ディスディスブログ

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東京・西荻窪編の店は「りげんどう」。文化住宅か日本家屋かの謎に迫っていました - Eテレ『ふるカフェ系 ハルさんの休日』

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2018年4月4日水曜日23:00より、Eテレにて『ふるカフェ系ハルさんの休日』の新シリーズの放送が始まりました。

2018年6月27日放送の2018年度シリーズ第12回(再放送を除けば第10回)は「東京・西荻窪 ~築90年・都会に残る奇跡のカフェ」でした。

 

目次

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ふるカフェ系 ハルさんの休日 

www4.nhk.or.jp

 

今、地方では過疎化が進み、何代も受け継がれてきた古民家が廃屋として次々と取り壊されつつある。そんな古民家を惜しみ次世代に残そうとする試みが、リフォームカフェ。
一歩足を踏み入れば、懐かしい空間が広がる古民家カフェは、女性や若者達に新鮮なおしゃれスポットとして大人気。京都、奈良の町屋カフェや下北沢の古民家喫茶など全国的にブームとなっている。そんな古民家カフェを舞台に、記憶から失われつつあるかつての町の姿と記憶をドラマ形式で甦らせていく番組。カフェを訪れる住民たちとの出会いを通して、全国各地の意外な歴史を明らかにしていく。

こちらは以前のシリーズのイントロダクションです。

ドラマの冒頭に「古い建物を活かしたレトロなカフェがあると聞けば、全国どこへでも訪ねる」という、俳優の「渡部豪太(わたべ・ごうた)」さんが演じる、本作の主人公「真田ハル(さなだ・はる)」のセリフが入っています。

台詞の通り、ハルさんは古くから営業を続けている純喫茶的な喫茶店ではなく、古民家など古い建物をリフォームしたカフェを対象にしています。ハルさんは一部に熱狂的なファンを持つブロガーで、古カフェを取材する体で番組が進行します。

当番組は、カフェのオーナーさんがご本人で、お客さんも現地の方を起用しているため、渡部さんの他の出演者は演技の素人さんです。基本的に台詞が棒読みですし演技も上手ではありません。渡部さんの演技もほぼ全編に渡って滑っています。

ただこれは渡部さんが滑っているというより、脚本や演出が滑っていると捉えた方が良いでしょう。古カフェ好きかつ演技面が気にならない方であるならば、大いに楽しめる番組になっていると思います。

  

東京・西荻窪編のカフェは「りげんどう」さん

Re:gendo - 店舗情報 | 石見銀山生活文化研究所|群言堂・MeDuオンラインストア

 

2018年6月27日放送された『ふるカフェ系 ハルさんの休日』の東京・西荻窪編で、ハルさんが足を運んだカフェは「りげんどう」さんです。

Webで検索をかけると「Re:gendo」とあります。

 

番組内では「築90年 都会に残る奇跡の木造カフェ」と紹介されていました。

今回のカフェは東京の真ん中にぽつんと佇む奇跡の古民家でした。 

 

「りげんどう」の場所と営業時間・定休日

今回ハルさんが訪れたカフェ「りげんどう」さんのある場所は東京都杉並区です。

りげんどうさんのWebサイトによると、住所は「東京都杉並区松庵3-38-20」とあります。

 

劇中でハルさんが降りていた駅は「西荻窪駅」でした。

中央本線ですね。

駅から徒歩2分と言っていましたから相当近いです。

Webで地図を見た限り、駅の南口から降りて、南下していき、西武信用金庫西荻窪支店のある交差点を西方向に折れ、次の角を南、また次の角を西に折れると南側にあります。

まぁ地図サイトで検索をかければ一発でしょうから書くまでもなさそうです。

 

営業時間は11:00-18:00、ランチは11:00-14:30 (LO) 、箸間(あまいもの)が11:00-17:00 (LO) で、定休日は火曜日です。 

放送後のお昼前後は特に混雑が予想されますので、来店前にお店と連絡を取っておくと良いかもしれないですね。

 

「りげんどう」は日本家屋?文化住宅?

