ディスディスブログ

気分変調症の男がテレビ番組の感想やカメラ、ファッションのことなどを書きます

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まさか最終回に「こばやん」をぶち込んでくるとは! - 朝ドラ『半分、青い。』156話と作品全体の感想を書きました。

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NHK連続テレビ小説『半分、青い。』、2018年9月29日放送の156話は、そよ風ファン改め「マザー」の発売記念パーティーとプロポーズでした。最終回です。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

目次

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『半分、青い。』最終週「幸せになりたい!」

www.nhk.or.jp

 

2018年9月24日月曜日から朝ドラ『半分、青い。』の第25週(最終週)「幸せになりたい!」の放送が始まりました。

物語の舞台は再び東京、時代は2011年(平成23年)11月。

本作のヒロインは「楡野鈴愛(にれの・すずめ、演:永野芽郁)」です。

鈴愛は小学3年生時、おたふく風邪が内耳に感染して急性発症する「ムンプス難聴」なる症状を起こして、左耳を失聴しました。

鈴愛は楡野家の長女。1971年(昭和46年)7月7日生まれ、アラフォーです。

森山涼次と結婚して「森山鈴愛」となり、「花野(かの)」と名付けた女の子を出産しています。

が、第18週で涼次と離婚して楡野姓へ戻り、一時は実家に戻っていましたが、25週現在再び東京へ行って、律と2人で「スパロウリズム」という会社を立ち上げています。

 

鈴愛の実家の楡野家は、岐阜県にある東美濃市、「東美濃(ひがしみの)」という架空の町の、「梟(ふくろう)商店街」という場所で「つくし食堂」を経営しています。

鈴愛の母が「楡野晴(にれの・はる、演:松雪泰子)」、父が「楡野宇太郎(にれの・うたろう、演:滝藤賢一)」、弟が年子の「楡野草太(にれの・そうた、演:上村海成)」です。

24週時点で、晴さんは「胃がん」を患っていて、胃の一部を切除する手術をしたものの、術後の5年生存率は50%と医師に宣告されています。

祖母「楡野廉子(にれの・れんこ、演:風吹ジュン)」は、1980年時点で既に他界していて、空の上から声(ナレーション)のみの出演に変わっています。

祖父「楡野仙吉(にれの・せんきち、演:中村雅俊)」も2008年に他界、享年88。

2008年時点で草太が新しい店長となって、「ふわとろカツ丼」を看板メニューに店を盛り返しています。

草太には「里子(さとこ、演:咲坂実杏)」という嫁がいて、「大地(だいち)」という息子もいます。

また、草太には「健人(けんと、演:小関裕太)」という弟子もいます。

健人は後述する麗子と結婚をしていて、つくし食堂2号店の「センキチカフェ」で働いています。

 

鈴愛と同じ日同じ病院で生まれた幼馴染みが「萩尾律(はぎお・りつ、演:佐藤健)」です。

律は一流企業の「菱松電機」に勤めていましたが、25週から鈴愛と一緒に「スパロウ・リズム」を起業しました。

律の家は写真店「萩尾写真館」を営んでいます。

父は「萩尾弥一(はぎお・やいち、演:谷原章介)」で、律の母が「萩尾和子(はぎお・わこ、演:原田知世)」です。

和子は21週の2008年に亡くなっています。

 

鈴愛と律の同い年には「ブッチャー」こと「西園寺龍之介(さいおんじ・りゅうのすけ、演:矢本悠馬)」と、「木田原菜生(きだはら・なお、演:奈緒)」がいます。

2人は結婚をしています。

 

ブッチャーの家、西園寺家は不動産屋を経営しているお金持ちの家です。

父が「西園寺満(さいおんじ・みつる、演:六角精児)」で、母が「西園寺富子(さいおんじ・とみこ、演:広岡由里子)」、姉が「西園寺麗子(さいおんじ・れいこ、演:山田真歩)」です。 

菜生の家は梟商店街の洋品店「おしゃれ木田原」です。

菜生の父は「木田原五郎(きだはら・ごろう、演:高木渉)」、母が「木田原幸子(きだはら・さちこ、演:池谷のぶえ)」です。

「岡田医院」の院長「岡田貴美香(おかだ・きみか、演:余貴美子)」も登場します。

 

2007年末、鈴愛と結婚をしていた「森山涼次(もりやま・りょうじ、演:間宮祥太朗)」は鈴愛に離婚を切り出し、離婚をしました。

涼次は、師匠でもある映画監督の「元住吉祥平(もとすみよし・しょうへい、演:工藤工)」等から、小説『恋花火』の脚本と監督を任されています。

2008年時点で涼次は監督として有名になりつつあり、2011年には鈴愛と和解しています。

 

鈴愛の漫画家時代の仲間、漫画家として有名になったボクテこと「藤堂誠(とうどう・まこと、演:志尊淳)」と漫画家を辞めて結婚をした「小宮裕子(こみや・ゆうこ、演:清野菜名)」とは現在も交流があります。

