毎週日曜日18:00よりEテレで放送されている『猫のしっぽ カエルの手 京都 大原 ベニシアの手づくり暮らし』という番組をご存知でしょうか。
※この記事は、FC2ブログで私が運営している(していた)ブログの記事からの転載したものに、加筆修正を加えたものになります。
Eテレ『猫のしっぽ カエルの手』
こちらは、英国出身のベニシア・スタンリー・スミス(Venetia Stanley-Smith)さんが、京都の大原で自然に寄り添うように生活している様を紹介している番組です。2015年現在は過去に放送されたものの再放送をしているようです。
今回紹介するのは「アイルランドの旅」です。ベニシアさんが、彼女のお母さん・ジュリアナさんが晩年暮らしていたアイルランドを訪れ、現在そこに暮らしている弟や妹たちと再会する回でした。その中で、ベニシアさんが妹たちに母親の昔話を聞いているシーンがあり、弟さんのお嫁さんでしょうか、彼女の言葉にが私の胸に刺さりました。私にもぴったり当てはまる言葉に感じられたからです。
その言葉とは「わたしはすごいシャイだったんだけど、義母にそれは時間の無駄だと教えられた」「自分のことを心配したり、人にどう思われているか考えるのをやめなさい」「そのかわり人のことを考え、彼らにどう喜びをもたらすか考えろと言われたわ」というものでした。
彼らの言葉の多くはベニシアさんにとっても初耳だったようです。日本に来て40年、大原に来てからも14年(2009年当時)、会っていない時期も長かったそうですから、ベニシアさんにも知らないことの方が多いのかも知れません。ちなみにジュリアナさんは4年前、ですから2005年でしょうか、不慮の事故で亡くなったそうです……。
私は、どうしても自分のことを過剰に心配してしまったり、人の目が非常に気になったりで、一歩を踏み出せないことがザラにあります。気分変調性障害を患ってからも、心療内科に行くときには近所の人が引きこもっている私を見ていぶかしがったり笑ったりするんだろうと気になり、なるべく見つからないように気配を消して動きますし、ハゲている頭を隠すために必ず帽子をかぶって外出しますし、心療内科の受付に健康保険証などを提出するときも受付の人は心のなかで笑ってるんだろうなと勘ぐったり…もう酷いものです。
ジュリアナさんの義理の娘に向けられた言葉は、そのまま私に向けられた言葉です。しっかり心に刻んでおきたい。実行に移せるかと言われると難しいですけどね。いつかそうなれればいいなあ。
また、ベニシアさんと特に気の合う妹のルシンダさんは、このような思い出を語っていました。
「お母さんにはたくさんの悲しみもあり、それにとらわれてもいたけれど、でもダメ、前に進まなきゃと言っていた」「彼女は立ち上がって何かをしろ、人生のいい面を見ろ、何か笑えるものを見つけろと言っていました」というものです。
ベニシアさん曰く「アイルランドで彼女(ジュリアナさん)が変わった」「自分の人生を良くするために(アイルランドに)行ったと思う」と。
子どもたち(ベニシアさんたち)は、ジュリアナさんのガーデニングを手伝っていたことで、土を触る楽しさとか得られる安らぎとかを子供の頃から知っていた。そのため彼らは皆、庭いじりができるし、料理も上手いのだとか。
アイルランドに移住したのはジュリアナさんが40歳のとき、ベニシアさん以外の子供を連れて行ったのだそうで、こういう色々な経験をされているからこその言葉の数々なんですね。
彼女の、貴族生活を捨ててアイルランドへ行きホテル経営をする、という生き方が良いかどうかは、受け取る人それぞれの価値観によって異なるでしょうけど、個人的にはそう簡単にできることではないと思います。
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