NHK連続テレビ小説『半分、青い。』、2018年4月7日放送の6話で鈴愛と律の糸電話エピソード後が語られています。
以下、最新話のネタバレ要素がありますので、バレても構わない方のみ下方スクロールをお願いします。
目次
『半分、青い。』第1週「生まれたい!」
2018年4月2日月曜日から朝ドラ『半分、青い。』の第1週「生まれたい!」の放送が始まりました。
物語の舞台は1971年、昭和46年ですか、岐阜県にある東美濃市、東美濃(ひがしみの)という、市の名前はおそらく実在しないと思います。
本作のヒロイン「楡野鈴愛(にれの・すずめ)」は「永野芽郁(ながの・めい)」さんが演じていますが、第1週時点ではまだ幼少期のため「矢崎由紗」さんが演じています。
鈴愛は1971年(昭和46年)7月7日生まれ。楡野家の長女です。
同じ日同じ病院で生まれたのが、幼馴染みの「萩尾律(はぎお・りつ)」です。律「佐藤健(さとう・たける)」さんが演じていますが、鈴愛と同様に幼少期ですから「高村佳偉人」さんが演じています。
鈴愛の実家の楡野家は家族でふくろう商店街の「楡野食堂」を経営していて、1980年現在は「つくし食堂」に店名を改めています。
鈴愛の母が「楡野晴(にれの・はる、演:松雪泰子)」、父が「楡野宇太郎(にれの・うたろう、演:滝藤賢一)」、祖父が「楡野仙吉(にれの・せんきち、演:中村雅俊)」、祖母「楡野廉子(にれの・れんこ、演:風吹ジュン)」です。
が、1980年現在、廉子さんは他界していて、空の上から声のみの出演に変わっています。
同じく朝ドラの『ごちそうさん』の「ぬか床(吉行和子さん)」みたいなポジション。
幼馴染みの律の実家は写真店を営んでいます。萩尾写真店?
律の母が「萩尾和子(はぎお・わこ、演:原田知世)」、父が「萩尾弥一(はぎお・やいち、演:谷原章介)」です。
他、不動産屋を経営している「西園寺満(さいおんじ・みつる、演:六角精児)」と、岡田医院の院長「岡田貴美香(おかだ・きみか、演:余貴美子)」等が登場していました。
4話以降に登場した人物
4話以降に登場した人物も何人かいます。
まずは「西園寺龍之介(さいおんじ・りゅうのすけ)」、鈴愛と律の同級生で、容姿から当時の悪役レスラー「ブッチャー」のあだ名で呼ばれている子です。
演じるのは「矢本悠馬(やもと・ゆうま)」さんですが、第1週時点で幼少期のため「大竹悠義」さんが演じています。
西園寺家は上にも書いていますが、ブッチャーの父が不動産屋を経営しているお金持ちの家です。
ブッチャーの母が「西園寺富子(さいおんじ・とみこ、演:広岡由里子)」、姉が「西園寺麗子(さいおんじ・れいこ、演:幸田雛子)」です。
そして、こちらも鈴愛たちの同級生の「木田原菜生(きだはら・なお)」も登場しました。
菜生を演じるのは 「奈緒(なお)」さんで、こちらも幼少期のため第1週「西澤愛菜」さんが演じています。
菜生の父は「木田原五郎(きだはら・ごろう、演:高木渉)」、母が「木田原幸子(きだはら・さちこ、演:池谷のぶえ)」です。
菜生の家は、ふくろう商店街の洋品店「おしゃれ木田原」です。
五郎さんはオシャレ(?)なセンスをしている独特なキャラクターでした。
書き忘れていました。
鈴愛の年子の弟「楡野草太(にれの・そうた)」も4話からでしたか、登場しています。
草太を演じるのは「上村海成」さんですが、1980年時点では「志水透哉」さんです。
何事も親の了解を得なければ行動できない、ちょっと頼りない男の子みたいです。
糸電話とロンバケのスーパーボール
鈴愛は、祖母の廉子が他界して以来、祖父の仙吉が元気がないため元気づけようとしています。
仙吉に、糸電話を使って、三途の川の向こう側にいるであろう廉子と会話をさせてあげたい、鈴愛は本気でそのように考えているようです。
長い糸を使った糸電話を律に作らせて、まずは木曽川で試してみようと、ブッチャーと菜生を誘いました。
律とブッチャーが川の岸に待機し、鈴愛と菜生がナイロン製の釣り糸とリール(?)を持ったまま橋を渡って反対の岸へ行っています。
律と鈴愛が紙コップを持ち、ブッチャーが律の持つ紙コップから伸びる糸、菜生が鈴愛の紙コップから伸びる糸を垂らさないように、それぞれ「竿揚げ」でしょうか、棒状の物を持って糸を持ち上げます。
準備が整ったところで、鈴愛から律へと大声で名前を呼ぶと、100m先の律の元まで声がしっかり届きました。
律も鈴愛の元へ、大きな声で名前を叫びます。
私にとってこのエピソードは、本作の脚本家「北川悦吏子(きたがわ・えりこ)」さんの作品、「ロンバケ」こと『ロングバケーション』のスーパーボールのシーンを想起させます。
木村拓哉さん演じる主人公の「瀬名(せな)」が、山口智子さん演じるヒロイン「南」と2人で、マンションの部屋の窓から地面に向かってスーパーボールを落として、その跳ねっ返りをキャッチする、あのシーンに似ている感じがします。
