漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』の8巻を購入しました。
読んだ感想などを書いています。
目次
ガンダムが好き
『ガンダム』が好きです。
ですがヘビーなファンではないですし、観た作品も主に初期か最近のものに偏っています。
ファーストは子どもの頃に再放送で、ΖとZZはリアルタイムで観ました。
映画の逆襲のシャアはテレビで放送されたときに観ました。
OVA作品は、後にTOKYO MXで再放送された0080 ポケットの中の戦争と0083 STARDUST MEMORYを観ました。
第08MS小隊も観た気はしますけど、内容をはっきりとは思い出せないです。
最近ではUCやGレコ、鉄血、ビルドファイターズ、THE ORIGINはテレビで観ました。
漫画は『THE ORIGIN』の1〜14巻までと、近藤和久さんの『機動戦士Ζガンダム』を所有しています。
子どもの頃に『コミックボンボン』を購入していて『プラモ狂四郎』が大好きでした。
ゲームはPS2の『ガンダム戦記』や、アーケードで『連邦vs.ジオン』をプレイしたくらい。
その程度のガンダム好きです。
『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』
カドカワコミックス・エースの単行本『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』は、初めに2巻を買ってそれから1,3,4,5巻と購入しました。
たまたま本作の2巻が108円で売られていて、興味を惹かれて購入したことがきっかけです。
しかし、これからは最新刊に近づくにつれ、100円で売られる可能性は下がってくると予想されます。
今後は購入ペースが遅くなるかなと。
『ジョニー・ライデンの帰還』8巻を購入
今回紹介するのは『ジョニー・ライデンの帰還』の第8巻です。
8巻の表紙。
8巻は「ヴァースキ大尉」です。
背景に描かれているモビルスーツは「ギャプラン」です。
ギャプランは可変モビルアーマーですか。
裏表紙も「ギャプラン」ですね。
そのモビルスーツ形態。
『ブックオフ』で購入
購入した店はいつものとおり、中古本販売チェーンの『ブックオフ』です。
毎度のブッコフ。
価格
本品の購入価格は税込み110円でした。
ではなく、実は8巻も6,7巻と同じく2020年の年始に催された20%セール期間中に購入しました。
なので80円+税の88円ですか。
ジョニ帰8巻の感想
『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』第8巻を読んだ感想です。
三つ巴戦
「サングレ・アスル」を巡る3つの勢力の戦闘が始まりました。
表向きは「ゴップ」地球連邦議会議長の手持ちの部隊「ヴァースキ隊」と、「オクスナー・クリフ」連邦政府首相補佐官の手持ちの部隊というか民間軍事会社「テミス」による戦いです。
主人公「レッド・ウェイライン」とヒロイン(?)「リミア・グリンウッド」、元キマイラ隊の強化人間「ユーマ・ライトニング」のたちも、ジオンの残党を頼って彼らの所有する潜水艦からジャブローに到達しています。
レッドたちは第3勢力で、ゴップ対オクスナーからの漁夫の利を狙って身を潜めている段階です。
狙いは同じ?
テミスは「サングレ・アスル」を外敵から守ることが任務です。
問題は「サングレ・アスルを守りきれない場合」、自分たちがどうすべきかです。
テミスの代表である「ジャコビアス・ノード」がオクスナーに尋ねています。
オクスナーは、守りきれなかった場合、サングレ・アスルを宇宙へ飛ばすよう命じました。
目標は「サイド3」、何でも思想的に近い人間がいるそうで。
サングレ・アスルを破壊をしてしまうと、「ザビ家の復讐装置」のある「ミナレット」とのつながりを失うから。
一方のヴァースキ隊は、ジャブローのどこかに隠匿されている「サングレ・アスル」を制圧し、行き先を再設定して宇宙へ発射、その後確保しようとしています。
実は打ち上げる点では目的は同じなのですね。
しかし当然ながらお互いがお互いの狙いを知りません。
レッドは、戦場に来るであろう「イングリット0」に会うことが目的になるのでしょうか。
以前イングリット0から言われたセリフ「ジャブローへ!!(行け)」の意味を知りたいのでしたっけ。
レッドの内に眠る「ライデンの魂」がレッドを動かしているのかも?
