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京大は東大の格下? 律は『ベニスに死す』のタジオ、鈴愛は岐阜の猿だそうです - 朝ドラ『半分、青い。』25話の感想

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NHK連続テレビ小説『半分、青い。』、2018年4月30日放送の25話で鈴愛が進路を決めました。

以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。

 

 

目次

 

 

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『半分、青い。』第5週「東京、行きたい!」

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2018年4月30日月曜日から朝ドラ『半分、青い。』の第5週「東京、行きたい!」の放送が始まりました。

物語の舞台は岐阜県にある東美濃市、東美濃(ひがしみの)という、おそらく実在しない町です。

時代は1989年(平成元年)です。

本作のヒロイン「楡野鈴愛(にれの・すずめ、演:永野芽郁)」は楡野家の長女です。1971年(昭和46年)7月7日生まれの、第5週現在18歳、高校3年生。

鈴愛の実家の楡野家は、家族で梟(ふくろう)商店街の「つくし食堂」を経営しています。

鈴愛の母が「楡野晴(にれの・はる、演:松雪泰子)」、父が「楡野宇太郎(にれの・うたろう、演:滝藤賢一)」、弟が鈴愛の年子の弟「楡野草太(にれの・そうた、演:上村海成)」、祖父が「楡野仙吉(にれの・せんきち、演:中村雅俊)」、祖母「楡野廉子(にれの・れんこ、演:風吹ジュン)」です。

1980年時点で廉子さんは既に他界していて、空の上から声(ナレーション)のみの出演に変わっています。

鈴愛と同じ日同じ病院で生まれた幼馴染みが「萩尾律(はぎお・りつ、演:佐藤健)」です。

律の母が「萩尾和子(はぎお・わこ、演:原田知世)」、父が「萩尾弥一(はぎお・やいち、演:谷原章介)」です。

律の実家は写真店「萩尾写真店(?)」を営んでいます。

鈴愛と律の同い年には「ブッチャー」こと「西園寺龍之介(さいおんじ・りゅうのすけ、演:矢本悠馬)」と、「木田原菜生(きだはら・なお、演:奈緒)」等がいます。

ブッチャーの家、西園寺家は不動産屋を経営しているお金持ちの家です。

父が「西園寺満(さいおんじ・みつる、演:六角精児)」で、母が「西園寺富子(さいおんじ・とみこ、演:広岡由里子)」、姉が「西園寺麗子(さいおんじ・れいこ、演:幸田雛子)」です。

菜生の家はふくろう商店街の洋品店「おしゃれ木田原」です。

菜生の父は「木田原五郎(きだはら・ごろう、演:高木渉)」、母が「木田原幸子(きだはら・さちこ、演:池谷のぶえ)」です。

鈴愛が暴れるので「岡田医院」の院長「岡田貴美香(おかだ・きみか、演:余貴美子)」もちょいちょい登場します。

 

鈴愛が小学3年生時、おたふく風邪が内耳に感染して急性発症する「ムンプス難聴」なる症状を起こして、左耳を失聴しました。

高校では鈴愛も律も菜生もブッチャーも、皆同じ高校に通っています。

 

第3週からは今後鈴愛が世話になるであろう、東京にある漫画スタジオ「ティンカーベル」が登場しています。

スタジオには、鈴愛が律から勧められてドハマリした漫画家「秋風羽織(あきかぜ・はおり、演:豊川悦司)」と、アシスタント陣に「菱本若菜(ひしもと・わかな、演:井川遥)」、ユーコこと「小宮裕子(こみや・ゆうこ、演:清野菜名)」、ボクテこと「藤堂誠(とうどう・まこと、演:志尊淳)」などがいます。

 

 

五平餅がつないだ出会い

覆面作家であった秋風羽織がファンと交流を持ちたいと突然言い出して実現したトークショー&サイン会、名古屋で開催されたそれに律からチケットをもらった鈴愛が律と2人で向かいました。

