NHK連続テレビ小説『まんぷく』、2018年10月30日放送の第26話はあの男との再会、そして萬平のひらめきでした。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
『まんぷく』5週「信じるんです!」
朝ドラ『まんぷく』は、2018年10月29日月曜日から第5週「信じるんです!」が放送されています。
物語の舞台は昭和20年夏の大阪です。
ヒロインは「今井福子(いまい・ふくこ、演:安藤サクラ)」です。
福子は今井家の末娘です。貧しいながらも愛情をたくさん受けておおらかに育った楽天家で、食べることが大好きな人です。
「大阪東洋ホテル」のフロント係として働いていましたが、第3週のラストに萬平と結婚をし、同時にホテルを退職しました。
第4週では太平洋戦争に入って、夫と母の3人で兵庫の上郡に疎開しています。
福子の母は「今井鈴(いまい・すず、演:松坂慶子)」、福子の長姉は「咲(さき、演:内田有紀)」、次姉「克子(かつこ、演:松下奈緒)」です。
咲は年齢30歳前にして「小野塚真一(おのづか・しんいち、演:大谷亮平)」と結婚をし、名前も小野塚咲となりましたが、昭和17年春、結核を患い亡くなりました。
真一は戦争時に軍から召集を受け、その後消息はわかりません。
克子は名字が「香田」です。夫がいます。
夫は売れない芸術家・画家「香田忠彦(こうだ・ただひこ、演:要潤)」で、長女「タカ(演:岸井ゆきの)」、次女「吉乃(よしの、演:濱田優音)」、長男「重之(しげゆき、演:栗田倫太郎)」、次男「学(まなぶ、演:西村竜直)」の4人の子どもがいます。
家計は苦しく香田の実家から援助をしてもらっている様子。
太平洋戦争では真一と忠彦が召集されています。戦争後も消息不明。
福子の父は1話時点で既に他界しています。色々な物に手を出した挙げ句に亡くなったのだそう。鈴が言うには山師だったと。
福子の女学校時代からの友だちには、専門学校に通う「鹿野敏子(かの・としこ、演:松井玲奈)」とタイピストの学校に通う「池上ハナ(呉城久美)」がいて、大阪東洋ホテルの先輩でフロント係の「保科恵(ほしな・めぐみ、演:橋本マナミ)」とも仲がよくなっています。
太平洋戦争では疎開をして大阪を離れています。
福子と結婚したのは発明家「立花萬平(たちばな・まんぺい、演:長谷川博己)」です。
「たちばな工房」という店を経営していましたが、後述する加地谷が共同経営者となったことをきっかけに会社が大きくなり社名も「理創工作社(りそう・こうさくしゃ)」が変わっています。
しかし加地谷に騙され、憲兵に捕まり拷問を受けていました。その拷問の影響か、身体の不調がなかなか治らず、太平洋戦争時に二度、軍から召集を受けましたがいずれも適性検査に引っかかり家に帰されています。
萬平の周りは、萬平を裏切った会社の共同経営者「加地谷圭介(かじたに・けいすけ、演:片岡愛之助)」、萬平を評価したり捨てたりする世良商事の社長「世良勝夫(せら・かつお、演:桐谷健太)」がいます。
「たちばな工房」から萬平たちの下で働いている「竹ノ原大作(演:宮田佳典)」も。
加地谷は萬平を騙した際に憲兵の一人と結託をしていたことがバレて逃亡生活をしていて、世良と大作は太平洋戦争時に軍から召集を受け入隊していました。戦後の消息は不明。
咲に惚れていた歯科医「牧善之介(まき・ぜんのすけ、演:浜野謙太)」は、恵と結婚をしています。
牧と恵は戦後2ヶ月ほどで福子たちと再会を果たしました。生存。
牧と同じく福子に惚れていたホテルの調理室係「野呂幸吉(のろ・こうちき、演:藤山扇治郎)」は、牧と同様に恵に鞍替えしていましたが、軍に入隊をしている間に牧に恵を奪われてしまっています。戦後の消息は不明。
靴磨き
昭和20年(1945年)10月、福子と萬平と鈴は疎開していた兵庫の上郡から大阪に戻っています。
同じく疎開先から戻ってきた福子の姉・克子の家に居候しています。
克子の4人の子どもたち長女「タカ」と次女「吉乃」、長男「重之」、次男「学」は、靴磨きをしてお金を稼いで家計の足しにして欲しいと母に渡していました。
克子はそんな子どもたちの行動に涙していました。
お金がなくて苦しいのは事実で、それを助けてくれるのはありがたいけれど、子どもを働かせることが辛いのです。
タケノコみたいな生活
鈴は今、自分達が置かれている状況を「タケノコみたいな生活」と比喩表現していました。
「タケノコを皮を剥くみたいに1枚1枚着ている物がなくなっていく」から。
「なるほど! それは上手い言い方だ。山田くん座布団一枚持ってきて」
