ディスディスブログ

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公平のセリフ「怒るのは嫌いだけど頑張って叱る」に誠実さが表れていました。飯田恵と初対面です - アニメ『甘々と稲妻』11話最終回「あいじょーたっぷりお好み焼き」の感想

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毎週月曜日01:05(月曜深夜)より、TOKYO MXにてアニメ『甘々と稲妻』が放送されています。

 

www.amaama.jp

 

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年9月20日の放送は第12話「あいじょーたっぷりお好み焼き」です。今回が最終回になります。

 

 

イントロダクション

ひとり娘と二人でクラス高校教師が、ふとしたきっかけから教え子の女子高生と三人でごはんを作って食べることに。三人とも料理はまったくできないけれど、美味しいごはんはとっても大好き! あったかくって楽しいひとときが、きっとあなたを夢中にさせる!

 

このようなイントロダクションです。本作は漫画が原作だそうです。作品のジャンルは料理になるのでしょうか。

 

 

12話最終話「あいじょーたっぷりお好み焼き」

12話は、ヒロイン「犬塚つむぎ(いぬづか・つむぎ)」とつむぎの父親で高校教師の「犬塚公平(いぬづか・こうへい)」が、公平の妻・多恵の一周忌に出かけているところから始まりました。

多恵さんは病気で亡くなったのか事故だったのか、それとも事件に遭ったのかについては、作中では何も描写されていなかったと思います。ただ、事故や事件であればもっと異なる描写がなされるだろうと思われますので、おそらく長い期間、何らかの病気を患っていたのではないかと私は考えています。

その日、つむぎと公平は久しぶりに夕食を外で食べようということになりました。家に帰ってきたのは夜になっていて、今から夕飯を作るよりは……ということでした。子供の頃というと外食のスペシャル感は半端ないものがありましたねぇ。2人が選んだお店はお好み焼き屋です。

公平は、お好み焼きを知らないつむぎに、手で混ぜ混ぜして熱い鉄板の上でジュージュー焼く……などと、外食なのに自分で作ることができる料理だと説明し、つむぎをワクワクさせていました。しかし、そのお好み焼き屋はお店の方が作ってくれたお好み焼きがテーブルに運ばれてくるシステムでして……自分で作れるとワクワクしていたつむぎを大いに落胆させてしまいました。

拗ねてしまったつむぎ。自分でできることはせいぜい青のりを振りかけることくらいで、つむぎは溜まった怒りをぶつけるように青のりをかけまくります。公平は遊ばないと注意すると、つむぎはかえってムキになってしまい青のりを振りかけるを止めようとしません。

そんなことをしていると、青のりの入った容器がつむぎの手から滑り落ちてお好み焼きの上に落ちてしまいます。「ああもう、ほらやっちゃった!もう……」と、公平は少し苛々した口調で、しかも大声で咎めてしまい、それがさらなる悲劇を呼んでしまいました。公平の反応を見て、つむぎが泣き始めてしまったんですね……あるある展開。

公平はこれ以上泣かないように慰めようとしますけど後の祭りで、つむぎは大声を上げて大泣きを始めて、周りのお客さんも皆が公平とつむぎの方を振り返っていました。お客さんは皆さん良い人だったみたいで、笑顔で2人を見守っているようでした。公平は、流石にいたたまれなくなったのか、お好み焼きはあまり食べられず店を出てしまったようです。

このシーンはつむぎが情緒不安定でしたけど、公平の言葉の選び方や対処も良くなかったように感じられました。これはやはり、この日が多恵の一周忌であったことが無関係ではなかったのであろうと思われます。一日中つむぎは母、公平は妻のことを考えていたでしょうし、そもそも法事は疲れますし、心の余裕が足りなかったのかもしれません。

これは後述するご飯会で、公平と小鳥との会話の中で公平自身が気がついたことでもありました。

 

 

「豚イカ玉のお好み焼き」を作る!

次の日になっても、つむぎは前日のお好み焼き事件のことを引きずっていて元気がありません。そんな様子を気にした公平は、高校で公平の生徒である「飯田小鳥(いいだ・ことり)」に相談をしました。

相談の結果、人生初めてのお好み焼きの思い出がそれだと悲しいから名誉を回復しましょう、ということになり次のご飯会ではお好み焼きを作ることになりました。しかも今度のご飯会は小鳥の母親の「飯田恵(いいだ・めぐみ)」も参戦することに。

最終回にしてシリーズ初めてとなる恵さんのご飯会参加です。恵さんは料理研究家としてメディアに露出している存在でもあり、有名人です。

ご飯会当日、公平とつむぎが小鳥の実家でもある料理屋『恵』に行くと、小鳥の高校の友人である「小鹿しのぶ(こじかしのぶ)」もいました。しかし肝心の恵さんが店にいません。小鳥の顔も殺気立っています。小鳥は「やはり仕事の都合で出かけてしまって……」と公平に伝えています。

公平の学生時代からの友人で今はカフェバーを経営している「八木 祐介(やぎ・ゆうすけ)」も遅れて店にやって来ました。今回の八木は恵さん目当てな様子。

作ったお好み焼きは「豚イカ玉のお好み焼き」でした。牛すじ入りときのこ入りのお好み焼きも作っています。関西風と広島風でいうと関西風です。

 