鈴愛の漫画の師匠「秋風羽織(あきかぜ・はおり、演:豊川悦司)」と、秋風の秘書「菱本若菜(ひしもと・わかな、演:井川遥)」も同様です。

 

「こばやん」再登場

鈴愛と律の「スパロウリズム」が製作した

「そよ風ファン」は鈴愛の思いつきで

「マザー」へと商品名を変えました。

 

律や「津曲雅彦(つまがり・まさひこ、演:有田哲平)」は

急遽商品名変更のために動くことに。

 

商品名変更のコストはかかるが、

「そよ風ファン」より「マザー」の方が5倍売れると。

 

商品名「マザー」の発想は「こばやん」のおかげです。

 

2011年7月7日、七夕の日に、鈴愛の実家「つくし食堂」で

「そよ風ファン」の発売記念パーティーが行われることになり、

準備をしているところに「こばやん」が訪れました。

 

「こばやん」は2011年現在、東海新聞の記者になっていました。

「こばやん」は誰かと言うと、鈴愛の初デートの相手、

当時、西高校の新聞部員の「小林(演:森優作)」です。

新聞部員が新聞社の記者、そのまま突き進んだみたいですね。

 

「こばやん」は店内で鈴愛にインタビューをしていて、

そよ風ファンは晴が闘病中に思いついたものであると確認をします。

そのときに鈴愛が「マザー」の名を思いついたのでした。

 

「こばやん」をここで登場させるのは意外でした。

私は完全に忘れていたので。

 

ただ彼を登場させることが物語上重要だったかというと……?

 

雨の音が綺麗に聞こえる傘

「マザー」発表記念パーティーが終わり、

律と鈴愛は2人きりで会話をしています。

 

7月7日は律は鈴愛と律の誕生日でもあります。

律は鈴愛にプレゼントしていました。

 

「これ、誕生日プレゼント。傘」

 

と言って差し出した傘はビニール傘のようでした。

手元の先には青い鳥のモチーフがついていて、

傘布(ビニール)にも青いテープのようなものが張られ、

律なりにカスタマイズした傘を。

 

「雨の音が綺麗に聞こえる傘」

 

これは2人が高校生時代、相合い傘をしていたときに

鈴愛に言われたことを実現したものでした。

 

「雨の音が綺麗に聞こえる傘」

「(いいなそれ)じゃあ律、作ってよ」

 

と言った言葉を律は覚えていて作ったということです。

伏線回収。

 

でもこちらも「こばやん」と同様……。

 

プロポーズ

プレゼント交換など子供の頃以来していなかったから、

律へのプレゼントを用意していなかった鈴愛。

しかし律は「もうもらった」と言います。

 

この日はちょうど七夕なので、

鈴愛は短冊に願い事を書いていました。

 

以前、秋風羽織のところにいたときにも、

律は鈴愛の書いた七夕の短冊を盗んでいましたが、

今回も盗んでいました。

 

律は短冊を読んで鈴愛の気持ちを知ります。

いや以前から知っていたでしょうけど。

 

鈴愛の短冊には

 

「リツのそばにいられますように スズメ」

 

と書かれていました。

見事に漢字が一文字もない。

 

「俺でいいの?」

 

律は真面目な表情で聞きました。

 

「律しか駄目だ

私の『リツ』は律だけなんで

一人だけなんで」

 

そうして2人はハグをします。

 

律は短冊に七夕の願い事を書いていませんでしたが、

ハグをしながら願い事を言います。

 

「鈴愛を幸せにできますように」

 

お互いのプロポーズの言葉になりました。

 

『半分、青い。』全体の感想

ここからは『半分、青い。』全体の感想です。

序盤、高校時代までは楽しく観ることができていました。

いや、プロの漫画家になるところまでも面白かったです。

 

その後は駄目でしたね。

100円ショップの東京編は丸々いらなかったし、

東日本大震災もいらなかったです。

 

このドラマはヒロインに様々な障害が立ちはだかりました。

障害に見舞われたり絵の才能がないと自覚させられたり、

離婚をしたり、親しい人が亡くなったり大病を患ったり。

人生辛いことも多いけど一歩ずつ歩いて行こう!

そういうことをテーマに描いた物語だと私は解釈しています。

 

そのテーマ自体は良いと思うのですが、

鈴愛の人生は自分の力だけでどうにかなっていないことが

あまりに多かったように思います。

行き当たりばったりすぎてしまった。

 

何より鈴愛が漫画家を辞めることはなかったです。

 

自分が望むほどの才能はなかった、

ということでも作品は描けたのではないかと。

いや才能がなかったら10年もプロを続けられないと思いますから、

才能はあったはずです。

あったけれども、売れた秋風やボクテほどにはなかった。

 

売れっ子にはなれずとも、

数十年描き続けたことで得られた経験が鈴愛を人として成長させた。

かけがえのない仲間もできた。

そういう物語で良かったのではないでしょうか。

 

