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菊比古が弁天小僧を演じ、「知らざあ言って聞かせやしょう」の名台詞も出ました。石田彰さんが素晴らしい - アニメ『昭和元禄落語心中』5話の感想

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毎週土曜日01:05(金曜深夜25:05)より、TBS“アニメイズム”枠にてアニメ『昭和元禄落語心中』が放送されています。

 

rakugo-shinju-anime.jp

 

以下、ネタバレ要素がありますので注意してください。バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年2月6日の放送は第5話でした。サブタイトルがない作品のようです。

 

イントロダクション 

刑務所の落語慰問会で見た大名人・八雲の「死神」が忘れられず、
出所した与太郎が真っ先に向かった先は、寄席だった。
拝み倒して八雲の住み込みの弟子となった与太郎だが、
八雲の元では小夏という女性が暮らしていた。
八雲と小夏には他人が容易に触れられない因縁があるらしく…

 

というイントロダクションです。ABOUT/STORYページから抜粋しました。作者は雲田はるこさん。講談社の『ITAN』にて連載中、既刊8巻。私は本作を全く知りませんでした。完全な初見です。

 

『昭和元禄落語心中』4話まで

2話からは、与太郎(よたろう)が弟子入りをした「八代目・有楽亭八雲(ゆうらくてい・やくも)」と、彼のライバルである「二代目・遊楽亭助六(ゆうらくてい・すけろく)」の2人が、七代目・有楽亭八雲に弟子入りするところからの話になっています。過去話で、2話がおそらく昭和初期で、3話は戦中・戦後へと時代が進んでいます。

弟子入りからは、八雲が「菊比古(きくひこ)」、助六が「初太郎(はつたろう)」と七代目・八雲から名付けられていましたが、4話からは2人は二つ目となり、初太郎は助六を襲名しています。二つ目となったことで、菊比古と助六(初太郎)は師匠である七代目八雲の家から出て、二人暮らしを始めています。

そんな折に、2人が七代目からの紹介で知り合ったのが芸者の「みよ吉」です。みよ吉は菊比古を気に入ったようで、かつて踊りをしていた菊比古に踊りを教えてもらおうと近づき、みよ吉の座敷(?)に菊比古を呼んで……。

 

5話は鹿芝居

5話では、菊比古や助六たちが「鹿芝居(しかしばい)」なる芝居をしていました。鹿芝居とは落語家(噺家)による芝居のことのようです。「(はな)しかしばい」ということでしょうか? 

菊比古はみよ吉の家に行ってあれなことをしていました。最後まで行ってはいないようですが……時間の問題な気もします。

2人でいるところで鹿芝居の話になり、何を演ずるのかと聞かれた菊比古は「弁天小僧だよ」と答えています。

 

『青砥稿花紅彩画』(あおとぞうし はなの にしきえ)は、文久2年3月(1862年3月)に江戸市村座で初演された歌舞伎の演目。通称は「白浪五人男」(しらなみ ごにんおとこ)。世話物(白浪物)、二代目河竹新七(黙阿弥)作、全三幕九場。
弁天小僧の出がある場のみを上演する際には『弁天娘女男白浪』(べんてんむすめ めおの しらなみ)と外題が替わり、さらにそれを尾上菊五郎がつとめる舞台に限っては特に『音菊弁天小僧』(おとにきく べんてんこぞう)と外題が替わることもある。

青砥稿花紅彩画 - Wikipedia

 

「弁天小僧」で検索をかけたところ「青砥稿花紅彩画」が結果に出てきました。歌舞伎ですか。尾上菊五郎が演じる時は「音菊弁天小僧」に外題が変わることもあると。

 

二幕目第一場(雪の下浜松屋の場)での女装の美男子・弁天小僧菊之助の名乗り(男であることを明かして彫り物を見せつける)

 

とあるように、菊比古が弁天小僧を演じてこのように彫り物を見せつけるシーンも格好良く演じていました。なかなか堂に入っていました。

 

話を菊比古とみよ吉に戻しますと、芸者がお客さんを自宅に招くようなことをしたら大事なのだそうです。みよ吉の味方をしてくれている、働いているところの娘「お栄(えい)」さんという女性が言っていました。

栄さんは、みよ吉の部屋にあがりこんでいる菊比古を認めて、みよ吉を部屋の外へ呼び出し、上記のような注意をしていました。菊比古がみよ吉の男なら問題ないけど、お客さんである七代目の弟子さんとなると問題があるみたいでした。

栄さんがそう言うと、みよ吉は頬の赤らめて「菊さんは……そんなんじゃないわ」と嬉しそうに言っていました。

みよ吉が栄さんに「七代目と女将さんには内緒ね、と言ったことを受けて、栄さんはみよ吉に注意をしていましたから、その点がアウトなのかもしれません。七代目の許可を得ていたなら問題ないけど……という。

 

おわりに

鹿芝居は先程も少し書いたように、菊比古が活き活きと弁天小僧を演じていて、それは素晴らしい出来でした。これは菊比古の声を担当している声優の石田彰さんの力があってこそだろうと思います。艶のある作画の描写も良かったです。

1話で与太郎の落語パートを声を担当している関智一さんが演じていて、そちらも素晴らしかったですが、5話の石田さんも負けず劣らず素晴らしい演技をしていらっしゃいました。「知らざあ言って聞かせやしょう」の名台詞も登場していました。

5話の後半部分は弁天小僧に充てられていて、内容の良さから芝居に引き込まれ、30分があっという間でした。芝居が終わったときにはまだAパートが終わったくらいの感覚でいましたから、EDが流れてきて「もう終わり?」と驚きました。

今気になっているのは菊比古とみよ吉の恋路です。多くの視聴者が同じ気持ちと思います。とは言え、かなりの高確率で2人の行く末は良くないものになるでしょう。別れがあるはずです。そこへ助六がどのように絡んでくるのか、それが問題です。小夏のことにも関係してきますから。

 

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