NHK連続テレビ小説『半分、青い。』、2018年5月8日放送の32話は鈴愛たちの巣立ち前夜です。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
『半分、青い。』第6週「叫びたい!」
2018年5月7日月曜日から朝ドラ『半分、青い。』の第6週「叫びたい!」の放送が始まりました。
物語の舞台は岐阜県にある東美濃市、東美濃(ひがしみの)というおそらく実在しない町です。
時代は1989年(平成元年)から1990年(平成2年)になりました。
本作のヒロイン「楡野鈴愛(にれの・すずめ、演:永野芽郁)」は楡野家の長女です。1971年(昭和46年)7月7日生まれの、第6週現在18歳、高校3年生。
鈴愛の実家の楡野家は、家族で梟(ふくろう)商店街で「つくし食堂」を経営しています。
鈴愛の母が「楡野晴(にれの・はる、演:松雪泰子)」、父が「楡野宇太郎(にれの・うたろう、演:滝藤賢一)」、弟が年子の「楡野草太(にれの・そうた、演:上村海成)」、祖父が「楡野仙吉(にれの・せんきち、演:中村雅俊)」です。
祖母「楡野廉子(にれの・れんこ、演:風吹ジュン)」は、1980年時点で既に他界していて、空の上から声(ナレーション)のみの出演に変わっています。
鈴愛と同じ日同じ病院で生まれた幼馴染みが「萩尾律(はぎお・りつ、演:佐藤健)」です。
律の母が「萩尾和子(はぎお・わこ、演:原田知世)」、父が「萩尾弥一(はぎお・やいち、演:谷原章介)」で、律の家は写真店「萩尾写真店(?)」を営んでいます。
鈴愛と律の同い年には「ブッチャー」こと「西園寺龍之介(さいおんじ・りゅうのすけ、演:矢本悠馬)」と、「木田原菜生(きだはら・なお、演:奈緒)」がいます。
ブッチャーの家、西園寺家は不動産屋を経営しているお金持ちの家です。
父が「西園寺満(さいおんじ・みつる、演:六角精児)」で、母が「西園寺富子(さいおんじ・とみこ、演:広岡由里子)」、姉が「西園寺麗子(さいおんじ・れいこ、演:幸田雛子)」です。
菜生の家は梟商店街の洋品店「おしゃれ木田原」です。
菜生の父は「木田原五郎(きだはら・ごろう、演:高木渉)」、母が「木田原幸子(きだはら・さちこ、演:池谷のぶえ)」です。
「岡田医院」の院長「岡田貴美香(おかだ・きみか、演:余貴美子)」も鈴愛たちの小学生時代ほどではないですけど、ちょいちょい登場します。
鈴愛が小学3年生時、おたふく風邪が内耳に感染して急性発症する「ムンプス難聴」なる症状を起こして、左耳を失聴しました。
高校では鈴愛も律も菜生もブッチャーも、皆同じ高校に通っています。
第3週からは今後鈴愛が世話になるであろう、東京にある漫画スタジオ「ティンカーベル」が登場しています。
スタジオには、鈴愛が律から勧められてドハマリした漫画家「秋風羽織(あきかぜ・はおり、演:豊川悦司)」と、アシスタント陣に「菱本若菜(ひしもと・わかな、演:井川遥)」、ユーコこと「小宮裕子(こみや・ゆうこ、演:清野菜名)」、ボクテこと「藤堂誠(とうどう・まこと、演:志尊淳)」などがいます。
菱本さんは秋風の右腕的存在で、もしかしたら私生活でもパートナーかもしれません。
鈴愛たちの卒業
いよいよ鈴愛たちが、3年間通ってきた「朝露高校」を卒業しました。
鈴愛と律と菜生とブッチャーの「ふくろう会」の4人が平成元年度の卒業式を抜け出して、誰もいない校舎をフィルムに収めていました。
卒業式シーンは画面に映らず。
カメラは「写ルンです」です。
画像のような今どきのタイプではなく、もっとカクカクしたもろに箱型の古いタイプでした……懐かしい。
鈴愛が気に入っていた階段途中にある踊り場の窓から見える青空だったり、「卒業おめでとう」とチョークで色鮮やかに書き込まれた教室の黒板だったり、教室に整然と並べられた机や椅子だったり、校庭だったり、美術室だったり、校門に立てられた卒業式の立て看板だったり(フクロウの落書きつき)。
最後の日に高校生活の思い出を残したいと写真を撮っていました。
私もそういうことをしておけば良かったかなと今になって思います。
でも記憶に残したままで良かった気もしています。
写真に残さないから良いということもあるかもしれない。
ともしびにツケを支払う