ハルさんが今回訪れた「りげんどう」さんの建物は築90年の日本家屋でした。

 

まず外観です。

屋根は江戸時代から作られ最も多く使用されてきた「桟瓦(さんがわら)」でした。

外壁は、板を重ねて貼ることで雨の侵入を防ぐ効果のある「下見板張り(したみいたばり)」です。

塀は、昭和初期に流行った、板を筋違いに貼ってあるから外からの視線を遮るけど、風は斜めに通す「大和塀(やまとべい)」が使われています。

下見板張りは日本家屋にも多く用いられていたけど、西洋建築でも用いられていたそうで、ハルさんは「りげんどう」さんの建物が「文化住宅(ぶんか・じゅうたく)」ではないかと考えていました。

 

FLAT HOUSE LIFE 米軍ハウス、文化住宅、古民家……古くて新しい「平屋暮らし」のすすめ

主に大正時代中期以降に流行した、洋風生活を取り入れた一般向け住宅のこと。和洋折衷住宅である。

- 文化住宅 - Wikipedia

文化住宅のWikipediaにはこのように書かれています。

 

「大正時代、文化鍋、文化包丁など、最新ではいからなものには『文化』という文字を多く付けたですね」

「文化住宅もその一つ、洋風の生活を取り入れた当時最先端の住宅だったんです」

「大正から昭和初期の建物、洋風の暮らしは時代の先を行き過ぎ、20年足らずで建てられなくなったから、激レア物件なんだよなぁ」 

とはハルさんのセリフ。

 

内部は、大きく改装されていて、部屋を仕切る壁の一部や襖、障子といったものが取り払われていて、間取りがわかりにくくなっていました。

しかし、日本建築で柱を水平につなぐ木材である「長押(なげし)」が用いられていたり、窓が低い位置まであったり、それと家主さんの言葉などから文化住宅ではなく日本家屋であることがわかりました。

地主さんがある家族に土地を貸して、その家族がこの建物を建てた、後年その家族が建物に住まなくなり、現家主さんの父親が譲り受けたけど、建て替えようにも建築基準法の関係で建て替えられず、当時のまま残されていた、とのこと。

これがりげんどうさんの「奇跡」の一つでした。

 

りげんどうさんは2階建てですが、元々は昭和初期に建てられた平屋の日本家屋で、1階が和室2間、その奥に水回りがあった、家族が増えて2階部分を後から増築した、ということだそう。

 

現オーナーさんのご友人がたまたま建物の前に住んでいて、オーナーさんが建物の存在を知り、島根の職人さんによってリノベーションし、2011年にカフェとしてオープンし今に至ると。

それも「奇跡」。

オーナーさんは島根でアパレル関係の会社を経営していらっしゃる方で、その傍ら古民家再生の事業もしていて、その1軒がりげんどうさんの建物だそうです。

だから携わった職人さんが島根の方々なのですね。

 

りげんどうさんは、内装の壁に白漆喰に炭を混ぜて作る「鼠漆喰(ねずみしっくい)」を使ったり、古い建具に建物を合わせたり、友禅の版板を使ったテーブルを作ったり、古材・廃材を活かした建物でした。

 

「りげんどう」のにぎり野菜寿司膳

ハルさんは「りげんどう」さんで「にぎり野菜寿司膳」と「紅茶」を頼んでいました。

にぎり野菜寿司膳は劇中では「にぎり寿司のランチ」と言っていました。

「季節によって料理の内容は異なります」とテロップ付き。

Webサイトによると同じ料理に「にぎり野菜寿司膳」と表記されています。

 

「オシャレだけじゃない!」

「何だか愛情を感じる」

「これは……お母さんが作ってくれた味だ!」

 

とわかるようなわからないような感想でした。

 

料理も島根の米や味噌を使っているのだそうです。

それと「手」を使った料理を大事になさっているとか。

手には不思議な力が宿ると。

 

おわりに

りげんどうさんの建物は確かに興味深いです。

太平洋戦争で東京大空襲があった訳ですから、木造家屋が空襲を免れたということですよね。

それだけでも奇跡的かもしれません。

 

ただ今回はちょっとオーナーさんが前に出すぎているように感じて、そこをもう少し控えめにしていただけたら良かったのになぁと思いました。

自慢のようにも聞こえてしまったので……俺すげえだろと言いたい、凄いと言われたい思われたい、そういう気持ちが透けて見えてしまう感じが……ね。

 

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