつけることになるから)、教授をおだてつつも教授の弱みをチラチラと見せることによって、教授を折らせることに成功していました。「愛妻弁当」だと思っていたあのお弁当は「愛人弁当」だったという、ね。

 

 

おわりに

 

大学を辞した西岡は、大学の後輩で、玄武書房の同僚で、現在同棲している彼女の「三好麗美」に携帯でメールを送っていました。社内には付き合っていることを隠している2人でしたが、西岡は会社にほど近い場所にあるスペイン料理屋(?)に三好を誘っていましたね。イカスミパエリアと言っていましたか。

社の人間に2人でいるところ見つかったら関係がバレるよ、的な返信が三好からありましたけど、西岡は「会ったっていいじゃん」と返しています。この西岡の携帯メールの意味は、つまり西岡は三好と結婚をしようと決めた、ということだと私は解釈しています。社内恋愛がご法度だとしても結婚していれば問題はないでしょうから。

この西岡の、馬締たち辞書編集部への「信頼」と、三好への「信頼」、その逆もそうですけど「信頼」の二文字がよく似合う7話となりました。西岡が格好良すぎましたね。三好も馬締も、教授の他は、皆が素敵です。

次回8話は7話から13年、時間がジャンプするようです。つまりは13年経っても尚「大渡海」が完成していないということでしょうか。本当、辞書編纂は大変な仕事なんですね……。その間に使われる言葉が変わってくるでしょうし、自分自身も変わる部分があるでしょうし。

 

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