『MBS(毎日放送)』で放送されている『プレバト!!』では、2021年4月29日木曜日の放送に俳句コーナーがありました。
視聴した感想を書いています。
目次
MBS『プレバト!!』
テレビ番組『プレバト!!』についてです。
人気芸能人にはそもそも才能があるのか?あらゆるジャンルで抜き打ちテストを実施、その結果をランキング形式で発表する。
公式webサイトのディスクリプションには上記引用部のように書かれています。
あらゆるジャンルとは、今回紹介する俳句だったり、水彩画だったり、消しゴムはんこだったり、絵手紙、生花、スプレーアート、色鉛筆などです。
中でも俳句がメインコンテンツと思われます。
放送時間
放送時間について。
放送は毎週木曜日の19時から20時までです。
出演者
出演者です。
メインの司会は「浜田雅功」さんです。
ダウンタウンの浜ちゃんですね。
アシスタントが毎日放送の「玉巻映美」アナウンサー。
ナレーションが「銀河万丈」さん。
俳句の査定員は「夏井いつき」さん。
俳句カテゴリの出演者は「梅沢富美男」さんを始め、「東国原英夫」さんや「立川志らく」さん、「中田喜子」さん、「千原ジュニア」さん、「藤本敏史」さん、「村上健志」さん、「横尾渉」さん、「千賀健永」さんなどがいます。
俳句
『プレバト!!』の俳句カテゴリが、2021年4月29日の放送でも扱われました。
今回のお題は「分別タイプのゴミ箱」です。
分別タイプのゴミ箱そのものは季語ではないでしょう。
分別タイプのゴミ箱を詠んでも、分別タイプのゴミ箱から発想を飛ばしても良いですが、季語は入れないと俳句にはなりません。
この回は特殊で通常の順位戦、才能アリや凡人などと評価するランキングはありませんでした。
水彩画カテゴリの枠が長かったためと思われます。
レギュラー陣では「梅沢富美男」さんと「東国原英夫」さんが出演していました。
録画できず
前回の記事で放送の録画を失敗したことを書いたかと思います。
10年以上使っている古いDVDレコーダーが録画をできなくなる現象が起こったためです。
あれからいよいよ動かなくなり、起動はするも録画も再生もほとんどできなきなくなりました。
なので、今回も録画できていません。
記事作成現在、録画の問題は解消しています。
その件については今後ブログの記事にするかもしれません。
しないかもしれません。
順位
順位は今回はなし。
俳句名人査定スペシャル
通常の順位戦がなかった代わりに「名人査定スペシャル」が放送されました。
出演している梅沢さんと東国原さんのお二人が、それぞれ「分別タイプのゴミ箱」について詠み、夏井先生が査定をする回です。
永世名人への道
「東国原英夫」さんの昇段試験です。
東さんは査定前の段階で「名人10段☆4」の段位をお持ちです。
今回一段昇格なさると「永世名人」になります。
梅沢さん以来、2人目の永世名人、それが東さんになるかどうか。
句は、ユンボ、これはショベルカーのことで良いでしょうか、それがゴミ屋敷を解体するために一撃を加えたことを詠まれていました。
季語は「花冷え」。
春、桜が咲く頃に不意に襲う寒さのことでしょう。
すっかり暖かくなってからというより、まだかすかに冬の気配を残す頃である点が、花冷えを理解する上でのポイントかなと個人的に感じています。
心の冷たさ、暖かさを望む気持ちが内包されていると言いますか。
ゴミ屋敷が解体される、近隣住民の人たちにすればホッとする出来事かもしれません。
しかし、ゴミ屋敷に住んでいた方はどうしていらっしゃるのだろうと考えると、ザワザワしたものが湧いてもきます。
詳しい放送内容を忘れてしまいましたが、東さんはゴミ屋敷の解体を残念に思っていらしたでしょうか、寂しいと仰っていたでしょうか、そういう気持ちが「花冷え」に託されているようです。
結果は皆さんご存知のとおり、1つ前進して見事、永世名人へと昇格なさいました。
おめでとうございます。
この句の感想を求められた梅沢さんは確か、韻律が「七五五」になっていることがどうなのか、ということを指摘されていたかと思います。
夏井先生はこれを問題ないと判断されたみたいです。
梅沢さんは「ユンボの一撃」で7音と判断していらっしゃいました。
ところがよくよく数えてみると実は8音で、八五五のリズムになっています。
17音ではなく18音なのです。
それでも問題ないと判断されたのでしょう。
ユンボの「ユン」が1音と詠めなくはないと。
先生は対比の良さを取り上げていらしたかと思います。
ユンボと桜に見える激しさと静けさの対比。
桜とゴミ屋敷に見える優美さと醜悪さの対比ですか。
私の力ではそこまで読み取れませんでしたけど、言われてみると確かに対比されています。
いや、これを狙って詠んだのであれば、東さんの実力は相当なものです。
すごいなぁ。
一方で今回の東さんの句に対して、ツッコミや違和感を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
どういうツッコミ・違和感かと申しますと、家屋の解体そのものにショベルカーを使うだろうかということです。
ショベルカーは掘削や整地目的に使われることが主な重機で、家に「一撃」を加えるほどの作業には使わないのではと。
これについては、一撃が物理的な動作やその強さを表しているというよりも、その動作が「詠み手には一撃と感じられるくらい衝撃的な出来事だった」と受け取ると良いのではないかと感じます。
つまり「ユンボーの一撃」の真偽は句の本質を読み取る上で重要ではない。
ゴミ屋敷になってもその場に居続ける建物、東さんにとって「普遍性の象徴」のようなものがゴミ屋敷だったのでしょう。
そのような建物が解体される、いわば「普遍性の崩壊」「万物の流転」「諸行無常」を目の当たりにした東さんは、寂しく切ないことに感じられたと。
そう受け取る俳句ではないかと私は思っています。
正しい受け取り方かはわかりません、そもそも正しい読み方なんてないでしょうけど。
さて、このようにして東さんは番組2人目の永世名人になられました。
東さんは今後、梅沢さんと同じく「句集」作りに入られます。
東さんがこれまで『プレバト!!』で詠まれた句から、先生が既に句集に載せられるレベルの句を選んでいらっしゃいます。
50句集まったところで句集完成にあるのでしたっけ。
放送時点で梅沢さんとわずか3句差ですか、それしかないくらい多くの句が句集に採用されているみたいです。
二十何句でしたか、具体的な数は忘れました。
お二人のどちらが先に句集を完成されるのか、これも今後の番組の見どころになりそうです。
梅沢さんの俳句史に残る句集作り
永世名人である梅沢さんの句です。
梅沢さんの句集に入れる俳句を、掲載決定かボツかを先生が判定します。
今回の判定は「掲載決定」でした。
5回連続ボツは回避されました。
句は、春の嫌なことはクシャッと丸めて紙ゴミにして可燃ごみに捨てる、そんな様子を詠まれていました。
季語は「春愁」。
春の頃に感じた「愁い」のこと。
愁いの読みは「うれい」ですね。
嘆きだったり悲しみだったり心配だったりの憂い。
先生のコメントの詳細は忘れました。
ただ、詩になりにくい素材を上手く詩にまとめている、ということを仰っていたかと思います。
先ほど私は「捨てる」と書きましたが、梅沢さんは捨てるとまで詠みませんで、下五を可燃ごみとだけ詠んで、読み手に「捨てる」ことをイメージさせていらっしゃいました。
これも巧みだったと先生は評価されていたかと。
おわりに
ということで、MBS『プレバト!!』の俳句コーナーのお題「分別タイプのゴミ箱」を視聴しての感想を書いた記事でした。