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萬平があの男と再会!神部を使って印鑑を送った意味は何でしょう? - NHK朝ドラ『まんぷく』29話の感想

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NHK連続テレビ小説『まんぷく』、2018年11月2日放送の第29話はあの男との再会がありました。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

目次

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『まんぷく』5週「信じるんです!」

www.nhk.or.jp

 

朝ドラ『まんぷく』は、2018年10月29日月曜日から第5週「信じるんです!」が放送されています。

物語の舞台は昭和20年夏の大阪です。

 

ヒロインは「立花福子(たちばな・ふくこ、演:安藤サクラ)」です。

福子は今井家の末娘です。貧しいながらも愛情をたくさん受けておおらかに育った楽天家で、食べることが大好きな人です。

「大阪東洋ホテル」のフロント係として働いていましたが、第3週のラストに萬平と結婚をし、同時にホテルを退職しました。

結婚したことで名字が今井から立花に変わりました。

第4週では太平洋戦争に入って、夫と母の3人で兵庫の上郡に疎開しています。

 

福子の母は「今井鈴(いまい・すず、演:松坂慶子)」、福子の長姉は「咲(さき、演:内田有紀)」、次姉「克子(かつこ、演:松下奈緒)」です。

 

咲は年齢30歳前にして「小野塚真一(おのづか・しんいち、演:大谷亮平)」と結婚をし、名前も小野塚咲となりましたが、昭和17年春、結核を患い亡くなりました。

真一は戦争時に軍から召集を受け、その後消息はわかりません。

 

克子は名字が「香田」です。夫がいます。

夫は売れない芸術家・画家「香田忠彦(こうだ・ただひこ、演:要潤)」で、長女「タカ(演:岸井ゆきの)」、次女「吉乃(よしの、演:濱田優音)」、長男「重之(しげゆき、演:栗田倫太郎)」、次男「学(まなぶ、演:西村竜直)」の4人の子どもがいます。

家計は苦しく香田の実家から援助をしてもらっている様子。

 

太平洋戦争では真一と忠彦が召集されています。戦争後も消息不明。

 

福子の父は1話時点で既に他界しています。色々な物に手を出した挙げ句に亡くなったのだそう。鈴が言うには山師だったと。

 

福子の女学校時代からの友だちには、専門学校に通う「鹿野敏子(かの・としこ、演:松井玲奈)」とタイピストの学校に通う「池上ハナ(呉城久美)」がいて、大阪東洋ホテルの先輩でフロント係の「保科恵(ほしな・めぐみ、演:橋本マナミ)」とも仲がよくなっています。

太平洋戦争では疎開をして大阪を離れています。

 

福子と結婚したのは発明家「立花萬平(たちばな・まんぺい、演:長谷川博己)」です。

「たちばな工房」という店を経営していましたが、後述する加地谷が共同経営者となったことをきっかけに会社が大きくなり社名も「理創工作社(りそう・こうさくしゃ)」が変わっています。

しかし加地谷に騙され、憲兵に捕まり拷問を受けていました。その拷問の影響か、身体の不調がなかなか治らず、太平洋戦争時に二度、軍から召集を受けましたがいずれも適性検査に引っかかり家に帰されています。

 

萬平の周りは、萬平を裏切った会社の共同経営者「加地谷圭介(かじたに・けいすけ、演:片岡愛之助)」、萬平を評価したり捨てたりする世良商事の社長「世良勝夫(せら・かつお、演:桐谷健太)」がいます。

「たちばな工房」から萬平たちの下で働いている「竹ノ原大作(演:宮田佳典)」も。

 

加地谷は萬平を騙した際に憲兵の一人と結託をしていたことがバレて逃亡生活をしていて、世良と大作は太平洋戦争時に軍から召集を受け入隊していました。戦後の消息は不明。

 

咲に惚れていた歯科医「牧善之介(まき・ぜんのすけ、演:浜野謙太)」は、恵と結婚をしています。

牧と恵は戦後2ヶ月ほどで福子たちと再会を果たしました。生存。

牧と同じく福子に惚れていたホテルの調理室係「野呂幸吉(のろ・こうちき、演:藤山扇治郎)」は、牧と同様に恵に鞍替えしていましたが、軍に入隊をしている間に牧に恵を奪われてしまっています。戦後の消息は不明。

 

泥棒は帝大卒

前回28話で、福子たちが居候している、姉・克子たちの香田家に泥棒が入りました。

泥棒はすぐに捕まり、復員兵の「神部茂(かんべ・しげる、演:瀬戸康史)」と判明します。

戦争が終わって朝鮮から日本に戻ったけど、家は焼けてなくなり唯一の肉親であった母も亡くなり、仕事もお金もなく、自棄になって泥棒に入ったということでした。

福子たちは彼を警察には突き出さず、それどころか空腹で倒れた彼に「すいとん」を食べさせてやってもいました。

一度は家から出て行った神部でしたが、その翌朝には再び香田家にやって来て、そのまま居座ろうとしています。

 

神部はハンコ屋の仕事を手伝おうとしますが、鈴は泥棒は出て行けと突き放します。萬平は神部のことは特に気にしていないようです。

そんなとき、子どもたちが手持ち無沙汰な様子を見せたことから、克子は勉強でもしといてと言うと、神部は「俺が勉強を教えます」と乗り出してきました。

泥棒の君が何を言っているのか、的なツッコミを受けると神部は……

 

「でも、大阪帝大を卒業しました」

 

……と反論するのです。

帝大卒が本当かどうかは本人は証明していませんでしたし、鈴は「口から出まかせ」と言っていましたが、その直後のシーンでは既に子どもたちに勉強を教えています。

泥棒が自分の子ども(や姪甥、孫)に勉強を教えるなんてことがあって良いのだろうかという思いも特に鈴にはあるようでしたが、福子は……

 