 

怒るのは嫌いだけど頑張って怒る

お好み焼きのタネを作っているときに、つむぎが調子に乗りすぎてしまいました。八木がキャベツの千切りをしているところに、自分もできるとテーブルに身を乗り出していたつむぎは調子に乗りすぎてしまい、切ったキャベツをまとめていたボウルを蹴飛ばしてしまいました。ボウルの中身はボウルから飛び出して辺りに散乱しています。

当然、自分の娘が良くないことをしたのですから、公平はつむぎを怒ります。このときの公平の言葉がとても良かったです。

「つむぎ、怒られるの嫌いか? お父さんも怒るの嫌いなんだよ……。(つ:そうなの?!)そうです。でも今のはつむぎが悪いことをしたなってわかるよね? (つ:うん)お父さん言ったよね、つむぎがいけないことをしたら叱るって。つむぎは怒られるの嫌いだし、お父さんも怒るの嫌いだけど、いけないことをしたら頑張って叱ります」

おとさん(お父さん)が怒るのが嫌いだと知ったつむぎは大層意外そうな顔をしていました。怒ることが好きなのかと思うような親っていますからね……。

さらに公平が良かったことは、先日のお好み焼き屋での一件では、自分が上手に叱れなかったことを素直につむぎに頭を下げて謝っていました。ごめんなさい、と。それを見届けたつむぎもおとさんに謝っていましたね。

自分の非はしっかり認めて謝り、子供に自分の考えを伝え、その上で叱る、なんて素敵な行動でしょう。なかなかできることではありません。私は子供がいないですけど見習いたいです。

 

 

飯田恵が遅れて参上

お好み焼きが1枚焼きあがって、つむぎたちが食べようとしたところに、恵さんが息を切らして店に戻ってきました。公平とつむぎと八木にとってはこれが恵さんとの初対面です。もちろん恵さんにとっても。

公平とつむぎはいつも店を使わせてもらっていますし、恵にとっても公平は娘の学校の先生ですから、お互い娘がお世話になっていますと頭を下げて挨拶を交わしていました。そんな恵を見た八木は、本物だと顔を赤らめて高揚しています。ミーハーと突っ込むしのぶ。

挨拶を終えた恵は小鳥の前に進んで謝っていました。急に仕事が入ってしまい、ご飯会に参加する約束を破ってしまったことを。恵さんに蔑ろにされた気分になっていた小鳥は、恵さんが自分を蔑ろにしていないとわかり、嬉しそうでしたね。

最後は、皆でお好み焼きを食べていました。つむぎはお店で食べたお好み焼きよりもおとさんが作ったお好み焼きの方が美味しいと感じたようです。恵はそれはお父さんの愛情がたっぷり入っているからだと臭いセリフを吐いていましたが、小鳥は愛情たっぷり入っているからおとさんの料理は美味しいのだと納得をしていました。自分は愛情をいっぱい食べているんだ、と。

 

 

おわりに

 

というところでアニメ『甘々と稲妻』は終わりです。『甘々と稲妻』は見事に飯テロアニメでしたが、私は録画をして翌朝に観ていたため胃袋へのダメージは大きくありません。

本作の残念なところは深夜アニメだったことです。内容からすれば土曜日や日曜日の夕方だったり、日曜の朝にでも放送した方が向いていたのではないかと思いました。ほのぼのとした親子の成長物語でもあったのですから。売り方を間違えてしまったかな、という思いがあります。再放送でもいいのでそういう時間帯に放送できないのでしょうか? 2期でも良いですけど、やってみる価値はありそうななさそうな。

ただ、個人的な感想を素直に書きますと、最終回まで全て観たものの特別好きな作品という訳でもなかったです。決して悪くはないのですが。

1話の感想にも書いたと思いますけれども、やはりつむぎの髪型が終始気になって仕方がありませんでした。子供の髪の毛にしては長すぎますし、髪型も簡単に左右でまとめているだけですから、大変に汚らしいです。つむぎの髪はカールしているので尚更。おそらくあの髪型は、作者さんの考える「可愛い」を表現しているのでしょう。しかし、少なくとも私にはそれが可愛いとは感じられませんでした。

それと、つむぎの言動も私には可愛く感じられなかったです。本作の作者やアニメの製作者の方々の、こうすれば・こう言わせれば視聴者は可愛いと思うんだろ? みたいな意図が透けて見えているように感じるのです。毎回。こういったタイプの作品は、例外なくそうした作り手の意図が内包されているものだと思いますけど、極力そういう「あざとさ」のようなものを見せない描き方をしていただきたかったです。これまで観てきたこの手の作品の中でも最もわかり易かったように思います。この2点が残念でした。

とは言え、最終回の公平の怒るの嫌いだけどしっかり叱るという、あのやり取りは素晴らしかったですし、料理も、若干大人向けのものが多いかなとは思いましたが、毎回美味しそうでした。2期が放送されてもおそらく観ると思います。

 

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