エピソードそのものに大きな意味がなくても、鈴愛と律、瀬名と南、2人の過去を象徴するような思い出となるエピソードを挿入して、事あるごとにそれを回想する……みたいな。
そういう装置として度々機能させることになりそうです。
律は喘息
糸電話が成功してはしゃいでいるところ、鈴愛たちの近くに虫が飛んできて、それを蜂だと思い込んだ鈴愛がパニックを起こして、右往左往しました。
糸でつながっている律が引っ張られて川に落ちてしまいます。
律は実は喘息(ぜんそく)を持っている子で、それを知っていた鈴愛は、川に落ちた律にもしものことがあったらと、律をおんぶして律の家に連れていきました。
発作は起こらず大事には至らなかったようです。
律の母・和子は、喘息を持っている息子を危険な目に遭わせた鈴愛たちを叱る……かと思われましたが、そんなことはせずに、律を叱りました。
女の子におぶらせるなんてどういうことだと。
お尻を1回叩いていました。
そして、危ないことはしてはいけないと、糸電話は没収です。
聖子ちゃんとジョーとマグマ大使
鈴愛と菜生が糸電話の実験に川に向かうときに歌っていたのは「松田聖子(まつだ・せいこ)」さんの「青い珊瑚礁」です。
「青い珊瑚礁」は1980年7月にリリースされたそうですから、作中とは時期的にはあっていそうですね。
菜生ちゃんは女の子の友達と伝説の歌番組『ザ・ベストテン』の「ごっこ遊び」をしていたみたいで、聖子ちゃん役を誰になるかで喧嘩になっていたっぽい。
鈴愛と菜生とで「ジュディ・オング」さんの「魅せられて」を歌ってもいました。
一方で、鈴愛は『あしたのジョー』の漫画をテストで使ったわら半紙の裏に描いていたり、『マグマ大使』のことに妙に詳しかったりします。
ジョーもマグマ大使も1980年代でもですし、70年代でもない、1960年代の作品です。
1971年生まれで、6話現在1980年なのに、どうして鈴愛がそんな古い漫画や特撮を知っているのか? という疑問は4話から持っていました。
その疑問は6話で晴らされました。
理由は「うちの食堂は味がいまいちだから、手塚治虫とか『ちばてつや』とかの名作漫画を全巻そろえて人を呼ぶ」と言っていました。
ブッチャーからそれでええんかとツッコまれていましたが……確かに……味で呼びなさいよと。
鈴愛は、店に置いてあるそれらの漫画を読んでいるうちに、ジョーやマグマ大使が好きになっていったのですね。
ですから父・宇太郎の趣味なのかもしれません。
また、1980年なのに鈴愛たちの服装や町並みが80年代っぽくない、もっと古そうだというツッコミも、もしかしたらあるかもしれません。
1979年から1980年に変わったら急激に服装や風俗が80年代のそれになる訳ではないですよね、気づかないうちに徐々に浸透していくものかと思います。
それなら1980年なんてむしろ70年代が多く残っていて当たり前だろうと、そう考えられます。
しかも当時は2018年現在とは異なり、インターネットがない時代ですから、田舎への情報の伝達は今よりずっと遅いでしょう。
「矢崎由紗」さんとブッチャーが素晴らしい
鈴愛の幼少期を演じている「矢崎由紗」さんが素晴らしいです。
演技も良いですけど、キャラクターが立っています。
ずっと幼少期で良いくらいに私は好きですね。
それにブッチャーも良いです。
ブッチャー役の「大竹悠義」さんは、あだ名と見た目で全てを持っていってしまう、ある意味卑怯なキャラクターです。
『キテレツ大百科』の「ブタゴリラ」的な。
ブッチャーは律のことを好きみたいです……鈴愛とブッチャーは恋のライバルになるのでしょうか?
鈴愛のことは憎たらしいけど、律に頼まれたら断れない、そういうキャラクターになりそうです。
おわりに
律の母・和子さんが翌朝、楡野家を訪れていました。
晴さんは、鈴愛が川に律を入れてしまったことをその直前に聞かされていて、和子さんがクレームを付けに来たのではないか、あの普段優しげな和子さんが怒ると怖そう、と戦々恐々としているところで第1週が終わりです。
まぁ実際そんなことはなく、むしろ謝りに来たのでしょうね。
気になっているのは、止めたはずの煙草を買いに行くと言い残して店を出ていった仙吉さんって、自殺をしようとしていたのかということです。
結局カエルを避けて怪我をして家に帰ってきましたが……何だかそういうことの様にも受け取れる感じがします。
第2週は「聞きたい!」です。
鈴愛の左耳でしたっけ、片側が聞こえなくなるエピソードが始まりそうです。
そういうのナシで良いのになぁと。
いやぁ、私は本作『半分、青い。』は前作『わろてんか』よりずっと楽しめています。
『ひよっこ』までは行っていないですけど、再放送や録画も何度か見返すくらいに。