FIM ロードレース世界選手権2016が始まりました。2016年4月3日に第2戦、Termas de Río Hondo(テルマス・デ・リオ・オンド)での「GRAN PREMIO MOTUL DE LA REPÚBLICA ARGENTINA(アルゼンチンGP)」の決勝レースが行われました。
2016年第2戦アルゼンチンGPはマルク・マルケスが優勝
最高峰のMotoGPでは、HONDA(ホンダ)のMarc Márquez(マルク・マルケス、スペイン)がポール・トゥ・ウィンで今期初勝利を飾り、2位にはYAMAHA(ヤマハ)のValentino Rossi(ヴァレンティーノ・ロッシ、イタリア)、3位にHONDAのDani Pedrosa(ダニ・ペドロサ、スペイン)が入りました。開幕戦で優勝した昨年2015年シーズンの年間王者YAMAHAのJorge Lorenzo(ホルヘ・ロレンソ、スペイン)は転倒リタイアです。
観ていて残念に思ったことは2点ありました。一つはDUCATI(ドゥカティ)のAndrea Dovizioso(アンドレア・ドヴィツィオーゾ、イタリア)と彼のチームメイトのAndrea Iannone(アンドレア・イアンノーネ、イタリア)が接触したことです。これに伴いRossiとpedrosaが繰り上がりで表彰台に立っています。チームメイト同士が接触するというのは最悪な事態ですよね……私が見た限りIannoneが無茶をしたようでしたが。
もう一つは、私も期待しているSUZUKI(スズキ)のMaverick Viñales(マーヴェリック・ヴィニャーレス、スペイン)の転倒リタイアです。今回のViñalesは調子が良く、レースの終盤まで2位争いに加わっていましたけれども、コース中に残っていた雨に乗ってスリップダウンしたようでした……転倒リタイア。初めて表彰台に昇るチャンスだったので非常にもったいなかったです。
急遽レギュレーション変更
今回のアルゼンチンGPでは、決勝前日のフリー走行中にDUCATIのScott Redding(スコット・レディング、英国)のタイヤが剥離するトラブルが発生したようです。このことから、25周のレースを20周に短縮し、さらにレースの折り返しでマシンをチェンジする変則ルールが採用されていました。
この変則ルールによく対応したのがMárquezで、RossiはMárquezほど対応できず勢いに乗れていなかったようでした。それまでは2台とも調子が良さそうに見えていたのですが、マシンチェンジを機に差がついてしまった感があります。マシンチェンジでスプリントレース*2本のようなレースになりましたから、体力的な差が出たのかもしれません。
Reddingのタイヤトラブルについては、2016年からタイヤのサプライヤーがBRIDGESTONE(ブリヂストン)からMICHELIN(ミシュラン)に変わっていることが少なからず影響しているのでしょう。原因がどこにあるかは地上波の放送では語られていなかったと思いますので、続報が待たれるところです。
おわりに
今年はSUZUKI、特にViñalesの活躍がとても楽しみです。表彰台も見えてきましたし、あるいは……という期待もかかります。
これまでYAMAHAとHONDAが1勝ずつしていますけれども、ECUの共通化によってDUCATIにも勝利のチャンスが巡ってきそうですし、SUZUKIも速さを見せていることで、ライダー間の争いだけでなくメーカー間の争いも激化しそうで、今年も楽しめそうです。