ディスディスブログ

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Eテレ『漫勉』で、さいとう・たかを氏がアタリを取った後に握ったものはつけペンではなくマジックでした!

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Eテレ『漫勉』が昨日2015年9月25日金曜日に放送されました。第1回が東村アキコさん、第2回が藤田和日郎(ふじた・かずひろ)さん、第3回が浅野いにおさん、今回の第4回(最終回)がさいとう・たかをさんでした。

 

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日本を代表する漫画家さんたちの制作現場にカメラが入り、撮影された映像を、本人と漫画家の浦沢直樹さんとで見ながら、どのような手法で描いているのか、どのような道具を用いて描いているのか、どのようなことを考えて描いているのか……などを話す番組です。浦沢直樹さんは「YAWARA」「20世紀少年」「MONSTER」などを描いた方ですね。

 

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今回の放送はさいとう・たかをさんです。さいとうさんといえば「ゴルゴ13」。私は実は「ゴルゴ13」の漫画をほとんど読んだことがありません。でも「鬼平犯科帳」と「剣客商売」は読みました。全てではないですけど。鬼平と剣客は、池波正太郎さんの原作が好きで全て読んでおり、その流れで漫画も読みました。

 

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漫画は読んでいませんがアニメの『ゴルゴ13』は見ました。

漫勉の話に移りまして、さいとう・たかをさんの何に驚いたって、それはもうマジックですよ。アタリを取った後にいきなりマジックを持ちだして眉毛から描き始めたんですね。下描きもせず、つけペンでもなくマジック。下描きをしないのは「うしおととら」の藤田和日郎さんも同じでしたが、さいとう先生はマジックです。大きなゴルゴも小さなゴルゴもマジック。

眉毛から始まってモミアゲと上の瞼はマジックだったでしょうか。他はミリペンを使って描いていました。元はGペンだったけどミリペンの出現を知ってからはミリペンだと仰っていたでしょうか。ミリペンだと強弱が出しづらいのではないかと私のような素人には感じられるのですが、しかし絵が描き進められていくとゴルゴ13はゴルゴ13に、長谷川平蔵は長谷川平蔵になっていくんですね。不思議なもので。

さいとう・たかをさんはその理由を、下描きをしてしまうとペン入れでは下描きをなぞるだけになって表情がなくなるから、と仰っていました。ゴルゴ13は特にそうなのだと。浦沢さんは、髪の毛の繊細な描線に“さいとう・たかを印”みたいなのが出ている、と感じていらっしゃいます。繊細な描線について、さいとうさんは中学生の頃に日本画を勉強していて、そのときの教えから“線で質感を出す”ことをすごく考えるようになったそうです。

あと気になったことは、さいとう・たかをさんは主人公の顔を描いているシーンばかりが放送されていました。ネームというかコマ割りというか絵コンテというか、そのようなものを描いて、主人公の顔(表情をつける)作業をしていて、後はスタッフさんに任せている感じです。完全に分業制。私はそれも漫画の一つの形態としてありだろうと思っているのですが、中には「それは顔を描いているのであって、漫画を描いているとは認められない!」と思う方もいるかなぁ、と見ていて感じました。

そうそう、コマ割りと主人公の顔の他にも、背景やトーンが貼られた上から効果音をマジックで描き込んでいたのも、個人的には大きな衝撃でした。私は漫画やイラストを描いたこともないですし、漫画家さんやイラストレーターさんがどのように描くことがデフォなのかも知らないのですが、さすがに背景やトーンの上からは描くことがデフォとは思えないです。自分でやろうとしても恐ろしくてできないと思いますので。

そんなこんなで衝撃的なさいとう・たかを回は終了です。というか漫勉の第1シーズンは今回(全4回)で終わりです。2016年3月に第2シーズンが放送される予定とのこと。以前も一回、かわぐちかいじさんと山下和美さんの回が放送されていましたけど、あれはシーズン0です。

 

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