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アカネは死ねないのではなく既に死んでいる可能性すらありそうです - アニメ『SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)』9話の感想

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毎週日曜日01:00(土曜深夜)より、TOKYO MXにてアニメ『SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)』が放送されています。

2018年12月2日の放送は第9話「夢・想」でした。

精神攻撃をしたつもりが精神攻撃を受けていたの巻。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

目次

 

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アニメ『SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)』

gridman.net

 

twitter.com

 

アニメ『SSSS.GRIDMAN』、2018年12月2日の放送は第9話「夢・想」でした。

 

主な登場人物

アニメ『SSSS.GRIDMAN(グリッドマン)』の主な登場人物です。

本作の主人公は「響裕太(ひびき・ゆうた)」です。

記憶喪失の状態、両親は出張中。

後述する内海は、記憶喪失以前の裕太のことを「普通としか……まぁ、悪い奴ではない」と言っています。

 

グリッドマン」。

後述する六花の家が営むジャンクショップ「絢」の店内に置かれた古いパソコンから裕太に語りかけた存在で、「ハイパーエージェント」と自ら名乗っています。

使命を思い出せと裕太に語りかけ、彼と融合して突如出現した怪獣と戦いました。

 

内海将(うつみ・しょう)」。

裕太の友人でクライメイトの男の子。

特撮、特にウルトラマン好きのようで、その知識を活かして、モニターに映った怪獣を分析し、弱点を見つける役割になりそうです。

 

宝多六花(たからだ・りっか)」。

裕太たちのクラスメイトの女の子。

裕太は六花の家の前で倒れていて、彼女と彼女の母親が彼を家に運んで介抱、六花の家にあるパソコンのモニターに映ったのがグリッドマン。

戦いにおいては、内海の分析をパソコンのキーボードに打ち込んでグリッドマンに伝える役目です。

 

グリッドマンの仲間、アシスト・ウェポンが4人います。

サムライ・キャリバー」と「マックス」と「ボラー」と「ヴィット」の4名で、彼らは「新世紀中学生」と呼ばれています。

 

サムライ・キャリバーがパソコンの前でアクセスコードを叫ぶと、あちらの世界へ行き、グリッドマンの装備「電撃大斬剣グリッドマンキャリバー」に変身します。

マックスは自動車のような「バトルトラクトマックス」へと変身し、グリッドマンと合体することでグリッドマンが「剛力合体超人マックスグリッドマン」となります。

ボラーは戦車のような「バスターボラー」へと変身し、グリッドマンと合体することで「武装合体超人バスターグリッドマン」に変身します。武器はミサイルとドリルで、ミサイルは「凝固弾頭弾」など複数の種類があり、弾数は「無限」。

ヴィットはガンダムでいうGスカイのような飛行メカ「スカイヴィッター」へと変身し、グリッドマンと合体することで「大空合体超人スカイグリッドマン」に変身します。武器は追尾型レーザー「アップレーザーサーカス」と機銃、スカイグリッドマン形態では、煙幕弾の「ラッキースモークスクリーン」を発射していました。ライトセイバー的な装備も。

グリッドマンがアシストウェポン全員と合体した姿は「超合体超人フルパワーグリッドマン」です。

 

怪獣少女アノシラス(2代目)」。

裕太に世界の秘密、「街の外には何もない」「怪獣は新条アカネの心から生まれた」「アカネは神」であることを教えてくれた存在です。

自身はアカネから生み出された怪獣ではなく、ツツジ台に昔から存在していたようです。

 

新条アカネ(しんじょう・あかね)」。

裕太たちのクラスメイトの女の子。

内海いわく「誰にでも優しい才色兼備・才貌両全の最強女子で、クラス全員に好かれる奇跡みたいな女」だそう。

2話で、怪獣を作っているのはアカネであることが判明しています。外面は良いけど、性格が「かなり」悪い。

 

アレクシス・ケリブ」。

グリッドマンのようにモニターに映っている存在で、アカネが作った模型の怪物を実体化させる能力を持つようです。 

 