鈴愛は、おそらく祖父・仙吉がこしらえた「五平餅」を土産に持っていて、トークショーが終わるやいなや秋風のところへ駆け寄ってそれを手渡しました。

控室に戻った秋風はさっそく五平餅を食べると味にいたく感動し、急遽菱本さんを使って鈴愛を呼びました。

鈴愛と律が一緒に控室に入室すると、簡単な挨拶の後に、食べたものは何か、どこで売られているのか、と五平餅の存在すら知らなかった(名前は知っていた)秋風は鈴愛に質問しています。

その後写真撮影をするなど一通りのことが済んで、鈴愛たちは控室から出ようとしました。

しかし、鈴愛は少しの間思い悩んだ末に「ある行動」に出ました。

 

 

弟子になりませんか?

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鈴愛が取った行動は秋風に持参していた自作漫画『神様のメモ』を読んでもらうことです。

漫画を読みながら秋風は鈴愛に幾つか質問と確認をしていました。

紙はケント紙や上質紙ではなくスケッチブックの画用紙、ペンもGペンや丸ペンではなく鉛筆で描き、スクリーントーンも使わず(というか知らず)点描や線で、ベタだけは奇跡的に筆ペンで、ネームもコマ割りも下書きもなしにいきなり本番から描き上げたことを、律の補助もあって秋風は知ることになります。

全て踏まえた結果、秋風は鈴愛に漫画の才能を見出したようで、鈴愛の名前を改めて聞いた後、彼女にこう言います。

 

秋風「私の弟子になりませんか?」

鈴愛「なります」

 

鈴愛は即答でした。

こうして農協で人に野菜を売るのではなく、自分の世界を紙に描く漫画家になることを決めたのでした。

 

 

Eテレ『浦沢直樹の漫勉』

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Eテレで放送されていた『浦沢直樹の漫勉』を観ていると、漫画は何で描いても何に描いても良いものだ、と知ることができます。

最終的に雑誌なり単行本なり、出版物として成立しさえすれば何でもアリだと。

鉛筆だろうが画用紙だろうが。

私は『漫勉』の大先生たちの作画風景を観てそれを学びました。

そういえば、新シーズンは放送しないのでしょうか? 待ち遠しいです。

 

鳥山明のヘタッピマンガ研究所 あなたも 漫画家になれる!かもしれないの巻 (ジャンプコミックスDIGITAL)

そういえば、1989年当時なら「鳥山明」さんの単行本『鳥山明のヘタッピマンガ研究所』は既に出版されていたはずです。

あの本を鈴愛に見せてあげたいですね。

漫画の描き方の基本のキがわかります。

 

 

律は「タジオ」

秋風は鈴愛だけでなく律のことも気に入っていました。

律は、秋風の質問に対して素早く理路整然と求められる答えを述べていましたし、秋風の鈴愛に対する評価についても鈴愛の規格外の作画ぶりに感化されるのではなくあくまで漫画の内容で評価した方が良いのではないかと冷静に指摘していました。

秋風は律の頭の良さをすぐに察したようです。

秋風は律の顔を見て彼のことを「タジオ」と名付けました。

 

ベニスに死す (字幕版)

菱本さんが言うには、タジオとは映画『ベニスに死す』に出てきた美少年で、秋風は美少年のことを皆「タジオ」と呼ぶとのこと。

 

美・少・年―ビョルン・アンドレセンを中心としたヨーロッパ映画の天使たち (デラックスカラーシネアルバム)

ルキノ・ヴィスコンティ監督の『ベニスに死す』でタジオを演じていたのは「ビョルン・アンドレセン」です。

 

 