「掘り出し物かも」

 

……と言っていて、萬平も「なかなか良い奴じゃないですか」と言っていることから、受け入れそうです。

 

神部は忠彦のアトリエで寝泊まりすることにし、それまでアトリエで寝ていた鈴は再び福子たちと3人で寝ることにしました。

神部は忠彦の描いたフクロウの絵が怖いみたいです……フクロウの目がこちらを凝視していて。

 

忠彦の目

目というと、克子の夫・忠彦の目が悪くなっていることが今回の放送で判明しています。

 

前回、フィリピンから復員(軍務を解かれ帰郷)した忠彦は、ハンコ屋で何か手伝える仕事はないかと萬平たちに求めます。

克子は、あなたは以前のように絵を描いてくれれば良いと言い、彼も自身のアトリエに向かいましたが、しばらく経つと作業場となっている居間に戻って来て、やはり仕事を要求します。

 

事情を聞くと、出征中にをやってしまったそうです。

敵の照明弾が近くに落ちて以来、色の見分け、特に緑と赤の見分けがつかなくなってしまった、と忠彦は言います。

軍医には既に診てもらっていて、こういうものは治らないと告げられたそうです。

 

色の判別がつかなくなる、これは画家としては致命的なことでした。

画家の仕事は続けず、仕事に就くと言っています。鈴は嬉しそうでしたが……という。

 

色が見分けられずとも視力はあるのですから、色を塗らずに絵を描けば良いと思うのですがどうなのでしょう?

絵でなくとも、写真を撮ったり図面を描いたり、色を使わないで能力を活かせる道もない訳ではなさそうに思います。

 

「あの男」との再会

月曜日は牧と恵、火曜日は世良、水曜日は敏子、木曜日は忠彦と、1日1人ずつ再会を果たしている福子たちです。

今回の木曜日は、萬平を陥れたあの、加地谷との再会がありました。

 

季節は昭和20年(1945年)の夏から冬へと移っています。

福子と萬平が闇市へ赴くと、そこでハーモニカを吹いている男が一人いて、その男が加地谷だったのです。

 

加地谷は「理創工作社」で萬平と並び共同経営者であった人物です。役職は社長ということもあって、共同経営者のはずの萬平に対しても上から物を言い、挙句の果てには邪魔に感じた萬平を会社から排除しようと、ジュラルミン横流しの罪を萬平に着させました。

犯行は福子や世良、大作たちのおかげで、加地谷と憲兵が結託したものであることがわかり、協力した憲兵は軍法会議にかけられ、加地谷は身の危険を感じ逃亡、そのまま戦後まで一度も萬平の前に姿を現しませんでした。

 

その加地谷が大阪に戻っていて、闇市でハーモニカを吹いて金を稼いでいたのです。稼いでいたと言うより、金を恵んでもらっていたと表現した方が適切でしょうか。

 

終結宣言

福子たちの存在に気がつくや、加地谷は逃げようとしました。が、萬平が加地谷の腕を捕まえて離さなかったことで、観念したようです。

 

「久しぶりやな、立花くん」などと呑気な挨拶をするものですから、福子は怒りました。

 

怒るのも当然。加地谷の罠にはまった萬平は憲兵に誤認逮捕され、投獄され、激しい拷問を受けて全身傷だらけとなって、無実を証明し釈放された後も体調がなかなか戻らず、一時は腹膜炎を起こして生死の境を彷徨ったのですから。

 

怒る福子に、そして萬平に「本当に申し訳なかった」と頭を下げる加地谷。

それを見た萬平は、福子に対して、加地谷を許すも許さないもないのだと諭します。

「もう憲兵はいないんだ。加地谷さん、もうあなたのことを追いかける人はいませんよ」などと言いました。

  

萬平は、憲兵隊に捕まったおかげで福子と一緒になれたようなもの、本件はもう終わりだと宣言し、その場を立ち去りました。

福子は到底納得いかないのですが、夫が終結宣言をしたのですから、それ以上は何も言いませんでした。

 

印鑑と言付け

加地谷は、あの頃どうして萬平を悪者にしようとしていたのかわからない、あれこれ上から指図していたけど実は萬平の才能が羨ましかったのかもしれない、と正直にあの頃の想いを吐露していました。

 

また、ほとほと自分が嫌になった、生きている意味がわからない、加地谷圭介という人間は戦争で死んだ、日陰に生きていくとも言っていて、これから社会の表舞台に立つ意思はない様子を見せました。

 

そんな、これからの人生を半ば諦めたかのような言葉を吐いた加地谷に対して、萬平は後日、神部を遣って加地谷にある物を届けさせました。

 

ある物とは、彼の名字が掘られた印鑑でした。

真っ当な人生を送ってくれという萬平からのメッセージでしょう。

 

そして「諦めないで、どうか生き抜いてください。あなたの人生の主役はあなたなのですから」とのメッセージも言付けています。

 

受け取った加地谷は「すまん、立花くん。おおきに……」と泣きながら感謝するのでした……。

 

おわりに

萬平は人が良すぎる気もしますが、これをきっかけに加地谷が立ち直って、萬平たちの危機を救ってくれる存在になるのではないかと期待します。そうであって欲しい。

 

神部は、福子の言うとおり思わぬ掘り出し物になりそうで、萬平の右腕的存在になっていきそうですね。

忠彦が戻ったことで、香田家は一気に大所帯になりました。そろそろ福子たちが家を出ていく段階になるでしょう。

 

後は、真一と大作と野呂の安否です。1日1人の法則が続くならば、明日は3人の誰かが現れる、あるいは戦死が判明するはずで……少し怖い。

 

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