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鈴愛と律の「ルール」とは何でしょう?鈴愛がルールを破ったから律は怒ってしまったようです - 朝ドラ『半分、青い。』61話の感想

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NHK連続テレビ小説『半分、青い。』、2018年6月11日放送の61話は鈴愛と律がサヨナラをしました。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

目次

 

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『半分、青い。』第11週「デビューしたい!!」

www.nhk.or.jp

 

2018年6月11日月曜日から朝ドラ『半分、青い。』の第11週「デビューしたい!!」の放送が始まりました。

物語の舞台は東京、時代は1990年(平成2年)です。

本作のヒロインは「楡野鈴愛(にれの・すずめ、演:永野芽郁)」です。

鈴愛は楡野家の長女。1971年(昭和46年)7月7日生まれの、第10週現在18歳か19歳、高校を卒業した年です。

鈴愛の実家の楡野家は、岐阜県にある東美濃市、東美濃(ひがしみの)という架空の町の、梟(ふくろう)商店街という場所で「つくし食堂」を経営しています。

鈴愛の母が「楡野晴(にれの・はる、演:松雪泰子)」、父が「楡野宇太郎(にれの・うたろう、演:滝藤賢一)」、弟が年子の「楡野草太(にれの・そうた、演:上村海成)」、祖父が「楡野仙吉(にれの・せんきち、演:中村雅俊)」です。

祖母「楡野廉子(にれの・れんこ、演:風吹ジュン)」は、1980年時点で既に他界していて、空の上から声(ナレーション)のみの出演に変わっています。

 

鈴愛と同じ日同じ病院で生まれた幼馴染みが「萩尾律(はぎお・りつ、演:佐藤健)」です。

律の母が「萩尾和子(はぎお・わこ、演:原田知世)」、父が「萩尾弥一(はぎお・やいち、演:谷原章介)」で、律の家は写真店「萩尾写真館」を営んでいます。

鈴愛と律の同い年には「ブッチャー」こと「西園寺龍之介(さいおんじ・りゅうのすけ、演:矢本悠馬)」と、「木田原菜生(きだはら・なお、演:奈緒)」がいます。

ブッチャーの家、西園寺家は不動産屋を経営しているお金持ちの家です。

父が「西園寺満(さいおんじ・みつる、演:六角精児)」で、母が「西園寺富子(さいおんじ・とみこ、演:広岡由里子)」、姉が「西園寺麗子(さいおんじ・れいこ、演:幸田雛子)」です。

菜生の家は梟商店街の洋品店「おしゃれ木田原」です。

菜生の父は「木田原五郎(きだはら・ごろう、演:高木渉)」、母が「木田原幸子(きだはら・さちこ、演:池谷のぶえ)」です。

「岡田医院」の院長「岡田貴美香(おかだ・きみか、演:余貴美子)」も登場します。

 

鈴愛が小学3年生時、おたふく風邪が内耳に感染して急性発症する「ムンプス難聴」なる症状を起こして、左耳を失聴しました。

 

鈴愛は1990年現在、東京にある漫画スタジオ「オフィス・ティンカーベル」が登場しています。

ティンカーベルには、鈴愛が律から勧められてドハマリした漫画家「秋風羽織(あきかぜ・はおり、演:豊川悦司)」と、秘書の「菱本若菜(ひしもと・わかな、演:井川遥)」、アシスタントにユーコこと「小宮裕子(こみや・ゆうこ、演:清野菜名)」とボクテこと「藤堂誠(とうどう・まこと、演:志尊淳)」等がいます。

 

律は、上京後住んでいるマンションで、同じ「セイホク大学」の法学部1年「朝井正人(あさい・まさと、演:中村倫也)」と出会っています。

9週終了時点で、鈴愛は正人と、律は「伊藤清(いとう・さや、演:古畑星夏)」と出会っていて、それぞれが付き合いそうな距離感にいます。

 

律のある決意

前回60話で、鈴愛と律の彼女の清が律の部屋で喧嘩をしました。

そのとき律は外出していて場には立ち会えておらず、外から帰ってきたときには喧嘩後でした。

後に律は清から事情を聞いたようで、また「ふくろう会」の写真が破られていることもあって、鈴愛を「喫茶おもかげ」に呼び出して2人きりで話し合いを始めました。

律は会うときに既にある気持ちを固めています。

それは「鈴愛との別れ」です。

律は、今住むマンションから引っ越すことに決めています。

鈴愛と距離を置こうとしているのですね。

清のことが好きだから傷つけたくないと。

 

決め手は「律は私のもの」

清との喧嘩のとき、鈴愛は「律は私のものだ。律を返せ」と言いました。

律にとってはその発言が鈴愛との別れを決意させる決め手になったようです。

 

「それ、アウトっしょ」と律は言います。

 

自分は、清のものでも鈴愛のものでも和子さんのものでもなく、俺は俺なのだと。

鈴愛が清に対して、律は自分のものだと言ってはいけない、もう駄目だと律は言いました。

 

「私はただ、今までと同じように律の側にいたかった。律が側にいて欲しかった。律の側にいたかった」

 

律にそう訴える鈴愛でしたが……

 

「そのつもりだったよ。ルール破ったのそっちじゃん。そっちじゃない!」

 

と律が珍しく感情を露わにしました。

あの言葉は律にとっては決定的だったのですね。

律にはむしろ鈴愛に裏切られた思いがあるのでしょう。

 

2人の、「側にいる」の言葉の捉え方に違いがあるような気もします。

それと「ルール」なんて2人に明確なものなんてありましたっけ?