臥薪嘗胆怪獣「アンチ」。

アカネがグリッドマンを倒すために作ったオートインテリジェンス怪獣。

人間の少年の姿をしており、アンチはアカネの指示を受けると巨大な怪獣へと変身します。

相手の力をコピーする力、超高速移動、全身から光弾を発する力、両腕から爪を出して攻撃する能力を持っています。

アンチは3話以降、毎回登場しグリッドマンと戦い、そして敗れてます。他の怪獣と違って毎回生き残っています。

 

9話「夢・想」

 

1話で「気炎万丈怪獣 グールギラス」、2話で「因果応報怪獣 デバダダン」、3話で「臥薪嘗胆怪獣 アンチ」、4話で「朝雲暮雨怪獣 ゴングリー」、5話で「多事多難怪獣 ゴーヤベック」と、7話で「幽愁暗根怪獣 ヂリバー」、8話で「捲土重来怪獣 メカグールギラス」を倒した裕太たち。

 

 

9話では、いきなり怪獣が街に現れましたが浮かんだまま動かず、こちらから触れることもままならずにいます。新世紀中学生たちも手を出せません。

では何のために現れたかというともちろんグリッドマンを倒すためです。今回、怪獣を作ったアカネは怪獣を使って裕太たちを眠らせることでグリッドマンとのつながりを断った上で、アカネ自らが裕太たち3人の夢の中に入り、干渉することで自分の思い描く世界を取り戻そうとします。

裕太たち3人はジャンクショップ&喫茶店「絢」で眠っています。内海はいつものようにボラーに脛を蹴られていましたが、それでも目を覚ましません。そんな内海にボラーが少し寂しそうにしていましたか。

 

裕太とアカネが付き合っている

夢では、アカネは裕太に対して本作『SSSS.GRIDMAN』1話の六花の役どころを演じ、さらにアカネが裕太と付き合っている体で話を進めて裕太に接近していました。記憶喪失ですからね、裕太は。

六花には、アカネから近づいて自らを名字ではなく名前で呼ばせたり、家が隣り同士(という設定)で六花を家に招いていたり、他のクラスメイトと一緒にネズミの国に遊びに行く誘いをかけたりと接近していました。

内海には、怪獣好き同士ということで近づき、友だちとして一緒に「中野ブロードウェイ」と思われる場所に、怪獣のグッズを買いに遊びに行って接近していました。

裕太は恋人、内海は友だち。内海はアカネを好きでしたよね? ……可哀想に。

 

アカネはなぜ夢を見せているのか?

どうしてアカネが今回裕太たちに夢を見させたかというと「それが本来の形だから。私を好きになるために作られたんだから」とアカネはアレクシスに言っていました。

 

作品の舞台となっている(ツツジ台でしたっけ)街は、アカネの他は全てコンピュータワールドでアカネが設定した人物たち、ということだったと思いますので、創造主=神であるアカネは当初の狙いどおりの設定に戻そうとしているのでしょう。

ところがアカネが設定したキャラクターたちは自分たちの意思で世界を拒絶しようとしている、と。

 

アカネにとってグリッドマンが邪魔だけど物理的にはなかなか勝てないから、別の方法、つまり精神攻撃を仕掛けることにした、だがしかし……ということでしょうか。

しかしながら、裕太たちにはそれに屈することなく、アカネの誘惑に打ち勝って夢から覚めていました。でもまぁ内海はよく戻れましたね、彼が一番危うい夢を見ていたように思えます。

 

アンチは「怪獣」ではない?

アンチは今回ジャンクショップ&喫茶店「絢」に現れました。新世紀中学生たちに対してグリッドマンを出せと。

マックスが怪獣を倒さない限りグリッドマンは現れないと言うと、アンチは素直に怪獣を倒しに向かいました。しかしアンチであっても怪獣に触れることができません。

アンチは自分にはグリッドマンを倒すしか道はないと言いますが……道とは何なのでしょうね。アカネに認めてもらうこと=この世界に存在することでしょうか?