恋はしたけれども、

涼次と結婚せず花野もおらず、独身で漫画を描き続けた。

 

その間に律は「より子」と結婚をし翼を授かりもしたけど、

上手く行かずに別れる。

会社も辞めてお一人様メーカーを始めたものの、

商品のアイデアが思い浮かばないときに、

鈴愛が漫画で描いていた花の扇風機を見て閃く。

 

……みたいなことから2人の距離が再び近づいて……

という物語で良かった気がします。

 

変に結婚・出産・離婚など交えずとも描けたような。

中途半端に東日本大震災を描かなくてよかったような。

 

最終回を観る限り、ユーコの死が必要だとは思えないです。

震災も必要だったとは思えない。

 

それと左耳が聞こえない設定も全く必要なかったですね。

無理に障害を扱わずとも描けた物語でした。

 

鈴愛のセリフも気になりました。

あまりに心のないセリフが多かったように思います。

 

親友に「逃げた奴に何がわかる」と言ったり、

夫に「死んでくれ」と言ったり……

にわかに信じがたいセリフでした。

 

鈴愛は怒ると思ってもない言葉が口から溢れる設定だとしても、

思ってないことは口から漏れることはないと私は思うので、

あれは鈴愛の本心だと受け取れるのです。

 

そんなことを言われても、

ユーコは自分の夫や子どもよりも鈴愛のことが大事みたいでした。

死ねと言われたりょうちゃんも後に再婚を申し込んでいました。

人が良すぎるでしょうと。

人が良いというか描く側が人の心を理解できていないというか。

 

まぁ北川さんといえば、

結婚式の当日に婚約者に逃げられたヒロインが、

婚約者のルームメイトのところに押しかけて強引に住んでしまう。

そういうとんでもない話を描く方ですから……ね。

私がセナくんの立場なら通報しています。

 

セリフでいうと、言葉遣いもセンテンスも短く、

「〜だ」で終わることがとても多かったです。

特に気になったのは鈴愛とユーコのセリフ。

日本語が不自由な人の日本語のようなセリフ回しに

強い違和感が終始ありました。

 

それとナレーションが話しすぎです。

ナレは本編の補足程度で良いのではないでしょうか。

ナレに説明ばかりさせていては、

本編で描けていませんと自ら白状しているようなもの。

 

 

また、本作は北川悦吏子さんという方がどういう人間か、

それがよくわかる物語でした。

 

亀は意外と速く泳ぐ デラックス版 [DVD]

これまでブログに書いたことはないのですが、

実は『半分、青い。』は『亀は意外と速く泳ぐ

という2005年公開の映画と、

設定がそっくり、

あるいは似ている部分があります。

 

上野樹里さんが演じるヒロインの名前は「片倉スズメ」です。

(鈴愛と同じ名前)

蒼井優さんが演じる「扇谷クジャク」は、
スズメと同じ日同じ病院で生まれます

(律は鈴愛と同じ日同じ病院で生まれます)

スズメはを飼っています。

(律がフランソワという名前の亀を飼っていました)

北風の音がする扇風機を発明します。

(律とそよ風の扇風機を作りました)

 

それとこれはこじつけ感もなくないですけど、

子供の頃の鈴愛が晴さんの布団に入って、

布団から出たらワニに食べられる〜、

という遊びをしていたシーンがありましたよね。

 

あのシーンは『よつばと!』にありました。

「あずまきよひこ」さんの漫画です。

 

いつものように、よつばがとーちゃんによじ登って、

「おちたらしんでしまう!おちたらワニ!」

と言っていた回がありました。

自転車に乗るときのヘルメットを買った回だったような。

 

今調べたら『よつばと!』の12巻、79話「よつばとヘルメット」

に収録されています。

12巻は初版が2013年3月9日、当然『よつばと!』が先です。

連載はもっと前。

 

北川さんは『NHKあさイチ』でワニのシーンを

子どもの頃にそういうことありませんでしたぁ?

みたいなことを笑いながら言っていたと思いますが……。

 

パクった証拠はないです。

でも挙げた部分は「半分、パクリ。」どころではないですね、

私の中では。

 

『半分、青い。』全体も同じ朝ドラ『あまちゃん』を

強く意識している様子を窺えますし……で、

私は北川悦吏子さんという人間がよくわかったと思っています。

 

民放の12話ほどの連続ドラマなら、

印象的なセリフやエピソードをあちこち散りばめることで

脚本や構成の拙さを誤魔化せたとしても、

半年も続く朝ドラでは小手先のテクニックではどうにもならない、

作家の真の実力がわかる、ということが今回改めてわかりました。

 

亀は意外と速く泳ぐ

 

おわりに

ということで近年稀に見るあれな作品が終わりました。

『まれ』や『べっぴんさん』、『わろてんか』以上の作品が

私の中に生まれました。

かの有名な『純と愛』はそもそも見ていないので、

どういった物語かを私はわかっていません。

正確には最終回の独白シーンだけ見ました。

 

 

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