オクスナーの真の狙い
その一方で、ゴップとオクスナーが直々に対決している点も、8巻の大きな見どころになっています。
もちろん、おじさん2人による殴り合いの喧嘩が展開されたのではありません。
2人とも政治家ですから、政治的な駆け引きや言葉のやり取りですね。
おじさん同士、ゴップに至ってはおじいさんと言って良い年齢、オクスナーも片足を突っ込んでいる年齢と思われますが、そんな彼らの政争が見どころになっている漫画、それが『ジョニー・ライデンの帰還』です。
ゴップは連邦議会の議長室(?)にオクスナーを呼び出し、サシで本音を引き出しています。
オクスナーは「宇宙世紀を一度終わらせようと思う」と発言しました。
宇宙世紀を終わらせて、新たな宇宙世紀をやり直す、これが彼の本当の目的。
会話の流れ的に嘘を言えない状況なので、この発言は本心でしょう。
宇宙世紀を終わらせるために「ミナレット」の「ザビ家の復讐装置」を使うつもりです。
ゴップとオクスナーは目的が同じ?
ゴップは「人類の存続」のために動いています。
オクスナーは「宇宙世紀のやり直し」をしたがっています。
大きな捉え方をすれば2人の目的は共通しているようにも見えます。
どちらもアースノイドとスペースノイドとを区別せず、「人類」として1つのまとまりを持たせたいと考えているようには感じられるので。
しかし両者が決定的に異なる点は、ゴップは目的達成のためにミナレットを破壊したいと考え、オクスナーは目的達成のためにミナレットを利用しようと考えていることでしょう。
ミナレットの扱いは真っ向対立しているようです。
「ザビ家の復讐装置」の正体
ミナレットにあるとされる「ザビ家の復讐装置」、その正体についても8巻で語られています。
これは物語上、非常に重要なことですね。
ザビ家の復讐装置、その正体は「アスタロス」です。
私は初めて見るワードでした。
「アスタロス」とは旧ジオン軍が開発した「植物兵器」のことを指すようです。
元は地球連邦が開発したスペースコロニー内で生育可能な植物。
その植物をジオンが改良して繁殖力を従来の10〜15倍にしたものだそう。
アスタロスは繁殖力が激しすぎることから、地球に散布すれば環境を破壊してしまうようです。
既存の植物を駆逐して、植物に依存する昆虫を生きられないようにし、昆虫を食べる動物を生きられないようにし、最終的に人類を含む生物が生きられない環境にする、ということでしょう。
オクスナーの狙いの解釈
カードが出揃った(?)ところで、オクスナーの真の狙いを改めて解釈してみましょう。
オクスナーは、ミナレットにあるとされるザビ家の復讐装置「アスタロス」をスペースコロニーに散布しようとしてます。
アスタロスを地球より多様性に乏しいコロニーで使用すれば、そのコロニーはたちどころに人類が住むことができない環境に変化する。
全コロニーを使えなくしてしまえば、スペースノイドは地球に戻るしか選択肢がなくなる。
それが即ち宇宙世紀のやり直しになる、ということでした。
言葉にしてしまうと案外シンプルな方法です。
毒ガスをコロニーに散布するとか、コロニーそのものを地球に落とすとか、そういうえげつない方法に比べれば、オクスナーのやり方はまだ多少正常な精神の持ち主が考えた内容に思えてしまいます。
毒やコロニー落としに比べれば逃げる時間的な「猶予」があるので。
スコットが!
『FSS』のスコットは元キマイラ隊のメンバーでした。
やはり、という印象です。
何か裏がありそうな描かれ方をしていましたからね。
スコットは「キマイラの主計官をやっていた」と自ら語っています。
この会話は、ミナレットの「ザビ家の復讐装置」について知らなかった、キマイラ隊の残党たちが、「ザビ家の復讐装置」のことを探るため(でしたっけ?)に地球に降りてきていて、スコットが彼らと合流したときに発せられています。
リミアが!
レッドとともにジャブローでの戦闘に参加している「リミア・グリンウッド」も正体が明かされています。
正体と言ってもリミアの場合、本人が身分を隠していた訳ではないでしょうけど。
スコットが、地球に降りたキマイラ隊の残党の1人「クリストバル」に対して下記のように伝えています。
「ジャブローには隊長さんの娘さんも居るよ」
「カラカル隊隊長 ロイ・グリンウッド少佐令嬢 リミア・グリンウッド」
スコットの言葉を受けて、クリストバルはすぐに言葉の意味を察したようです。
読者の皆さんも、この情報だけで誰のことを指している言葉かを察していらっしゃるのでしょうか。
私にはさっぱりわからないですが。
想像するに、ロイ・グリンウッド少佐は「MSV」などに登場していたのでしょうね。
ということはどうやらクリストバルはカラカル隊の元隊員みたいです。
エイシアが!!
