NHK『ブラタモリ』(毎週土曜日19:30~20:15)の、2015年6月27日の放送は第10回「#10 奈良」でした。奈良の前編。もう10回も放送していますか、早いですね。
ブラタモリというと、というかタモリさんというと段差、坂です。奈良というと平坦なイメージがありますが、今回のテーマは「奈良発展の秘密は段差にあり?」でした。いやいや面白かったです。
私にとっては毎度のように知らなかったことばかりの土地情報ですが、今回の奈良もその例外とはならず知らない情報ばかりが飛び出していました。そもそも、どうして奈良と呼ぶようになったか、だなんて考えもしませんでした。地名の由来は色々あるみたいですけど「平らに“なら”された土地」だから、とも言われているそうです。ダジャレみたい。
ロケ日は6月2日だそうで、この日の奈良の予想最高気温が30度とありました。ブラタモリはこの新シリーズになってから天候に恵まれることが少ないですね。確か長崎や鎌倉では気温が2度ほどと凄く寒い日で、鎌倉では雨も風も強めでしたし、函館でも寒そうでしたし風雨も強かったです。金沢と川越は比較的恵まれていましたか。今回は高温、見る側からすると晴れているなら問題ないですけどね……収録する側は大変そう。
今回タモリさんの名言がありました。桑子真帆アナウンサーが「変位点」について、ガイド役の梅林秀行さんに質問をしたことから始まりました。変位点とは地形がそこで変わるポイントのことを言います。
梅林さんは変位点のことを「変態とよく似ている」と言い出し、桑子さんが「嫌です」と返したことで、タモリさんの変態魂にも火が点いていました。
タモリ「人間は変態じゃないと面白くないですよ」
桑子「極論w」
タモリ「変態っていうのはクリエイティブな人間の作用ですからね」
タモリ「俺の持論で言うと、恋愛は変態の始まりですから」
梅林「あ〜、確かに壊れかけますね」
タモリ「ええ」
桑子「ふふっ。さすがに息がピッタリですね、2回目だけあって」
だそうです。分かる気がします。梅林さんの登場は「京都」編以来2回目ですか、新年早々に放送され、その時のアシスタントアナウンサーは、1期の久保田祐佳アナウンサーでも、桑子アナでもなく、首藤奈知子アナウンサーでした。なので梅林さんと桑子さんは初対面ですね。
その後は段差サーによる段差を愛でるシーンがわんさと登場していました。断層も見つけて大盛り上がり。桑子さんは「(先へ)行きません?」「止まらない……」とツッコミが入るくらいに楽しそうでした。
あと気になったことは、奈良基督教会です。昭和5年と言っていたでしょうか、興福寺の境内のあった場所に建てられたという、国の重要文化財。綺麗な木造の、お寺さんのような趣で、内装も欄間があったりで、見ていてとても興味深かったです。宮大工が建てたそうです。タモリさんも感心していました。
このような純和風のキリスト教教会があるとは知りませんでした。知らないことだらけですけど。私は建物を見るのが好きなので、今回、奈良基督教会が一番印象に残っています。
私は、奈良は中学校の修学旅行で行ったきりです。当時は古い建築や仏像などには全く興味がありませんでしたから、ただただ退屈だという印象しか残っていませんけど、今回のブラタモリを見て、もう一度行ってみたくなりました。興福寺は絶対に行きたい。
そうそう、興福寺で思い出しましたけど、桑子さんが「(興福寺を高台に建てることを)誰が考えたんですか?」と、興福寺の執事長である夛川さんに尋ねて、夛川さんが「これは藤原不比等という人が」と答えると、桑子さんが「フヒトさん」と言ったのが可愛かったです。友だちですかって。
この記事に興味深いことが書かれていまして、1期のアシストである久保田さんがどうしてあんなにもものを知らないのか、ということにブラタモリの番組プロデューサーが答えています。
それによれば「テレビを観ている人が置き去りにならないよう、なるべくシロウト目線で、視聴者の気持ちを代弁して“それはなんですか?”と質問できる立場のアナウンサーがいいと思ったのです」だそうで、記事の著者も「久保田アナは“勇気を持って”“本当に(事前に)何もしなかった”のだ」と書いています。
おそらくですけど、桑子さんも同じ役割を求められ、それを実践しているのではないでしょうか。桑子さんもNHKのアナウンサーさんですから、事前に勉強しようと思えばそれなりの知識を仕入れることくらい容易いでしょう、でもそれを“あえて”やらない、やっていない可能性がありますね。
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