ディスディスブログ

気分変調症の男がテレビ番組の感想やカメラ、ファッションのことなどを書きます

ディスディスブログ

仙吉さんの優しく温かい言葉と「あの素晴らしい愛をもう一度」の弾き語りに救われた鈴愛は漫画家を辞めそうです - 朝ドラ『半分、青い。』80話の感想

スポンサーリンク

NHK連続テレビ小説『半分、青い。』、2018年7月3日放送の80話は鈴愛が漫画家を辞めそうな雰囲気しかしませんでした。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

目次

スポンサーリンク

 

『半分、青い。』第14週「羽ばたきたい!」

www.nhk.or.jp

 

2018年7月2日月曜日から朝ドラ『半分、青い。』の第14週「羽ばたきたい!」の放送が始まりました。

物語の舞台は東京、時代は1999年(平成11年)。

本作のヒロインは「楡野鈴愛(にれの・すずめ、演:永野芽郁)」です。

鈴愛は楡野家の長女。1971年(昭和46年)7月7日生まれの、第14週現在25歳と思われます。

鈴愛の実家の楡野家は、岐阜県にある東美濃市、東美濃(ひがしみの)という架空の町の、梟(ふくろう)商店街という場所で「つくし食堂」を経営しています。

鈴愛の母が「楡野晴(にれの・はる、演:松雪泰子)」、父が「楡野宇太郎(にれの・うたろう、演:滝藤賢一)」、弟が年子の「楡野草太(にれの・そうた、演:上村海成)」、祖父が「楡野仙吉(にれの・せんきち、演:中村雅俊)」です。

祖母「楡野廉子(にれの・れんこ、演:風吹ジュン)」は、1980年時点で既に他界していて、空の上から声(ナレーション)のみの出演に変わっています。

 

鈴愛と同じ日同じ病院で生まれた幼馴染みが「萩尾律(はぎお・りつ、演:佐藤健)」です。

律の母が「萩尾和子(はぎお・わこ、演:原田知世)」、父が「萩尾弥一(はぎお・やいち、演:谷原章介)」で、律の家は写真店「萩尾写真館」を営んでいます。

鈴愛と律の同い年には「ブッチャー」こと「西園寺龍之介(さいおんじ・りゅうのすけ、演:矢本悠馬)」と、「木田原菜生(きだはら・なお、演:奈緒)」がいます。

ブッチャーの家、西園寺家は不動産屋を経営しているお金持ちの家です。

父が「西園寺満(さいおんじ・みつる、演:六角精児)」で、母が「西園寺富子(さいおんじ・とみこ、演:広岡由里子)」、姉が「西園寺麗子(さいおんじ・れいこ、演:幸田雛子)」です。

菜生の家は梟商店街の洋品店「おしゃれ木田原」です。

菜生の父は「木田原五郎(きだはら・ごろう、演:高木渉)」、母が「木田原幸子(きだはら・さちこ、演:池谷のぶえ)」です。

「岡田医院」の院長「岡田貴美香(おかだ・きみか、演:余貴美子)」も登場します。

 

鈴愛が小学3年生時、おたふく風邪が内耳に感染して急性発症する「ムンプス難聴」なる症状を起こして、左耳を失聴しました。

 

1999年現在、鈴愛は東京にある漫画スタジオ「オフィス・ティンカーベル」の敷地内にある「秋風ハウス」に住んでいて、その一部を改装し仕事場にもなっています。

この時点で秋風のアシスタントはしていない様子。

かつてのアシスタント仲間の一人、ボクテこと「藤堂誠(とうどう・まこと、演:志尊淳)」は、ティンカーベルを出て行き、『女光源氏によろしく』でコウダンカン出版からデビューし、それがヒットしたことで映画化をまでしている売れっ子です。

もう一人のアシスタント仲間のユーコこと「小宮裕子(こみや・ゆうこ、演:清野菜名)」は結婚して漫画の世界から足を洗いました。

ティンカーベルには、鈴愛が律から勧められてドハマリした漫画家「秋風羽織(あきかぜ・はおり、演:豊川悦司)」と、秘書の「菱本若菜(ひしもと・わかな、演:井川遥)」がいます。

 

1999年現在、律は「より子(はぎお・よりこ、演:石橋静河)」という女性と結婚をし、大阪で新居を建てて2人で暮らしています。

 

秋風版『月が屋根に隠れる』

鈴愛は、コウダンカン出版でしたっけ、その雑誌に読み切り作品を載せる枠を一つ貰っていて、30ページの作品を描いていました。

しかし締切に間に合わせることができず、掲載の枠に穴を空ける事態を起こしそうになりました。

そのピンチをすくってくれたのが秋風で、秋風はかつて鈴愛と一緒に彼女のプロデビュー時に構想を練っていた漫画『月が屋根に隠れる』を密かに完成させていて、その原稿編集者に手渡すのです。

扉絵には「原案 楡野スズメ」と「作画 秋風羽織」と師弟の名前が連なっていました。

 

秋風の『月屋根』を読んだ鈴愛は「これがプロだ」と言った後に床に倒れそうになります。

締切に間に合わせようと気を張って頑張り続けていましたから、ホッとして気が緩んだのでしょう。

 

ペンだことキス

ベッドに寝かされる鈴愛に、ユーコが寄り添っています。

 

「先生の原稿凄かった、迫力があった」

「先生は本物の刀で人の心を切る」

「先生に切られたら心から血が流れる」

「私は偽物の刀しかない」

 

と横になりつつ話を続ける鈴愛、鈴愛は尚も原稿を仕上げようともしていました。

自分の漫画は描き切れていないですからね。

そんな鈴愛に、ユーコは抱きつき「寝てくれ、鈴愛。今はもう何も考えずに休んでくれ」と労うのでした。

 

「そっかぁ、寝ていいんか」と目をつぶる鈴愛でした。

 

ユーコは寝ている鈴愛の右手人差し指にできた「ペンだこ」を見て、「頑張ったね」と褒めた後キスをしていました。

「何でキス?」と思いましたが、愛おしかったのでしょうか?