そういう描写はなかったと記憶していますけど……?

 

律が考える鈴愛との『ルール』とは何か?

「俺たちは一番近い友だちだったんじゃないのか?親友だったんじゃないのか?」

「そういうのって本当に大切にしなきゃ手に入らないものなんだよ。なんなら恋人なんかより」

 

これが律が考えている鈴愛との間に存在していたルールです。

これを親友である自分の彼女に対して、私のものだと友だちのラインを超えた発言をしてしまった鈴愛。

そんな鈴愛に対して、律は「もう今までみたいにいかない」と感じ、今回距離を置くことを突きつけていました。

 

この顔が鈴愛に残る最後の俺の顔だから

「泣けてきたよ……でも笑ってみたりして」

俯いてした律はふと顔を上げてこう言いました。

鈴愛はどうしてと聞くと……

 

この顔が鈴愛に残る最後の俺の顔だから

 

……と言うのです。

律はなかなか冷たいことを言います。

 

「……笑いながら酷いこと言うね」

 

鈴愛は目を少し潤ませながら、優しく、でも悲しい表情でそう答えるのでした。

 

「もう子どもじゃいられないんだよ」と言う律に

「私は、律がいなくなると思うと、立ってる地面がなくなってまうみたいや」「地面がすっぽりなくなってまう……怖い」と鈴愛はすがるように言いますが……

 

「遅いよ、鈴愛。もう、遅い……」

 

2人の距離が縮まることはなさそうです。今のところ。

 

七夕の短冊

律は秋風ハウスまで鈴愛を見送り、庭に飾られた皆の短冊の中から、鈴愛が書いたであろう願い事を発見します。

 

「リツがロボットを発明しますように!! スズメ」

 

短冊にはそう書かれていました。

律はその短冊を、律自身が言うには「盗んで」行きました。

何年後かわかりませんが、再会のときにその短冊を見せるのでしょうね。

再会は、以前鈴愛が鉛筆で描いていた漫画のように、2人が50歳になったときでしょうか?

 

おわりに

何だか話をつかめそうでつかめない回でした。

台詞がわかりにくいというか、会話がつながっていないというか、鈴愛と律が別の人と話しているような、見ていてぎこちなさや違和感がずっとありました。

理由はおそらく律の気持ちがハッキリしないからかなと感じています。

 

律は鈴愛を好きであることは、正人の言うとおり間違いないところと私は思っていますけど、彼はまだ自分の気持ちに気づけていないでしょう。

翻って鈴愛は清の存在のおかげで(せいで?)既に気づいてしまっているので、2人には齟齬が生じてしまっているかな、と私は感じています。

 

鈴愛にとっては、生まれたときから自分が律の隣りにいるものであって、外から来た清が自分を押しのけて居ていい場所ではないのだ、と自分の狭い価値観や独占欲を律や清に押し付けてしまった。

根っこにあるのは清への嫉妬でしょう。

そこには律や清の気持ちなど考慮されていない身勝手さやエゴイズムがあり、律はそんな鈴愛にがっかりしてしまった。

親友である自分が好きな人ができたら、鈴愛は応援してくれるものと思っていたのに……でも鈴愛はそうは思っていなかった。

その点でもお互いに齟齬はありますか。

 

それはそれで律の思い込みかもしれないですけどね……。

鈴愛が完全に自分と同じ気持ちでお互いを感じていたかは実はわからないのではないか、と思うのです。

律は律で、清からふくろう会の写真を飾らないでというお願いを断ってまで部屋に飾っていた、それが鈴愛と清の喧嘩の原因の一つになっているのですし……

彼は彼で結構、勝手で利己的と思います。

 

大人になっていく律と、子どものままでいたい鈴愛、そういう齟齬もあるでしょう。

齟齬齟齬アンド齟齬。

 

しかしよくよく考えてみれば、子どものときからのルールを未だ相手に強いている律、親友から恋人になりたいと考えているであろう鈴愛、どちらが子どもなのか、それも実はハッキリしていないのです。

 

書いていて自分が何を言っているのかわからなくなってきました。

どうも話を完全に理解できていないようです。

 

鈴愛は今回、一度も謝っていないのですよね。

そこが気になっています。

会話や素振りを見ていても、自分が悪いことをしたと思っていないような、そんな気にもさせますし……。

結局は相容れない感じがありました。

 

ただ律との別れによって鈴愛は本格的に漫画制作に打ち込めます。

本当の意味での彼女の自立が始まることになりそうです。 

 

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