私が所有する漫画『惑星をつぐ者』をご紹介します。
なぜか1巻で完結してしまった伝説のSF漫画です。
打ち切り漫画の名作と私の中で名高い作品でもあります。
目次
惑星をつぐ者
貧乏コミックのカテゴリは古本屋などで安価で購入した漫画を紹介しています。
今回は新たに購入したものではなく以前から所有していた漫画です。
JUMP COMICS
惑星をつぐ者
Inheritor of the planet
戸田尚伸
表紙です。
なかなかに癖の強い絵柄。
毛嫌いする人は少なからずいそう。
裏表紙。
定価は400円ですね。
消費税3%時代ですか?
背表紙。
初版です。
重版されているのか知りません。
『惑星をつぐ者』とは?
漫画『惑星をつぐ者』についてです。
タイトルの読みは「ほしをつぐもの」になります。
『惑星をつぐ者』(ほしをつぐもの)は戸田尚伸による日本の漫画作品。正式タイトルは『惑星をつぐ者 -Inheritor of the planet-』である。
惑星をつぐ者のWikipediaには上記引用部のように書かれています。
ジャンルはSF。
サブジャンルとしては「スペースオペラ」になるでしょうか。
少年漫画でもあります。
作者は「戸田尚伸」さん。
出版社は『集英社』、掲載誌は『週刊少年ジャンプ』です。
Wikipediaによればジャンプには1995年41号から49号まで掲載されていたそう。
9話しか掲載がなかったことで、コミック化しても全1巻で終わっています。
あらすじ
物語のあらすじです。
物語が展開される舞台は宇宙、しかし銀河系ではない銀河です。
その銀河では人類の他にも数多くの種族の宇宙人が存在しています。
人類種は中でも劣等種に属し、他の種族から虐げられたり環境に適応できなかったりしていて絶滅する日も遠くない種族、そんな立ち位置です。
経年で紙が黄ばんでいます。
主人公「バラダット・ナイブス」は人類種です。
劣等種でありながら、ナイブスは「マリス」と名付けられた惑星で住民を全滅させる凶悪犯罪を起こした宇宙規模の賞金首になっています。
ナイブスは賞金稼ぎたちから逃亡をしながら、あるいは倒しながら、ある人物を見つけるために広大な宇宙をさまよい続けています。
ナイブスはどうやって強さを手に入れたのか、彼が探す人物とは誰か、何のために探しているのか、見つけ出してどうするのか・どうしたのかが物語の肝の部分です。
あらすじはWikipediaに書いてあるのでそちらをご覧になった方が良いでしょう。
ネタバレも書かれていますので知りたくない方はWikipediaには行かないように。
星を継ぐもの
SF小説好きなら知らない人はいないくらいの名著に『星を継ぐもの』があります。
今回紹介している『惑星をつぐ者』と読みが全く同じなのですよね。
ちなみに『星を継ぐもの』は1977年に出版されています。
本作『惑星をつぐ者』のネーミングはこの『星を継ぐもの』から取ったものと思われます。
読みは同じながら、本家で漢字を使っていない箇所に漫画は漢字にしていたり、「星」を「惑星」としていたりと、被っている箇所がほぼありません。
意識して避けている様子を私にはうかがえます。
単なる偶然かもわかりませんけれども。
著者は「ジェイムズ・P・ホーガン」さん、訳者は「池央耿」さん。
こちらも私は所有しています。
ホーガンさんの著作は『造物主の掟』も持っています。
訳文が読みにくくて難儀しました。
訳文が読みにくいのは「翻訳ものあるある」ですね。
物語のアイデア自体は2020年現在からすると新鮮さは感じませんでしたが、1977年当時からすると斬新なものだったのでしょうね。
コブラ
『週刊少年ジャンプ』でSF作品、スペースオペラものというと『コブラ』があります。
「寺沢武一」さんが作者ですね。
私がジャンプを読み始めた1980年代には『コブラ』は既に連載されていたようです。
「されていたよう」と書いた理由は覚えていないからです。
Wikipediaなどを読む限り、私がジャンプを購読した時代と『コブラ』が連載されていた時代は少し被っています。
しかし、おそらくは読んだとしても物語の途中からだったことと、連載が毎週ではなく不定期だったこと、当時子どもの子どもだった私には大人過ぎてスルーしていたか、読んでも理解できずに覚えていないか、していたのでしょう。
後年、古本屋などで読んで内容は少しだけ知っています。
ただ購読した経験も通読した経験もないので、どういう物語か、記憶にほとんど残っていないですね。
いつかジャンプのシリーズだけでも通して読みたいと思っている作品です。
おそらくですが本作『惑星をつぐ者』は『コブラ』の影響も受けているはずです。
『コブラ』に出てきそうな宇宙人も出てきますし、サイコガン的な武器を持った登場人物もいますので。
惑星をつぐ者の思い出
