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花山伊三次、いや唐沢寿明さんのスカート姿というレア映像が流れました - 朝ドラ『とと姉ちゃん』99話の感想

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NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』、2016年7月27日放送の99話では東堂チヨと泰文の夫婦のために常子たち『あなたの暮し出版』が彼らの家をビフォーアフターをしていました。

 

 

東堂家のビフォーアフター

www.nhk.or.jp

 

ヒロインの常子(高畑充希)たち『あなたの暮し出版』社は、「あなたの暮し」の第2号の企画として、「住まい」を特集しようとしています。

常子は、高等女学校時代の恩師である東堂チヨ(片桐はいり)と、その夫・泰文(利重剛)に、彼らの家の内部を模様替えするお願いをしています。模様替えの変化前と変化を取材させてもらってそれを記事にする、その代わりに費用は『あなたの暮し』持ちにさせていただくと。

チヨは、戦争で右腕が使えなくなってから元気をなくしている夫のためにも、現状を変えたいと考えていて、手始めとして自分たちが住んでいる親戚の家の片隅に建てられているわずか6畳の物置小屋を住み良い場所にして、夫婦の会話を以前のように増やしてくことを望んでいて、常子の申し出を快く受諾していました。

常子はチヨから要望を聞いていて、チヨは本好きの夫のために本棚と、右腕の不自由な夫のために動きやすいように机と椅子を要望していました。何て優しい……。

社に戻った常子たちは、安い費用で6畳の家の模様替えができるアイデアを考えていますが、なかなか良いアイデアは浮かんできません。編集長の花山伊三次(唐沢寿明)も同様でアイデアを得るために表に出たっきり3日間ほど社を戻ってこないほどです。ところが3日目、闇市(露店街)で「果物箱」を見つけた花山はあるアイデアを思いつきました。

 

会社を出て行った花山は闇市である物を見つけていました。果物箱です。これを組み合わせて家具として利用するのでしょう。レゴのようなブロックを組み立てるように。

 

前回98話の感想記事で私が書いた内容ですが、これで正解でした。東堂家に同じようなサイズの果物箱を幾つも運び込み、それを並べて本棚やソファを作っています。ソファの背もたれも収納になります。果物箱ですから並び替えればソファをベッドにすることも可能です。机と椅子は果物箱の木材を一部バラして再構築しているようでした。昔の小学校の机や椅子のようです。

しかし常子は、剥き出しのままの果物箱を使っている花山のアイデアにプラスして、女性らしい配慮を加えていました。それが素敵な、今の感覚でいう昭和レトロな幾何学模様の入った紙を果物箱に貼り付けて、可愛らしく装飾しています。ソファや椅子には可愛らしい柄の座布団も乗せて、テーブルクロスもかけています。

これで一気に物置小屋の家の雰囲気が明るくなり、かつてのどこか暗さのある室内の面影が影を潜めました。東堂夫妻も大満足な様子で、泰文も少しずつ笑顔が出てきているようでした。

 

 

おわりに

常子たちの木箱に装飾紙を貼るアイデアは、実はチヨ自身がくれたアイデアでした。というのも、女学校時代にチヨは常子に、雑誌「青鞜(せいとう)」にデパートの包み紙をブックカバーとして再利用していました。こういう心がけが小さな幸せを生むと。常子はそのことを今でも覚えていて、そのアイデアを今回活用していています。チヨ自身も戦争などの混乱ですっかりそういった心の余裕をなくしていて、常子に改めて気付かされたようです。

常子の、女性らしいアイデアは花山自身にも欠けたものであると自覚させたらしく、後日、花山は何とスカートを穿いて出社していました。チェック柄の、スコットランドのブラックウォッチ・タータンのような。股がスースーすると……何かに目覚めてしまったでしょうか。

ただ、個人的に今回の話には不満があります。花山は男性にもかかわらず女性の視点を持っていることがこれまで何度か語られていました。亡くなった母親がお洒落が好きだったからその影響だろうと、花山自身が答えていました。それなのに今回、花山が木箱に何の装飾も施さなかったことに違和感を覚えるのです。そういった配慮こそ花山は鋭く感じ取るはずではないかと感じます。常子がそういう配慮のできる女性であることを強調したいがために、花山の元からある設定を薄めさせてしまっているようで、花山の良さを数している気がしてしまいました。

 

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