 

ボクテのお願い

ボクテが秋風と菱本と3人でいます。

 

「鈴愛ちゃんを漫画から解放してあげてください」

 

ボクテは秋風にこう言いました。

ボクテが秋風や鈴愛に裏切り行為をして秋風塾を去り、ユーコが自らの限界を感じたのと結婚をしたのとで秋風塾を去ったことで、秋風塾にはもはや鈴愛しか残っていません。

ボクテは、鈴愛が秋風塾に残った最後の弟子として秋風からの期待に応えようと頑張り続けている、と言っていましたか。

秋風はそういうつもりはさらさらなかったようで、ボクテや菱本さんにそうなの?などと聞いていました。

秋風はおろか鈴愛本人もそういう意思があったかはわかりませんけど、結果的にはそうなっていた部分もありました。

 

鈴愛と仙吉

それから2週間が経ち、『月が屋根に隠れる』の掲載されている雑誌が発売され好評を博しているそうです。

鈴愛もまた締切までに描けなかった『いつか君に会える』も完成させていました。

この漫画の完成をもって、鈴愛はある決意を固めたようで表情は晴れやかです。

 

鈴愛は実家に電話をして祖父・仙吉と話をしていました。

仙吉と話したかったようで、電話に出られるであろう時間を狙ってかけています。

 

「おじいさん、鈴愛な、思ったほど才能なかった」

 

仙吉はそう告白する孫に対し、すぐに「漫画か?」と何のことを話しているのかを察します。

 

「うん」

 

鈴愛がそう答えると、「そっか」とだけ言うのです。

 

「それだけか?」

 

と鈴愛が笑いながらツッコむと、仙吉さんは「まぁそういうこともあるやろ。まあおじいちゃん専門的なことはようわからんけど、この前の『月が屋根に隠れる』? 見事やったぞ」と褒めます。

 

「あれは鈴愛が描けんようになって、先生が描いてくれたんや」

 

と原案だけ自分のものだと正直に答える孫に「自慢や、自慢の孫や」と心から口にする仙吉さんでした。

仙吉さんは本題を言わない鈴愛に優しく促すと、鈴愛は目に涙を浮かべながら‥‥

 

「私……まぁあかんかもしれん」

 

……と言うと、仙吉さんはやはり孫が「漫画家があかん」と言っているのだと察してくれます。

「まぁしょうがないな」と努めて重くならないように仙吉さんが言うと……

 

「あっさりしとるな」

 

……と鈴愛は涙目ながら笑顔になりました。

仙吉は上京してからの9年間にプロの漫画家となり本も何冊か出せたのだから御の字だと労います。

 

どうやったって生きていけるぞ

「漫画を辞めたらこれからどうやって生きていこう」と少し重い話を始める鈴愛。

仙吉さんは戻ってきてもいいしそっちに残って他のことをやってもいい、このご時世どうやったって生きていけるぞ、と励まします。

どうやったっては生きていけないと私は思いますが、仙吉さんは自分の戦争体験と照らし合わせていて、それと比べてのことのようです。

出征していたのですね。

話の内容からして南方に行っていたと思われます。

 

「要はな、鈴愛。どうにでもなるぞ、大丈夫やってことだ」

「人間はな、強いぞ」

「鈴愛はことのほか、強いぞ」

 

仙吉がそう言うと……

 

「ほっか……知らなんだ」

 

……と涙を流します。でも笑顔です。

 

「教えてやったわ」とからかうように言う仙吉さんでした。

 

「あの素晴らしい愛をもう一度」

あの素晴らしい愛をもう一度

孫からギターの弾き語りを要求されると、仙吉さんは「あの素晴らしい愛をもう一度」を歌いました。

「あの素晴らしい愛をもう一度」は1971年4月リリース、ジャンルはフォークですね。

歌っているのは、「フォーククルセダーズ」の元メンバー「加藤和彦」さんと「北山修」さん2人によるユニットでしょうか。

生まれていない時代のことで詳しいことを知りません。

 

私は子供の頃、この曲は戦争のことを歌っているのかと思っていました。

冒頭の「命かけてと」でそう思ったのでしょう。

今でもその感覚は残っていて、1971年という時代とジャンルがフォークなので、ベトナム戦争のことも関係している曲なのかもしれない、戦争で死んでしまったかつての友に一人称が言っているのかなと。

 

おわりに

本当にこんな感じで漫画家を辞めてしまうのですね……う〜ん。

途中から全く別のことをやりだす展開は『あまちゃん』の影響を感じます。

ていうか『あまちゃん』以前の朝ドラを私はあまり知らないので以前からある流れかもしれないですが。

ただ『あまちゃん』は自分が海女さんだけでなくアイドルもやりたいからと、一時海女さんを辞めて上京したのでしたよね?

今回は、特に明確な先がなく辞めますから、結構深刻だと思うのです。

どうなるのでしょうね。

 

それにしても今回の仙吉さんとの会話は良かったです。

戦争のことは話したがらないということを、かつてちらっと家族で話していた気がするので、その点回収されたなと。

 

何にしてもユーコのキスだけは意味がわからないです……。

ああいうシーンで友人同士がキスって普通しないと思いますし、しかも指のペンだこに、ですから。

理解に苦しむ脚本でした。

 

スポンサーリンク