晴子さん説得プロジェクト

鈴愛と律は岐阜に戻ると、梟商店街の「喫茶ともしび」でお好み焼きを食べて作戦会議を開きます。

せっかく遠出をしても結局は地元でご飯を食べる、これも若い頃のデートあるあるですね。いやデートではないのですが。

作戦会議は、自分の進路変更を家族に説得して認めてもらうために、誰から話を打ち明ければ良いか、です。

ラスボスが母・晴子であることは間違いありません。

ですから、本丸を攻める前に外堀を埋めるように、晴子さんを攻める前に他の家族を味方に付けておきたいのですね。

祖父の仙吉か弟の草太から攻めることを考えていたようですけど、律は自分の母・和子から攻めてみてはどうかと提言していました。

それは良いアイデアだと鈴愛も賛同しています。

……が、結局は晴子さんから話をすることになってしまいました。

規格外の鈴愛もやっぱり人の子、作戦会議から一週間、誰にも言えなかったのです。

言えない理由は、家族や親戚や世話になった人をたくさん呼んで、就職試験合格パーティーを盛大に催したことです。

オーダーメイドのスーツを作ってもらっていることもそうです。

そのオーダーメイドスーツもいよいよ出来上がったとき、居ても立っても居られなくなってというか居たたまれなくなってというか、その場で晴子さんに打ち明けてしまうのですね。

農協には行かない、東京へ行って漫画を描きたいと。

晴子さんがどういう態度に出るか、もちろん始めは怒って反対をするでしょうけど……結果は26話のお楽しみです。

 

 

夢は漫画家に決めた

アンコールが3回 全3巻完結 (マーガレットコミックス ) [マーケットプレイス コミックセット]

本当に東京に行けるのか、秋風の弟子をやれるのか、心配する律に対して鈴愛はこう言いました。

 

「『いつもポケットにショパン』が出来上がるところを、『おしゃべり階段』が出来上がるところを横で見られるんやぞ!」

「『アンコールが3回』を描くところを、『海の天辺』が作られるところを。凄いことや。夢の世界が作られるところを見られる!」

「私は秋風先生の漫画で世界を知った。世界が作られるところを見られる。絶対に行く、東京に行く、先生の仕事を見る!」

「農協で野菜は売らん!」

「そして、やがて私は『自分の世界』を描くんだ」

「私は……漫画家になる!!

 

律の前で宣言をしました。オレはなる、と。

律は秋風の弟子になる相談を受けていましたが、漫画家になるということまでは聞いていなかったのでとても驚いています。

 

律「いつ決まったの?」

鈴「今…………決めました」

律「なんかお前すげえな……もうアホなのか天才なのかわからん」

 

 

25話で登場した89年当時の出来事

今回1989年当時ネタはあまりなかったように思います。

出演者の皆さんの服装など風俗・文化はもろにそれなのでしょうけど。

 

 

おわりに

鈴愛が律の志望大学を東大から京大に「格下げ」したと秋風に説明していて、これは荒れそうな発言だなと観ていて思いました。

 

私のイメージですとどちらが下ということはないのですね。

偏差値の上下はもちろんあるでしょうけど、そういう数値で測れないものが特に京大にはあると思います。

東大は官僚などの国家運営を支える人材を排出し、京大は研究者を排出する……みたいな、東大は秀才が集まり京大は変態(褒め言葉)が集まる……みたいな、大学の存在意義自体が違っている印象です。

個人的にはどちらが上でどちらが下ということはない感じ。

と考えると、ノーベル賞を欲しがっている律は京大の方が合っているなとは思います。

でも、鈴愛が上京を決めたからには律の志望大学も東京の大学に変わるはずですから、東大でも京大でもない大学を受験するのではないかなと。

ていうか、夏休みに一緒に遊ぶことを止めてまで受験勉強をしたのに、まだ受験を受けていない25話の段階で名古屋に行ったりはするのですね。

 

菱本さんが鈴愛のことを「あんな猿一匹拾ってきて」呼ばわりしていたことで、東京編では鈴愛が菱本さんたちから色々意地悪をされそうな予感がしてきました。

菱本さんからすれば今後、鈴愛に右腕の座を奪われるライバルになるかもしれませんし。

それにしても鈴愛が農協を辞めて上京してという流れは、公務員を辞めて横浜に行った『まれ』を想起させますね。

 

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