鈴愛たちはその帰りに、たまり場だった梟商店街の「喫茶ともしび」に立ち寄っていて、これまでのツケを店主の「まさこ(演:ふせえり)」さんに支払っていました。
きっちり封筒にお金を入れて。
まさこさんはまさか鈴愛たちがツケを返しに来るとは思っていなかったようで、驚きつつも喜び、また寂しがっていました。
今回が、4人が高校生として、学生として集まる最後の日だと嫌でも実感させられるからです。
まさこさんは4人にお好み焼きを出してやります。おごりです。
4人のうち、鈴愛は東京で秋風羽織の弟子となりアシスタント業務に就く予定、律も東京へ行き「セイホク(西北?)大学」に進学、ブッチャーは京都の「舞鶴学園大学」に進学しますが、菜生は名古屋の服飾系の専門学校(でしたっけ)と、地元に残る選択をしています。
写ルンですの写真ができあがることにはもう皆、梟町にはいません。
菜生は3人とも地元を離れてしまうことで、自分だけ取り残されているような感覚に陥っていて、寂しさから涙を流していました。
「私ばっか置いてかれる気がする……ひとりぼっちや」と。
まぁそれも鈴愛に茶化されていましたが……。
ずっと鈴愛の味方や
鈴愛が東京に引っ越す前日、家族とそれぞれ会話をしていました。
弟の草太からは、たまには電話を寄越せよと言われていました。
弟が姉がいなくなるのを寂しがっているのかと思われましたが、もちろんそれもあるでしょうけど、母・晴子のためだと草太は言います。
忙しかったり楽しかったりで、一度実家を離れると連絡が後回しになったり忘れたりしてしまうもので、話す内容が特別になくても声を聞けるだけで親は嬉しいものですから。
草太はそういうことを言っているみたいでした。
鈴愛は草太に「お母ちゃんをよろしくな」と託しています。
宇太郎と仙吉は、少し前から鈴愛のために本棚を作ってやっていました。
それが前日に完成していて、さすがに持たせるのもあれですから送ることにしたようです。
鈴愛に、鈴愛のコミックスが出たらそこに飾ってくれと、店の客が読む用の本棚にも鈴愛の漫画を置くからと、宇太郎は言っています。
さらに、宇太郎は鈴愛に「いつだって帰ってくりゃいいぞ。待っとる。お父ちゃんもお母ちゃんも祖父ちゃんも草太も梟町も待っとる」と言ってあげます。
「東京で頑張るのもいい、でもあかんと思ったらいつだって帰ってこいよ。何も心配することはない」
「お父ちゃんもお母ちゃんも、ずっとずっと鈴愛のお父ちゃんとお母ちゃんや。ずっと鈴愛の味方や」
お前の帰ってくる場所はいつでもここのあるぞと宇太郎は鈴愛に言ってやるのでした。
宇太郎も鈴愛も泣いていました……。
晴子さんは別れの前日でも鈴愛とは特に何も話していませんでした。
不安だったり寂しさだったりで、和子さんには会いに行っていましたが。
夜、晴子さんと宇太郎が敷かれた布団に横になり鈴愛のことを話していると、鈴愛が来ました。
どうしたのかと晴子さんが聞くと、どうやら鈴愛は怖い夢を見たようです。
ここで32話は終わりました。
おそらく鈴愛は小学校時代のように、晴子の布団に入って親子で一緒に眠るのでしょう。
これが人生で最後の添い寝かもしれないですね。
おわりに
今回は特別な出来事はなく、いや全てが特別なのですが、比較的大人しくしみじみと進行していました。
別れですから。
今回登場した「写ルンです」は1986年に登場したそうですね。
劇中は1990年ですから一般に普及していた時代で確かに、私も1989年に開催された『横浜博』へ行ったときにこの写ルンですで写真を撮った記憶があります。
こんな手軽に気軽に写真が撮れるなんて、とかなり画期的な出来事に思いました。
しかも撮れた写真が結構良い映りなんですよね。
カメラを趣味にしている今から思うと、レンズが広角の単焦点で、パンフォーカスにすべく絞りをF10くらいに絞って被写界深度を深く、シャッタースピードを遅めに設定して、ISO感度高めのフィルムを使っているのだろうなと思います。
要するにボタンひとつで撮ることができる露出にしていると。
発売当時はそういうことを全然わからなかったので、シャッターを切る他は何もしないのに映りが良くて凄いなぁと感心していました。
ただ、写ルンですで撮れる露出の設定だと「ボケ感」は出にくいでしょうね。
ポートレイトや遠景向き。
観光や日常に使うことが多いはずですからそれで良いのです。