 

怪獣を倒すために現れた、詳しくは後述しますが「合体戦神パワードゼノン」の元へ駆け寄り、パワードゼノンの剣の部分になっているサムライ・キャリバーに携帯をかけて、どうして怪獣がいなくなったのにグリッドマンが現れないのかと聞くアンチ(携帯をかけるところがやはり素直な子です)。

サムライ・キャリバーは、グリッドマンが現れないのは「その必要がないからだ」と答え、さらに「グリッドマンはお前の相手なんかしない」と言います。当然、アンチは何故だと聞き返すと、キャリバーは……

 

お前が心を持った生き物だからだ

 

……と答えると、キャリバーの言葉に対してアンチは「俺は怪獣だ!!」と大声を張り上げていました。

 

考えてみると、アンチだけが他の怪獣とは異なり普段は人間の姿をしていますし、アカネが他の怪獣のように模型を作った描写も記憶している限りなかったように思います。

今回キャリバーはあくまで「生き物」とアンチを表現していたため、彼がアカネが作った怪獣ではないけれでも「人間」でもないことを指していると受け取れます。

それらを総合すると、アンチは「怪獣少女アノシラス(2代目)」のような存在なのではないか、と考えられます。要するに、アカネが作りアレクシスが実在化させた怪獣ではなく、以前から存在していた生き物ではないかということです。

 

アレクシスは、今回現れた怪獣を倒そうとするアンチのことを、「アンチくんは一周周ってグリッドマンのことを好きなんじゃないかなぁ」などとアカネに話していました。

確かに彼自身が無自覚なだけで事実そうなりつつありますね。でも「一周周って好き」なら、元から好きということになりませんかね。

 

アカネはもう死んでいる?

今回9話で疑問に思うことは、終盤にアカネが工場でしょうか? 高いところから地面に落ちたのですが、死なずに再び歩き始めていたことです。

初め、この描写は世界の創造主=神であるアカネは世界が存在する限り死ぬことが許されない、という意味かなと思っていました。死にたくても死ねない説。

いや、それ自体は正しいことかもしれませんけど、もっと踏み込んで考えるならば「アカネは既に死んでいる説」もあり得る話かと思います。

 

墓場のシーンが意味深

今回、裕太の夢の中に入って彼の彼女を演じ、彼を夢の世界に居続けさせようとしていたアカネでしたが、グリッドマンの介入もあって裕太に断られてしまいました。裕太は現実世界(といってもアカネが作った世界ですが)に戻る選択をしたのです。

 

裕太が夢を夢と気づけたきっかけが、10月なのになぜかセミが鳴く夏の気候になっている墓場に2人でいるシーンで、1話でアカネ(が作った怪獣)によって消された問川さんの墓を裕太が見たことでした。グリッドマンや仲間のことなどを思い出したのですね。

 

この、「どうして10月なのに夏の、しかも墓場のシーンを唐突に見せたのか」という点が個人的に非常に気になっています。

 

夢なのだから意味不明な設定や急激な場面転換は不思議じゃないと言われると確かにそのとおりです。しかし、布石をガンガン詰め込んでくるグリッドマンの制作陣のことですから、その意味不明で不思議な設定にも意味をもたせていると思うのですよね。

 

一つ前の見出しの内容に書いた、アカネは既に死んでいる説にも繋がっているのですが、墓場を見せた意味はアカネは既に死んでいることを示唆しているのではないか、と思えるのです。

10月なのに夏だということの意味は、アカネが夏に亡くなったことを示唆しているのではないでしょうか。

問川家の墓の隣りに、墓石などが何も設置されていないスペースがありました。あの空スペースにも意味がありそうですよね……アカネの墓、なんてことも?

 

とすると、裕太が夢のアカネに別れを告げるときに「俺はそっちには行けない」と言っていましたけど、「そっち」とは「彼岸(死後の世界、この世ではない場所)」のことでしょうか?

 

悪夢に取り憑かれている?