『惑星をつぐ者』の思い出を書いていきます。
私が思い出を語ることは本作の魅力にも繋がるはず。
癖があって古臭い絵柄
1995年当時、私は毎週ジャンプを購入していました。
始まった『惑星をつぐ者』は絵柄の癖が強く、また、当時からしても古臭さを覚えるものでした。
私の中ではどこか「荒木飛呂彦」さんの『バオー来訪者』とイメージが重なっていました。
ジョジョの影響もあるのでしょうけど、私のイメージはバオーの方が強いですね。
今思うと『北斗の拳』の「原哲夫」さんの絵柄にも通ずるような。
彼らに近い絵柄で、もう少し下手に描いた感じです(ごめんなさい)。
似ていると感じた理由は、どこか「劇画」の匂いを醸しているからでしょうか。
絵柄こそあれなものの、その当時のジャンプなど少年誌にはない本格的なSF漫画で、内容の熱さに引き込まれました。
毎回、主人公の「バラダット・ナイブス」が宇宙人たちと戦い、彼らが操る宇宙船や武器、彼らが放つ必殺技(?)に胸踊らせていたものです。
私でも読めたスペースオペラ
先ほど触れましたが、ジャンプのスペースオペラの代表というと『コブラ』です。
当時の私の年齢的に、『コブラ』を読んでいたのかどうか怪しいことと、読んでいたとしても内容を覚えていない作品です。
本作は内容が『コブラ』ほどは大人すぎなかったorわかりやすかったのか、私でも読める漫画でした。
私自身『コブラ』連載期より成長していたことも大きいのでしょう。
先ほど『コブラ』に出てきそうな宇宙人がいると書きましたけど、上の画像の黒い身体の宇宙人がそれです。
名前は「アンブロウ」ですね。
アンブロウは自らの血液を自在に動かして戦います。
面白い発想と思います。
連載終了
ところが、物語はわずか9週の連載で終わってしまいました。
そのときは連載開始から何週目などと数えていませんでしたから、9話どころではなくあっという間に終わった感覚です。
これがジャンプ恒例の「打ち切り」なのでしょう。
「打ち切り」システムがジャンプに存在することは、『バクマン。』が連載される前から読者の私たちも察していました、
本作も打ち切られたのだと当時の私は受け取っています。
でも、こんなに面白い漫画がどうして打ち切られなければならないのか、全く受け入れられなかったですね。
納得がいかなかった思い出です。
打ち切りだったのか?
本作が本当に打ち切りだったかはわかりません。
と言いますのも、本作は「俺たちの戦いはこれからだ」的な終わり方はしていないからです。
途中をだいぶ端折っているのでしょうけど、物語的に大きな破綻はなく完結させています。
予め9話で完結させる構想された物語と思えるくらい。
なので当時を知らない方が読んでもモヤモヤすることなく楽しめる内容になっていると思います。
長続きしない説
打ち切られたのであれば、大部分の読者には本作が面白い作品とは思われなかったということですね。
確かに思い返すと、私の周りで『惑星をつぐ者』の話をする人は1人もいなかったような。
でもなぁという。
本作ももう少し、せめて単行本でいうなら3〜5巻くらいまでは連載を続けて欲しかったです。
それまでは面白かったのに、人気が出たものだから半ば強引に連載を続けた結果、駄作化してしまう作品もあるみたいですね。
あのとき終わっておけば的な。
本作はそうはならずに済んで良かったと自分を納得させています。
『バオー来訪者』にしても『仏ゾーン』にしても『純情パイン』にしても、私が面白いと思える作品は長続きしない傾向にあることは当時から薄々勘づいていましたが。
これらの作品が打ち切りかはわからないですけどね。
いや『純情パイン』は確か、単行本のコメントか何かで作者さんが打ち切り発言をしていたような。
忘れてはいけない作品がありました。
「ジョージ秋山」さんの『海人ゴンズイ』もそう。
あれは当時「面白い」ではなく「そら恐ろしさ」しかなかったですけど、今でも覚えているのですから良くも悪くも思い出深い作品です。
記憶では確か『Dr.スランプ』が終了した次に始まった連載だったような。
『コロコロコミック』ではなく『コミックボンボン』派でありましたし、子ども当時からちょっとマイナーな路線が好きなのでしょう。
興味を持ったら読んでみて
ここまで伝説のSF漫画『惑星をつぐ者』についての思い出を書いてきました。
作品に興味を持った方はいらっしゃいますでしょうか?
全1巻ですからすぐに読み終わります。
興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。
『Amazon』で調べたところKindleで販売されていました。
記事作成時点で446円とのこと。
おわりに
ということで、ジャンプの伝説の打ち切り漫画『惑星をつぐ者』が好きで単行本を持っているよの記事でした。