いや、山田くん座布団一枚持ってきてとは言いませんでしたが、そう感心する萬平。
しかし、実際に着物を売っているのは福子や克子で、鈴は自分の着物を1枚も手放しておらず、売っているなら上手い言い方かもしれないけど、と不満を口にしたのは福子です。
「萬平は何もしないのか、結婚をするとき福子にお金の苦労をさせないって言ってたわよね? させてますよ、貧乏に」と、自分のことを棚に上げて萬平を避難し始めます。
発明家なのだから、会社がなくなったって皆が欲しがる物を考え出すとかできないの?と。
確かに発明家としての仕事はできていないものの、上郡に買い出しには行っていますし、そもそも福子に文句を言われるならまだしも、な〜んにもしていない鈴から言われる筋合いはないような……。
しかし、萬平は鈴の方へ座り直し「申し訳ない」と謝るのでした。彼には忸怩たる思いがあるはずですが。
すいとん
毎日毎日毎日毎日「すいとん」です。福子たちは嫌いになるくらい、うんざりするくらい毎日「すいとん」ばかり食べて生きています。
そんな食生活に、さすがの鈴も折れて、自分の着物を闇市で売って良いと言ってくれました。しばらくはすいとん生活から離れられるかもしれません。
あの男と再会
翌日、早速鈴の着物を売りに闇市に向かった福子と鈴。
「ゆうき」と言っていたので「結城紬」と思われる鈴の着物は良い代物のようですけど、闇市の売人たちは少しでも安く仕入れて少しでも高く売りたいですから、安値を付けてきます。
150円と言っていたでしょうか。
存外なほど低い値段をつけられた鈴は、あなたはこの着物の価値がわかっていないと憤りますが、立場は買い手の方が上、嫌なら買わんなどと言って突っぱねています。
そこ割って入って来たのが「世良」でした。
世良は交渉をしているのが福子と鈴とわからずに割って入っていて、福子から声をかけられ初めて福子だと気がついたようでした。
A-2ジャケットのようなレザーのフライトジャケット、ハンチング、マフラー(?)のような出で立ちをしていました。
世良は克子の家に招かれ(押しかけ?)、萬平とも再会しています。
世良は今も会社をやっています。「『世良商事』は健在や」と。
と言っても従業員はおらず、闇市の業者のようなことをやっているみたいです。のような、というかそのもの。
「違法に物を仕入れて売りさばく。金のない奴から安う買い叩いた物を、金のある奴に高う売る」
それであのとき鈴の結城を横から割り込んで買い取ろうとしていたのですね。結局世良が300円で買ったようです。それを3倍の値を付けて売ると。
福子や克子に悪い人だと言われた世良は、このご時世にええ奴も悪い奴もおるかいなと反論。せやろ立花くん、と萬平に同意を求めています。
何だかんだ奮起を促してくれていますから、世良は良い人ですね。いや悪人ですが。
不公平な時代
「今は不公平な時代ですわ」と切り出す世良。
「戦死した人間と無事だった人間。抑留された人間と帰国できた人間。戦犯にされた人間と免れた人間。闇で儲けられた人間と儲けられなかった人間。飢えてる人間とたらふく食うてる人間。焼け出された人間と焼け残った人間」
「不公平が当たり前やのに、それに文句を言うとる時点でもうアカンのです」
世良の言葉はある意味で非常に正しい。法的には間違えているのですが。
ひらめき
帰り際、世良は「君は僕が言うてることがわかっとるはずや。僕は残念やで、立花くんが不公平の負け組でくすぶってるのが。なぁ」と萬平に発破をかけていました。
何も言い返さ(せ)なかった萬平ですが、思うところはあったようです。
夜、部屋で福子が萬平に日中に配給所で目の当たりにした出来事を話していました。
それは配給を受けたくても自分の身分証明すらできずに受けられない人がいること。
家も家財道具も何もかも焼けてしまった人は、自らを証明しようがないのです。そんな人は一人や二人じゃなくたくさんいる。
せめて判子だけでもあれば配給を受けられたかもしれないのに、という福子の話を聞いた萬平はひらめきました。
「判子があれば良いのか。なら作ってやれば良いじゃないか」と。
おわりに
月曜日に牧と恵、火曜日に世良と来たので、水曜日、木曜日と一人ずつ再会する流れにあるようなないような。
朝ドラの次に放送される生活情報番組『NHK あさイチ』のオープニングでは、司会の「近江友里恵」アナウンサーが野呂くんの名前を出していましたが、彼の消息もそろそろ明らかになりそうです。
先週土曜日に放送された第5週の予告映像では、「瀬戸康史(せと・こうじ)」さんが登場していたので、彼もそろそろでしょう。
加地谷も、ですね。