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フル・フロンタルの「サイド共栄圏」構想とは何なのか?「シャアの狂気・熱情」とは何なのでしょうか? - アニメ『機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096』16話「サイド共栄圏」の感想

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毎週日曜日07:00より、テレビ朝日にてアニメ『機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096』が放送されています。

以下、ネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

目次

 

 

 

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アニメ『機動戦士ガンダムユニコーン RE:0096』

www.gundam-unicorn.net

 

 

2016年7月31日の放送は第16話「サイド共栄圏」です。

 

 

16話「サイド共栄圏」

主人公のバナージ・リンクスは、共同戦線を張ったジオン残党軍「袖付き」の偽装貨物船「ガランシェール」と地球連邦軍の強襲揚陸艦「ネェル・アーガマ」と共に、アナハイム社のマーサ・ビルト・カーバインとマーサの弟であるアルベルト・ビストたちの乗る超大型輸送艦「ガルダ」から、捕らえられていたヒロインのミネバ・ラオ・ザビと元袖付きのマリーダ・クルスの奪還に成功しました。

そこへ地球連邦軍の地球軌道艦隊の旗艦、ドゴス・ギア級戦艦「ゼネラル・レビル」が強襲し、ネェル・アーガマを撃ち落とそうとします。ゼネラル・レビルがネェル・アーガマを狙う理由は、ネェル・アーガマが「ラプラスの箱」に度を超えて干渉したためと思われます。

窮地に陥るバナージたちですが袖付きの首魁フル・フロンタル率いるネオ・ジオンが表れ、フル・フロンタルやアンジェロ・ザウパーらがモビルスーツを出撃させて、ゼネラル・レビルを撤退させます。ネェル・アーガマは袖付きと共同戦線を張ることに。

袖付きとは戦闘をしてお互いに仲間を失っています。ネェル・アーガマ内でも反発の声は大きく、オットー・ミタス艦長の受け入れ命令が下されても尚、その声を完全にけしさることはできなさそうです。オットーはネェル・アーガマのデッキを訪れたフル・フロンタルに本音を聞き出そうとします。ミネバもオットーに乗ってきて「ラプラスの箱」を手に入れたフル・フロンタルは何をしたいのか、その目的を話させようとしました。

フル・フロンタルは「サイド共栄圏」構想を明かします。サイド共栄圏とはつまり地球以外の月やコロニー同士がこれまで以上に強く結束することで、地球連邦を弱体化させることです。

フル・フロンタルの狙いを知ったミネバは失望します。そして「ラプラスの箱」の最終座標がインダストリアル7の「メガラニカ」だと伝えてしまうのです。バナージに対しては「その少年には、荷が重い」という切り捨てるような台詞付きで。

 

 

フル・フロンタルの提唱する「サイド共栄圏」とは何か?

袖付きの首魁フル・フロンタルが16話で提唱した、「サイド共栄圏」構想とは何かについては前述したとおりで、地球以外の、月やコロニー同士がこれまで以上に強く結束することで、地球連邦を弱体化させることです。

フル・フロンタルは、もはや地球単体では地球に住む20億人の人口を賄うだけの食糧やエネルギーを生産できない、月やサイドがあるからこそ賄えている現状を見て、「自分たちの存在を認めさせるという発想を捨てない限り、連邦との戦いに勝利は無い。月と7つのサイドの連携を強化し、中央を間引きした経済圏を確立する。すなわち、サイド共栄圏の建設」を狙っています。

サイドが経済協定を結ぶことで結束し地球だけを除け者にできれば、地球には経済的に何の価値もない田舎になり果てて、連邦政府も立ち行かなくなる、ということです。

 

 

「サイド共栄圏」に対するミネバ・ザビの反応

フル・フロンタルの狙いを聞いたミネバ・ラオ・ザビは「聞いてしまえば、つまらぬ話だ」と切り出します。

「連邦を蚊帳の外に置いたサイド共栄圏の構築。変わろうとしない者に変われと要求するより、無視してしまえば良いという、人類の革新を夢見たジオン・ダイクンの理想からは遠い。地球を人の住めない星にして、人類を残らず宇宙へ上げようとしたシャアの狂気、熱情からも程遠い」

このようにミネバは評価しました。シャアの狂気とはアクシズ・ショック、つまり『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の物語の内容を指しているものと思われます。シャアは地球にアクシズを落とそうとし、それをミネバは「狂気」と評しましたが、それでもシャアの最終的な目標は地球と宇宙の融和にありました。融和というと違うかもしれませんね、地球を一旦リセットさせてしまいアースノイドを宇宙へ上げて全人類の宇宙への適応を強行しようとした、といった方が良いでしょうか。ミネバは、シャアの採った行動は狂気ではあったものの、自分の信じる道を決して諦めずに行動してきた熱情そのものは評価しているようです。

翻ってフル・フロンタルは、「器は考えることはしません。注がれた人の総意に従って行動するだけ」などと言っておきながら、地球の人類は排除して自分たちスペースノイドだけで結束してしまおうとしているのですから、ミネバは失望したのだと思います。自分たちスペースノイドにとって都合の良い妥協案しか持ち合わせていなかったのか、という。

さらにミネバは、サイド共栄圏が実現した場合の「かつてジオンが一年戦争を引き起こしたように、調和も革新もなく、弱者と強者が立場を入れ替えながら続く未来」を危惧しています。

 

 

バンシィ・ノルン

16話の終盤では新たなモビルスーツが登場しています。ユニコーン・ガンダム2号機「バンシィ・ノルン」です。バンシィと見た目はあまり変わっていないようですけど、発展改良バージョンなのでしょうか。

OVA版の公式Webサイト内MS/MAページを拝見しました。「ユニコーン・ガンダム2号機バンシィ・ノルン (UNICORN GUNDAM 02 BANSHEE NORN) 」は、型式番号RX-0[N]、ユニコーンコーンガンダム2号機、通称バンシィの総合性能向上仕様とのことです。

バンシィ・ノルンに乗っているパイロットはリディ・マーセナスで、アナハイム・エレクトロニクス社のアルベルト・ビストから与えられています。

 

 

おわりに

16話は戦闘がなく比較的静かな回となりましたが、フル・フロンタルの狙いが見えた意味では物語を理解する上で重要な回といえるかもしれません。

フル・フロンタルの狙いやミネバがフル・フロンタルとシャアの違いを語った部分の理解は私が本文で書いたことが正解かはわからないので、あくまで参考程度にお願い致します。間違えている可能性、考え・理解が足りていない可能性も少なからずあろうかと。

 

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