「エイシア」について少し情報が入っていました。
エイシアは「ミナレット」の全貌を知る3人のうちの1人ということが6巻でわかっていました。
3人とはヒュー・マルキン・ケルビン大佐とライデンとエイシアのことです。
ヒューはキマイラ隊の編成をした責任者でしたっけ?
今回わかっていたことは、エイシアはライデンの「良い人」だったということ。
恋人ということでしょうか。
妻?
それとも、「どちらか」か「どちらも」かわからないですが、好意を寄せていただけかもしれないですね。
エイシアはユーマとイングリット0が殺してしまったようなもの、だそうですから既に故人のようです。
それでも今後の物語に深く関わってきそうな存在ですね。
アッガイの成り上がり
8巻では久しぶりにモビルスーツの解説も収録されていました。
今回扱われたMSは「アッガイ」です。
『機動戦士ガンダム』の物語の中で、南米アマゾンの地下、巨大鍾乳洞にある地球連邦軍本部「ジャブロー」での攻防戦が描かれました。
「ジャブローに散る!」でしたっけ、あの辺です。
その際に、ジオンの「シャア・アズナブル」率いる特殊部隊がジャブロー内部への潜入を成功させていましたね。
ジムが登場するところです。
シャアは赤い「ズゴック」、部隊員のアカハナたちが「アッガイ」に搭乗していました。
一年戦争におけるジャブロー攻防戦時、どうしてアッガイが連邦本部の鍾乳洞に潜入することができたのか。
その理由にはアッガイの機体性能があったのだ、ということが語られています。
『機動戦士ガンダム』でのアッガイの成果・活躍を裏付けるための後付設定です。
後付はアッガイに限った話ではないでしょうけど。
こういう設定はガンダム世界を奥深いものにしていて面白いですね。
ミノフスキー粒子が散布された環境下において、レーダーが意味をなさずに、MSはステルス性を考慮する必要なく活動できる。
その一方で、敵陣深く侵入する場合の、電子機器による索敵が困難になった。
これらのことから、直接偵察をすることの重要度が増している。
ジオンはこの直接偵察に関してもMSで行う選択をし、その結論生み出されたMSがアッガイであると。
アッガイは高い静粛性(せいしゅくせい)とステルス性を随所に実現させた機体になってるそうです。
可動部分を極力少なくし、加工面でも摩擦を少なくし、防音材も各所に使われ、潤滑油も高性能なものを開発。
曲面を多く採用した機体デザインによりレーダーの反射率を低く抑えていて、赤外線センサー対策に排熱部も頭部に集中させている。
なおかつ高い運動性能も有していると。
本作8巻でもアッガイが登場しています。
ジャブロー三つ巴戦にて、ユーマ・ライトニングがアッガイに乗ってリミアと偵察任務を行っています。
私が子どもの頃は、アッガイはハズレMSの認識でしたね。
消しゴムで当たったらガッカリするレベル。
ガンプラの購入候補にも絶対と言えるくらいに挙がらない。
当時、友だちの間でも全くと言って良いほど話題に上らないMSでした。
漫画『プラモ狂四郎』に登場しても、いまいち楽しめなかった記憶です。
水陸両用MSなら他にいるでしょ、と。
確か物語の序盤、「丸山健」がまだ主人公の「四郎」の敵というかライバルだった頃に使っていましたよね。
あの頃から何十年も経って、ずいぶんと評価を上げたなぁと、価値観って変わるものだなぁと感じます。
当時の私に、アッガイの現在の評価を教えても絶対に信じないと思います。
おわりに
ということで、『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』の8巻が『ブックオフ』で110円の20%OFFで売られていたので、買って読んでみた記事でした。
この辺りが物語のクライマックスなのでしょうか?
もったいぶらずにスパッと終えられれば良い作品になりそうです。
とは言っても記事作成現在19巻まで出ていますから、物語はまだまだ続くのですよね。
この先グダるのではないかと危惧しています。
機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還(8) (角川コミックス・エース)
- 作者:Ark Performance
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2014/03/26
- メディア: Kindle版