しかし、仮にアカネが既に死んでいる人間だとすると、世界を創造することなどできるのか疑わしくもなってきます。既に死んでいる、というところまで踏み込んでしまうとさすがに踏み込みすぎかもしれません。

 

ここはアカネが死んでいると捉えるのではなく、アカネは夏くらいからずっと悪夢に取り憑かれていて、悪夢から抜け出せずにいる、という考え方もあり得るかなと感じられます。

 

アカネに悪夢を見させている存在が物語のラスボスではないでしょうか。

ラスボスはアレクシス、あるいはアレクシスが言葉にしていた「お客様」である可能性もありそう。

そういえば以前、アレクシスがグリッドマンのことも「お客様」と呼んでいたことは意味があるのでしょうか。

 

六花とアンチの関係

改めて9話を見ても、六花の存在は不思議です。

六花は、アカネから特別だと言われていましたし、8話では「私の友だちとして、私の怪獣から作られたとも言われていました。

 

アカネが8話で言った「私の怪獣」とは、今のところアンチのことを示している可能性が極めて高いです。

 

dysdis.hatenablog.com

 

六花はアンチから作られた存在ということ?

アンチにそのような能力があるとは思えないですが……でも、以前アンチも怪獣を作っていましたか。

 

それが正しいことならば、前回書いた、六花の黒目の色はほとんどが青で少し赤が含まれている場所があることの符合もついているように思えます。

アンチの黒目部分は赤いから。六花は親であるアンチの目の色を一部受け継いでいる。

 

そういえば、アンチが登場した回では、六花が公園で独りでいるアンチに弁当でしたっけ? パンでしたっけ? を食べさせていたり、他の回では家に連れて行って風呂にも入れてやりました。

普通なら、子どもとは言え見ず知らずの人間に食糧を分け与えたり、ましてや自宅に連れていき風呂に入れてやるなど、女子高校生はやらないことかと思います。いえ、そういう人もいるかも知れませんけど、滅多にいないでしょう。

 

そういった六花の行動も、無意識にアンチに親近感を抱いてしまい、つい声をかけてしまった……と考えると合点がいきます。だって親なのですから、見て見ぬふりなどできません。

 

六花が話そうとしていることは何か?

9話のラストシーンで、夢から目覚めた六花が裕太と内海と新世紀中学生たちにあることを話そうとしていました。

話す内容はほぼ間違いなくアカネのことです。アカネの何について話そうとしているのでしょう?

六花の様子から、六花はアカネの過去を知っていそうです。過去とはアカネがこの世界を創り出すより前のこと。

六花が夢から覚めたときに、アカネは「夢でも届かないの?」と言っています。夢でも、ということは現実でも想いが届かなかったのですよね。

 

合体戦神パワードゼノン

9話では、現れた夢を見させる怪獣を倒したのはグリッドマンではありませんでした。

裕太たちが夢が夢であることを認識した瞬間、怪獣が実体化しました。

実体化したということはつまり質量を持ったということで、他の物理的な干渉が可能になり、新世紀中学生たちが戦える状況になったのです。

現実世界の怪獣はグリッドマンでは倒せませんし、裕太たちも現実ではまだ眠ったまま。今回は新世紀中学生たちだけで怪獣を倒すことになりました。

 

4人同時にアクセスコードを唱えてアシストウェポンのメカとなり、グリッドマンなしに4体のアシストウェポンだけで合体して、「合体戦神パワードゼノン」となりました。

胴体がボラーで、腕部と背部がヴィット、脚部がマックス、バトルアックス的な武器がキャリバーでしたか。頭部は背面からクルッと180度回って現れました。

で、倒したと。グリッドマンがいなくても勝てるなら、グリッドマンがいる必要性が……とは思ってはいけません。

 

おわりに

アカネのことを長々書きましたけど、結局アカネは何者なのか、生きているのか死んでいるのかもはっきりとはわからないですね。

死ねない設定であるなら、死亡フラグは立たない、これは強いですね。アカネが裕太のことを好きなら、裕太たちの味方になるフラグっぽくもありますし、次回から最終盤に向けて大きく動くでしょう。

 

9話は作画が独特でした。これまでとは人物描写が異なるというか独自性が強いものになっていました。作画崩壊的な意味ではなく、『キルラキル』辺りの『TRIGGER』らしい絵作りのように見えました。8話までの方がむしろ、私のイメージしている『TRIGGER』とは違っていましたね。それぞれに良き。

9話は五十嵐さんという方の絵コンテだそう。

 

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